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面白解剖基礎講座 アーカイブ

2012年12月20日

トレーニングとリハビリの根本

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今年も残すところあと僅かとなってきたが、一年を振り返ってみると、スポーツ・トレーナー専門集団的なジム、施設で治るどころか痛めてやって来る患者が目に付いた。 某有名マッスル系チェーンのジムからは嬉しいほどやって来る。 コレは失言。

多分、トップがトレーナー業に大きな憧れがあるのだろう。 何でも出来るスーパーマンのような、子供がウルトラマンに憧れるのと同じ事の様だ。

スポーツにおける身体的問題点を何でも解決出来るのが、するのがスポーツトレーナーと考えている人間が非常に多い。 いや、殆ど全てのトレーナーと名乗る人間はそう思っているようである。

場末の肩揉み屋の小生が言っても大した説得力は無いのだが、今回は他力本願的に辞書の一部を引用して話してみたい。

まず、トレーニング。 国語辞典的には 「訓練。練習。鍛練。 」 とある。 それに対してリハビリテーションと言う言葉は、 「障害者や事故・疾病で後遺症が残った者などを対象とし、身体的・心理的・職業的・社会的に最大限にその能力を回復させるために行う訓練・療法や援助。社会復帰」 なのだが、双方に “訓練” と言う言葉が、その内容を混同してしまう一因でもある。

リハビリは事故、怪我に対しての療法・訓練なのだが、ここにある “後遺症“ というところが重要。 そもそも後遺症とは 「疾病の初期の急性症状が消失したあとに長く残る非進行性の機能障害」 であり、急性症状以降に対しての概念なのである。 怪我や故障で悩み、やって来るスポーツ選手、愛好家はどの概念にカテゴライズされるのかなのだが、ここで憧れを持ちだしてしまうようでは専門職としての職域がグチャグチャとなってしまうのだ。

ここまでを整理すると、急性はどこにも当てはまらない事になる。 トレーニング施設と整骨院を併設するところも良く見かけるが、柔整は急性症状のみが許される専門資格。 基本固定安静、電気に温熱・アイシング。 それで治ったら選手や患者は、当然困りもしないし、やっても来ない。 治らないから困っている。

トレーニングをもう少し詳しく、百科事典的に引用させてもらえば 「環境や運動の刺激に対する人体の適応性を利用し、身体運動を行うことによって意志力を含めた人間の体力を高めること」 となるのだが、そもそもその身体運動が出来ぬから困っている。 トレーニングとは全く違った視線でのアプローチ、前述のリハビリに有った 「身体的・心理的・職業的・社会的」 に、どれか一つでは無い、常に全てを考慮した方法を施さねばならないのである。

それらを遂行する為にはワザでも技術でもトレーニング方法でも無く、当然機械や設備では全く無い、別次元のスキルが必要となって来るのである。

それが何であるのか、正直小生も明言は出来ぬが、少なくともやって来る患者に驚いてもらえるような治療家としての提案は出来る。 皆に驚いてはもらっている。 あとはそれが一人でも多くの人に理解してもらえるような形に出来るか否か。 それこそが小生の人生の最大のテーマである。

2012年12月12日

最新自動車とレーシック。

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しょっちゅう近視矯正手術について相談を持ちかけられる。 当然小生は医師でも眼科医でも無いのだが、意見ぐらいは話す事が出来る。 それだけ一般的なものになってきたのだろう。

レーシックの様な近視矯正手術が良いか悪いか、リスクがあるか無いか、安全かそうではないか、圧だ網膜剥離だなんて言う話しをしても不毛である。 それらについてここで論じる事は割愛するが、興味があれば過去にも数度、この件に触れた事もあるので読み返してもらいたい。

そもそも、この手の相談を持ちかけると言う事は手術を検討している、したいと言う気持ち50%と言う事だ。 したい気持ちを後押ししてもらいたいと言うのが本音であるから、小生の様なトーシロが熱く語ったところで結局はするのだが。


話しは少々飛ぶが暫く前に、自家用車を最新型の外車に乗り換えた患者がいた。 同世代の仲の良いその患者、前の車も同メーカーの車。  新車が納車され、どうですか!いいですか!!速いですか!? と尋ねたら、首をひねりながら意外な事を言った。 「前の車より遅いんだよね...」 と。

イヤイヤイヤ、最新型だし、カタログ上では馬力もトルクも前車前型より遥かに上だ! にもかかわらず遅いと言う言葉の意味がワカラン?!?!

「いや、真直ぐな道路は当然速いし、走り易いですよ。 燃費も良いし。 ただね、家の周りがね...」

最新型のその車、昨今の省エネに合わせて様々な工夫を凝らした最新型。 エンジンは前モデルよりダウンサイジングしたが、ターボ&スーパーチャージャーでパワーアップ。 普段はエコでも、必要な時に必要なパワーが手に入る仕組み。 一見何ら問題が無いように思われるが、その彼が言う処の家の周り、そう、坂道の問題なのだ。 

例えば上り坂の信号で止まったとしよう。 以前の車ならば、信号が青になり何事も無く前へ発進していたのだが、今回の車は発進が遅いし、一瞬下がる気がすると。 実際は下がりませんよと笑いながら言っていたが、下がる様な気がするというのである。 過給機のタイムラグ。 ちょっと考えれば分かる事だが、そのフィーリングは決してカタログや数値には出ぬ事。 フォーリング、主観、人としての感覚なのである。

そう言えばプリウスが爆発的にヒットした年にも同じ様な事、ブレーキが効かないといったような事がニュースで大きく取り沙汰された事もあったな。

一見、色々調べたり、他人の意見を聞いたりして正しく物事を精査している気になってはいるが、実際は何にも自分自身と向き合い、自分自身で考えていないという状態が、典型的な現代人の特徴となりつつも有るのである。

最新のスポーツの世界でも、客観よりも主観を重視した指導が大切であると言われている。 手術は一度したら戻る事は出来ぬ。 今一度自分と向き合ってみるべきである。

2012年11月29日

寝返りが痛いぎっくり腰、起きる時が痛いぎっくり腰。

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タイトルにもう一つ、ある情報が加わると、急性腰痛、いわゆるぎっくり腰の原因はほぼ100%限定できる。 特にそれが仙腸関節によるものかどうか。

その情報は電話でも分かるもの。 当然検査では無い。 たった一言の会話で。

そもそも検査とは確定診断に位置するモノだ。 検査で診察診断するものでは無い。 適切な情報を患者から聴取する能力。 そしてそこからの診察診断力。 筋や筋膜に由来するものと仙腸関節とでは初回から治療が180度違ってくるからだ。

治療にあたる者として、その180度違うと言う言葉の意味を本当に理解出来ているかどうか。 患者の立場でも何でもかんでもアイシングや電気治療を疑えるかどうか。 共に真剣でなければならぬ。

そしてその治療の違いは翌日に完璧な形で表れる。

全ての急性腰痛を漫然と治療してはいないか!? 患者の声をひと言たりとも聞き逃してはならないのだ。

今日もまたぎっくり腰の患者がやってくる。 日々、毎日。  そして此方も常に真剣に、全力で。

2012年11月22日

膝痛、変形、置換術。

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ある一定の年齢で膝が痛いと言う。 ソリャ画像見れば変形ぐらい、年齢なみ歳相応にある。 

変形性関節症(OA)は、関節軟骨の変性磨耗を特徴とし、骨性の増殖と滑膜や関節包などの関節構成体に生じる二次的変化を包括した疾患。整形外科領域のなかでは最も頻度の高い疾患のひとつであり、とりわけ膝関節に発症する膝OAは患者数が多い。

注意すべき点は、膝OAの痛みは画像所見の重症度と相関しないことが多く、活動性、季節、心理状態、社会環境などで大きく変化することである。

治療にあたる医師を含め多くの者がOAについて色々語るが、正直現在膝OAの病態は、関節軟骨の変化を中心に構造異常に関する発症機序の解明が進んでいるが、痛みの病態に関しては驚くほど検討されておらず不明な点が多いの事実。

痛みが慢性化した症例においては、中枢神経系の可塑的変化や心理社会的要因も少なからず関与しており、末梢組織で発生した侵害刺激は様々な修飾をうけて痛みとして認知されている。 痛みは発生機序をもとに、侵害受容性、神経障害性、心因性の3つに大きく分類される。 膝OAに伴う痛みは、一般に侵害受容性疼痛に分類される。 

コレ以上詳しい事は割愛するが、形・形態にこだわる者は置換術を勧める。 そして劇的に良くなったと聞けば、迷いも無く双方とも。 それでも当初は一般的には薬物療法。 もしくは教育、運動療法、ダイエット、生活習慣の見直しなどの非薬物治療的な我々の出番。 しかし非薬物治療だけでは効果は限定的であり、適宜薬物治療、関節注射や装具治療、時には手術的治療を組み合わせて治療にあたる。 この際、エビデンスに基づいた診療ガイドラインに基づいた治療法を選択する必要性があるのだが、それが日本では非常に曖昧なのである。

OAでやって来る患者の病歴を聞いていると、まだまだ日本では消炎作用を重視して、NSAIDsやCOX2阻害薬、時にはステロイド薬の関節注射が多く使われているようだ。  しかし慢性痛で軽度から中等度のものは、関節リウマチにみられる炎症性疼痛というよりも、動作時や荷重時の機械的刺激による痛みであり、いわゆる狭義の侵害受容性疼痛と考えられる。 

このような場合には、欧米では消炎作用の強いNSAIDsを使う必要性は少ないと考え、効果と安全性のバランスからアセトアミノフェンが選択される。 小生の経験では、まずその様な選択を受けている患者にあたった事は無く、適切な薬物療法と理学療法を併用して治療にあたっているケースを見た事が無い。 正しい治療を受ける事無く、飛び越えて置換術とはどうにもこうにもと思ってしまう。

小生は専門医では無いので、あくまで海外の学会の発表に基づいて書かれている先生の内容を一部引用させて頂いたものに、少々見解も加えさせて頂いた。 こんなアクセスも少ない場末的なブログで語ってもだが、ひとりでも多くの患者に正しい知識と広い視野で、是非自分に合った院とめぐり合ってもらいたいものである。

2012年11月17日

ほらコレで歩きやすくなったでしょ! 的ナ...

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最近よく見かける、ランニング専門、テニス専門の様な所。 分かり易くて非常に良い。 

小生も書いてみたいが、目指すはそこでは無く、もっともっとやらねばならぬ、改善せねばならぬ動作の基礎基本が小生の目的であり専門。 その先、ベースがしっかり出来てからより専門性の高い、特化した治療・ケアは非常に良い。 まぁ、だが実際の患者の比率、内容を見てみると現実的には厳しいモノがある。

肩・膝、手足をグルグル動かして柔らかくして可動性を上げましたと言い、ほら楽に歩ける走れるようになったでしょ!?と言う治療、 コリャかなりマズイ。 いや、実際は昨日書いたような現状からそんな治療が街に氾濫。 靴の中敷き、インソールだってそうだ。

先日も患者から、常にしょっちゅう相談を受けるが基本インソールは待った!とさせる。 今すぐどうしょうも無く痛くて辛くてならば、武器でも道具でも手術でも何でも仕方が無いと思う。 ここから先2、3年以内限定での問題解決であればかまわない。 

先日もある診療科目の認定医講習で、喫煙について述べらられていた内容なのだが、喫煙を止めれぬ患者にいくら煙草の害を語っても寝耳に水だと。 しかし、ここから先4、5年の寿命には今すぐ煙草を止めたとしてもそう影響は無い、変わらないと医学的統計で出ています。 しかし事それが10年15年となったら話しは違います。 このままでは子供・孫の成長は確実に見れ無くなるでしょうねと言うそうだ。

やる事やってダメなら最後に煮るなり焼くなり何でもしろと思うが、やる事やらずに何かに頼るのは問題が違う。 しかしそのやらねばならぬ大切な事を提供してくれるところが無いという現実を、小生は何よりも悲観する。

どちらにせよ先ずはしっかり自分自身と向き合う心。 何でもかんでも他人に頼る前に先ず。 自己流とは決して違う事をお忘れ無く。

2012年11月15日

テニス肘・ゴルフ肘、痛い肘。

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昨日も今日も、テニス肘・ゴルフ肘の患者がやって来る。 毎日必ず誰かしら。

電気や注射で治るのは筋肉疲労レベル。 カッコ良く言って炎症系。 そんな言葉は無いがナ。

基本、自然治癒傾向が強い痛みを訴える患者が多いのが整形外科や我々の様なトコ。 治ったとしてもナンで治ったのかなんて分かりやしない。 自分の治療で治ったと、思い込んでる治療側が多くて呑気。 治らない患者にとっては、そんな先生タマッタモンじゃ無い。

スィングプレーンだバックハンドだと、フォームや運動連鎖をウンチクったとしても、患者にしてみりゃ何かやってくれよ!と全員思う。 四肢関節、肘や手首に20や30通りのアプローチ手技持っているのは当たり前。 5、6個程度じゃそもそもそれ以前。 数十通りものイメージを持つ。 そしてその次、やっとのコトで出来るのが運動リハプログラム。

ウチではセラポールを肘や手首の障害に、積極的にこの数年使っている。 海外のあるテニスエルボー専門で研究している医師が数年前から推奨している。 それでもまだまだ日本のテニスエルボー治療には浸透していない。

コンナ事を書くと読んでる同業やスポーツ愛好家はすぐセラポールググってやりだすだろう。 まぁ、小生の勝手知るところで無いからかまわんが、先述の通り数多い手技とイメージとセットである。 少々時間はかかるが抜群に良くなり、高次元で再発防止。 通販でもスッか、セラポール。 (嘘

2012年11月04日

痛みとパフォーマンス

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“辛さ、苦しさ、痛み無くして向上無し。”

スポーツ、体育学部では当然、いや当然以前の話し。 考えればスポーツ以外でも、人生の訓として当然。 誰か、何かに頼って変われたとしても、それは模倣以外何物でも無い。


今以上に動けるようにすると言う事は、今動けていないと言う事。 此れからの数カ月、プロ選手スポーツ選手にとっては来期に重要な時期。 解雇・移籍入団、テスト、トライアウトと、、団体関係者の前で自己の能力をアピールせねばならない。 誰よりも動ける自分をアピールせねばならない。

動作システムの神経系、関節系、筋系のどれか、もしくは複合で不具合を発生させている。 むしろ大多数が複合である。 たとえばPosturalに分類される筋は緊張・短縮・使用過多に陥り易く、抑制がかかる。 抑制とは逆に緊張(Hyper-Tonicity)がある。緊張状態は収縮への閾値が低下し筋収縮が起こり、伸張性も低下する。 抑制はこの逆であるが、筋力低下では無く、反応準備性の低下であり、他の筋との同期性低下等の神経制御の要素が含まれる。 これらの異常が筋分類的なスタビリティーmuscleに発生しているとしたら、筋スパズムにも大きく関与してしまう。 

現場ではActive SLR等で股関節屈筋の起始停止の逆転なども確認出来る。 もしこれを読んでるあなたが、自他共に認める老人であれば何も疑わず、押して揉んで電気をかけてもらっていてもかまわない。 しかし、今以上に動きたい、走りたいとあなたが考えるのであれば、制御側なのか抑制側なのか、どちらの筋なのか、刺激を送って良い側いけない側なのか、電気の端子一つ置くところでさえ、置いて良いところ悪いところがある事を頭に入れてもらいたい。

是非先生に質問してみて欲しい。 この治療、この電気は何でここにしているのかと。 「固い筋をほぐしているんですよ」などだけしか答えが返って来ないようでは今すぐ止した方が良いかもしれない身体。

良かれと思っている事が裏目に出る事もあれば、今までの自分が避けて通って来た事こそが最も重要だと言う事もある。 頭を使って考えてもらいたい。 今はそういう時代なのであるから。

2012年10月28日

腱鞘炎は背中で!

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正確には第一肋骨で。 胸郭出口の様な症状なら常識だが、腱鞘炎の様な手関節、もちろん肘、野球肘・ゴルフエルボーも肩甲骨の安定性、それらを阻害している周囲関節の動きを改善させる。

さほど多くないこの第一肋骨頭へのアプローチであるが、僅かな可動性の差が日常生活における手・肘関節の負担を大きく改善させる。

そんな事を話したら頸椎、特にアッパーサービカル、顎関節もとキリが無くなるのだが、まず直接的に関係ある部位の動作性の確保はせねばならない。 それらの手技を数多く持っており、症状・状況に合わせて施術するのが我々、徒手療法家の仕事である。 電気で揉んでは徒手療法家とは言えぬ。 その痛み、諦めてはならぬ。

2012年10月21日

学生スポーツ選手の治る治らない

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今年は例年にも増して若いスポーツ選手が多かった。 以前も一度ブログに書いた事があるのだが、大学生のスポーツ選手は本当に治療を最後まで構築する事が困難なケースが多かった。

忙しいのだと意見を頂いた事もあるのだが、月に一度も休みが無いのなら仕方が無い。 月に一時間でも二時間でも時間が作れるのであればやれる事、提案できる事は山ほどある。

当院が当院である由縁、それは“運動療法”と言う言葉の定義に在る。 

昨今、スポーツの世界で最新で中心な“ファンクショナルトレーニング”というモノがある。 このより機能的なと言うトレーニングを当然一言で説明するのは不可能だが、例えばその一つに身体の部位を役割で分ける事がある。

足関節部は動作性を重んじる部位であり、それに対して膝は安定性を。 股関節は動作性、腰・骨盤部はコアで安定で、肩甲胸郭部は動作性(一部安定性も)を担っている。  仮に股関節の柔軟性が悪く、可動も狭く、動作性に乏しいとしよう。 走る動くに対してその股関節の動作性の欠如を他の部位、膝や腰が代償したりする。 膝はその安定性を犠牲にして代償運動を担う。 結果当然膝の負担は増し、膝を痛める。 腰も然り。

これらを構築する為にはまず正しく一連の運動連鎖を正しく考察し、失った動作性を優先的に確保した後、安定性を得る為のプログラムを実践する。  いたって常識的なプロトコルであるのだが、巷ではそれらを全く無視したコアトレーニングなモノが氾濫している。

ただ、これらは運動学・体育学の世界で最前線で、頭の良い大学の先生方が日々研究されているのだが、スポーツの世界では多くの臨床が既に存在はするが、事此れが医療の世界でとなると、治療としての実例がまだまだ非常に乏しい。

小生は学生時代、正しくトレーニング指導をすればスポーツクラブのジムでも、殆ど全ての市中のクリニックを訪れるような整形疾患は治せると考えていた。 その考えは今でも全く変わってはいない。 ただし、医療現場では体力も年齢も様々であり、より受動的な動作性獲得のプログラムを多く必要とされる。非常に多種多様な、いわゆる徒手療法が必用なのである。


今年も此処まで、特に学生スポーツ選手の治癒と再発の状態をザクッと振り返ってみたが、最低限のワンクールを構築できた患者で疼痛解消、競技復帰できなかった患者はいなかった。 今現在の状況であり、此れから先も100%と言うのは不可能であるが、その精度は上げねばならない。 

機械と道具と筋肉で誤魔化す運動療法ではなく、真の運動療法。 もう少し分かり易く書け、説明出来たら、我がクリニックももう少し繁盛するのであろうが。 まだまだ努力不足である...

