野球肘とスポーツドクター

野球肘とスポーツドクター

昨日は中高生の野球少年オンパレード。 3、4年前までは猫も杓子もサッカー、サッカーだったが、最近また野球少年が増えて来た。  それをただ単純に喜んでいたのだが、実はそんな単純に捉えていてはならぬ状況が潜んでいるらしい。

例えば野球肘。 小6から発症し、どうしょうも無くなって中2ぐらいでやってくる。その時多くは既に肘の伸展も屈曲もダメ。 しかもスポーツ整形や近所の接骨院に行っているにもかかわらず。 いや、むしろ行っていたから悪くなったと言っても良いだろう。

投げ方や打ち方を指導する院も多いようだが、そもそも其処からして問題がある。 投げ方打ち方、フォームの指導はコーチ、指導者が行うもの。 そのコーチが指導したフォームが、何らかの身体的問題点によって出来ない場合、その身体的問題点を解決するのがトレーナーの役割。 投げ方打ち方を指導するのかコーチの領分を侵す。両方などとは中途半端な証拠であり、プロでは無い。

もっと正確に言えば、コーチが指導したフォームが、何らかの身体的問題点によって出来ない場合、その問題点を動作で解決するのがトレーナーで在り、構造的に解決するのが治療家である。 しかも野球肘は障害であり怪我では無く、折れた切れたがそもそもの原因ではないのだから、厳しい事を言えば折れた切れたを専門とする者、医師などは野球肘解決には最も端っこに居る存在ともいえる。

昨年も一昨年も、結局整形の言うとおり肘の手術に踏み切った少年がいたのだが、術後肘の可動制限は何ら変わらず良くならずと言う結末に。 何年もその整形には通っていたらしく、これは手術をすれば一発で治る!と言われ続け。 某大学病院の肘専門整形外科医をよく知っているが、手術とは何たるものかからして間違えている。

トレーナーや民間療法家だって同じだ。 鍼打ちゃ一発だとか、ボキッとバキッとやればとか、トレーナーがFMSで動作改善すれば筋力つければ可動域改善すればなどと。 安易安直、粗悪以外の何物でも無い。

30年も治療やケアに携わっていれば、数百という野球肘少年に出逢う。 これだけ医学やスポーツケアが進化したと言うのに、むしろ30年前より現在の方が悪く感じる。 昨日もその原因を患者の親子に説明したが、残念と怒りを通り越して笑うしかないオチになる。 粗雑粗悪なスポーツ関係者、机上の理論の資格マニアが招いた結果。 コアトレ、体幹トレの考え方が根本からして間違えている場合が多い。

未だに剥離が関節ネズミが原因などと言ってる病院、電気や超音波で治ると思っている院へ行っているようだったら、今すぐ信頼できる新たな先生を見つけて欲しいものである。