腰痛、ヘルニア、膝関節痛に五十肩全部の大原則。

腰痛、ヘルニア、膝関節痛に五十肩全部の大原則。

筋肉、腱、靭帯、骨、関節など、身体運動に関わるいろいろな組織・器官により構成される機能的連合が運動器だと言う事は昨日話した。  そこが長く、なかなか治らない事を、 運動器慢性痛 と正式に呼ぶ。

この運動器慢性痛には大原則がある。

運動器慢性痛の約半数は 「動かすと痛い」 と訴える。 安静にして動かさなければ痛まないのだが、動かさないと当然関節拘縮や筋固縮が起こる。 関節滑膜の癒着、軟骨圧迫壊死、線維脂肪織の増生、筋線維のタイプの変化といった病理学的変化は不動化開始から10日程度で起こり始めることもわかっている。 そう、患者、素人が思っているより遥に速く、身体は早く固まってしまうのである。 

一般的な五十肩は本人が忘れているぐらい、ちょこっとピキッと一週間ぐらい前に肩をやっちゃっている。 些細なのか、ほっときゃ治ると思っているのか、一週間、10日位経ったある日ある朝突然メキメキメキッ!っと肩が痛くなってやって来るのだ。

そのような状態になってしまうと、動かすこと自体に労力がかかり、また使わず廃用状態になった筋などの運動器を動かすことで痛みはさらに強くなり、ついには本当に動かなくなってしまう。 痛いからといって動かさないでいると、このような悪循環が生じてさまざまな弊害が起る。 その事、その事実を患者さんにしっかり伝えるべきである。 

がしかし、仮に伝えたとしてもコレがなかなか難しい。 分かっていても拒む患者も少なくない。 じゃ、問題が患者側にあるのかと言うと、そうとも言い切れない。 運動器は痛くても動かさなくてはいけない。 これは大原則。 その大原則を治す側が理解しておらず、ソフトな治療でとか、無痛療法でとかうたってみたり、電気と固定とツヨ押しマッサージの治療院が未だ街に数多く蔓延り、治療を受け身でしか捉える事の出来ない、間違えた学習を刷りこまれた患者を作り上げてしまっているのである。

『なかなか治らない痛みは、間違えた学習によって刷り込まれている。 間違えた学習は正しい学習によって治されるべきである。』

コレは海外のある著名なドクターが言っていた言葉である。 テクニック、技術や知識では無い一番重要な事。 それらを伝えることこそが治療の大原則なのかもしれない。

 

次回もう一回、運動器慢性痛について書いてみたいと思う。