2012年10月18日

脊柱管狭窄症と脊髄硬膜動静脈瘤瘻

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間欠跛行を伴う腰痛症の場合、多くの場合で脊柱管狭窄症を疑われる。 画像検査で狭窄と思われたら其処で確定的に診断されてしまう。

しかし、脊柱管狭窄に伴う身体所見が必ずしも全てで無いケースがある。 むしろ出ていたとしても他の原因、要因も考えねばならぬ。

そのひとつに姿勢変化による増悪をあまり伴わないケースがある。 そのような神経原性間欠跛行は神経根の虚血が疑われる。 上行性神経障害の場合は硬膜外脊髄圧迫でも起こる事を知っていれば画像診断も変わる。特に胸髄のレベルでは画像はピットフォールと成り易い。

脊髄動静脈奇形で最も多い脊髄硬膜動静脈瘻は、歩行障害・感覚障害を伴うので、脊柱管狭窄症として見過ごされるケースが多いのである。

覚え書き的な内容になってしまったが、常に多角的な目線で診察をしなければならない。 画像診断は確定診断に使うものなのだから、身体所見で診察診断まで辿り着かぬうちにの画像検査は間違えた方向へ導いてしまう事もあるのだ。 診察力を磨こう。 

2012年09月28日

赤ちゃん抱っこと英才教育

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スポーツに限らず、身体を動かす為にはその位置情報の元になる物、視覚、体性感覚、前庭感覚が重要な事は以前書いた。 今日は前庭感覚について少々毒づいてみたい。

スポーツの現場ではそれぞれの感覚を高める様々な訓練を行っている。 そもそも運動とはどう重力と反発、戦うかと言う事。 前庭感覚とは主に重力と関係する感覚的な動きの事なのである。

此れを読んでる大人に言うのも今更な話しなのだが、本来その手の感覚は赤ん坊の頃から既にトレーニングは始まっているもの。 誰でも知ってる、「高い高~~い」とか抱っこでグルグルは分かり易い例。 もう少し大きくなったら公園遊具でブランコや滑り台、グルグル回転する乗り物や、土手の上からゴロゴロ転げ落ちたり。 

そんな子供の遊び場を、街からどんどん無くしているのは全部無知な大人のせい。 無知なくせに、小さな頃からスポーツをといって、園児に野球やサッカーなどとは恥じ以外の何物でも無い。 逆に水泳は多角的に応用できるので良い。

しかしここで考えねばならないのが、感覚を高めれば全て良しでは無い事。 もともと感覚が敏感な子もいれば鈍感な子もいると言う事を。 

例えば鈍感な子は目が回りにくかったり、逆に敏感な子はその手の遊びを嫌がったり。 小生が学生時代、水泳指導を行っていた時、妙にプールを嫌がる子にその傾向があるケースを何人か見つけた事がある。 逆に鈍感な子はプールで異常にはしゃいだり、ブランコ、シーソーに固執しいつまでも止めようとしなかったり。

ここで一番重要なのは大人、親の対応。 無理矢理止めさせたりやらせたりせず、嫌がる子にも固執する子にも焦らず少しずつ、様々な角度から考慮したバリエーションを持ったパターンを実践させる事が大切。 もちろん安心感を与えながら。

良かれと思った英才教育、きっと間違っていますよ、アナタ。

2012年09月23日

肉離れと夏バテ。

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肉離れや寝違え、ぎっくり腰。 今週も多かった。

夏の疲れと一言いって片付けるのは簡単であるが、そもそも夏の疲れとは何ぞや!?

小生がこの時期一般的な話しだと言って説明するのが夏場の食事について。 「オレは食欲落ちねーよ」と言う人もいるが、冬に比べたら夏の方が昼はツルツルッと麺でのように、簡単な食事で済ます確率は知らず知らずのうちに高くなる。

日本人の主食である炭水化物は最低限摂れていたとしても、主菜、おかず、たんぱく質、肉や魚が不足しがちなのである。

BCAAが大切などと言う事は、様々な情報で一般スポーツ愛好家であっても知るところとなったが、例えばたんぱく質の一種であるアルブミンが不足すると、細胞と血液間での栄養・物質交換が著しく低下するのだ。 当然筋肉はベストの状態では無くなり、女性はむくむ、冷えるという事になる。 65歳以上の人に油脂類と動物性タンパク質の摂取を魚と肉で均等になるように栄養指導したところ、アルブミン値が改善したという事例が数多くある。

昨日今日の食事では無く、夏場の生活、食習慣が今になって一般人にはハッキリ表面化なのである。

何にせよ食事は一般的に言われる通り、バランスよく品目多く食べ過ぎずになのだ。

2012年09月06日

まだまだ暑い!熱中熱射病。

だいぶ暑さも和らいできたが、まだまだ予断許さぬ熱中熱射病。 本やネットでその分類、知識を持つ物も増えたが、その対処にはまだまだ不適切なものも多い。

そもそも人間は暑さに強いか弱いか!? 実は他の動物よりも人間は暑さに強い。 体毛を無くし、大量の発汗を身に付け、非常に優れた熱放出能力を持ち合わせた。 にもかかわらず、人間は暑さで倒れる事が多くあるが、野生の動物は暑さで倒れる事はそうそう無い。

それは何故か?!

単純な話しだが、無理をするからなのだ。 人間も小さな子供は暑さに負けず元気に遊ぶ。辛くなったら遊びを止め、喉が乾いたら水を飲むのだが、それがスポーツなどをするようになると頑張らなくっちゃとか我慢しなくちゃっとかになり、それらが熱中症系を生む。 このへんの話しを書くとキリが無くなるので止めておくが、人間が暑さに弱い動物では無いと言う事は先ず理解できたであろう。

その様に暑さに強い弱いも分からぬレベルで、適切な対処など根本的に無理。 よく氷で冷やすと言う対処も見かけるが、その病態によっては血管を収縮させてしまい不適切なケースもあるのだ。 水・ぬるま湯を霧吹きでかけ扇ぐ。 体温を下げる方法を間違えてはならぬ。

臨床と机上の違いを分からず、頭デッカチは本当に危険だ。

2012年09月04日

腰椎ヘルニアの誤診の確率

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毎月何人も病院、MRIで椎間板ヘルニアだと確定診断され、それでも良くならないと言って訪れてくる。

皆さんは腰椎椎間板ヘルニアにおける、MRIの診断的有用性をご存知であろうか? そもそも他科と違って比較対象実験が行いにくい整形外科学なのだが、それでも昨今では多くの実験・研究データが出てきたおかげで、長年進歩し無かった分野がだいぶ解明されてきた。 その最も代表例が椎間板ヘルニアなのである。

いまだ50年以上前の腰痛学が医療現場では蔓延っているのが現状。 『わたしはMRIで素人が見ても分かるほど飛び出ていたから間違いないんです!!』と力説する患者も多いのだが、そもそもそこから間違えているのだ。

例えば1995年のBoosらの研究では、危険因子を一致させた腰痛の無い正常人にMRI所見を対比した所、実に85%以上の椎間板の変性が見られたのである。 同様の研究データが世界各地に20例近くあるが、そのいずれもが同じ結果なのである。

このエビデンスが乏しい事そのものに疑問も気が付きも無く治療が進められているのが、悲しいかな未だ現状なのである。

診察とは身体所見を重要視するものであり、画像検査は確定診断する為の一手段であるに過ぎない。 特に腰椎ヘルニアにおいては。

全ての患者に一時間近くかけ、腰椎ヘルニアとは何ぞやとを説く。 当然難しい内容に一部なるのであるが、ほぼ全ての患者は初診時に目を丸くしてその話しを聞く。 それはそうだ、今までの医院で聞いていた事とはまるで逆なのであるから。 だがら治らなかったのだ。

解剖学的な詳細な説明は今回割愛する。 機会があればここでもそのうち書きたいがまた後日。 くれぐれも頭に入れて自分の腰痛を考えて欲しい。 正常な人間の85%が潰れていると言う事を。

2012年09月01日

夏バテ噴出期間突入!!

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夏休み期間もアッと言う間に今年も過ぎ9月。夏バテ噴出タイムと相成りました。

先日から待合室でディスプレイしている全7分の神経障害性疼痛のオンスクリーン講習。 医療関係者でもなかなか入手できない最新の資料なんですわ。 その一部をチョイっと書いてみると、腰痛に代表される慢性疼痛などは、ある調査結果で疼痛保有者中、常に痛みを感じているのが58.0%、その痛みの保有期間は6.98年。 その期間中、受診経験がある患者は79%、そのうち現在も通院中が34.5%、と言う事は受診した患者の半数は受診を中断してると言う事実

更に詳細な情報は是非待合室でご覧下さいナ。 平均で7年ですから人によっては10年以上、人生の数分の一を後ろ向きに過ごすか前向きに過ごすか、もちろん前向きなお手伝いを全力でサポート致します。

この秋に院内一部リニューアルも計画中。 こうご期待!!

2012年08月30日

走って漕いで膝痛、腸脛靭帯炎。

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春以降、やたらと多い腸脛靭帯炎。 なんかブームなんスッかねぇ~、 ってそんな訳ねぇーか。

そもそもどっかの医者か治療家が勝手に病名つけただけ。 子供の成長期に勝手に付けるオスグッドもテキトー以外の何物でも無い。 年配の女性を何でもかんでも更年期のせいにするようなもの。 原因を正しく精査する気が無い、そんな診断もガッツリヤル気の無い所に行く患者が悪い。 と、言いたいが普段はガマンしてる。

ランニング好きの30代兄ちゃんが多いが、上は60代、下は小学生が腸脛靭帯炎でやってきた。 何故来たと過去形かというと、自慢じゃないが全員完全完璧に100%規定提案期間で完治したからである。 まぁ、自慢。  ってか、金もらってんだから当然である。

さてその腸脛靭帯炎。 フォームが悪いからとか歪んでるからとか筋が張っているからだとか言って治療しているようでは問題外。 筋力不足などと言うようなら、今すぐ荷物まとめて逃げ出した方が良い。

例えばランニング中に大腿部や下腿部の筋がどのように活動しているのかを、表面筋電計測、筋力計測、mfMRIなどを用いて測定したとする。 たしかにランニング中にどの筋肉が使われているかどうかは確認出来る。 しかしここまでは体育学・運動学的研究の話し。 これが医療・治療ともなれば何に対してどのようにどのくらい使われていたかを考えねば意味が無い。 そもそも医学とは比較対象実験の上に成り立っているのものなのだ。

ランニングの筋活動では外側広筋、ハムストリングス、その他、大腿部・下腿部の筋は活動している。 しかしその筋活動をレベルと他の運動、例えば自転車のペダル運動と比較すると、また全く違う答えが見えてくる。 

レベルで考えてみると活動は外側広筋のそれより、長内転筋のそれの方が高い。 言いかえれば内転筋群の活動が低いせいで外側部に負担がかかっているケースもある。 ハムに至っては、ランニングの倍以上、ペダル動作で筋活動が高いのだ。 

こんなデータを羅列していたらキリが無いのだが、痛いトコが悪いトコ。 押して揉んで痛いから悪いトコ的な治療では、たとえ今楽になったとしても今後永遠に繰り返し、問題は一生涯解決しないのである。

患者も治す側も、治療を変えるのでは無く、取り組み方を変えるのだ。  難しいかな? いや、小生はそんなに難しいとは思わんのだが。


2012年08月28日

毎日来院トップシーズンぎっくり腰!

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ヨーロッパでは魔女の一撃とも言われるぎっくり腰。 ガクンと腰が抜けたといってやって来る事もアリのぎっくり腰。 まるで足払いをされたと表現する患者もいた。

本当に今週がトップシーズン。 休診の昨日であっても連絡が舞い込んでくるほど。 いやはやホントにお気の毒である。

ここでひとつ、腰痛治療に関しての根拠、エビデンスがどれだけ有るか無いかについて。 

昨今、海外から入って来る様々な研究発表データに基づいて話しを勧めてみるが、まずコルセット。 確かどこかひとつの国はまぁまぁ有効と表記していたが、した事によって速く治ると言う事はまず無いと言う。 楽だと言うレベル。

電気治療・牽引も同じ。比較対象実験場、明確な優位さは無いと言う。 

他にも数多くあるのだが、書くときりが無いのであとひとつ。 一番シンプルで、しかも勘違いし易い事。

それはアイシング。

治りが速くなると言う事において、温めると冷やすでは、冷やした方が速く治ると言う報告が比較対象上まず無いのだ。 レッドフラッグを除外した、激しく痛みを訴えるケースの1日2日間は流石に温めず、冷やすケースもあるが、多くの場合が温める方が治癒が速い。 

ここで我々が勘違いし易いのが、打撲や捻挫、腫れを伴うような外傷と急性腰痛をゴッチャに考えてしまう事だ。 腫れに伴う血行不良が予後に非常に悪影響なのは当然。 その為の急性期アイシングは必要であるのだが、腫れも赤みも伴いもせぬのに、話しだけで決めつけるのは、問診を重要視しないでは無く、思い込みで治療をしていると言う事に繋がるのだ。

ざっくり簡単に言えば、痛みをとめるのと速く治すのと、どちらを優先するのか? たしかに電気やアイシングは除痛には効果が在る。 治療の組み立てで常に何を優先して考えるかを頭から離してはいけない。

通り一辺倒な治療には為っていないだろうか? 諸君。  慰安はイヤ~ンなんて、オヤジギャクでこの項を締めくくるのもどうかと思うが、まぁ本日はこの辺で。

2012年08月01日

合宿前後のスポーツ障害

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スポーツに勤しむ若者達の、この時期きまった年中行事。  合宿。

小生も散々経験があるが、練習と暑さの苦しさで、もう何が何だかさっぱり分からなくなっていた記憶が在る。 今振り返ればそんな苦しさも良い思い出なのだが。

毎日毎朝毎晩、休む間もなく1週間以上練習の日々が続いたのだが、打撲捻挫こそあれども、幸いにも大きな怪我にみまわれる事は無かった。

先日ふと、この数年のこの時期を振り返って気が付いたのだが、成人で趣味でスポーツに取り組み、知人友人、クラブチーム単位での合宿では、転倒打撲捻挫がその殆どを占めるのだが、小・中・高・大学生の合宿では、怪我障害の確率より、その後数週間後に発症する運動障害の方が圧倒的に多いと言う事。 合宿中とは明らかに違う原因に変化しているもの。

患者側・学生側ではその違いを正確に理解する事は非常に難しい。 治療する側であってもその違いを精査して治療にあたっているケースは少ない。

オーバートレーニング、過使用症候群に完璧に陥ってしまわぬよう、最大に避ける事を大前提に置いた治療。しかも練習を休ませずに。

通常練習と合宿期。 目の前に在る事だけでは無く、その時期時期に、個々に合った治療を提案する。 机上の理論では無理なのである。 早くでは無い。シッカリ治そうではないか!

2012年07月27日

脱水、ナトリウム、筋痙攣。

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真夏のこの時期、云わずと知れた一番気をつけねばならぬ事。 脱水症状。

汗と一緒にナトリウムが失われる。 そして筋肉に影響が出る。 そんな事ぐらいしか一般の人には知識は無いはず。  では実際、ナトリウムが失われるとどんな事が起きるのか。

ナトリウムは血液中の水分量の変化と密接に関連している。仮に身体からナトリウムが失われても必ずしも血液中のナトリウム濃度が低下する訳では無い。 しかし血液量は必ず減少する。当然血液量が減れば、血圧が下がり、心拍数が増大し、ふらつきやショック症状の危険性が高まる。

発生している症状がナトリウムのせいなのか、血液量の問題なのか。腎臓なのか、体性感覚、脳下垂、視床の問題なのか。 休養、点滴、保水で落ち着いたとしても、発生した身体的原因を、既往歴も含めて再発防止に取り組んでこそ、真のスポーツ障害予防なのである。

自分の身近な先生にジャンジャン質問してみてくれ。シッカリ答えられる先生ほど、信頼すべき相手なのだから。

2012年07月25日

ヤンキー座り腰痛講座

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特定のぎっくり腰の患者、もしくはある程度良くなってきた患者に、俗に言うヤンキー座りを正しく4、5分してもらいながら雑談。 するとそのあとスッと数分前とは雲泥の様に立ちあがる。

まぁ雑談では無く、他のプログラムをやりながらなのだが、そもそもヤンキー座りに正しいのが在るのか無いのかが微妙だが。(笑)

折れていなのであれば筋や腱、靭帯に関節包、軟部組織の問題。 それらの痛みの増強要因に脳だ神経だ代謝だと言うのはあるが、基本痛みを感じ発しているのは軟部組織。 特に仙腸関節を中心とした原因の痛み痺れの放散・関連痛は、臀部や下肢に現れるので診察の時点で誤診される事が未だに少なくない。

関節が一番スムーズに動きやすいポジションを保てるように、引っ張り合う筋やその他軟部組織を調整する。それを簡単に言えば歪みを治すなのかもしれないが、何にせよ関節に何らかのアプローチを施す。 

仙腸関節であれば腸腰靱帯、下部離開、何処がどうなっているのか? それらを何をどう使ってどっち方向にどうしたいのかをまずアタマの中で考える。 触診や検査の前に。 問診や触知以前の身体所見で充分導き出す事は出来る。 それが出来ずして、やれ検査だテクニックだとは愚の骨頂。

それらは充分導き出せさえすれば、正しい?ヤンキー座りだけでもぎっくり腰は治せる。

頭の引き出しは開いているか! 引き出しの前に知識という荷物を積み重ねているだけではないのか!? 知識をしっかり仕舞ってもらいたい。

2012年07月13日

超音波に干渉波、物理療法器。

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以前にもまして市中に数多くの民間医療施設が存在する。 それらを訪れると、日本では必ずと言っていいほど患者は何らかしらの物理療法器を受ける事になる。 カイロプラクティックを開業する知人のアメリカ人曰く、なんか意味あるのか?! だそうだ。

当然小生も無意味とは思わぬが、昔から先輩達には「俺らは手で治すのが仕事だ。 場所も道具も関係無い。手一本で治せ!」と言われ続けた。

確かに昨今の治療院、治療家達は、我々は徒手療法、手技療法家ダ!と言う割には、院内も治療内容も治療内容も機械盛り沢山。 機械、物理療法器を使うなとか駄目だとか言うのでは無く、道具を上手に使えと言う事なのだ。

その上手に使えと言う部分、構造や仕組みを勉強して、臨床学を学んでウチはワタシは何処よりも誰よりもシッカリやってマスよ! いやいや、全くそんな次元の話しでは無いのである。


クルマの運転を考えて欲しい。 サンデードライバーやオバちゃんの運転に、一度はイラッ!とした事は無いだろうか?! ハンドルを握る誰もが教習所へ通い、運転免許と言う国家資格をとり、自動車を操る技術も最低限の構造も理解している。 だからと言って、皆の運転が一律な事は無い。 乱暴で安全無視な奴、自分しか考えられない視野の狭い運転、しょっちゅうクルマをぶつけ、壊す奴。 その違いはどこに在るのか?!

