サッカー選手と野球選手。

サッカー選手と野球選手。

先に断っておくが、この話はサッカー選手と野球選手を区別・差別する話では無い。

まだまだJリーグも無い30年も前の話し。 スポーツメーカーに勤める前に現場に居た事がある。 バブル絶頂の当時、都心都内のど真ん中に、夜中もガンガン営業していたスポーツクラブにトレーナーとしていた事がある。 日本でもっとも有名で、知らなきゃモグリって言われるほどの施設。

TV局も目の前だったせいで芸能人はもとより、様々な業界人がやって来ていた。 中でもとりわけ若い小生の目に新鮮に映っていたのがプロスポーツ選手。 野球やラクビー等、様々な選手が来ていた。

当然名前は出せぬのだが、某プロ野球選手に 「プロ野球選手になって一番良かった事は何ですか?」 と尋ねた。 何故そういう流れになったのかは覚えていないが、その選手が言った事はハッキリ覚えている。 『金が儲かるから!』 と。 若造をからかう大人のジョークだったのかもしれないが、それはそれで当時妙に納得した。

だが数ヵ月後、妙にその答えが気になり、まだJリーグは無い当時にプロサッカー選手の方に同じ質問をぶつけてみた。 今思えば本当に失礼な小僧。  そのサッカー選手はとても優しそうな笑みを浮かべながら 『自分が自分で居られる場所。 責任感を感じられる場所』 と答えてくれた。 更に失礼な質問を続けた小生、「お金は?」と尋ねたら笑いながら、『あははは、それならとっくに辞めているよ!』 と気持ちよく言われた。

そのサッカー選手の笑顔が今でも忘れられない。 アイデンティティーなんていう言葉で簡単に表せない、本当に真っすぐな心が現れていた、小生が知る限り最高の笑顔であった。

もう一度断っておくが、この話はサッカー選手と野球選手を区別・差別する話では無い。ほぼほぼ大人のジョークも含んだ話だったのだろうが、色々気がつかされるやり取りであった。 そのお陰で、もっと広く多くのスポーツの世界に接するにはどうしたら良いかと考え始め、今は狭い現場の世界では無く、スポーツメーカーに勤める事を決意した。

資格だ専門性だと言って、悪い大人たちは若者を金儲けの相手にしている昨今、騙されるな!若者よ!! 誰でも無い、代わりの居ない自分になれ。