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足のむくみと膝関節

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世の中可笑しなモンで、同じ症状の患者が続く時は続くモンで、今月は何故か膝関節月間。

昨日の膝関節の話をもう少し続けてみよう。

膝関節・下肢の痛みや間欠性跛行で来院してくる患者。 もともとほぼ全ての患者が整形外科で治らず来院してくるのだが、その時点でレントゲンやMRIで異常があろうが無かろうが症状に変化が無いのであるから、その検査そのものは全く役には立たない。

筋だ靭帯だ半月板だと決めつけるのが、整形外科的見地であり、そもそもそれが間違えているのではと思考を変えねば何も生まれない。

“捕捉”という言葉を聞いた事があるであろうか?

足りない所を補う“補足”では無い。 つかまえ、とらえる“捕捉”である。


膝後面の動脈(膝窩動脈)の解剖学的走行異常で、膝窩動脈捕捉症候群というのがある。 血管が狭窄・閉塞する病気だ。

膝後面に異常な筋肉が存在したり、通常とは違うところに膝窩動脈が走行する先天的異常などがその一般的な原因である。 分かりやすい例に、成長期に筋肉の量が増大した場合や、運動をして筋肉が発達した場合などに、膝窩動脈が筋肉により圧迫されて狭窄や閉塞を生じることがある。それ以外にも下肢後面の筋肉に何らかの負荷がかかり、それらが筋の緊張や張りを生み、膝窩動脈捕捉症候群を誘発するのである。

ここでは膝窩動脈の疑いを習うが、実は同時に膝窩静脈の可能性も考えねばならない。そもそもこの見解は本来血管外科の専門分野であり、それをどれだけ視野に入れ診察・治療に取り組めるのかが重要になる。 確定診断には血管エコー検査が必須になり、的外れな画像検査は無意味である。

重篤であれば筋や血管の手術にも及ぶが、重篤で無い場合、圧迫を取り除く理学療法に取り組まなければ永遠に繰り返してしまい、その場しのぎで注射・薬での対処は、その患者を永久に治癒の道から遠ざけてしまうのだ。

筋や組織の緊張・萎縮器質を考え、安易なストレッチで対処してはならない。 ただし、リハビリテーションには多少の乗り越えねばならぬ苦痛もある。 ゴールへ向かって選手とコーチ、患者と施術側が共に頑張ってこそ希望が見える。 しかしどちらかが放棄し、安易な策へ身を投じた時点で終わりだ。 学ぶ努力の大切さを、我々大人が忘れてなならない。

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2010年08月14日 09:21に投稿されたエントリーのページです。

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