道具を最大限に活用できるか否かの差は、そういう部分に大きく左右されるのだ。 理論を丸暗記されただけで、クルマや飛行機を運転されちゃタマッタモンじゃ無い。 欧米の治療家・トレーナーと話しをしていると、数多く気が付かされる。

日本人はまだまだ新たに物事を生みだすのは苦手な国民なのだろう...

2012年06月28日

競泳の膝・腰スポーツ障害

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そう数は多くはないが競泳に勤しむ新患が、年に数名やって来る。 おもに膝。

荷重のかからない水泳で痛める場合、その理由は陸上とは異なる部分を持ち合わせている。 しかし残念な事に多くの病院、治療家が他の競技と同じにし、膝が痛いのをひっくるめて治療を行っている。

水泳という動作の特異性を理解して治療を行う。 確かにそれはそれで間違いでは無い。 ただそれには大きく欠けているものが在る。 その欠けているモノこそが痛みの原因であり、たとえ痛みが取れたとしてもそれを見過ごしていては、その先の成績向上には大きな障壁となる。

日常生活、歩き動きの特性と水泳における運動連鎖、ローリング。

エントリーからフィニッシュ、リカバリーにおいての動作の協調を正確に解析し、同調をとる。 それらを邪魔しているモノを排除してから。

まるで違う運動環境下での同調をとる為、若干多くの時間を割くケースが多いが、筋力とsplit pointにこだわった着目治療で誤魔化すよりは、格段に予後の選手としてのQOLは向上する。

焦りは禁物である。

2012年06月27日

診察、診断、検査がグッチャグチャ!

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診察・診断の精度、スキルを上げようとした時、いったい何に努力と時間を割くであろうか?!

若い医療従事者、いや、多くの治療にあたる人間は検査と言うものに多くの力を注ぐであろう。

ここにOECD(経済協力開発機構)加盟国の2008年の医療部門資源のデータから診断用医療機器、MRIとCTについて抜粋しよう。 

OECD 加盟国において、過去10年間でCT やMRI といった診断用機器の数が急増しており、2008年では、日本は群を抜いて最も多くのMRI を保有しており、人口百万人当たり43.1台となっている。MRI の人口百万人当たり保有台数のOECD 平均は12.0台である。日本はCT においても人口百万人当たり97.3台を保有しており、これはOECD 平均22.1台の4倍となっている。

このデータを見て、「いやぁ~、やはり日本の医療は進んでいるなぁ~~」と思っているのであれば、きっとあなたは患者であれ治療側であれ、「異常は無いですねぇ~」と聞いた事も言われた事も無い、平穏無事な生活と健康の持ち主なのだあろう。

もしアナタが日々日常の生活・健康に一抹の不安や疑問を持っているのであれば、このデータが意味するものを心底理解できる筈だ。

検査の中でも画像検査は確定診断に使うものであり、明敏な医師ほど決して画像検査診断が他の診断を上回るような事はほとんど無い。 画像検査が悪いと言っているのでは無い。 画像検査より重きを置かねばならぬ事、スキルを上げなければならぬ事が在ると言っているのだ。

興味があれば是非ここも読んでみてくれ。
http://www.asao-sp.com/u/skill.html

一番大切な事は何なのか!?  今一度じっくり考えてもらいたい。

2012年06月21日

今日もゴリゴリ肩ゴリゴリで肩甲下筋

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膝、腰が痛いと言ってやって来るランナー、ジョギング愛好家たち。 何百人診たってフォームが完璧に出会った事が無い。 小生自身、現役時代を振り返ったって、決して他人の事言えたタマでは無い。

歩く事そのものに支障が在るような問題点を抱えているなら話しは別だが、常識的に動く事が出来ているのであれば、問題点は意外にも全く違うところにあるモンだ。

初心者ランナーに必ず言えるのが、背部せなか、姿勢が悪い、肩甲骨の使い方が悪いだ。 

例えば初心者講習でランニング時の姿勢を教える。 構造的に支障が無い限り皆出来る。 問題はフォームが悪いのでは無く、フォームをキープ出来ない事に問題が在るのだ。

そこでひとつ、小生がまず診るのが肩甲下筋。 どうも回旋筋腱板(ローテーターカフ)とひとくくりにして考えてしまいがちだが、他の筋と違い動作は外旋ではなく内旋。 無駄な緊張、普段からの力みが肩を丸めさせてしまうのである。

肩甲下筋がストレッチされたフィーリングを本人に自覚させる。 その感覚を日常的に身体にすり込ませる方法を、個々に合わせて2、3指導する。 一見シンプルであるが、この日常にすり込ませると言う事が重要なのである。 フォームも肩こりも一石二鳥で解決出来たら、これ幸いだ。

2012年06月13日

腕の痺れとボディビル

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手の痺れ、此れは日常的に数多くやって来る。 原因は概ね神経性か血管性が多いのだが、神経性の中には脳疾患も含まれる。 まず脳疾患で起きることが考えられるしびれは脳卒中。 しかしこれは小生の様な専科だと出会う確率は低い。 だからと言って無視は出来ぬのだが。

脳疾患以外では脊髄神経の異常から起きる痺れ、血管性の痺れがそれに相当する。 血管性の痺れでまず考えられるのは、糖尿病などの代謝性疾患であろう。 糖尿病が引き金となって抹消神経の異常が起きる。 まあ此れも基礎疾患をしっかり聴取していれば、多くが鑑別出来る。

血管性の中で我々が一番に考えるのが、血管の圧迫・絞扼による痺れ。 誰もが必ず経験している代表例が正座である。  血管の圧迫は頚部、胸部の筋肉、鎖骨と肋骨間、生活習慣、姿勢や過使用により筋肉異常が生じて血管を圧迫する。 

それと同時に出る胸郭出口症候群の様な神経根障害を伴うものや、脊髄病変もある。脊髄病変は両側に症状が出る事が在るので、身体所見の時点である程度ルールアウトもできる。 

ザクッと痺れを抜粋的に羅列したが、そう簡単に区分け出来、バシッと治療出来たらどの先生も患者も苦労しない。 特に一見簡単そうでいて難しいのが筋肉による絞扼の問題。 そもそも絞扼する基の原因が複雑に絡み合っている。 動作一つ一つをトレーニング種目に置き換え、筋・神経・血管を正しく解剖学的に今一度考え直し、紐解くように、一度組んだパズルを再度組み直すように再考察する。

地道な作業だが既成概念にとらわれず、ひとつ、またひとつと前進させる。 然すれば必ず痺れは軽減していくであろう。 どんなに大きな優秀なボディビルダーであっても、あればある程、その様に地道な努力、トレーニングをしているのである。 筋は肥大したから圧迫では無いとも気が付けば、次のステップだ。

2012年06月10日

血管新生、治癒促進。

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公私ともにスポーツ一辺倒だった20代。 幸いにも自分自身は大きな障害に悩まされはしなかったが、周りには数えくれないぐらい多くのスポーツ障害で悩む人間がいた。

現在ほど様々な研究が進んでいない当時であっても、多くの障害は動作改善、トレーニングやコーチングで改善された。 外科的な処置を必要な障害の場合は、極稀にそれらが疎かにされるケースもあったが。

問題だったのが傷害。 いわゆる怪我だ。 この数日、組織再生について少々触れているが、事此れを血管に絞って考えてみたらどうだろう。 

本来は血管外科が専門分野な話しなのだが、組織の発育発達とも非常に密接な関係にある学問であるがゆえに、自分自身20代の勉強テーマに血管新生があった。

学術的な事は博士でも無い小生では説明しきれないので割愛させていただくが、血管新生に関与する因子をきちんと正確に理解している必要はある。 小生の様な専科でも、日常的に臨床で直面する事に意外にも多く診察上必要となる知識でもある。

そのひとつに血管再生とプロスタサイクリン(PLG)との関係が在る。 血管拡張物質であるプロスタグランジン(PGs)が大きな血流改善効果を生み、組織再生にも重要となるのだが、炎症期にはこの反応が裏目にて熱や腫れ、痛みを伴ってしまう。 普段何気なく我々が使っている塗り薬の多くは、このプロスタグランジンの活性を抑えるものが多くある。 つまり治そうと思って貼って、縫っているその薬が逆に治りを悪くしているなどと言う事は、意外にも日常多く直面する事なのである。

治らないと考えるのでは無く、何かが治るのを邪魔しているのではないかと言う目線も持たなければならない。 簡単な様な事だが、非常に難しい事でもある。 ここでも頭は柔らかくせねばと思う。

2012年06月08日

転んですり傷切り傷、擦過傷。

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スポーツ選手のすり傷切り傷は勲章だ!ぐらい言われて学生時代を過ごした。 怪我はしない事にこした事は無いが、やはりこの時期スポーツシーズンは怪我が多い。

さすがにすり傷切り傷は専門外ではあるが、其れなりの応急処置もせねばならぬ。 幸いな事に近所には救急の大病院も、腕が良いと評判の形成外科の病院もある。 ちびっ子たちは皆そこへ行くらしい。

今年の3月に、高気圧酸素スポーツ医学研究会で東京医科歯科大学を訪れたが、その講演のひとつに創傷治療についてがあった。 

古くは1960年代になるが、創傷を乾燥させず湿潤環境を維持する「閉鎖療法」の発見は非常に画期的なものであった。 現在では、創傷治癒阻害因子のうち、創面に内在する因子をT(組織:Tissue)、I(Infection/Inflammation:感染または炎症)、M(Moisture:湿潤)、E(Edge of Wound:創縁)に分けて対処する考え方、Wound bed preparationを実践的指針、新たな概念として提唱されている。

現在、最新の創傷治療のひとつであるVACも過去数名、紹介、治療を受けたウチの患者もいた。 一般的なところであると、各種ドレッシング剤や市販品のキズパワーパッドなどもある。 実はこのキズパワーパッドと同類の商品をかれこれ25年近く前に、前職在籍中に、人工皮膚や人工肛門を専門で扱うポリマー専門の会社から、日本で取り扱ってくれないかと言うオファーを頂いた事があった。

当時既に海外では、スポーツにおけるすり傷切り傷擦過傷にこの手の商品は常識であり、スポーツ用品店でも取り扱っているのだと聞いた。 何十ページにも及ぶ英文の資料も読まされたのだが、当時ウチのマーケティング的な問題も薬事法的な問題もありで、取り扱いは見送った。 しかし、当時は全く自分には関係無い分野の知識だと思っていたが、まさか数十年後に役に立つとは夢にも思っていなかった。 まぁそもそもスポーツシューズなどと言うモノは、ゴムやPU、発砲素材の塊のようなものだから、素材の勉強としては必須であったので、まんざら関係無いとは言えないのだが。

怪我を速く治す。 このテーマ、治す我々が思っている以上に患者側は深く考えている。 それにどれだけ深く考えて応対するか。 小生もまだまだ努力は足りないようだ。

2012年06月07日

筋肉痛・肉離れと乳酸

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昨日の続きを少し。


筋肉がパフォーマンスを発揮出来ない、もしくは通常通りにも動かぬ状況下では、障害発症の確率は高まる。 では常にベストの状態を保つよう、努力をすれば良いのだ。

誰もが聞いた事が在る“乳酸”と言うもの。 老廃物な悪玉なイメージがあるが、本来はミトコンドリアで酸化され、エネルギー源として再利用されるものである。

安静時や運動強度が高くない時には、乳酸は産生されると同時に酸化されエネルギーとして利用されるので、血中乳酸は増加することなく平常状態を保っている。 この乳酸が溜まるか溜まらないかの境目の事を乳酸性作業閾値(LT)と呼ぶ。 持久トレーニングであれスプリントトレーングであれ、このLTを意識したトレーニングが大変重要となって来る。

LTの向上は、毛細血管の増加やミトコンドリアの増加やなどによって実現する。 当然運動能力が高いと言う事は、それだけ活性化された筋肉であり、動的にも静的にも不活性な状態より良い状況下である事は言わずもがなである。

高強度の運動でLTの向上や対乳酸緩衝能力が高まるのだが、別の角度から考えれば毛細血管などの発達を効率的に起こさせれば、高強度下で無くてもLTの向上もあるのである。 先日から話しているLSD(Long Slow Distance)がその典型例だ。

LTレベルで練習するとその増加量が最大化すると言われているミトコンドリアは、脂肪を使ってエネルギーを生み出す役割(酸化能力)があり、毛細血管の場合とは異なり運動時間も強度が高い分コンパクトである。

筋肉を活性させ、治癒や再生をより一層促す為には、押したり揉んだり、インソールにサポーター的な治療だけでは、たとえ痛みが取れたとしても筋の状態は前要件を考慮したプログラムとは大きく異なり、高い確率で再発してしまうのである。


真の運動療法、スポーツ専門とは一般診療より、非常に多角的な視線で取り組まなければならないのだ。

2012年06月06日

筋肉痛に肉離れ、回復復活お手のモン!!

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打撲に捻挫、肉離れに筋肉痛。 この手の筋肉、軟部組織に対する治療やケアは、町中何処の先生もお手のモン。  ナ、はず。

だが、やって来る。 ワンサカワンサカ。

この半年何十人もやって来るランナー患者。 筋炎だ腱炎だと言われて言ってやって来るが、どれも皆、なかなか治らずで。

正直ウチは揉み揉み治療院では無いので、優しさにはかなり欠けた治療が、ある意味ウリではあるのだが、それにしてもガッツリした治療を期待されてくると、流石の小生もいささかオロオロしてしまう。(笑)。

たいていの患者が、既に大先生・大病院を数件訪問、訪れていたりする。 当然そこそこ其れなりに良くなっている。

さて、そこで問題。 ココから先どう治すか?!  この答えに関しては技や手法では無い。 そこに答えを見出そうとすれば、消去法的に選択は少なくなる。 たとえば体育学1年生で習う、コンセントリック・エキセントリック・アイソメトリック。 この3つの運動形態を常にバランスを変えながら組み合わせる。 どれが一番良いとか悪いとかでは無く、組み合わせると言う事が重要となる。

そして次へのステップを見据える。 良くなったその先へ。

2012年05月31日

走って歩いて痛い足。

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とにかくランナーが多い。  タマに腰痛もいるが、多くは膝と足部。 今回は足部について書く。


まずTVでマラソンの中継を見た事ぐらい誰でもあるだろう。 さてそこで君達は何処を見ているのか?!動きだフォームだ運動連鎖だと、そんな専門的な事は置いといて、誰でも分かるところで外国人選手と日本人選手との体格の違いを、今度TV中継で見る機会があったら注目して欲しい。 特に膝から下、下腿の筋肉を。  意外にも日本人トップ選手より、色の黒いトップ選手の方々の下腿は日本人のそれより細い。  何故か!?

そこには走り方の違いによる筋肉の違い、発達の違いが在る。

障害と言うモノには様々な原因、アプローチの仕方、考え方が在るが、基本はトレーニングエラーのせい。 それはそれで大原則として考慮はするが、先述の下腿筋を考察してみる。 

いわゆる蹴り、膝関節の伸展により推進力を得る走りと、スィング動作、股関節屈曲を重視する走り。 下腿の筋の発達が多く見られるのは前者、 下腿は細いが、ハムと大腰筋の発達が優れているのが前者、日本人は前者で外国人選手は後者のケースが多いのである。

ウチで取り入れる種目にスタンディングの下肢内外転がある。 詳しい動作は割愛するが、単関節筋であるヒラメ筋と、二関節である腓腹筋。 特に注目すべきは腓腹筋の使い方、使われ方。 二関節筋であるがゆえに、膝関節の伸展時にどう使われているか、うまく使う事が出来ているかを確認し、改善に取り組む。

あくまでもパフォーマンス向上を重視した、AT的目線のプログラムの場合。 これが同じ歩くと痛い足部の一般患者であれば、当然プログラムは違うのである。 大切なのはその違いの意味を施術側が理解しているか? スポーツ選手と同じように一般人の施術プログラムを組んでいるようでは論外だと言う事。 臨床において培われる診断力の差が、一般外来では大きな力を発揮する。

スポーツ専門というその前に、一般診療を。 揉み揉み治療のその次を目指して欲しい。

2012年05月23日

何でもかんでもストレッチ専門治療は危険大!!

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ランニング愛好家も多いが、依然として昔から多いのが野球の肘・肩の障害。  小生も常に心掛けて遅れないようにしているが、野球にかかわらず、この数年のスポーツ障害に対する科学的進歩は目ざましい。 

その技術的革新は検査・研究において、今まで経験に頼っていた多くのスポーツ指導や治療にエビデンスを結びつけるに至っている。

最近2名来ている、高校野球少年の投手。 中学時代から障害を抱えている。 今までどのような治療やケアを受けていたのかを聞くと、決して100%間違えているのでは無いが極々一般的テキスト通り。 だが逆に100%正解でも無い。 しかも何年もその内容が変わっていない。 

中高生ぐらいであればさほど大きな問題にはならないが、それが事、成人のプレーヤーであれば不必要な可動域改善、何も考えない、本で読んだだけ知識のストレッチ指導が故障を生む事が在る事実を、多くの指導者が未だ認識していないのである。

昨今の研究によって、運動連鎖中におけるトルク、伸張、剪断等が正しく考察され、見掛け上では無く空間角度、投球であればMERと体幹軸を考えられれば、自ずとストレッチが裏目に出でて、症状をより悪化させる事実も、感や経験だけに頼った指導・治療をしていなければ、何でもかんでもストレッチなどと声を大にして言う事など無いのである。 当然、この事実は肩・肘に限らず腰、腰痛に対しても同じ事が言える。


未だ健康体操の域を出無い、街のスポーツ治療。 是非しっかり見極めてもらいたい。

2012年05月22日

腫れて浮腫んで内分泌代謝学

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学生の頃、嫌々ナンとな~くサラッと勉強を目をつぶってしていた記憶が在る、内分泌代謝学。 まさか将来、ガッツリ勉強し直す事が来るとは夢にも...

