慢性疼痛と自律神経の関係。

慢性疼痛と自律神経の関係。

長年、天気と痛みの医学的関係は不明とされてきた。

湿度だ温度だ気圧だと言われてきたが、風呂に入る度に苦しむ人や、雪国の人が全員苦しむ姿を見た事が無いから。

だが実際、ある医療器メーカーが調査した結果、天候や季節の変化による体調への影響を経験している人は73%、とくにリウマチ患者86%が天候の変化による関節の痛みを経験しているそうだ。

今年に入り、小生が読んだある研究データに、低気圧曝露試験があった。 大気圧からマイナス40hPa(ヘクトパスカル)の減圧環境に被験者を曝露することでどの程度の痛みが発生するかを、Pain-Vision(ニプロ製)で痛みの程度を数値化し測定したもの。 気圧を変えないで行った試験では痛みの強さに変化はみられないが、気圧を下げたとたんに痛みが増強し、元の大気圧に戻すと痛みは減弱したという結果が報告されていた。

そもそも気圧の低下によって慢性疼痛が増悪するメカニズムは何であろうか? 慢性疼痛には交感神経が関与する「交感神経依存性疼痛」が多く含まれている。 そのため、多くの患者はストレスが強まると痛みが増強するのである。

気温、気圧、湿度などの変化は人間や動物にとってストレスになり、交感神経を興奮させることで慢性疼痛が悪化するのではないかと。 気圧や温度を下げると血圧や心拍数が上がり、ノルアドレナリンの分泌量も増え、交感神経が興奮することをいくつかの動物実験で確認したそうだ。

医療に従事する者は天候による痛みの悪化を非科学的だと扱いがちだが、本人すらも自覚の無い様々なバランスの崩れ、生活の質の改善の為のアドバイスもせねばならないのである。 知識だけでは解決できぬ事もあるのだから。