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この2年で医師・治療の差は大きく開いた

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ご存知の通り、整形外科の基本は運動痛。 しかし、臨床では半数近くが運動痛以外。 特になかなか治らない、長く患っている、何処の病院へ行っても良くならないというのは、一般的な整形外科学の範囲外のケースも多く有る。

本来、骨や肉を痛めたのであれば、問診であれ検査であれ、痛みの再現性を確認する事が出来る。 しかしその痛みの再現性が無かったり、不安定であったりした場合、それらを気のせいや自律神経の一言で片付けて良いものでは無い。

この2年、不景気もあってか医療に携わるものにとっても大変辛い期間となった。 何事もそうであるが、その辛い時期をどう乗り越えるか、その辛さとどう向き合うかで、企業として人間としての真価が大きく分かれるのである。

苦しい経営で客寄せ、ディスカウントに走った者も居れば、スキルアップだと言い、上っ面な勉強をする者も居る。 どちらにせよ目線が客に無く、自分自身だけに向いている。  この2年で良い医師、良い治療かどうか分かれた理由は此処に在る。

人間の痛みというのは非常に複雑。 事故・負傷で四肢欠損しても、手足の先が痛いというケースもあるぐらい。 痛みや感覚は物理的な刺激だけで左右されるものでは無い。 

当院へやって来る患者の9割が整形外科等からの転院。 薬が処方されている場合は、詳しくその内容も確認する。 この2年で変わった事に気が付いたのだが、ある特定の整形外科医の先生数件が、従来と違う処方をしてくる事。 しかも非常に良好。 ウチはあとホンのちょっとのサポートをするだけで済む。 

筋肉や腱炎であればアスピリンやインドメタシン、ブロック注射等の処置処方で改善する筈なのだが、どうやら特定の患者はそれだけでは解決しない問題を抱えている。 従来はあまりお目にかからない薬の処方をされる先生方なのだ。

人間の痛みとはその大きさだけの問題では無く、体性感覚などの感覚入力の過程でも発生、増強するもの。 大脳新皮質へ中継する視床の問題でその体性感覚に大きな問題を発生させるのである。 その体性感覚は視床で処理され、対側の大脳半球に送られ、他にも自律神経系や賦活系にも大きく影響を及ぼすのだ。

整形的に骨や肉を考え、それでダメならペインクリニック的に。 通常はそこ止まり。 しかし先述の通り神経外科、神経内科、脳神経科的分野まで考え、スキルをあげてきた先生と、そうで無い先生の差が大きく広がったのだ。 小生の分野でもそれは例外では無い。

筋肉や骨格を診て治しての時代は終わった。 何も考えず教わっただけの神経学的治療など論外。 どれだけ患者と向き合い、その原因を絞り込むかが重要。 この2年で医師・治療の差は大きく開いたのだ。 勝負は此れからだ。

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