命を維持し、生体の恒常性、全てに関与している 内分泌代謝作用を示す物質、ホルモン。 この正常な機能を保つのに必要な体の機構を学ぶのが内分泌代謝学である。

たしかに筋骨格系疾患といえど、その治癒や発達のメカニズムを考える上で、当然無視など出来ない。

しかし、我々の様な筋骨格系を専門とする人間は、何でもかんでもその問題点を構造的に無理矢理当てはめて考えようとしてしまう傾向が強い。 更にそれで答えが出ぬと、自律神経に問題が在ると決めつける。 藁をもすがる人に対して、エビデンスの乏しい治療をする時点で、サギと言われても言い返すすべなどまるで無い。

残念ながらその学問のアウトプットは限られ、一般的にはリウマチ科や甲状腺科ぐらいになるだろう。 だが人間の全てと言っても良い程の機構に関与している内分泌代謝。 これは我々運動理学に携わっている人間も、スポーツパフォーマンス向上の為だけでは無く、治癒や怪我の予防の為にも、よりいっそう深める必要があるだろう。 

治りが悪いと言う時ほど、方向性を変え頭を柔らかくしたいものだ。

2012年05月18日

下腿がカタイ?!スポーツリハビリ・運動療法

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ナンて冗談言ってる場合じゃないですわ、辛いと言ってる患者目の前に。 怒られますわ...

まぁ実際不具合を訴える場合、柔らかくフニャフニャな確率より、パンパンカチカチの方が高いのは事実だが。

我々は通常、怪我や外傷より障害をとっても重要視するケースが多い。 フォームや取り組み方を尤もらしく話してみたりで。 怪我はアクシデントであるから、ある程度は致し方無いと。

怪我や事故の様な急性疾患であれば、基本対処的な治療でも時間経過とともに回復の兆しが見えてくる。 だが、もしそれが見えなかったらどうなるのであろうか?! これは急性だろうと慢性だろうと関係無い。 治らないから患者はやって来るのだから、救急病院でも無い限り、事故専門とか電気とテープとアイシングで部活専門治療じゃ、基本的な難治の機序であっても想定など出来ることは到底無いだろう。

普段やっているようで、考えているようで、実は毎回同じ治療で何も考えていないのが、急性難治ケースの別角度からのアプローチ。 外科的でも無く、薬も使わずにでだ。

某有名大学のスポーツ専攻でもしていたら、運動代謝内分泌学の授業でやっていた事が一部役に立つかもしれないが、それでも臨床で使えるのは2割程度の知識。 残りの8割は患者側、患者自身が持っているもの。 血の流れやリンパと言う次元の話しでは全く無いのだから。  その知識を病院・医療として使うか、スポーツ・運動療法として使うか?! 一番カタイのは自分の頭なのだから。

2012年05月11日

ゆっくりジョギングが寿命を延ばす。

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最近の、ジョギングが寿命を延ばす、特にスローペースがと言う資料から一部抜粋を。


資料によるとデンマーク、コペンハーゲン市の心臓研究所が、20~93歳の約2万人を対象とした1976年から35年間の長期追跡研究調査で、 「定期的なジョギングによって寿命が延びると断言することができる。それもそんなにたくさんしなくてもよい」 と発表した。

この研究で被験者において、ジョギングをする人としない人の死亡率を比較した。 比較にあたり、ジョギングをする男性1,116人および女性762人に、ジョギングの速度や1週間に走る距離を尋ねた。35年の追跡期間中、ジョギングをしない人1万158人、する人122人が死亡したという。 このことから、ジョギングをする男女は死亡リスクが44%低く、男性は6.2年、女性は5.6年寿命が長いことがわかった。 詳しいプロトコルはレポートからでは分からなかったが、週に1時間~2時間半のスローペースでのジョギングで、最も有意な効果が認められたという。


このスローペース、先日から幾度かにわたり小生も書いているLSD(Long slow distance )についての理解が、未だ多くのジョギング愛好家の間で間違えた理解が多く蔓延っている。 

『このスピードで○○分!』 という、取って付けたような話しでは全く無い。 自分の身体、生活に正しく運動を取り入れる。 やりたい、やってみたいと言う欲では無く、レベル・目的を正しく、正確に把握、設定しなければならない。 それらが正しく出来ている人、無理なく適切に走れている人、いわゆる今回のデータで言うところのスローペースで走ると言う事が、健康、寿命に大きく良い影響を及ぼしたと言う事であろう。

昨日も同じ事を書いたが、適切とは、時間・強度・頻度の全てが正しく設定されての話し。 たしかに3か月間、無理無く練習すれば初心者でも何とかフルマラソンは完走できる。 だからと言って年に数回、毎月のようにフルマラソンに出場するのが初心者にとって果たして適切であると言えるだろうか?!

怪我をするという愛好家のほとんど全ての人間が、フォーム以前に既に間違えがその心の中に存在してしまっているのである。 怪我をしてしまったら当然だが、出来れば怪我をする前にその事に気が付いてもらいたいものである。

2012年05月03日

結局野球肘テニス肘何すんの?

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野球でもテニスでも、肘でも肩でも膝でもナンでも、結局のところ何をするのか、何をされるのか? 

される側患者側は切羽詰まって必死だが、する側治療側は机上の理論で患者との温度差大。

何をするんだ?よくなるのか!と、患者はガッツリ迫って来るが、肝心の治療側は、筋力だ解剖学だ動作解析だ運動連鎖だと言い、フォーム指導や矯正をするのだが、結局のところ現状疼痛に対しては筋肉が張っているからと揉んで、鍼刺せば一発と言い、最後に電気。

時間経過、自然治癒的にタマタマ治るケース以外、まず治癒も温度差も解決へとは辿りつかぬであろう。

筋骨格系疾患による運動器慢性疼痛に対する最大の治療は運動療法であると、世界中の明敏な医師は説いている。 その運動療法そのものが、従来の概念とかけ離れ考えねばならぬ。 脳神経だニューロンだと言いながら、結局のところ老人向けトレーニングと術後リハで同じ事しているのが現状。 恥ずかしいを通り越して、悲しい。

昨日、スタッフ達とBOSU Fボールを使ったグリップと言う種目について打ち合わせた。 実はこの数日続いているお題だが、コレがかなり奥が深い。 野球やテニスの肘や肩はおろか、五十肩まで完治したりもするから面白い。 ただ此れには重大な注意点が在り、やみ雲にやらせていても良い効果は決して出無い。 先日も書いた主観的指導がたいへん重要となる。

治療は道具や設備では無い。 その事に気付くか否かで答えは変わる。 ナンとかとハサミは使い様と、昔の人はよく言ったモンだ...

2012年04月27日

綺麗なお姉さんと姿勢制御

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昔から運動・人間工学系の学生が卒論等に良く書きたくなる姿勢制御のお題。 二本足で立ち、二本足で生活する我々人間の最も基本的な制御。 コレを理解してこそ、その先のスポーツ、生活の向上となる。

ウチで行う多くの患者に対しての治療プログラムの中には、より歩けるように、より動けるようにする為に姿勢制御を考慮したものを幾つか取り入れている。

ちょっとした論文であれば今どきネットで誰でも簡単に入手できる時代、詳しい理論はご自分で調べて頂きたいが、簡単に話すと人間はまっすぐ立っていると言う垂直情報を様々な方法で得ている。 視覚情報は分かり易い。 ヒトの神経系は視覚から入る垂直情報を優先して姿勢制御を行う習性が在る。 お年寄りやヒールを履いたお姉さんが、エスカレーターの乗り降りでふらつくのはその為である。 単純に不安定だから、バランス感覚が悪いからで片付けたり、バランストレーニングしてなど、浅い浅い。

それらをどのようにして個々の患者に合わせたプログラム提案をしていくか。 それがノウハウである。

筋力付けて誤魔化したり、ふらふらエクササイズボールでバランストレーニングしてみたり、習うより慣れろ的なプログラムとは言えないプログラムが、未だこれ見よがしにトレーニングやリハビリの現場で行われている事に小生は嘆く。 まぁ、老人に何の疑いも無く筋トレさせている時代なのだから、どうしょうも無い。

最近新規でやって来る若いスポーツ選手の男の子達。 一線でバレーボールをしている子、現役で箱根を走っている子、今の何倍もパフォーマンスをあげる様、何処にも無い多角的な提案で小生含めスタッフ全員全力で協力していこう。

2012年04月24日

筋肉筋力、弱って細って超不安アスリート

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一般的な頭痛、腰痛、肩こり、関節痛も当然やって来るが整形外科は勿論、整骨接骨、鍼灸指圧整体院、カイロプラクティック等とは全く別ジャンルなウチの特色が、筋骨格系起因の運動時不全の患者比率が多いと言う事。 簡単に言えばジッとしている時の痛みより、動いた時の痛みや不具合を訴える患者。 マッサージや電気治療や筋トレではダメなケース。 当然ホネポキでも駄目。

筋肉が原因だとしても筋原性、神経原性、廃用性とあるように、当然治療も症状の数だけ、患者の数だけある。 にもかかわらず大抵の場合では上記のような揉んで電気で姿勢直してナ治療。 誰に対してもどのケースに対しても。

意外にも多い割に安易な対処、見過ごし見落とされるのが廃用性筋萎縮。 一度発生した筋委縮では、完全回復させるには長期間の機能回復訓練等が必要となってくる。 動物実験においては4週間の不動化で起こった筋委縮が完全回復するのに90日を要したという実験もある。

しかし最近のある運動理学系の研究データでは3週間、トレーニングを完全休止したグループとそうでないグループとの比較対象実験では、トレーニングを再開した数日後では顕著な差が見受けられなかったという。 むしろ不必要な順化やオーバートレーニングを防止できると睨んでいる。

ここで重要となってくるのは、既に発生した廃用性筋萎縮の回復を目的としたリハビリプログラムを作成・実施するのではなく、発生が予測できる場合では事前に発生を防止する手段を考え、発生後であればその経緯を精査する事こそが最重要課題となってくるのである。 しかし、残念な事に多くの臨床の場では事前に精査する事は無く、対処・対応的な発想でのリハビリテーションが殆どなのが現実。 考えたとしても机上の理論に当てはめただけである。

経緯・経過がいかに重要か。 患者一人一人に合わせた治療、リハプログラムを本当に臨床の現場で行っているのか? 患者の不安に真正面から向き合う事。 簡単な事であるようだが、やっているようであるのだが非常に難しく、現実では出来ていなかったりするものなのだ。

向き合うのは症状では無く、患者となのだと言う事を忘れてはならない。 とも書いて、自分にも日々言い聞かせる...

2012年04月19日

体幹トレの腹横筋の意味

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最近の体幹トレーニングでは腹横筋が重要だと言われ、その意味やトレーニング法の情報が数多く出回っている。 ひと昔前であれば、そんな情報は一部の人間しか入手出来ぬ情報であったのだが。

身体を支える安定させる、競技パフォーマンスや腰痛予防に。 たしかにそれはそうだが第7~第12肋軟骨とも付着している為、胸郭部との連動性が非常に重要となってくる。 言いかえれば先に胸郭部の動作改善を行わなければ無駄に力ずくで動く事となり、よくプロ野球で見かける『脇腹に違和感を覚え選手交代』となる。

治療においても今現在痛くも無く、特に日常不自由無く過ごす事が出来得ている人間が鍛えれば再発防止ともなるだろうが、動作初期での違和感が在る人間が考えずに鍛えればその運動連鎖は損なわれ、肩関節肩甲部、もしくは下部頸椎にストレスを確実に発生させる事となってしまう。

その鑑別に一番必要なもの。 それは上肢の外旋時にヒントが隠されている。 本当に腹横筋に問題点が在るかどうかをまず正しく正確に判断し、その後にプログラムを処方しなければならない。 やみ雲に流行り廃れで指導してはいないだろうか?! お勉強だけのナンチャッテトレーナーさんは危ないと言う事を自らに言い聞かせよう。

2012年04月18日

運動療法スポーツリハビリと活動電位オーバーシュート

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学生時代の生Ⅰのお勉強。 大学に籍を置く前に2年間ほど専門学校に行った。 しかしそこではどうしても自分が知りたい事、学びたい事を手に入れる事が出来ず、今思えば未熟な子供ながら自分の進むべき道を信じて、数多い苦難と日々戦っていた。

ただ単に運動バカでスポーツ、筋トレでは無く、その仕組み・過程に非常に興味があった。 こんな話しをするといつも患者は失笑するが、筋・骨格系より、呼吸器・循環器の方に興味があり、後半はその勉強ばかりしていた。

細かい事を書いたら生化学の授業になってしまうし、先生の真似事をしても無意味であるので、ここは勇気を持って割愛するが(嘘)、患者に治療する時、トレーニングメニューを組む時に、ひとつ常に気をつけている事が在る。

それは神経伝達、活動電位におけるオーバーシュートだ。

良くも悪くも“慣れ”によって感覚が低下し閾値が上がる。刺激の持続によってパルスが減るのである。 この一連の反応を通常は正しく処理し、反射・反応するのであるが、必要以上に強く過敏に反応してしまうケースを正しく理解していなければ、刺激がかえって仇となるケースもあるのである。

それを上手に利用したトレーニングの例にスロートレーニングと言うものがある。 ただ単に流行りでプログラムを作ったり実践するのではなく、その選手・患者の状態を正しく理解し考察し、適正なプログラムを処方するべきなのである。

どうやら今年のキーは此処に在るようだ。

2012年04月14日

テニスエルボー、ランナー膝は皆同じ。

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20年以上前は遠くからでも患者は足繁く通ってきたものだ。 しかし、これだけ近隣に数多く存在すれば、自ずとその数は減ってくる。

この3年、また何故か前後駅1、2駅、商圏2、3km圏外からの患者が徐々に増えてきた。 これは小生のところだけに限った話ではないようだ。 もともとクルマ社会色の強い郊外の立地では、少々当てはまらぬ話しなのだが。

小生の院のある麻生区、しかも柿生などという微妙なところではそもそも近隣も遠方も無く、細々人知れずである。

さて、屋号を変え挑み始めたこの3年、今まで大半を占めていた腰痛患者数を大きく割って入って来たのが、テニスエルボーとランナーズニー。 毎日大挙してやって来る。 新患も殆どがソレ。

だが、テニス肘、ランナー膝でやってる患者に、ある共通項が存在する。 それはテニス肘、ランナー膝の解剖学的理由と現症状がズレてしまっていると言う事。 障害と言っても侵害受容性的要因は既に無いのである。 絞扼性神経障害といえば間違いでは無く、一部そうであるのだが、実際今まで受けている治療は侵害受容性でも絞扼性神経でも同じ様な治療しか、過去どの院でも受けてはいない。

身体を一軸だとか多軸だとか、姿勢だフォームだS字カーブだとか、よくあるスポーツ、PT、民間療法士的な運動学・動作解析学を応用した施術を全面に出した治療では解決出来ぬから、患者は困ってやって来るのである。

先日、現在も某スポーツシューズメーカーに勤める昔の同僚が、海外で今現在スポーツシューズに求められている要素に、“レスポンス” というキーワードが重要視されていると言う。 日々研究され進歩している運動の理学に、海外ではいち早く様々な角度で追従しているのだ。 

他と同じ事をしていても治らないからと言って、他がしないテクニック、技術をすれば身に付ければ治る治せると言うのは間違いである。 学びと模倣を混同してしまっている。 新たな道を進む為には、新たな思考が必要。 治さなければならないのは、その考えなのだ。

2012年04月12日

ランナー膝蓋、内外側、前後十字靱帯断裂損傷リハトレーニング

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一流選手、プロ選手はイイですわ、最新で診て作ってリハしてくれる所なんかいくらでも在って。

しかし一般人にとってはそうはいかない。 

市中の病院では、未だ本に載ってる程度のプログラム。 タオル丸めて押して引いて、自宅で毎日ストレッチしてで。 ご近所整体、接骨院レベルじゃ筋肉揉んで、筋力付けて、可動域広げて毎日来させて。 

治るならば何でも良いと患者は言うが、その治るとは何たるかを、患者は当然理解などしてはいない。 素人だから仕方が無い。

では治す側がシッカリ理解しているかというと、残念ながらそうであるとは限らない。

治療、特に靱帯損傷のケースでは漸増的に増やす量・質・タイミングが非常に重要となって来る。

その人、その時、これからに於いて、 “何をするかでは無く、何が必要か!?” を常に思考の最前に置かねばならない。 

骨や筋肉だけ診てれば治る時代はとうの昔。 日々前に進もうではないか。

2012年04月10日

腸脛靭帯炎ランナーズ膝(Runner's knee)でも!!

