成長期痛、オスグッド・シュラッター、ジャンパー膝。

成長期痛、オスグッド・シュラッター、ジャンパー膝。

夏休みに入り、毎日のように子供の新規患者がやって来る。半分は遠方からのケース。

足底、足首、膝や股関節。 成長期痛だ、オスグッド・シュラッターだ、ジャンパー膝だと名前つけられてやって来る。

基本はジャンプ動作(膝伸展動作)を繰り返す運動によって生じる膝伸展機構の障害。 広義には大腿四頭筋腱や膝蓋骨の障害を含むが、狭義には膝蓋靭帯炎のことを言う。 我々が日常で最も多く遭遇するスポーツ障害で、典型的ないわゆる『使いすぎ症候群』。 文章ウンチク暗記知識なら、病態はコンなもん。まぁ特に膝の障害は、基本どれも膝伸展機構の障害。

競技によっては2割の選手が経験すると言われるこの手の障害。 しかしその診断や診察はどれも非常に古い物ばかり。 とくに古い者ほど、自分は絶対的な自信と言う始末。 困ったモノだ。

確かに病因・病態だけ言えば反復するジャンプ動作や蹴る動作によって引き起こされる膝蓋腱付着部の炎症や変性を基盤とした病態を示し、1)膝蓋腱の柔軟性低下、2)膝蓋腱の微小断裂、3)滑膜組織の反応、4)神経組織の過敏症等が原因としてあげられる。  もうこうなると、原因も治療・対処も4つ以外考えようともしない。むしろ暗記で自信満々。 画像でちょっとでも出れば100%疑う余地ナシ。

そもそも大原則だが、画像検査は確定診断に使うものであり、初期の診察診断に使う事は、明敏な治療家ほどあり得ない。 この手の症状に対しての画像検査の有用性。 例えばX線は膝蓋腱の明瞭な描出は困難であり、X線所見に通常異常はみられないが、骨棘や石灰化を認める事は出来る。MRIは肥厚した膝蓋腱の描出に有用であり、音波検査は低エコーでリアルタイムに腱の形態、動態、血流、組織弾性を評価でき、 診断・病態把握には有用である。 道具は事前に何の為に使うのかを、使う以前にきちんと整理された思考がなされているかが重要なのである。

病気分類ごとの正しい治療が当然なのだが、実際はそんな事殆どの治療が無視されている。 初期も中期も、高位であっても、膝が痛けりゃ皆同じ治療。  コリャホントに酷い。

治療と言えば、コレも完璧テキスト通り。 アップとストレッチ、柔軟性ををあげなきゃ治りませんよともっともらしく言い、あとは基本電気とテーピング。 捻挫ですか?! 疑いたくなる。

治療以前に、治療として取り組まなければならぬ事がある。 今も昔も本の丸暗記。 そんな事ではどんどん取り残される。 気が付いた時はもう手遅れ。時代錯誤な治療から、速く多くの治療家が脱却する日を望む。 もちろん自分自身も更なる努力をせねばなのだが。