アキレス腱断裂

アキレス腱断裂

さて、これから必ず増えて来るアキレス腱断裂の患者。 ある意味トップシーズン。

患者は突然切れた!、突然と言うが、突然では無い。 診ている者とすれば必ず事前に分かる、いわば必然。 患者、選手当人はもちろん、指導者、診る者どちらかに正しい意識があれば本来は防げるもの。 そして不運にも断裂してしまったとしても、予後・不具合に悩まされる事は無いもの。

人間の身体の中で最大の腱、アキレス腱。 それに付着しているのが腓腹筋。 定義は筋腱複合体であり、運動は運動は、伸張―短縮サイクル(Stretch-Shortening Cycle: SSC)。 しかし問題はそんなところには無い。

過去何十回も述べているが、アキレス腱断裂は 外傷 では無く、 障害 でも無く、 傷害 。 この 傷害 というと言うところに問題がある。

筋は弾性に富み、腱は弾性が乏しい。 簡単に言えば筋がフレッシュであれば、腱に対するストレスは少ないのだが、筋の活動にエラーが生じればそれと同時に腱のストレスは増大する。 そしていずれ切れる。

切れたと言う事象は外傷だが、筋は基本、障害。過使用で疲労。 SSCの精査が出来ていれば事前にある程度予想出来る。 障害を予防できていれば断裂と言う外傷は発生しない。

だが実際多くに治療の現場では、外傷の治療のみ。 障害の治療は出来ているか?問うと、多くの者は自分はちゃんとやっていると言う。 やれ筋トレだストレッチだ動きの改善だと。 それって結局、外傷、捻挫の患者にもやらせてるのでは?! 口で分かっていると言ってもやってる事は皆同じ。

揉んで電気で筋トレで治っていたら医者いらない。 運動は必要だが、今必須とも限らない。 今一番必要な事、大切な事を治す側として提供せねばならない。 昔、同時にほぼ両アキレス腱断裂を診たが、本人の努力もあり、2カ月強で軽いジョギング程度まで回復した。 これはどちらか一方では無い、患者と治す側双方の努力の結果である。 大切なもの、それは知識以前に無くてはならないものである。