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今どきネットでも何でもあるんで、ランナーズニーが何たるものかのウンチクは、痛めている人間ならば既によくご存知であろう。

現在この文章を読んでいる、検索していると言う時点で概ね今現在痛いからだと言うのが大半であろう。

O脚だアライメントだ、硬いシューズだ柔軟性だオーバーユースだと。 そんな一般的な注意点で初期初回はすぐ治ります。 初期初回はね。

しかしコレがまた、多くの人間がその後再発するんですわ。 

この腸脛靭帯症候群、いわゆるランナーズニーでやって来る患者全員、既に何処かで自分でストレッチや膝にボール挟んで的な事や、それでもダメで数回のステロイド注射とか。 効きゃウチなんかに来ないだろうが、効かんからやって来る。 ここんトコに関しては書くと長くなるので割愛するが、少々前にも書いたが、既に侵害受容性疼痛の域を出ていると考えねばならない。

誰にも何処にも無いような必殺技を小生だけが持ち合わせている訳は無い。 しかし発想を変え、柔軟性のある考え方さえすれば、今までがウソのように全員良くなっていく。 重要なのは “学習” である。

夏までには何とかランエリアも作りたいものだが、治療には畳半分あれば十分である。 まずは30kmが目標だ。

2012年03月29日

筋肉けいれん、つっぱり、アルコール依存。

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昨日のニュースで、『バクロフェン、アルコール依存症に効果』というモノがあった。

このバクロフェンという薬、非常に昔からある薬(約50年ほど前)で、てんかんやけいれん、少々専門的に言えば痙縮(けいしゅく)、痙性麻痺、抑制性伝達物質のγ―アミノ酪酸(GABA)の誘導体で、代表的な中枢性筋弛緩薬である。  年に何例も患者との診察の中で出てくる薬である。

しかし、少々厄介なのが小生も専門外的な分野なので毎回頭を悩ますのが、この薬の適応疾患。 痙性麻痺によく処方され、脊髄炎・脊髄症、スモン、脳卒中後遺症、椎間板ヘルニア、腰痛症等は適応外という理論なのだが、これが文献だけならまだしも、医師の処方、適応にも微妙に異なりがあるのだ。 特に脳卒中後遺症に関してはまちまちであり、うちでも過去数名いた。  脳血管関門の通過に関しても困難なのか容易なのか、良く分からない。 

しかし、脳・脊髄が原因(脊髄損傷、脊髄小脳変性症、脳性麻痺、頭部外傷、脳卒中等)で生じる筋の異常な緊張、筋肉が硬くなったり、こわばる痙縮に一定の効果があるのは事実である。 

一部専門資料を引用するが、痙縮のため普通に筋肉を伸ばすことができず、運動が障害されたり、長い期間続くと縮んで固まってしまうことがあり、わずかな筋肉の刺激に反応して、筋肉が収縮してしまうようになってしまう。 つっぱり感や痛みを感じるようにもなってしまう。 また程度が進むと持続性のこむら返りや貧乏揺すりのような動き(クローヌスといいます)が出てくることもある。 足の痙性が増してくると、尖足(せんそく)という、常につま先立ちしているような状態で足首の関節が固まってしまうようにもなってしまう。 痙性が続くと終いには関節が固まってきてしまい、「拘縮」となってしまう。

先日、侵害受容性・神経障害性の話しを書いたが、ここもまた痙縮というものの理解に思考・発想転換の必要性が大きく求められているのである。 先日もある理学療法士と整形外科医との話しで、この痙縮の部分で難しいものを大きく感じた。 この部分の思考に関しては、今ある理論勉強の上での思考と、今無い事が当り前で業務を行う商社的思考の経験には大きく感謝している。

欧米では髄腔内での多シナプス反射抑制に非常に注目している。 昨日に続き何故かカカイロプラクティック称賛的な話しに多少なるが、脊髄を最大に重要視するテクニックなカイロが大きな効果を出す事例が報告されているのも、まんざらタマタマでは無いのであろう。 初志貫徹である。

2012年03月14日

筋骨格系疾患の考え方

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運動器慢性疼痛と言うと難しくなるが、運動器の痛みの原因を分けて考える。

侵害受容性疼痛であるか、神経障害性疼痛であるのか。

運動器慢性疼痛の代表的なものであれば、変形性関節症(osteoarthritis:OA)であろう。 しかしこの辺の治療ガイドラインに欧米と日本ではかなり差があるそうだ。

ここで侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛の定義を、資料からの抜粋ではあるが一部書いてみると、前者は「侵害受容器が活性化することによって引き起こされる疼痛」であり、後者の神経障害性疼痛は「体性感覚系に対する損傷や疾患の直接的結果として生じている疼痛」と国際疼痛学会で定義されているらしい。

もう少し例をあげるとすると、外傷や炎症、関節症、骨折などが侵害受容性で、絞扼性神経障害や神経損傷が神経障害性という事になる。 混在性疼痛もあるが、症状が変われば当然治療・投薬も全然違ってくる。 投与できぬ我々の仕事であっても、身体に訴えかける効果もまるで違ってくるのである。

該当診療科目の医師と連携して資料を推し進めなければ、長患いの疼痛は解決には辿り着かぬのだ。 時間は多少かかるが、焦らぬ決めつけず、多角的な広い視野で治療に取り組めば、必ず自ずと良くなる。 自分で自分の事を難しく考えぬ事だ。

2012年03月13日

野球肘の変化球禁止は大間違い。

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昔からよく聞く、“少年野球は変化球禁止”という話し。  何故禁止なのかは、野球をしない者であっても容易に想像が付くであろう。

骨が成長期にある少年期に、変化球を投げると肘に負担がかかると言う話し。 たしかに間違いとは言わないが、それはあくまでも現場での経験値的な物が根拠。 昨今、多くの先生達が様々なスポーツの研究をされており、その中の一つで野球の投球でストレート、カーブ、チェンジアップの3つの球種でどれが最も肩・肘への負担が大きいか小さいかを実験、研究したデータがあった。 驚くべき事にその3種の中で最もストレスが大きいのはストレートであった。 逆に最もストレスが少なかったのは当然ながらチェンジアップ。 

今後一切ストレートを投げるな!とはいかないが、今後科学的に対処法を熟考し無ければならない。

そもそも書くと長くなるが、従来子供の野球肘は内側野球肘で炎症、大人の野球肘は肘内側側副靱帯損傷、離断性軟骨骨炎、肘頭疲労骨折と分類されてきたが、此れすらも昨今は様々な検査でどうも違うぞ!?となっている。

野球肘を一次的、二次的と予防法をしっかり分け、 正しい早期発見早期治療の二次、球種だけでは無く投球数制限等、各種コンディショニングによる発症予防取り組みの一次とを、今一度考え直さなければならない時期となっているのである。 微力ながら小生もその取り組みに力を貸せたらと思う。

2012年03月11日

臨床と研究と臨床研究と。

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小生も学者さんでは無いので、全くもってその真意が分からない言葉。

“臨床”

辞書を引けばその言葉の意味ぐらい分かるが、そこから先がどうも到達出来ない。

とくに“臨床研究”となってしまうと、何が何処から何処までなのかも分からなくなってしまう。

そんな言葉を難しく考えて立ち止まる必要性も無いのかもしれないが、皆はその言葉をどう捉え、どう使っているのかと考える。

小生は昔から、一生懸命勉強して良い点数取った頭の良い学生が、いざ患者の前に立つと何一つ診察診療出来ぬ時に、必ず本人に『自分の勉強の方向性に疑問をもった事は無いのか?』と訪ねてみる。 面白いのが、勉強の出来る子ほど考えた事が無いと言う。

日本の哲学の第一人者でもある中村雄二郎氏が、その著『臨床の知とは何か』の中で、『個々の場所や時間の中で、対象の多義性を十分考慮に入れながら、それとの交流の中で事象を捉える方法である』と述べている。 正直その言葉すらも難し過ぎて小生も全てを理解している訳では無いが、なんとなく、その悶々とした気持ちの答えがその中にあるようにも思える。


自分の進むべき方向性と勉強の方向性。 もしくは人生の方向性。 常に葛藤を繰り返しながら進むのが大人の勉強なのであろう。 昨日の学会後、そんな事を考えながら床に就いた...

2012年03月04日

テニスエルボー、注射で治って万歳のその先...

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テニスエルボーやドゲルバン(デゲルバン)、腱鞘炎その他諸々で多くの患者がやって来る。 小生が言うのもなんだが、本来ならばその手の症状は100%と言っても良いぐらい、ステロイド注射が有効である。

しかしそれで良くなるのであれば、我々のような民間療法のところを訪れたりはそもそもしないであろう。 

治らない理由を考え治療するのが当然であるが、今回は少し治る理由も含めて別の角度から考えてみよう。

この手の臨床研究データは昔から豊富にある。 たとえば外科的手術を除いたテニス肘の治療法を 1.ステロイドの局所注射、2.抗炎症薬などの処方で様子を見る保存療法、3.理学療法 の三つに分けた研究などは幾つもある。  どの研究結果も同じで、ステロイド局注より保存療法の方が長期成績が良好であるのだ。 ステロイド局注群で治療の長期成績が悪い点について、多くの研究グループが二つの理由をあげている。  一つは、ステロイドの局注が腱を直接傷害するというもの。  もう一つは、ステロイドの局注で劇的に痛みが治まるため、患者が「痛みを起こすような動きを避ける」という医師の指導を守れず、腕を使いすぎてしまうというものだ。

まぁこのぐらいの理由は誰でも容易に想像が付く。 だが短期的(おおよそ6週間前後)でみたら、やはりステロイド局注群で92%、保存療法群で32%、理学療法群で47%と、ステロイドの成功率は高い。 たとえそれが52週後時点でステロイド局注群の治療成功率が69%まで下がったとしても、100人中69人は治っているのである。 その治った人にどんなに力説した所で、再発防止の話しを聞きいれる事はまず無い。

ではここで発想を変えて、何故治ったのかを考えてみよう。 

ステロイド系抗炎症薬の作用機序をここで書いたら一論文になってしまうし、そんなに語れるほど小生は学者様でも無い。 しかし、抗炎症蛋白質遺伝子の転写の抑制や亢進ぐらい、少しは理解しているつもりだ。 

たとえばステロイド注射のひとつであるコルチゾール系。 副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイドの一種であるコルチゾール。 炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御する。 そのタンパク代謝の過程から諸々を経て、抗炎症作用等を生みだす。  そのコルチゾールはアドレナリンと同じで、ストレスに対して反応する際に放出される主なホルモンである。 ホルモンは何でもそうであるが、その分泌量によって良い事もあれば悪い事もある。 一部資料を引用させてもらえば、コルチゾールが過剰なストレスにより多量に分泌された場合、脳の海馬を萎縮させることが、近年PTSD患者の脳のMRIなどを例として観察されているらしい。

そもそもコルチゾールは分泌される量によって血圧や血糖レベルを高める。 線維筋痛症の患者に有酸素運動が有効であると言う、神経内科では常識であるが、その根拠がまだ明確ではないと言われるのだが、ひょっとしたらその有酸素運動による局所では無い、末梢に至るまでの血流改善や、運動そのもののストレス解消によるものなのかもしれない。 

それらを避け、薬のみ、局所のみの対処で仮に良くなったとしても、その根源であるストレス等は依然残り、再発した痛みを再度薬に頼り、自らのホルモン分泌能力を避け、結果、免疫機能の低下や不妊をもたらしてしまう事に繋がるかもしれないのだ。 それがコルチゾールらしい。

薬の効果効能、机上の副作用だけでは無く、その患者の内面的因子によっても多くのマイナス面を生むのである。 小生の仕事のレベルで簡単に言える事と言えば、正常な血流が保てない事による、肩こりや頭痛、筋肉の痙攣や肉離れなどと言うケースは、毎年何人も診る。 それでもその場で上記の話しをしても、多くの患者が話しを右から左だ。 

小生のスキルが低いと言う事で、今年もまた何例も戦わねばならぬであろう...

2012年03月01日

その治療のテクニック、20年以上前ですって。

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ウチのPT君達が大好きなPNFやAKA、カイロ、整体的ならオステやAK、アクチベーターなどが、どのくらい昔からあるテクニックかご存知か? 

昔からあるから、古いから良い悪いでは無く、小生も含め既に開院開業している多くの先生が、何年も何十年も前から既に学んで使っているテクニックなのである。 正直目新しくも何ともない。 

それを何かのきっかけで興味を持ち、学び、あまり聞かないから他に対してアドバンテージ的に若い未熟な者ほど声高に使いたがる。 いやいや、そうじゃないよとスタッフ、学生達に言う。 小生ですらPNFも含め、始めて学んだのは25年も前の話し。 既に多くの先生がその先に進んでいるのだから目にしないダケだゾ!と説く。

そもそも、様々なテクニックを、さも秘密兵器、必殺技の様に講師講習する人間ほど、診察診断力の未熟な人間が多い。 毒を吐けば金儲け。 PNFも、真剣に患者目線で長年研究されている大学病院の先生は九州にお一人ぐらいではなかろうか。 自称テクニック講師などと言う肩書きを信じる時点で、TVで見聞きしてスーパーに走るオバちゃんと同じ。

日進月歩の医学の世界。 それらは積み重ねた臨床、経験、研究の上に成り立っている。 取って付けた技術には何の意味も無い。 しかし、未だ多くが目の前にある事象と理論だけで治療にあたっている。 ヘルニアに対するMRIの有用性などは有名な話し。 85%が誤診だと言う事は世界的にも、もうかれこれ20年も前に数多くの論文で立証されている。 残念だが実際は、腰痛とヘルニアを結びつけ治療にあたっている。 腰部ヘルニアは下肢であり、腰部痛では無い。 腰が痛いのならば他の原因とは、思考その物がならないのである。   ちょうど先日も、知人と医学部では未だに20年前の教本を使っていると話したところだった。

患者であれ、治療にあたる人間であれ、経験とは考える事だと言う事を今一度考えてみるべきである。
その差が、前進できる者と出来ぬ者との差なのだから。

2012年02月17日

腰部脊柱管狭窄と神経内科的診察

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我々のような仕事なら、年に数度必ず出会うのが腰部脊柱管狭窄症の患者。 腰部脊柱管狭窄症と言えば、代表的な所見は間欠性跛行。 歩行しているとだんだん足が痺れたり痛くなり、休むと(腰椎前屈姿勢)回復する。

では何故、腰部脊柱管狭窄症は歩くと痛く、休むと痛くなくなるのかを解剖学的に理解しているであろうか?

お勉強していれば、腰部脊柱管狭窄には神経根型、馬尾型があると分かっているが、ならば神経根は下肢となるが、では馬尾ならどうなるであろう?!

ここで思考を整形では無く、神経内科的に考えてみよう。 分かり易く椎間板ヘルニア等で神経障害が出た場合、末梢神経圧迫の場合は大腿後部の痺れが+であり、脊髄圧迫ならば膀胱直腸障害が+となる。 

当然馬尾神経ならば膀胱直腸障害だ。 混合タイプも当然あるが、そもそも腰部脊柱管狭窄症が歩行や立位で腰部を反った姿勢で神経・血管の圧迫傾向が強くなる為痛みが出、腰部前屈姿勢をとると腰椎前弯が減少し、脊柱管内腔が広がり圧迫が減少し、間欠跛行や下肢神経症状が軽減すると言う事を理解しているのであれば、何処を圧迫し、下肢・膀胱直腸障害等を確認し、上記の軽快所見が確認できているのか? もし、確認が出来ていないのであれば、別の角度・視線から神経血管圧迫を考えるべきではないだろうか?!

重要なのは治療では無く、診察、診断だ。 ひとつのデータで診断するのではなく、多角的に、神経内科的に考えてみなければならない。 だからヘルニアの手術をしたがまだ腰痛なんて患者が、世に多く存在するのだ。

いったい何が患者の治療に必要なのか。 今一度考えてみるべきだ。

2012年02月10日

便秘にくびれに腹横筋。

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最近、コアだインナーだと言う事ばかりが話題になりがちなので、基本にかえって。

たしかにインナーマッスルも大切だが、通常動作で効率よく意識的に動かせる筋肉が働いてこその次の話し。

例えば腰。 腰部は筋肉だけで支えられている訳では無い。 腹腔と言う空間があり、内臓と内臓脂肪がある。この内圧(腹圧)が上がる事によって腰部は固定される。 この腹圧の上昇には腹筋群の収縮が大きく関与している。 特に腹横筋は腹部を取り巻くように走行し、重要な役割を果たしている。

当然腹横筋は体幹を動かす事にも重要な役割を果たすが、前述の通り、腹腔内圧を高めたり内臓の位置を安定したり、排便を助けたりもする。  女性には大変魅力的なフレーズにもなるが、腰のくびれを作りお腹を引き締め、スマートに見せる筋肉でもある。

ブームに惑わされず、今一度自分にとって大切な部分を見つめ直して欲しい。

2012年01月27日

小児ぜんそくとスポーツ

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スタッフと鎮痛薬について勉強&ミーティング。 分かっているようで分かって無いアスピリンについて。 作用機序を一つ一つ復習をする。 まずここを理解していないと、臨床でよく出会うNSAIDは勿論アセトアミノフェンとの違いも理解出来ない。 

小生らの民間療法でも年に数回、この辺が役に立つ事があるのが子供の患者。 特にスポーツを熱心に取り組んでいる子。 長く痛い悪いで悩んでいる子の場合は要注意。 過敏喘息のケースでは、その頻度は小児ではまれであるが、それでも視野に入れ対応、父兄への説明にもあたる。

喘息意外にも当然ここに書ききれない細かい事が幾つもある。 少しずつではあるが、臨床に合わせてスタッフ全員、院全体でアップデートしていきたいと思う。

2012年01月11日

傷口は三年、すべては此処から始まる。

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問診時、どこがどう痛いのかを聞くのは当然であるが、それがいつ、いつからなのかを細かく聞く事を怠っているケースを良く耳にする。

今現在の痛みは一日の中でいつ発生するのか、それはいつからのモノなのか、そしてその患部に生まれて初めて痛みを感じたのは何歳の時なのかをさかのぼって聞き取る。 この生まれて初めてというところが意外にも、後に大きく治療を左右する事になる。 患者や同業諸君、そこまでしっかり聞いて聞かれているであろうか?

