動体視力、脳内視力。

動体視力、脳内視力。

スポーツの世界でバランス感覚だ、動体視力だという言葉をよく聞く事がある。 だがこのふたつは当然スポーツだけに限らず、高齢者にとっても問題となる。

そもそも目は情報のひとつの入り口であり、後はそれをどう処理するかで決まるもの。例えばメガネひとつをとってみても、眼科は目で見え易さを、眼鏡店は生活で見易さを考える。 走る飛ぶ投げる、打撲転倒、怪我を考えたうえでも、安易に筋力強化だ柔軟性だという指導や治療の時代はとうに過ぎているのである。

ウチのPT君たちともよく話すのだが、視覚・前庭感覚・体性感覚システムの統合は、一つのシステムに変化が起きると、他のシステムへの依存が高くなる事を常に考えねばならぬ。 特に感覚情報の中でも多くを占めている視覚情報の処理能力は、運動系の減衰に直面している高齢者はもちろん、姿勢を崩しながらでもプレーを続けなければならないスポーツ選手にとっては大変重要である。

当院で以前から行っている面白いプログラムの中に、前述の"見易さ"を上げるトレーニングかある。 視野から外れるか外れないかの微妙な視野領域の運動処理能力を上げ、転倒予防はもちろん、各種球技の様に走りながら後ろから飛んでくるボールをより正確に処理できるようにする。 

更に面白いのが、実はこれらの能力、動作処理を上げた事により、プレー中の痛みまでをも軽減する事が出来るのである。 運動も痛みも、感覚・刺激を最終的に脳で処理する以上、統合のバランスを考える事が大切なのだ。

見え易さと見易さ、ちょっと考えてみては如何だろう。