痛いけど走りたいランナーの膝関節・アキレス痛。

痛いけど走りたいランナーの膝関節・アキレス痛。

アキレス腱炎や、足底筋膜、膝関節痛に股関節。 この数年、爆発的なランニングブームで、この手の痛みを訴えてやって来る患者も倍増した。

そもそもこれらは外傷では無く、障害。 障害そのものをしっかり診てくれるところが少ないのが現実。 未だ筋トレやストレッチ、筋力と可動域だけで治るという、根本的な間違えが世に蔓延る。

しかし外傷でも障害でも無いケースが、年にひとり必ずやって来る。

通常、痛ければ、ひとは動く事を止める。 プロスポーツ選手や部活で休めない学生なら百歩譲ってまだ分かるが、趣味であるにもかかわらず止めない。 いや、止めたくない気持ちが非常に強いケース。

これだけなら何十人もやって来るので問題無いが、これに痛み以外に幾つかの身体所見が重なった場合、要注意。 患者にもよるが冷え、血行障害やむくみもひとつ。 特に重要なのが腱反射。

残念ながらココから先は流石の小生も専門外になるので、あまりにも悪いケースは専門医を受診するように勧めるのだが、そのひとつに甲状腺の問題がある。 特に甲状腺そのものに異常が生じて機能が衰える原発性甲状腺機能低下症では無く、中枢性甲状腺機能低下症。 視床下部等にも問題が見受けられるケース。 現在も来院されている、マラソンが趣味の50代女性で、経過観察の腫瘍がある方も居る。

視床下部は交感神経・副交感神経機能、摂食行動や飲水行動、性行動、睡眠などの欲求、本能行動の中枢、及び怒りや不安などの扁桃体と共に情動行動に大きく関与する部分であるのだ。 極端な表現かもしれないが、止めたくない!もこの中に含まれるのかもしれない。

交感神経・副交感神経機能に関しては、様々な理学療法で改善を見込む事も出来る。 一昨年、甲状腺機能低下既往を持つ男性の患者は、少々時間がかかったのだが、現在無痛でバリバリスポーツクラブに通っている。

痛みの原因はまだ現代の医学では完ぺきに解明された訳では無い。 それでもひと昔前よりやれる事は格段に増えた。 ちなみに先述の女性も、多少の不具合はありながらも、フルマラソンは毎回完走している。

医師も専門外だと見落とす以前に考えもしない。 慌てず焦らず、一歩一歩前進しよう。