現在の痛みと発生時、生まれて初めての時、それらの痛みや不具合の程度、違いを治療する側と患者の双方で確認をする。 スタート地点を明確にせずに、正しいゴールの設定など出来る訳が無いのだ。

少々問診の話しが長くなったが、傷口は三年という話し。 スタートと現在を正確に把握する事は治療だけに限った話では無い。 仕事であれ勉強であれ、何でも同じ。 物事良くも悪くも3年で、一つ大きく答えが出る。 もしくは答えを出す為には3年はドッシリ腰を据えて取り組めという事。 特に子供なんかは見た目も内面も大きく変わるのが良く分かる。 中一と中三、高一と高三の先輩後輩の多きな違いを、誰もが子供時代の当時であっても経験したであろう。 

スポーツ、部活で一年生の時にしっかり基礎練習するから上級生になりレギュラーになる。 だが大人になると、この三年の差が子供より分かりにくく、しかも様々な欲や葛藤が邪魔をし、 “石の上にも三年” が出来ないのである。

小生らの様な個人経営は最初の3年で結果が出る。 医院であれ飲食であれ、潰れるところ、予算が大きく割れるところは3年でジ・エンド。 大手チェーンであれば3年未満でクローズするが、個人経営だとダラダラと営んでしまい、更に傷口を悪化させていしまう。  それを社会人時代の経験、諸先輩方からの助言で肝に銘じ、三年で一日平均15名は診るようにやった。 勿論、チョイ揉みや安保険診療では無く、すべて保険外診療。 そして15名超えたらスタッフを雇うと。

仕事がうまくいかない、競技成績が向上しない、痛みが長引く場合、過去三年間を集中的に振り返り、見直し、反省し、次のステップで3年というレンジを頭に入れ取り組む。 短期的視野しかない者ほど、先述3つのケースに必ず当てはまるのだ。 当然、何のスキルも身に付かず、ステップアップも其処には存在しないのである。


実のある三年にする為、正しく正確に今までを見直す事。 そして反省と後悔。 すべては此処から始まる。

2012年01月08日

この2年で医師・治療の差は大きく開いた

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ご存知の通り、整形外科の基本は運動痛。 しかし、臨床では半数近くが運動痛以外。 特になかなか治らない、長く患っている、何処の病院へ行っても良くならないというのは、一般的な整形外科学の範囲外のケースも多く有る。

本来、骨や肉を痛めたのであれば、問診であれ検査であれ、痛みの再現性を確認する事が出来る。 しかしその痛みの再現性が無かったり、不安定であったりした場合、それらを気のせいや自律神経の一言で片付けて良いものでは無い。

この2年、不景気もあってか医療に携わるものにとっても大変辛い期間となった。 何事もそうであるが、その辛い時期をどう乗り越えるか、その辛さとどう向き合うかで、企業として人間としての真価が大きく分かれるのである。

苦しい経営で客寄せ、ディスカウントに走った者も居れば、スキルアップだと言い、上っ面な勉強をする者も居る。 どちらにせよ目線が客に無く、自分自身だけに向いている。  この2年で良い医師、良い治療かどうか分かれた理由は此処に在る。

人間の痛みというのは非常に複雑。 事故・負傷で四肢欠損しても、手足の先が痛いというケースもあるぐらい。 痛みや感覚は物理的な刺激だけで左右されるものでは無い。 

当院へやって来る患者の9割が整形外科等からの転院。 薬が処方されている場合は、詳しくその内容も確認する。 この2年で変わった事に気が付いたのだが、ある特定の整形外科医の先生数件が、従来と違う処方をしてくる事。 しかも非常に良好。 ウチはあとホンのちょっとのサポートをするだけで済む。 

筋肉や腱炎であればアスピリンやインドメタシン、ブロック注射等の処置処方で改善する筈なのだが、どうやら特定の患者はそれだけでは解決しない問題を抱えている。 従来はあまりお目にかからない薬の処方をされる先生方なのだ。

人間の痛みとはその大きさだけの問題では無く、体性感覚などの感覚入力の過程でも発生、増強するもの。 大脳新皮質へ中継する視床の問題でその体性感覚に大きな問題を発生させるのである。 その体性感覚は視床で処理され、対側の大脳半球に送られ、他にも自律神経系や賦活系にも大きく影響を及ぼすのだ。

整形的に骨や肉を考え、それでダメならペインクリニック的に。 通常はそこ止まり。 しかし先述の通り神経外科、神経内科、脳神経科的分野まで考え、スキルをあげてきた先生と、そうで無い先生の差が大きく広がったのだ。 小生の分野でもそれは例外では無い。

筋肉や骨格を診て治しての時代は終わった。 何も考えず教わっただけの神経学的治療など論外。 どれだけ患者と向き合い、その原因を絞り込むかが重要。 この2年で医師・治療の差は大きく開いたのだ。 勝負は此れからだ。

2012年01月07日

下肢三大神経克服でタイムアップ!

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下肢診断を行う場合、痛みを骨肉、痺れを神経のせいだと無意識・勝手に決めつけているケースを良く見かける。 根拠に乏しい状態で治療や改善トレーニングにあたってしまう。 痛みと全く関係無い部分が改善し、多少動ける、良くなったとしても、結局は根柢の痛み原因を取り除く事は出来ない。

特に腓腹神経、腓骨神経、外側大腿皮神経の3つをとことんまで精査出来れば、下肢痛でやって来るかなりの数の患者を治す事が出来る。 しかし、これが知っていても出来てはいない。

痛みの再現性をどう考えるかがとても重要になって来る。 今月もまだ始まって数日だが、下肢痛で悩むスポーツに打ち込む中学生の女の子が2名やってきた。 共に原因はほぼ同じ。 ちょっとした構造と生活・練習環境のストレスが悪いケースで咬み合ってしまったのだ。

除痛じたいは5、6回で何とかなるが、練習で全力を出せなければ意味が無い。 ここからが本当の治療。 痛みを取る治療の次は、痛みを出無くする治療を。 パフォーマンスアップは更にその次。 筋力向上、パフォーマンスアップと治療を同じに考えてはいかん。  簡単に治るものを治らなくさせてしまう。

春はもう少し先。 焦らずとも間に合うのだから。

2011年12月29日

鎮痛・鎮静、痛みのメカニズム。

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痛みというものは難しい。 時折暇な時スタッフ達に、時間をかけて痛みについての勉強をする。 痛みの勉強のスタートは紀元前からはじめる。

医学的に他人の痛みなど分かる筈はないのだが、シェークスピアのリア王の中で、焼いた火箸で目をえぐられるシーンがある。 そのシーンでは観客の誰もがその痛みに顔を歪める。 人間は経験や記憶によって痛みを共有する事も出来るのだ。

このように痛みとは様々な理由・ケースがあり、すべてが骨や肉にある訳では無く、しかも様々な理由が複雑にからんでいるケースも少なくない。

我々のような理学、徒手療法が全てを解決する事は無い。 時として製薬の方が大きく功を奏する事もある。 医師で無い以上、安易に製薬名を述べたり勧めたりする事は出来んが、神経内科やペインクリニックの受診を勧める事も年に幾つかある。 今年も幾つかあったのがリリカで知られているプレガバリンとノイロトロピン。 共に鎮痛薬ではあるが、作用機序が従来の鎮痛薬とは全く違う。 基本、神経の感受性を低下させるのだが、言いかえれば何らかの原因・理由で興奮状態になってしまった症状とも言える。

ウチの屋号のせいなのが、この手が原因と思われる患者の多くが、自分の身の丈を超えた運動のし過ぎ。 先日、トレーニングエラーの項でも話したが、常識を超えた負荷、ストレスが心身共にかかり過ぎ。 しかも本人はそれが全く100%間違えてる自覚は無し。 たとえどんなに説明をしたとしても。

骨肉は治せるが、流石に小生も性格までは治せん。 しかし可能性があるうちは見放すような治療は一切しない。 アセトアミノフェンの様な鎮痛薬であっても、ケースと使い方によっては認知症の改善事例も数多く報告されている。 

技術も知識も理論も、結局はそれをどう理解するかですべてが変わる。 来年はすべての人が良い方向へ向かう様、更なる研鑽をしていきたい。

2011年12月22日

腰痛・ぎっくり腰の原因・治癒の確率とヒッグス粒子

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世界中の物理学者が40年もの間、求め続けた、全ての物の質量をつくり出す素粒子と考えられていたヒッグス粒子の存在が、12月13日に欧州合同原子核研究機関(CERN)の「ATLAS」実験グループによって99・98%の確率で見つけたと発表した。

全くもって専門外なこのニュース、物理が得意と言っても所詮高校生レベル物理の小生のオツムじゃ、到底理解など出来んので、これ以上は深く触れるのはよしておこう。

素粒子についてはよう分からんが、何が言いたかったかと言うと、99・98%というその確率。 素人が99・98%と聞けば、ほぼ100%で決定だと思うのだが、物理学の世界では、99・98%じゃ「アリそうだよ!?」レベルだそうだ。 存在の確認を断定するには、99・9999%の確率に達して始めて断定なのだそうだ。

しかしスポーツはもとより、医学・医療の世界では60%、70%の確率でも効果的だ!間違いナイ!!となってしまう。 

確かに臨床の場では、ケースによっては手をこまねくより、少しでも現状改善をはかる為に取り入れる事はある。 しかしそれは研究・一線を画さねばならぬものなのだ。 昔から小生が腹立たしく思うのが、その低い確率をさも今世紀最大の発見と言わんばかりに講習会を開き、本を自主出版する輩が、医療・治療に携わる人間に多くいる事なのだ。

人間の痛みや辛さは、解剖学的要因が全てでは無い。 その理由・原因は患者の生活や性格に多く依存する。 理論だけでは無く、様々な角度から多角的に診てこそ、始めて診察と言える。 理論ですべてを証明するのも無理であれば、すべてを心的要因のせいにしても駄目だ。

確かにどんなに優秀な医師や治療家であっても全ての人を治す事は出来ない。 しかし目標はあくまでも100%。 70%、80%で世界をとった気になってはいかん。 

膝を突き合わせて患者と向き合う事。 其れこそが患者にとって最も必要な治療の第一歩。 目標、志は高く、患者との目線は低く。 100%に近づける努力はそこから始まるのだから。

2011年12月16日

肩・肘・かかとの痛みに痺れ、完治成功!

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どうしても治してあげたい時期がある。    それはこの時期。  年内に治して、気持ち良い新年を迎えさせたい。

全員にそう思って取り組んではいるが、症状や来院時期によってはそう簡単、完璧にはいかない。  しかし、初診時から長くかかる事が分かっている症状の患者には、患者も信じて長く来てくれている以上、此方にもそれ相応の責任がある。 

今年一番多かったアキレス・かかと周囲の痛み。 半年運動中止で固定&リハ週3ならほぼ全員治せるが、ウチの特色的にやって来る患者全員運動は中止したくないパターン。 もちろん此方もやりながら治す事を提案。 一年近くかかってしまった患者もいるが、今月に入り 全員完治。 現在は治療はケア程度で、2階のコンディショニングラボでパーソナルメニューを作り、再発防止にみな取り組んでいる。

腰痛に関しては何年悪かろうと、問題は全く無い。 ただ一つあるとすれば、それは既に外科的処置をしてしまっているケース。 これに関しては状況により、小一年かかる事もある。 外科的処置は腰痛に限った話ではないのだが、正しい身体所見を取れないケースがあるからだ。

さて最後に来るのは、五十肩と手の痺れ。 コレもケースによっては長くかかる。 だが面白い小生データがある。 治るまで見れない、途中で来なくなる患者の多くが、治療回数にして10回強、当院で言うチケット2クールで、券の切れ目が縁の切れ目状態なのだ。 たとえそれが初診時より良くなっていたとしても。 まぁ、小生の努力不足と言えばそれまでだが、実にもったい無く、悲しい。

医療に携わる者、全員が全ての患者を治したいと思っているが、全員の患者を治す事が出来ぬと言う事もまた事実。 それを限りなくゼロに近づける事が出来るかどうかは、技術でもハードでも無く、心。

技術やハード、立地に頼った商売・仕事は、たとえ金が入ってきたとしても、人は離れて行くもの。 いずれ集客は停滞し、経営も衰弱する。  仁徳の上に医は成り立つもの。 医療以外でもスポーツ、人の健康にかかわる事はすべて同じ。 立地とハードに頼ってきた商売は既に限界に達している。 


“医は仁術なり”

今だからこそ、我々は改めてこの言葉を心に刻み、患者と向き合わねばならぬのだろう。

2011年12月01日

高尾トレッキングの本当の意味

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早くも12月。 先月はなかなか面白い、楽しい1ヶ月であった。 患者的治療的にも勉強、経験、今後に繋がるものが多かった。 決して楽でたのしかったと言う意味では無い。 人数的にもそこそこ今どきを考えれば順調。 やはり暇より、スタッフもヤル気が出る。

月末にイベントもひとつやった。 高尾山トレッキング。  さてここで、何の為に高尾山トレッキングへ行ったのか?

小生の嫌いなブログの典型例、院内の植物ネタや食べ物ネタ、アットホーム感演出の家族ネタ。 来てクダサイ的な、直接治療に関係無いネタ多過ぎブログ。 100%ダメとは言わんがタマにはだよ、タマには。 どのイベントもそうだが、ネタ作りや患者みんなでアットホームにやってますよ~ナ為に毎回イベントをやってる訳じゃない。

当然イベント参加は任意だが、参加して頂く以上、此方側にはやるべき事が山ほどある。 単なるイベントの準備では無く、基本患者なのだ。 何処かに不具合があるのを前提で、終日一緒に行動をする。
今回も高尾トレッキング翌日より、参加者患者数名の治療プログラムを変更した。 ある女性の患者さんは、トレッキングの前半と後半で右下肢の動作に変化、内反・内旋が強く見受けられた。 他数名の患者さんにも、諸々普段気付く事が出来ない変化を見つける事が出来た。

イベントにはテーマがある。 イベント以外でも何でもそうだが、治療院である以上、すべてが治療に結びつかねばならない。 それを今居るスタッフは全員良く分かっていてくれている。 来年に向けて、更にパワーアップの最終準備の12月。 今月もサボらず、ズルせず、手を抜かず、パワー全開で頑張りますよー!!

2011年11月22日

大好きな先生と再インソールねた。

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予想に反して前回のインソールネタには好意的な意見を幾つか頂いた。 気分を害された方には大変申し訳ないが、数年先を考えて足の事、障害の事を考えてもらえたらと思った次第。


小生もウチのスタッフも、時間とお金があればマッサージや治療を良く受けに行く。 完璧同業にはなかなか行きづらいが、マッサージや針にはアタマ空っぽ、偵察・探りでは無く患者として行く。 ソリャこっちだって、腰ぐらい痛い時だってあるし肩だって凝る。

良さそうな所を見つけた時は新規でも行くが、やはり気心知れた、正体あかした馴染みのところになるのであるが。

この十数年で、自分の患者を紹介するほどココは良い!!と思ったところは3件ある。 60~70件行った3件だから、確率的には諸々キビシイ...

さて、後から気が付いたのだが。面白い事にその3件に共通項がある。 それは何処もコースメニューがいたってシンプル。  40分、60分、90分程度しか無い。 ハリ治療もやるがコースには一切無い。

ある時、中でも一番信頼している先生にどうしてなのかを質問した事がある。 その先生が言った言葉は 『1時間なら1時間でやるのが私の治療。その中でやった方が良ければハリもします。それが治療ですから1時間の中にすべて入っています。』 であった。

それで良いと思う。 お金では無い。 その先生の気持ちが全て表わされていると思う。

前回書いたインソールネタも、別にインソールが嫌いと言ったのでは無い、 インソール作成が嫌いと書き、それでさもすべてが治る、すべての問題が解決するように、いたずらに時間を費やさせるのが気に入らんのだ。 しかも高額な料金で。 

小生の当院でも開院以来、問題がある患者の靴を治している。 修正機も革の軟化剤もベースの中敷きもリューターもある。 広告には書かんが、必要とあらばタダで修正、作成する。 それで良いのだ。

患者の症状、治療に於いて必要と思わない事をする理由があるとすれば、それは商売だ。 今だけ楽に、気持ち良くを求めるのであれば、そう言う所を選べばよいし、長年の問題を解決したいのであれば、心底親身になって考えてくれる所を探せばよい。 それを見抜けぬうちは永遠に出会えないだけだ。

70件中3件だろうとも、真剣に想えば必ず出会える。 心がグラグラしているうちは、グラグラした足も治らんと言うオチで、今回は終了としたい。

2011年11月20日

そんなに好きなの?インソール。

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一昨日も専門店で靴の中敷き、インソールを作ってきましたと言ってきた患者がいた。

以前からチラホラ、コンフォートシューズショップやインソール作成する店はあったが、この数年で急激に増えたようだ。 我々同業者のあぶれや、ランニングブーム等も相まってか、今年はその手の話し、相談を受けるケースが例年に無く多かった。


直球で言おう。 小生はオーダーシューズ、インソール作成が嫌いだ。 前職時代、散々靴に関わってきた経験と、小生自身もBike、Swimがある中、最低毎月月走500km走った経験上、根本原因は自分自身の身体にあると考える。

どの靴を履いても痛いと言う人。 靴が原因なら、その靴以外の靴で問題解決だが、どの靴の時点で原因は靴では無く足にある。 枕も同じ。 治すべきは足や首だ。

捻挫・骨折の足部外傷が原因なら、装具的にインソール作成も良いだろう。 しかしその原因が骨盤、仙腸関節や股関節、胸椎に原因があるのであれば、治すべきところは当然足では無いのだ。 外反母趾にいたっては小生の臨床上、多くが頸椎、顎に原因がある。

時折スタッフに半ギレで注意をするが、その考えは否定して生み出した答えか、肯定してのものなのかと。  まず一番重篤な原因・可能性を考え、それを否定していき絞り込む。 これが治りますよ、こうすれば良くなるからよと、教わった、頭に浮かんだモノを否定せず肯定する為の検査で治療を進めてしまってはいかんと。 それじゃ安売りショップの店員や、通販に飛びつく主婦と同じだ。

膝や股関節が悪くて代償的に足関節に異常が発生したのであれば、それは力を逃がす為。 それを無理矢理抑え込んだらどうなるか?! 一時的には楽になるだろう。 もしくは足は痛くなくなるだろう。 しかし根本的な原因は残り、やがてジワジワ悪化する。 会社員時代、現職合計20数年、治るどころか作成したその靴、そのインソール以外使えなくなってしまっている人間を数多く見てきた。  人間は弱いもので、楽なモノに頼り、快楽は手放せない生き物なのだ。 


もしも手放せる事が出来るとしたら、それは 理性 。 感情におぼれずに、筋道を立てて物事を考え判断する能力である。  (辞書引用)


致し方無く使う装具なのか、現状を良い方向へ持っていく為の矯正器具なのか。 左右高さを合わせて股関節をそろえて、そのうち骨盤・股関節が良くなりますよじゃ、短絡的だ。 治す側も患者側も、子供でも分かるような目先の対処では無く、考える能力をフルに使って欲しい。 決して肯定では無く、否定から答えを生みだすのである。

2011年11月18日

子供の怪我・骨折の診かた。

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小・中・高校生の患者君達は日々新規でやってくる。 走って飛んで、転んで怪我して、子供のうちはそれで良い。 自分の今現在の能力、限界をまず身体から学ぶのだ。 アタマの限界はパソコン・ネットで幾らでもごまかし、ズル出来る。 しかし身体能力はそう簡単にはいかない。

