尽力を尽くした方へ感謝致します。

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今日は少々個人的な想いの話を。

現在我が院でも取り扱っている、あるスポーツドリンクがある。 20年以上前、まだ小生が20代の頃、当時勤めていたスポーツメーカーではじめてその商品と出逢った。 未だに世界に一つしかないと言っても過言では無い、そのとてもユニークな商品は、たちまち当時の小生の心を掴んだ。

スイスのメーカーのその商品、輸入は某有名製薬メーカーさんが手がけており、販売を我が社中心で行い、週に何度も大井まで打ち合わせに足を運んだ。

その打ち合わせにまだまだケツの青い25、26の小生に、開発部の部長さんと取締の方お二人が、毎回丁寧に説明、応対して下さった。 知識はデータと同じと思っていたレベルの若僧の小生にとっては、成分では無い、カタログでは無い話しの全てが新鮮だった。 本当に自分が知りたい、伝えなければならない話しはこういうものなのだと、毎回学んだものだった。

その商品に限り、今現在もその製薬会社と付き合いはあるのだが、やはり患者さんに商品を一歩突っ込んで説明する上で、どうしても知りたい聞きたい話がまだまだある。 だが現在の付き合いではどうしてもそこまでの話が出来る事は無い。 実は昨日、非常に久方ぶりに、当時の開発部長さんに思い切って連絡を差し上げた。

その方は数年前に製薬会社を退職され、その後ご自分の会社を設立されご活躍されている事はかげながら存じ上げていた。 数年前も、ある製薬関係の裁判で国を相手に戦っておられた。

会社に電話を差し上げ、電話に出られた方に過去、お世話になった経緯をお話しした。 しかし、その電話に出られた方が仰られた言葉に、小生の頭は完全に真っ白になった。

昨年、その部長さんはお亡くなりになられたそうだった。 お電話口に出られた方はその息子さんであったのだが、あまりにも動揺してしまい、お悔やみの言葉もまともに言う事が出来なかった。

先に述べたその裁判も、営利や主権主張では無く、本当に困り果ててしまう多くの患者さんの為に尽力を尽くされてのものだった。 そのお人柄は以前と少しも変わってはいないと感じていた。

儲ける事がいけない、利益がいけないとは思わない。 しかしもし、自分の大切な人が病気や怪我、健康で困り果てた時、儲け一番で商売している先生と、営利度外視で取り組む先生、どちらにみて欲しいと思うのであろうか!? 設ける側の目線でしか考えられぬから、そんな簡単な事も分からぬ人間になってしまうのだ。

それは医療に限った話では無い。 飲食であれ販売であれ、その企業、その人間が消費者の方を見ていない事実を見極めるべきなのだ。 お互いの損得が一致しただけの人間関係など、日本人が最も恥じるべき事なのではないだろうか!?

多くの人に多くの事を学ばせてもらった。 小生はまだその方々に何も恩返しする事が出来ていない。 反省する事しかできていない。 まだまだ、ただただ未熟である。 

今出来る事は、しっかり患者の方を真正面に向いていたいと言う事。 誠実にこれからも頑張っていきたいと改めて思う。  この場を借りて心からお悔やみ申し上げます。