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腰椎ヘルニアの誤診の確率

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毎月何人も病院、MRIで椎間板ヘルニアだと確定診断され、それでも良くならないと言って訪れてくる。

皆さんは腰椎椎間板ヘルニアにおける、MRIの診断的有用性をご存知であろうか? そもそも他科と違って比較対象実験が行いにくい整形外科学なのだが、それでも昨今では多くの実験・研究データが出てきたおかげで、長年進歩し無かった分野がだいぶ解明されてきた。 その最も代表例が椎間板ヘルニアなのである。

いまだ50年以上前の腰痛学が医療現場では蔓延っているのが現状。 『わたしはMRIで素人が見ても分かるほど飛び出ていたから間違いないんです!!』と力説する患者も多いのだが、そもそもそこから間違えているのだ。

例えば1995年のBoosらの研究では、危険因子を一致させた腰痛の無い正常人にMRI所見を対比した所、実に85%以上の椎間板の変性が見られたのである。 同様の研究データが世界各地に20例近くあるが、そのいずれもが同じ結果なのである。

このエビデンスが乏しい事そのものに疑問も気が付きも無く治療が進められているのが、悲しいかな未だ現状なのである。

診察とは身体所見を重要視するものであり、画像検査は確定診断する為の一手段であるに過ぎない。 特に腰椎ヘルニアにおいては。

全ての患者に一時間近くかけ、腰椎ヘルニアとは何ぞやとを説く。 当然難しい内容に一部なるのであるが、ほぼ全ての患者は初診時に目を丸くしてその話しを聞く。 それはそうだ、今までの医院で聞いていた事とはまるで逆なのであるから。 だがら治らなかったのだ。

解剖学的な詳細な説明は今回割愛する。 機会があればここでもそのうち書きたいがまた後日。 くれぐれも頭に入れて自分の腰痛を考えて欲しい。 正常な人間の85%が潰れていると言う事を。

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2012年09月04日 09:08に投稿されたエントリーのページです。

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