しゃっくりをどこまで説明できますか?

しゃっくりをどこまで説明できますか?

しゃっくりについて患者から質問されたら、何処まで説明できるだろうか?

ビックリすりゃ、ごはん丸のみすれば!? なんてアドバイスが真っ先に口から出るようでは...  いや、逆にその方が良いのかもしれない。

ちょっと本知識持ちなら横隔膜の強直性痙攣と答えるだろう。 正直原因はなかなか不明。 だが先ほども書いた ごはん丸のみ のたぐいな行為行動で治ると言われているのの多くに、迷走神経が関与している事に気が付く。

実は先日、しゃっくりに少々悩むとある患者に言われた。 その患者さん、しばらく前にある病気で手術をされ、その薬の副作用でしゃっくりが頻発し悩まれていた。 その副作用が出る人と出ない人がいるらしいのだが、幸いにも医師が処方した漢方薬でその時は治まった。

だが治療薬を変えたところ、またしゃっくりが頻発し、今度は漢方薬も効かなかったという。

そんな状態でも会社には行かねばならず、今週一週間苦しんだそうなのだが、何故か突然昨日よりピタッとしゃっくりが止まったと言う。 さて、話しはココから。 ナゼ?という患者にどうか答えるか?!

先程の迷走神経。 迷走神経は脳神経の中で唯一腹部にまで到達している神経。 稀にしゃっくりは横隔膜はもちろん、腎臓病や脳の腫瘍等でも引き起こされる事がある。 その患者さんは消化器系の病気で手術と投薬治療を受けている。 今週は自宅では無く、会社。 あるデータでも、自宅にいるより外に出た方が様々な刺激があり、道を歩けば上も下も後ろも振り返り、歩きもし、他人と話す機会も当然家に閉じこもるより増える。ましてや仕事会社ともなれば更に刺激は大。

そう、我々が出来る事、しなければいけない事は技術的な治療では無く、身体に悪影響を及ぼさないのなら出かけましょうよ!と背中を押す事。 しかも根拠に基づいてアドバイスをする事である。 だから膝・腰が痛い患者にも歩け!動け!とアドバイスが出来るのである。

日々患者と向き合っていればしゃっくりなどはよく相談、直面する事。 そんな事に気がつかない、疑問に思う事も無いと言う事は、それは日々患者では無く、本と向き合っての治療しかしていない証拠なのだ。 そんなレベルで良く人を治せると言えたものだ。 まだ後ろからビックリさせる先生の方がマシである。

特に頭の柔らかい若い時期に勉強大好き、大学楽しい、もっともっと勉強したーい! という若者に、その後真っ当な奴をみた事が無い。 一番大切な事が欠落した大人になってしまったいるのだ。 せめて医療従事者だけはそのようにはなってもらいたくないものである。