箱根駅伝を診るという事。

箱根駅伝を診るという事。

毎年数名、箱根駅伝出場を目指す陸上部の学生が必ずやってくる。

出来る事なら全員箱根を走らせてあげたいが、現実はそうはいかない。 お互いどんなに頑張っても出れる子、出れない子にわかれてしまう。

当然本人は辛いだろうが、本人以上に決断する指導者、監督もとても辛いだろう。

成績の善し悪しで愛情を分け隔てる指導者はいない。 いないと小生は信じている。 例え四年間一度も出場できなかったとしても、人生の中で掛け替えの無い四年間であった事を、優秀な指導者ほど選手に伝える事が出来ている。

小生が社会に出て三十年の間で、素晴らしいと思われる指導者に共通している事がある。 それは喜びをしっかり選手に伝える事が出来ていると言う事。 選手は指導者・監督お笑顔をみるだけでまた頑張ろう、もっと頑張ろうとなる。 そして選手も笑顔になる。 どうやら現在小生が診ている子は、そんな師弟になっているようだ。

我々治療家できること、最もせねばならない事はそこにある。 魔法や手品のような治し方では無い。 ましてや揉みや鍼や歪みでは無い。 指導者と同じ目線で選手と接する事である。 どこどこの選手が多数来院!! などと、売名キャッチセールスなど言語道断。 そんなの院内でコッソリ応援してあげればよい話し。

他の患者に頑張ってる学生の話をすると、「出るなら絶対箱根まで応援に行くからさっ!!」 と言ってくれる。 会った事も見た事もない学生君に対して。 小生はそんな患者が誇らしい。

真剣に、誠実に。 すべてはそこから始まる。