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膝痛、変形、置換術。

画像の確認

ある一定の年齢で膝が痛いと言う。 ソリャ画像見れば変形ぐらい、年齢なみ歳相応にある。 

変形性関節症(OA)は、関節軟骨の変性磨耗を特徴とし、骨性の増殖と滑膜や関節包などの関節構成体に生じる二次的変化を包括した疾患。整形外科領域のなかでは最も頻度の高い疾患のひとつであり、とりわけ膝関節に発症する膝OAは患者数が多い。

注意すべき点は、膝OAの痛みは画像所見の重症度と相関しないことが多く、活動性、季節、心理状態、社会環境などで大きく変化することである。

治療にあたる医師を含め多くの者がOAについて色々語るが、正直現在膝OAの病態は、関節軟骨の変化を中心に構造異常に関する発症機序の解明が進んでいるが、痛みの病態に関しては驚くほど検討されておらず不明な点が多いの事実。

痛みが慢性化した症例においては、中枢神経系の可塑的変化や心理社会的要因も少なからず関与しており、末梢組織で発生した侵害刺激は様々な修飾をうけて痛みとして認知されている。 痛みは発生機序をもとに、侵害受容性、神経障害性、心因性の3つに大きく分類される。 膝OAに伴う痛みは、一般に侵害受容性疼痛に分類される。 

コレ以上詳しい事は割愛するが、形・形態にこだわる者は置換術を勧める。 そして劇的に良くなったと聞けば、迷いも無く双方とも。 それでも当初は一般的には薬物療法。 もしくは教育、運動療法、ダイエット、生活習慣の見直しなどの非薬物治療的な我々の出番。 しかし非薬物治療だけでは効果は限定的であり、適宜薬物治療、関節注射や装具治療、時には手術的治療を組み合わせて治療にあたる。 この際、エビデンスに基づいた診療ガイドラインに基づいた治療法を選択する必要性があるのだが、それが日本では非常に曖昧なのである。

OAでやって来る患者の病歴を聞いていると、まだまだ日本では消炎作用を重視して、NSAIDsやCOX2阻害薬、時にはステロイド薬の関節注射が多く使われているようだ。  しかし慢性痛で軽度から中等度のものは、関節リウマチにみられる炎症性疼痛というよりも、動作時や荷重時の機械的刺激による痛みであり、いわゆる狭義の侵害受容性疼痛と考えられる。 

このような場合には、欧米では消炎作用の強いNSAIDsを使う必要性は少ないと考え、効果と安全性のバランスからアセトアミノフェンが選択される。 小生の経験では、まずその様な選択を受けている患者にあたった事は無く、適切な薬物療法と理学療法を併用して治療にあたっているケースを見た事が無い。 正しい治療を受ける事無く、飛び越えて置換術とはどうにもこうにもと思ってしまう。

小生は専門医では無いので、あくまで海外の学会の発表に基づいて書かれている先生の内容を一部引用させて頂いたものに、少々見解も加えさせて頂いた。 こんなアクセスも少ない場末的なブログで語ってもだが、ひとりでも多くの患者に正しい知識と広い視野で、是非自分に合った院とめぐり合ってもらいたいものである。

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2012年11月22日 09:00に投稿されたエントリーのページです。

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