« 仕事も遊びも真剣 | メイン | 過保護じゃないと思っている奴ほど過保護 »

整形外科の延長線上では無い

終診後、ウチで働く作業療法士の卵のバイトちゃんがいい質問をしてきた。

全身十数か所に及ぶ変形を伴うリウマチ患者さんについて。

もう数年通って来てくれているその患者さん。 調子が良いと言って通って来てくれているのだが、ウチのバイトちゃん曰く、 「通う事によって、悪化はしないでいるのか?」 と言う質問。 

外科的な処置も数か所有り、全く可動が無い関節もある。 それでも手根関節など、0.1ミリでもどこか少しでも動きは無いか、動くようにはならないかと毎回治療はしている。 だからといって年齢を加味して考えれば変形を100%止めるのは不可能だ。

実はそもそも、何故ウチのバイトちゃんがそんな質問してきたのかと言うと、学校でリウマチ患者さんについての授業があったらしく、そこで痛くなる関節可動域以下での治療を心がけ、今以下にならないようにするのだと教わったかららしいのだ。

確かにそれは正論。 だが大抵のリウマチ患者さんは動かす事すら拒むのだ。 ましてそれが重篤になれば触る事すら拒まれる。 では何故その患者さんはやって来たのであろうか? 何に困ってやって来たのであろうか? まず何よりそれを考え、受け止めてあげる事から始めなければならない。

例えば物が握れないでは無く、握って何をしたいのかを考える。 その動作を現在よりも少しだけ出来るようにしてあげる。 それが肘かもしれんし肩かもしれんし、頭の位置や姿勢そのものかもしれない。

整形外科に来院してくる患者のほとんどは、他科と違って痛みを訴える患者が多い。 痛みに対処する事に重きを置くのが本来の整形外科。 だが、ウチみたいな所はそうとは限らない。 痛みとは全く別の角度から考察しなければならない。 マッサージやハリ、接骨院や整体・カイロなど、その殆どが整形外科の延長線上、整形外科のマネごとで治療してしまいがちなのだ。

痛みを取るのと治すのとでは、広義狭義、言葉そのものの意味目的が違う。 誰かのマネごとでは治せないのだと言う事に学生のうちに気が付いたら、ウチのバイトちゃんは将来俺の数倍良い先生になるであろう。

asao_logo.png
↑ メインサイトもご覧下さい!