肥満、冷え症、糖尿病を最新運動学的にみた共通理由。

肥満、冷え症、糖尿病を最新運動学的にみた共通理由。

しばらく前に書いた、UCP(ミトコンドリア脱共役タンパク質)についての続き。

たしかに10年ほど前、そのUCPの発見は話題であった。 しかし先ごろ、更に重要であるとされるタンパク質が発見された。 "サルコリピン" である。

筋肉には筋小胞というカルシウムをため込む組織がある。 筋肉が収縮するとそこからカルシウムが放出され、弛緩する時にカルシウムがまた戻る。 サルコリピンは筋小胞からカルシウムを外部へ漏らしてしまう。 するとカルシウムポンプが活性化され、カルシウムをもとへ戻そうとする。 その際にATPが使われ熱が発生される。 これらを簡単に説明すると、実際に筋肉が収縮しなくともカルシウムポンプが働き、熱が生み出されると言う事だ。

まだまだ十分には解明されていないサルコリピンではあるが、様々な実験でサルコリピンの有る無しが体温の変化、維持に非常に関与している事は確認されている。

更に他の実験で、サルコリピンがノックアウトされた状態では、通常な対象群に比べて極度な肥満になる事、そしていとも簡単に糖尿病に近い状態になってしまう事も確認された。

サルコリピンが足りないと冷え症になり、肥満になり、糖尿病になりやすい。 つまりサルコリピンを増やす、イコール筋肉を増やせば予防・改善を期待できると言う事なのである。

熱生産と肥満と糖尿病の関係以外にも、これからもっともっと解明され、さまざまな事が分かってくるであろう。 最先端の先生方のご活躍に感謝とともに、これからも期待したい。