線維筋痛症の診断と治療。

線維筋痛症の診断と治療。

昨今の健康TV番組で取り沙汰されて、素人でも名前だけは聞いた事がある線維筋痛症。 両肩、肘、手、膝、足などの大関節に痛み、こわばりや手のしびれ感、全身倦怠感・疲労感等が現れ、単純に近医の整形外科で関節リウマチ(RA)と診断される事も少なくない。

先日、薬疹、発熱も発生した症例について、現役医師(162名)にその疼痛管理と投薬についてアンケートを行った結果を目にした。

線維筋痛症(FM)の疼痛は侵害受容性疼痛でなく、神経障害性、心因性疼痛機序による慢性疼痛でり、そもそもNSAIDsは無効であり、今回はDMARDsによる有害事象(薬疹、発熱)も発生したため、本来FMの薬物療法では抗てんかん薬(新規型)、抗うつ薬に高いエビデンスが示されており第一選択薬となるそうだが、調査ケースではアセトアミノフェンが選択になり、アセトアミノフェンと回答したのが全体の47.5%で、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)投与と答えたのが21.0%、抗リウマチ薬(DMARDs)14.2%、副腎皮質ステロイド薬17.3%だったそうだ。

解説の先生が言うには、FMの疼痛管理の目標は他の慢性疼痛の場合と同様で、疼痛のゼロを目指すものでなく、著しく低下しているADLやQOLの回復を図って日常生活、社会生活が可能となるレベルに疼痛緩和を図ることが目的であり、個々の患者さんごとに疼痛緩和レベルは異なることを認識して、個別性をもって疼痛管理を行うことを基本とすると述べられていた。

中年女性に比較的高い頻度で好発する機能性リウマチ性疾患の一つが線維筋痛症(FM)であるため、TVでも時折話題になっているのだろう。 何だか落ちのない話しになってしまったが、患者も治す側も決めつけず、希望を持って前向きに取り組んでもらいたい。