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MRIでヘルニアと言われたから

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当院に来院されてくる患者さんのその殆どが、病院や接骨院で治らなかった方々。

特に腰痛は多く、根拠無くヘルニアと決めつけてやって来る。 

MRIで実際に潰れていたからと言われる方も多いのだが、画像診断は診断を確定をする為の一手段に過ぎず、画像で診断するのでは無い。 
この事についてはホームページ上(http://www.asao-sp.com/u/skill.html)に詳しく記載してあるので読んでみて欲しい。


ある文献にMRI診断の有用性について興味深いい事が書かれてある。 その一部を下記に少々書いてみよう。


“MRIの診断的有用性の疑問

 正常人にMRIを撮影してどの程度の異常があるのだろうか。その研究はすでに15を数える。 そのすべてが正常人の腰痛に5~81%の椎間板のbulging(膨隆ボウリュウ)を認めている。驚くべきはBoosら(1995)の研究で、椎間板ヘルニアの手術を行った患者と年齢、性、危険因子を一致させた腰痛のない正常人のMRI所見を対比したところ、実に76%に椎間板ヘルニア(63%protrusion,13%extrusion)が発見され、85%に椎間板の変性が発見されたというのである。これではMRIの椎間板の所見と腰痛との関連性はほとんどないと言ってもよい。Rolandら(1998)は放射線診断医はMRIの所見を書くときに、"この所見は症状のない正常人によく見られるものであるから、この患者の症状と関係ないかもしれない”と付記する事を勧めている。
 Smithら(1998)は"high intensity zone(明るく写る箇所)”が疼痛と関係するかについて研究したが、その関係を示唆する証拠は得られなかったという。Saifuddinら(1998)は、さらに繊維輪の断裂がMRIでの所見で有用かどうかについて研究したが、その有用性は限定的であるとした。また、enhanced MRIが手術の成否に関係するかについての研究をした。 これはfailed back(痛みが持続)を防げるかの研究であるが否定的な結論が下されている。Wittenburgら(1998)はMRIでの椎間板のprolapse(逸脱)と神経学的脱落症状との間には関係がないことを証明し、臨床所見と強い相関がない限りMRIは手術適応の根拠としてはならないことを述べた。
 これらのMRIに関する膨大なEBM上の研究は、MRIが腰痛下肢痛の補助診断として有用かどうかについて大きな疑問を投げかけている。日本では、まだMRIが腰痛の患者に安易に撮影される環境にあるが、その陽性所見はほとんど意味がなく、患者の訴えを説明する事はできないというのがEBMからの結論である。
 患者がMRIを希望したとき、医師はMRIの所見は限定的な有用性しかないこと、その所見が現在の腰痛を説明するものではないこと、所見があったとしても臨床所見が優先されるべきである。 (参考文献:整形外科プライマリケアハンドブック第2版2004年)”


とある。

後は患者ご自身が、自分自身の身体とどう向き合うかだけである。 その気持ちに全力で協力したいと日々思う。


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