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地震酔いと扁桃体 中編

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携帯電話が鳴っても震えてもいないのに着信があったと感じてしまう、“幻想振動症候群(phantom vibration syndrome)”と言うのだが、そもそも人間は叩くとか抓るとか押すとか摩るとか様々な感覚に関して、一番敏感に反応・感じ取る事が出来るのが振動である。 臨床でも痺れや感覚の検査で音叉の振動などはよく使う。

良く分かってしまう、感じ取れてしまうこの振動、今回の地震などと結びついてしまうと情動行動の一部となってしまい、脳の扁桃体に強く刻まれてしまう。

この扁桃体について、以前スキーのアルペン選手で世界トップのアクセルルント・スビンダル(ノルウェー)の話しは有名であり、小生も以前ブログにも書いた事がある。

他の脳の部分と違い、扁桃体に刻まれた記憶が自然に消えうせる事は無いに等しいとも言われている。 自己の生存、恐れや恐怖など情動行動を強く刻んでしまうこの扁桃体、消す事が出来ぬのであれば克服する方法はただ一つ、それは消し去るのでは無く “上書き” をするのである。

そのスビンダルは自分が顔面骨折をするほど大怪我をした、まさしくそのコースを復帰第一戦に決め、しかもコースレコードで優勝をするという快挙を成し遂げ、恐怖の記憶を見事に上書きをしたのである。 

恐怖から避けない強い精神力こそが、スビンダルが世界最強最高の選手と言われる最大の武器であったのだ。

スビンダルの話しは一般人にはとってもハードルの高い話しになるが、これに一番近い一般人で良くある行動が、若い女の子の失恋である。 失恋して死ぬほど落ち込んだ女の子が、新しい恋でウソのように復活する。 まさしく “上書き” である。

後編へと続く... 

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2011年04月24日 08:06に投稿されたエントリーのページです。

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