日々、コツコツとした練習、努力が実を結び、成果が出る。 そのコツコツがひと月ふた月な訳が無い。 一、二年やってはじめて努力。 毎年コロコロやる事、やらせる事が変わってるようでは、将来ろくな大人に成リャしない。

子供の怪我を診る時、一番重要なのがソコ。 怪我をした根本理由。 今だけ治すなら超簡単。 子供は大人より数段治りが早いのだから、治って治して当り前。 資格だけのダメダメ治療院でも電気とシップと揉み揉みで治せてしまう。 骨折であれば事は更に重大。 変な治り方などしたら大問題。

新規でやって来る小学生の半数が近所、と言っても隣駅が多いのだが、接骨院に通っていて治らないと言ってやって来る。 正確には、その都度その都度はそれなりに良くなるのだが、何度も繰り返す。しかも徐々に治りが良くないと。 ソリャそうだ、根本理由を治す側がまるで理解も把握も出来ていないのだから。 親や小学生本人の方がよほど考え、気付き始めている。

それに治療側が気が付けば、手首だろうと指先だろうと、肩や肘までをも使って治療プログラムを作り、治癒や再発の精度・確率を良い方向へ持っていく事が格段に出来るのである。

検査は検査。 真の診察力は別のところにある。 インターンや学生のバイト達にも、ウチに居る間は学んで貰いたいものである。

2011年11月11日

足底・足関節、膝関節を考える。

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ランニングブームの甲斐あってか、先日の湘南国際マラソン参加後の患者も数名やってキテマス。 ウチの患者にも参加者がいたが、逆に熱いぐらいであったそうだが天気が良くてヨカッタ。

昨日も触れたが、打撲・捻挫、怪我では無い障害、原因をどれだけ正しく考えるのか。 痛い場所だけ異常に執着、やれ筋肉だ靭帯だ軟骨だで、押して揉んで電気でテーピングなお決まりパターン。  コリャ痛みどっかいっても、原因不明瞭で繰り返すパターン。 

昔、我々がウケていたのが、歪みだバランスだと言って全身診ますと言っていたから。  だが精々やる事はボキボキやって、歩き方立ち方指導で訓練で。  今はソンなベタな考え、治療ではごまかせぬ時代だ。

で、いったい何をするか?!  具体例を珍しく挙げるとするならば、Balance board 。 乗って、立って、スクワットしか頭に浮かばないようでは、スポーツ・運動療法、治療は語らん方が良い。

Swiss ball もそうだが、海外で運動療法の現場でのBalance board の利用、位置付けは日本のそれとは比べ物にならないぐらい高い。

偉そうに語ってはいるが、正直小生もその高度な利用を、スタッフ全員になかなか研修するに至ってはいないのだが、それでもポイントは抑え、治療に組み込み、その重要性は患者にも伝えている。

地味ではあるが、その地味な動作が他の人間より出来てはおらず、筋力等でごまかした雑な動作で今日まで来てしまったツケが生んだ障害なのである。

小生、ウチの院では3ステップで、この手の症状に対する治療を組み立てている。 当然、期間は症状により個々に違う。 キッチリ3ステップまで行ける患者は100%治るのだが、10回程度、ファーストステップも終わらずでは当然治らぬ。 日常生活程度であれば数回で3ステップ刻めるが、マラソンしたい、毎日テニスしたいで、数回とはそもそも虫が良い話し。 1回でも受ければコッチは商売になるが、来る者拒まず、去る者追わずじゃ、プライドもクソも無い。

お金を貰う以上、責任はある。 治す側も治される側もコツコツ真面目が唯一の道。 自分自身からサボり横着を追い出さねば、Balance board Program は、そもそも成立しないのだから。

2011年11月01日

一年中多い風邪で安請け合い。

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風邪ひいたなんて言葉は、年がら年中耳にするはず。 流石にゲホゲホでは無いが、当然我々のところにもそれなりにやって来る。 そんな一般的な風邪ではあるが、その風邪に対してどれだけ正しく、正確に判断・診察して応対しているであろうか?

自律神経がうんぬんカンヌン言って、ココを刺激すれば緩めればなんて、危ないにも程がある。

その “風邪” そのものを、どれだけきちんとグルーピング出来るか否か!?  「あ~、風邪ひいちゃったんですか、大変ですね。 風邪にはコレがココをこうすると楽にナリマスヨ。」な~んて、ホントどうかしている。

まず上・下気道症状をどれだけ診れるか。 そして目立つか目立たぬかでまず考える。 (a)非特異的上気道炎型。 せき、はな、のどに症状が現れている奴。 (b)急性鼻・副鼻腔炎型。 これははな。 (c)急性咽頭・扁桃炎型。 のど。 (d)気管支炎型。 せきのタイプ。  この4つは上・下気道症状が目立つケース。

逆に目立たぬケースには、(e)高熱のみの型。 (f)微熱・倦怠感型。 (g)下痢型。 (h)頭痛型(髄膜炎型) などがある。 最後の髄膜炎なんか、我々の専科でも無視出来ぬ重要な鑑別診断のスキルが必要とされる。

最低限、風邪を語るにも必要なスキルが備わっていて、はじめて患者として症状を受け止めるもの。 でなければ早急に専門医院にまわすべきだ。

薄っぺらい知識で安請け合いは、重篤で無かったとしても、患者に対して失礼以外の何物でも無い。 その点、薬剤師さんはシッカリ勉強されている。 相談するところを間違えぬように。

2011年10月29日

不明熱と関節炎

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寒さのせいだとも言うが、是からの時期に多いのが関節が痛いと言う患者。 骨・肉のせいであれば問題無いのだが、それが関節炎となれば話しは違う。

急性単関節炎や多発性関節炎をどう診るか。  まず浮腫を正確に診るスキルがあっての話し。

足首や膝、発赤疼痛で急性単関節炎を考え、細菌性化膿性関節炎、痛風・偽痛風を疑う。 もちろん外傷性もあるが、それはすぐ分かる。 痛風なら蜂窩織炎との鑑別に注意せねばならない。 急激な症状の悪化で男性であるのが痛風の典型的な特徴である。

もうひとつ注意するのが偽痛風。 これがなかなか見落とさせる。 覚え方として中高年の急性単関節炎であれば、男性は痛風の可能性、女性の場合は偽痛風を疑う。 基本、関節液による鑑別診断になるのだが、我々民間療法ではそうはいかない。  

ピロリン酸Ca(CPPD)の沈着による急性単関節炎である偽痛風なのであるが、熱を伴う場合、内科では想起されず不明熱とされてしまい診断がしばしば遅れてしまう事がある。 整形外科領域では高齢者には良く有る症状なのだが、お婆ちゃん病院へは行っているから大丈夫では無く、行く科によって発生する問題も予想しなければならない。 それも他科の先生よりより密な付き合いが日ごろから取り易い、我々民間療法の地域密着に必要な真のスキルなのだ。

Bulge signの見方も若い治療家には難しい。 書いたらキリが無いが、何よりもかによりも診断そのものが間違え、遅れてはテクニック以前の問題なのだ。

検査では無い、診断のスキルがこの時期多く必要となる。 そんな勉強が日々スタッフが出来れば経験値が上がる。 コツコツ積み重ねなのだから。

2011年10月23日

バレエダンサーと前十字靱帯断裂

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膝を痛めてやって来るサッカーやテニスの選手に痛めた経緯を聞く時、気になる事が一つある。  それは前医院で同じ説明をした時、動作とイメージの差異を聞いていないと言う事。  こう動いたから痛めた的な話しは誰でも言えるが、その差異に関しては依然丁寧に伝える事はしてないようだ。

数年前の話しになるが、某有名男性バレエダンサーが稽古中に膝の前十字靱帯を切る怪我をしたと報じられた。 そのインタビューでご本人は 『高く飛びすぎた』 と話していたのを小生も聞いた。

さてここで膝関節過荷重と十字靭帯について。  十字靱帯には前十字と後十字があるのは素人でも聞いた事があるだろう。 膝関節を屈曲した時、大腿骨(太ももの骨)は脛骨(すねの骨)に対して前方へすべり落ちようとする。 基本、そのストッパーになっているのが大腿四頭筋腱に付着、埋もれている俗に言う膝のお皿の骨。 それとともにその前方への滑り、脛骨的に見れば後方へ変移する(ずれる)ことを防いでいるのが後十字靱帯である。
前十字靱帯はその逆で、同じ様に脛骨から見れば脛骨が前方へ変移する(ずれる)ことを防いでいる。 当然膝のうしろにはお皿も何も無いのだから、その負担は後十字靱帯より遥かに多いと推測される。


もう一度膝の動きに戻ってみよう。 高くジャンプをすればするほど、着地時の膝屈曲にかかる衝撃、負担、負荷は増える。 当然大腿骨は強く、大きく前方へと滑ろうとする。 もしもこの時、ちょっとしたタイミングのずれで大腿四頭筋等の収縮が遅れ、膝のお皿、膝蓋骨がストッパーの役割を果たさなかったら、その負荷を後十字靱帯が一気に荷ってしまう事になる。 当然切れるのは後十字靱帯。

小生はそのバレエダンサーを問診も診察もしていないから断定はできんが、 もし本当に高く飛んだせいだと仮定すると、ココで矛盾が発生する。 実は偶然にも、その彼が入院している病院に、丁度同時期に膝を痛めた小生の患者も入院、リハビリをしていた。 お陰で見てはいないが、どんなリハか状況かはホンの少しだけ聞く事が出来た。

仮に高くでは無く、遠くへ飛び過ぎたとしよう。 その場合、着地時、足部は予想以上に遠くへ着地してしまう事になる。 想像すればゾッとするほど、膝は逆ゾリ状態、過伸展になってしまう。 着地時、上方から下方への負荷かがかかった状態での過伸展では、大腿骨は脛骨に対して後方へと滑る事になる。 当然切れるのは前十字靱帯。

小生の記憶では確かその後、代役に立てたダンサーも同じく膝の靭帯を痛めたと記憶している。

もしそれが高く飛んだせい、高く飛んだせいと思い込んでいたら、それは高く飛んだせいでは無く、遠くに飛び過ぎたせいであろう。 そもそもバレエのジャンプはハイジャンプ的なものでは無く、応力・床反力を上手く使って、長く空中にに留まっているように見せる為のジャンプなのである。


憶測を多分に含んだ、小生の空想ストーリではあるが、可能性は無きにしも非ず。 もしも、代役に 『遠くへ飛び過ぎるな』 とアドバイスがあったら事故の再発は防げたであろう。

膝の靭帯にかかわらず、怪我をしたスポーツ選手に対して一番大切なところは其処にあるのだ。 今回の内容を読んでいて気が付いた者もいるかとは思うが、先日足関節捻挫の項でふれた、刺激反応スピードを意識した筋トレでは無い、理学ケアを日ごろから行っていたら、大腿四頭筋等の収縮のズレも起きなかっただろうし、結果膝蓋骨がシッカリストッパーの役割を果たし、スポーツ選手の後十字靱帯断裂も激減するだろう。


よく考えてみれば同じ内容を数年前当時も書いた気がするが、にわかトレーナーあがりで治療を行う者が増えた昨今、選手、一般人問わず、患者も詳しくなって欲しい。

2011年10月21日

捻挫・アキレス腱断裂で絶対的リハビリ

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日々、捻挫をしたと言ってやって来る患者は居る。 そう多くは無いが、アキレス腱断裂も年に2、3人は絶対来る。

固定安静は当然だが、予後のリハビリに於いて、その重要性をどれだけの人間が認識しているであろうか。

よく何度も捻挫を繰り返していると言う者に会うが、得てして予後リハビリを軽視している者が少なく無い。 

リハビリ以前にその心掛け! と言いたいところだが、タマには少し理学的な話しを。

緩んだ靭帯による関節の不安定感を抑制する為に、筋力の働きで関節の固定力をサポートしたりする。
間違えてはいけないのが、この “筋力の働きの向上” と言う部分であり、決して筋力・パワーの向上とはイコールで無いと言う所だ。

捻挫などはタイプにより、どの筋肉へどのような働き掛けをするかが重要。 その為には不安定性だけを重視するのではなく、筋力と共に刺激反応時間も重要視しなければならない。

実はこの反応時間、多く捻挫を繰り返している者ほど非常に遅い傾向がある。 これらが先天弛緩性等によるものかどうかをも精査せねばならぬが、捻挫を繰り返すと言う事はとっさの時の全身反応を上げる事により、単関節にかかる負荷を全身で避ける事も必要なのだ。 

患関節はもちろん、全身反応性をも上げる事が治癒や再発はもちろん、パフォーマンス向上へも繋がる。


テーピングやサポーターで固定して、痛み取れて揉んで電気で筋トレで、ホラ安定してきたでしょう!? で再発じゃ元も子も無い。  捻挫、不安定感を取る為に必要な事は沢山あるのだから。

2011年10月02日

間違った自分に合う靴

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今年に入り、何故か足部痛の患者と多く戦っている。 元シューズメーカーとして、本領発揮と言えば発揮だが、在籍中もそうであったが、やはり売る側と身体を真剣に考える側とでは大きな隔たりが未だにある。


たとえば靴屋に行って靴を買う時、皆は何に注意し、靴選びをするだろう。

当然丁度良いサイズの靴を選ぶのだが、そのちょうど良いとは一体何であろう?

大抵当たらず、きつくない靴を選ぶのだが、そもそもそれが間違えているのである。 むしろキツイ方が良いのではないのか?と考えてみたらしないのだろうか。

多くの客は店で靴に足を通し、ゆとりのある物、サイズを好む。 売る側もキツイの売ってクレームになるぐらいなら少し大き目を売った方が無難である。  こう書いてみると、大きいのを売る店がダメで、丁度良いのを売る店が良いと、今どきの単純な消費者は思ってしまう。 ましてや、『アナタのサイズを測定し、アナタにあった靴・中敷きをお作りします』などと、うたい文句聞いた日にはドップリウキウキで入手大希望になってしまう。

装具学もそうなのだが、折れた切れた、今痛い辛いを固定する為の補助器具なのか、それとも悪い所を今以上良くする為の補助器具なのか、大きく違ってくる。 

腰が痛いと言ってコルセットをしたとしよう。 確かに楽だが、装着規定時間、期間を間違えると、筋力低下や不動部位を生んでしまう。 一生コルセットをした方が良いとなど、誰が考えるだろうか。

今ある悪い物を、いかに良い方向にもっていくか。 骨や筋肉の方向では無く、その患者の求めるQOLの向上を理解した方向性の問題なのだ。 

足が悪い理由が、足に原因があるのであればそれでも良い。 しかしその原因は時として顎関節にまでおよぶ。 たとえばその顎関節を無視して足を矯正したのであれば、その歪は必ず5年後10年後、思わぬ形で襲ってくる。 人の身体を診る、治すと言う事は、そう言う事なのだ。 それ相応の責任も背負わねばならぬ。

分かり易く、安直なものが好まれる昨今、自分の身体ぐらいはじっくり時間をかけ考えてもらいたいものだ。

2011年10月01日

ジックリ時間かけ、カイロプラクティック勉強会。

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正直、テクニック講習会は反対派である。 未熟な者ほど、技をつければ、つけば治せると思いこんでしまう。

と言いながらも多少は無いと、若者は不安がる。 しかも上っ面技術を身に付けた同級生に、遅れを取ったと悲観もするし。

酷いと週末セミナー、1日2日で終わらせてしまうようなテクニック講習。 コレじゃ全く身に付かんどころか、むやみに武器を渡すようなもの。 コロサレルな、きっと。 唯一イイ事があるとすれば、儲かる。 ソンダケ。

毎週末にコツコツ3カ月かけて、CMRT内臓反射SOT。 やっと本日終了。 あとは本人達が日々精進するかどうか。 それでも使いモンになるには2、3年は軽くかかるだろう。 日々頑張っての話しでね。

アゴ外れた患者のTMJ治療なんかは、実際安心して患者任せられるのに3、4年だろう。

急いで、ラクして良い結果出る事は決して無い。  天才は努力の上に存在する。 金で解決の人生、嘘っぱちの人間しか出来上がらんのだがな...

2011年09月25日

肩を痛めるタイプと肘を痛めるタイプ

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痛くも悪くもトラブル不具合全く無い人間を、肩を痛めるタイプと肘を痛めるタイプに分ける為に、まずどのような所に重きを置くか?


姿勢チェックで身体の歪み?!     う~ん、整体的。

反応・反射で検査マニアで、ハイみっけ。     カイロっぽいね。

筋硬結で、あとはハリ一発ダヨ!     サスガ鍼灸師!!

動いて歩いて解析して。     PTっぽい、PTっぽい。

可動・柔軟、後はモーションキャプチャー。     最新スポーツトレーナーさん。


これが肩・上肢で無くても、下肢でも殆どが同じパターン。 なにか、どっかで教わった事が頭の中の全てだと、この域を出る事は無い。 重要なのは、自分の特定の知識に患者を当てはめる事では無く、患者から何を学ぶかと言う事。 情報、データを頭に入れるのが勉強では無く、その得たデータから何を学ぶかが、初めて勉強となるのだ。


例えば今回の肩。 幾つかのパターンの上肢の動きをしてもらうとしよう。 痛ければ当然だが、痛くなかったとしても理想の動きをトレースできない部分が必ずある筈。 そのトレースできない理由から、過負荷部位を見つけ、将来的な障害部位を特定する。 しかし必ずしも過負荷部位が障害部位とも限らない。 

予測が出来たら、回避も分かる筈。 正直是らは本や学校で学ぶ事はほぼ無い。 あるとすれば臨床の場。 やって来る患者、何百何千という被験から痛みのパターンを見出す。 そして予見する。


防御は最大の武器。 その防御を持たずして、治す武器ばかり会得しようとする。 子供に刃物を持たせて振り回させるようなものだ。 完璧とはいかないにしても、その精度は日々上げる事は出来る。 何事も、日々毎日の積み重ねが大切なのだ。 本気で学べる人間を目指して。

2011年09月20日

勘違いしている、動かないのと動かせない。

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内科や皮膚科、多くの科が痛いと言ってやって来る患者ばかりでは無い。 痒い、ダルイ、熱っぽいとか。 しかし我々や整形外科にやって来る多くの患者は、何らかの痛みを訴えてやって来る者が殆ど。 であるから医師によっては、原因の追求探求に多くの時間を費やすのでは無く、他科以上にペインクリニック的要素をもっと積極的に取り入れるべきだと言う意見もある。 

確かにそうだ。 しかしどちらも重要であるのも事実。 我々でも、薬剤は使用出来ないが、物理・理学療法で痛みを軽減できる治療はあるが、どうしても痛みの原因を根本から!と言う風になってしまう。

勿論それもそれで良いのだが、本当に原因を追及しているであろうか?! ただ単純に、何処かで聞いた、教わった事をただ単純に型にはめているだけではなかろうか!?

