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前腕パンパン、コンパートメント。

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腕や足がパンパンに張ってますって患者は意外なほど多い。

心当たりも無いと言う患者に日々あたっていると、疲れてますね、体質ですねと、ついつい御座成り楽観視的治療になりがちである。 揉んで、温めて、電気当ててお疲れさまでしたと。 まぁ、良くて超音波をかけるぐらい。

上肢・下肢の筋、血管、神経は骨・筋膜・骨間膜に囲まれて存在している。この構造を筋区画“コンパートメント”と言う。 下腿は前部・外側・深後部・浅後部、前腕は屈筋群・伸筋群・橈側伸筋群の区画に分かれており、それらが何らかの原因で内圧が高まると、血管が圧迫されて循環障害が発生し筋や神経の機能障害がおき、時として筋や神経の組織が数時間で壊死するという重大な障害を残すことがある。  一般的にスポーツではこのような急性型では無く、慢性型のコンパートメント症候群が多くみられる。

どちらにせよ最終的には阻血性壊死に至るため、疼痛、蒼白、脈拍消失、感覚異常、麻痺等の阻血症状が現れたらコンパートメント内の減圧と循環改善を図る処置を速やかに行わねばならない。のんびり、楽観視してはいられないのだ。

当然最悪なケースは筋膜切開手術であるが、それ以前にやらねばならぬ処置が多くある。 兎にも角にも正しく見極める為には神経学的診察のスキルが要求されるの。 コンパートメントに限った事ではないが、誰かが下した診断名を今一度考察しなおす能力。 病院に何十年勤めていても他人が下した診断下だけでの経験は、なかなか治らないと言う患者には全く役に経たないのだ。 正しい診察・診断の次に技術・治療だ。

磨かなければならぬのは腕では無く、 “脳” なのだ。 得てして一番パンパンなのは患者の手足では無く、自分の脳みそだったりするのだから...

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