かなりシンプルでベタな話しだが、肩や足が痛くて挙がらないと言う患者。 例えば此方が検査で挙げようとすると、角度が90°だったとしよう。 しかし今度は自分で挙げてみてくれと指示すると、80°しか挙上する事が出来ない。 

この差の原因をどう考察するか? 緊張が命令が神経伝達がぐらいしか頭に浮かばないようでは、完ぺき素人レベル。 子供でも分かる。 訳も分からず筋トレ、運動療法やらせるなどは超問題外。 

残念ながらこの手のケースの完全な改善には数カ月かかる。 まぁ、デモンストレーション的な見せ治療ならその場一回テクニックはいくらでもあるが。

その数カ月かかる理由を説明する事こそが治療。 しかしその説明を理解出来ぬ患者であれば、それこそ治らない、治せない患者。 勿論来院している間は全力を尽くすが、全ての患者を治せないのも、我々医療の現場にいる者の現実。

治療の醍醐味は何処にあるのか? この時期、多くやって来るぎっくり腰の患者。 繰り返すか繰り返させぬかの差は此処にある。 

2011年09月15日

徒手療法と運動療法、どちらが良いか?!

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時折、徒手療法と運動療法、どちらが良いのかと言う質問をスタッフ、同業から受ける。 何が聞きたいのかは分かるが、分かるが故答えたくなくなる。

徒手療法とは何か、運動療法とは何なのかを今一度考えさせる。

ある特定の種目、カリキュラムの運動をさせるのが運動療法と思っているのであろうか?! もしそうだとしたら、その時点で答える気は無い。

スポーツクラブへ通く患者に昔から言い続けている事だが、何を基準にそのスポーツクラブを選んだのかと。 

元気であるのならどこへ行っても良い。 知識があるのなら尚更どこでも良い。 しかし今より上を目指す、ましてや痛み不具合があるのであれば、安近短で楽しい所などと言う基準で選んでる時点で問題外だ。

当然、本来はソフト、指導者で選ぶモノ。 その為には自分の気持ちが求めているモノと、身体が求めているモノの差を修正せねばならぬ。 そして本当に自分が必要なものが見えてきたら、其れを満たしてくれる指導者がいる所を選ぶ。 此処から先は我々、指導者や治療家の真価が問われる。

楽しく、面白い指導・治療で会員、患者を誤魔化す事は出来る。 しかもちょこちょこっと本で読んだりした事を語れば、『あの先生詳しくて勉強家』などと思われる。 まぁ、痛みであっても自然治癒傾向が強い症状が多い整形外科疾患では、そんな指導・治療でも単純に時間が解決したりするが。

多くの場合、患者は自然治癒だろうが何だろうが治れば良いとも言う。 だがそれは10年20年後、大きな代償となって現れる事が多い。 それらを見越して治療、指導するのが、薬・注射を打ってお終いでは無い我々の仕事なのだ。

徒手療法、運動療法にその差は無い。 どちらが良いのかなどと言っている時点で論外。 机上の理論で徒手療法と運動療法の違いを語る者もいるが、真の運動療法は、ほぼ徒手療法なのだ。 例えばただ絵を見せ、見本見せ、説明してスクワットを教えたとしよう。 そんな事はどこの施設だってやっている。 それ以外、その先の一声、ひと手間が運動療法に於いて最も重要なのである。

運動療法で治らないのは種目に問題があるのでは無く、指導者そのものに問題があるのだ。 其れは徒手療法であれ同じ事。  諸君、本やパソコンを捨て、自分のアタマを自力でアップデートしてくれ。

2011年08月31日

コンディショニングにおけるストレッチの位置付け

腰痛、特に急性腰痛に関してストレッチングが禁忌事項なのは昨今の常識。 いやはや世に浸透するまで20年近くかかったのではないか。 それでも未だに柔軟をしろ、身体を柔らかくしろ、当院はストレッチ丁寧に教えます的な治療を耳にする。

理学的なウンチクは割愛。 興味、疑問がある人間は自分で勉強してみてくれ。 くれぐれも言うがネット検索は勉強では無いから、悪しからず。 まぁ、クチコミ耳年増レベルでご満足ならドウゾ。

他人の情報に頼らずとも、自分の目と耳と頭を使った経験で充分。 子供でも分かる話し。 

昨今の様々な老人向けサービスで、やたら筋肉、筋力、筋トレをうたってやらせているところが多い。 確かに足腰弱る要因に筋力はある。 しかし、そもそも “弱る” とは何か? ふらつく、つまずくを全て筋力不足にして良いのだろうか?!

若い世代、子供だってそう。 身体が固いから腰痛だなんてよく言うが、本当か!? ぎっくり腰で一歩も歩けない患者で、もともと両手がベタっと床に付くぐらい柔らかい人間を数えきれないぐらいみたが、幻か!?!?

んじゃ、中国雑技団は一生どこも痛くならないのか? とか、オリンピック級の体操選手、あんだけ筋力も柔軟性もあるから一生ピンピンか!? 小生の知人に何人も元オリンピックの体操選手がいるが、皆ボロボロだゾ。 じゃ、真逆な今どきな19才、20才の街を歩いているヒョロヒョロの女子は皆腰痛、関節痛か?? って話しだ。

その競技特性、動作に必要な柔軟性・可動性を確保する。 重要なのはこの一点。 如何にこの条件を阻害する要因を身体・生活から排除するか。  無駄な筋肉がその可動性を低下させ、柔らかすぎるのは、イコール不安定につながる。 

何でもかんでもストレッチストレッチ、筋トレ筋トレでは無い。 この数年、毎年必ず1、2名、某大手全国展開トレーニングジムに熱心に通っていたが痛めたと言ってやって来る患者もいる。 トコトン痛めてやって来る。 まぁ、その本社も知人友人がいるが、質の高い指導と言う意味をはき違えるな!と言ったりするのだが... 難しいモノだ。


何の為に、何をするか。 目先の情報だけで考えてはならない。 自分の経験を振り返れば自ずと答えは見えてくるのだから。

2011年08月21日

ぎっくり腰を自力で治す!

予想通り、いつも通り、通年通り、毎日何人もぎっくり腰でやって来る。 自分で歩けず、這ってやって来る。  いつ見ても、何百人みても、その姿は気の毒でならない。

そもそも外科的処置が必要な症状なら話しは違うが、我々のところへやって来るような症状は治らないのでは無く、治ろうとするものを何かが邪魔をしていると考えねばならぬ。

経験も無い素人がどんなに医学知識をつけようと、医師でも無い小生達がどんなにもっともらしく語ろうとも、そもそも意味が無いぐらい開き直るべきなのだ。

小生は学生の頃から折れても切れてもいないのならば、自分で治せねーのか!? といつも考えていた。  それでも当然何も無いオツムじゃ、考えるにも限界はある。 ならば頼れる者を見つけ、心血注いで努力をし、誠心誠意感謝の意を示さなければならない。

ぎっくり腰は急性症状と言われるが、何も今まで全く無い所から突然出て来るものではない。 遣っちゃったその日から通常は2週間、誤差考えでも3週間前までさかのぼって、何か心当たり、何かいつもと違う事、し慣れない事をした記憶は無いかと尋ねる。

半数の患者は心当たりがあると、残りの半数の患者は心当たりは無いという。そんな事は無い!と言い合いになるが、必ず翌週一週間経つと、「先生思い出した」と言ってくる。

ぎっくり腰迄に至る過程を正確に把握し、見なおし改善しなければ何も始まらない。 昨今最も多いのが自分の健康や体力に自信と過信のある人間が、良かれと思ってやっている事、やった事に端を発している。 ヨガやストレッチはド定番の理由。


正直9割のぎっくり腰は、押しも揉みも機械を使わずとも自力で治せる腰痛。 大切なのは生活改善を共に考えるパートナー。

日々うんざりするほどそんな事は書いているが、民間療法の真骨頂は其処にあるのだ。 中途半端な理論に惹かれ、とり憑かれてはならない。

2011年07月27日

ストレッチングとラジオ体操、腰痛にゼッタイ駄目な方!?

正確な表現では無い今回の表題。 本来どちらもストレッチングなのだが、ラジオ体操がダイナミックなストレッチング(ほぼ)に対して、我々が普段ストレッチと呼んでいるモノは静的なストレッチ、スタティックなストレッチである。

これら二つは、筋や感覚器官に対しての反応や効果はまるで違う。 そもそも静的なストレッチの方が特殊と言えば特殊であり、その特殊ゆえ、今までと違った身体・筋の反応に世の人々は、『ストレッチ、スゲー!』になってしまい、一気にストレッチ信者が世界中に広まってしまったのだ。

端的な言い方をすると、多くのぎっくり腰の場合、我々が一般的言う静的なストレッチは全面禁止、禁忌事項だ。 だがコレが中途半端に知識のある者ほど、痛いから調子悪いからいつもより念入りにストレッチをやってしまい、自ら関節の緩みを誘発させ、更に寝ても座っても痛いとなってしまう。

昨日も過去何十回もストレッチ禁止だと小生が言い続けてきた患者が、何が切っ掛けかストレッチをきっぱりやめ、代わりに言われたとおりラジオ体操に100%切り替えた。 その途端、この数年抱えていた腰痛・股関節痛が、まだゼロでは無いがこの一週間で激減したと言う。 まぁ、あくまでも今現在の本人のフィーリングなので、これから微妙に意見は変わるだろうが。

この治療には時間がかかると患者に言う事が多々あるが、その殆どが身体的な問題、治療そのものにあるのでは無く、生活習慣改善、QOLの向上に対して本人の取り組む意識を変えるには時間がかかるのである。


思い込みは誰にでもある。 その思い込みを打ち破った者にだけ前進がある。 アタマは柔らかく有りたいものだ。

2011年07月23日

腕・肩・手の痺れ

先週今週と多い訴えの一つに痺れがある。 下肢では無く、上肢。 しかも皆殆ど同じパターン。 新規、再来院問わず。

斜角筋へのアプローチや第一肋骨頭の関節包内運動テクニックは確かに有効だが、改めてカイロプラクティック的アプローチがココにきて超役に立つ。 技術的な部分よりその理学・哲学。

流石に本質に近づくのに10年近く学んだが、逆にかえって社会人時代に焦らず学んだから気が付いた事が多く有った。 妙に治す側の目線に偏る事が無かったせいだろう。

武勇伝的な低回数で! とは敢えて書かんが、まぁそれなりの回数でコンパクトに。

今日も午前の部激混みになって、ブログアップもこの時間になってしまったが、今朝も朝から痺れパレード&パレード終了者コミコミ。

午後は平和でありますように...

2011年07月10日

疼痛って説明

当院の中心的診療科目である慢性疼痛科。  しかし意外にもこの疼痛と言う言葉の意味を正しく説明できる者は少ない。 いや、実は学生時代、解剖生理で必ず学んでいるのだが、多くを忘れてしまっているのである。

一般素人が辞書やググって知っているレベルの疼痛は、ずきずき痛むこと、うずきという国語辞典レベル。

では正確に書いてみよう。


物理的刺激やセロトニンやブラジキニンなどの疼痛物質による化学的な刺激を疼痛神経終末端が感知し、温痛覚求心経路である外側脊髄視床路を通過し、大脳の中心後回が痛みとして認識した者と言うのが、正確な疼痛である。

ここで温痛覚と言うのが出たが、幾つかある末梢神経分類、A:有髄 α位置覚、β触覚・圧覚、γ位置覚、δ温度覚・痛覚、 B有髄 自律神経、  C:無髄 s.C交感神経、Dr.C 温度覚・痛覚 であるが、痛覚を運ぶ神経はA‐δ と、Cの二つだけなのだ。 そして外側脊髄視床路の深部感覚路では無く、表在感覚経路を通って視床に行くのである。

さて、ではその脳の何処へ行くのであろうか? 中心溝うしろの中心後回、いわゆる感覚野に行く。ちなみに中心前回は運動野である。忘れてはいないか!?

小生も思い出しながら、漢字調べながら書いてみたが、この経路のどこかが遣れてるから痛むのである。  ここまでは本に書いてある事。 大切なのはここから先の疼痛の分類にある。

特に急性疼痛(4~6週間以内)の場合、それらを1次痛である体性痛と2次痛である内臓痛、そして関連痛の三つに診察で分ける。 もちろん画像診断など必要せずにだ。

この部分を正確に出来てこそ、正しい治療となる。 だが大抵の場合、思いついた一つの可能性だけで治療を行ってしまっている。 患者は素人であるから仕方が無いが、治す側が狭い視野で診断してしまっては取り返しのつかない事になってしまう。


診断学とは難しいが、治療側としては最も面白い所でもある。 スキルアップは技では無くアタマだと言う事を忘れないでもらいたい。

2011年07月03日

カロリー消費の上手い下手

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カロリーを消費したい!!  と思ったら一般的に何をする事を思い浮かべるであろうか?  まぁ普通は運動だろう。

じゃあどんな運動を!? と、次にアタマに浮かんだ人間はダメ人間。 半数以上の人間が何らかの失敗を犯す。

そもそも種目なんて何だって良い。 種目にこだわっている時点で論外。むしろ様々な種目で多角的に刺激を入れる事が効を奏す。


少し発想を変えて考えてみよう。 例えば自転車。 MTBだろうがママチャリだろうが何だって良い。 サドルやハンドルのポジション、姿勢の違いによって楽な位置があったと思ったら、逆にもの凄く辛い位置もある。  楽にと言う事は、心拍にも筋肉にも負担が少ないのであろう。 競技のでは理想のポジション=(イコール)楽とは限らんが。

では今度は辛いポジションで自転車乗ってみて欲しい。 もー、心臓バクバクである。

ナンだかよく分かんない例えになってしまったが、種目だ時間だ強度がだと言う以前に幾らでも工夫できる事があるんだから、アタマを使え!!! と言いたかったのだ。


情報ばかりが多くなってしまった世の中、他人の情報受け売り鵜呑みで、ちっとも頭使えて無い人間が多い。 もっともそう言う人間にいくら言っても、自分は使っていると言いきるが。  身体を鍛える前に、まずアタマを鍛えてから取り組んで貰いたいものだ。   ちなみに小生、毎朝の運動で全く同じ時間、同じ種目、同じ強度でも昨日800kcal、本日660kcal。 人間、楽はしたいものダ...

2011年06月26日

太れない体質、痩せれない体質。 其の三(最終章)

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夜中に三回ほど必ずトイレに起きると言う爺さんに、ションベン行きたいから起きる訳じゃ無いのでは?と訪ねてみると、 『そうだ、別にションベンがしたくて起きる訳では無い。目が覚めてしまい、一度トイレに行って戻ってくるとまた数時間寝れるからだ』と言う。

畑・田んぼ仕事が終わって毎夕方家の裏の川でする釣りだって、別に魚が釣りたい訳では無くて、釣りをすると気持ち良いからでは??と尋ねると、その通りだとうなずく。

誰に教わるでも無く、だがTVや新聞をよく読みシッカリ勉強もし、だが基本は自分との対話を重視する生活。 自分の経験・体感とすり合わせて、一番無理の無い生活を質素に継続している。 決して自分のやりたいと思った事を突っ走ったりしない。

肥満より病気になる訳でもないのだから良いじゃないか!?  とお医者も身内も言うが、いつも爺さんは不満顔。 だが小生の面白くも無い説明に、毎回興味深々で聞きいる爺さんが何とも愛おしい。

爺さんを例にとった太れない体質の仮説の一例だが、痩せれない体質には恐らく此れとは真逆な仮説だって存在する。 そもそも真逆という言葉の意味がどれだけ分かるかが問題だが。


悩むと言う事の意味、 考えるとはどういう事なのか? 

誰もが自分の考えが正しいと思い、それを肯定する材料を探し、否定する材料を排除する。 その情報のどれもが他人が流したモノであるにも拘らず。 極々上っ面な思考でしか物事を考えられていないのが現代。 多くの情報を見聞きしただけで、真実を知ったような気になってしまう。

何と、誰と対話をしているのか!? 

そんな人として一番大切な事を数多く学ばせてくれる爺さんに、一日も長く元気でいて欲しいと心の底から願う。


2011年06月25日

太れない体質、痩せれない体質。 其の二

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満州から船に乗せられ、途中横浜に寄港し、名も無いサイパン近くの島(パガン島)へ。 横浜も下ろされた訳では無く、たまたま船に居合わせた横浜が地元の人間が「この景色は横浜だ」だと言っていたから多分横浜だと言う。 サイパンへ向かう途中も何隻もの船が魚雷で沈められ、たまたま自分の船は沈まなかっただけで、たまたま下ろされた島がドーでもいい島だったので玉砕もされず、艦砲射撃程度で済んだ。どうやら自分は悪運が強いと爺さんは言う。

そんな時代を送って来た爺さんには、戦争はまだまだつい昨日の事の様に記憶に留まっている。


爺さんに難しい話しだけど、脳の話しから聞いてみるかい? と話しを切り出した。

明日にも今にも、いつ自分の命が経たれるかもしれない時代を時間を、毎日、毎月、何年も過ごしていた爺さん。 普通の一般人の現代生活の中で、もーダメ死んじゃう!と言うほどの肉体的・精神的なストレスなど年に何回あるであろうか?! まぁ電車に間に合わず猛ダッシュ、年に数回が関の山だろう。 

生き死ににかかわるストレスなど、昨今ちょっとした事で大騒ぎする平和ボケした我々には想像すら付かぬ。 そんな強ストレスに長時間さらされ、交感神経が常に興奮した状態が恒久的に続いてしまっているのではないかと考えてみる。 それによって「闘争か逃走か (fight-or-flight)」のホルモンと呼ばれるアドレナリンが常に通常より多く分泌しているのではと考えてみたらどうであろう。 

そのアドレナリンはストレス応答を全身の器官に引き起こす。その一部に脂肪分解に関する関与や、消化管運動低下などと言う、今回爺さんが太れないと悩んでいる事に満更遠くない理由がいくつも存在する。

爺さんは夜中にトイレへ3回ほど起きると言う。

其の三へ続く...

2011年06月24日

太れない体質、痩せれない体質。 其の一

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長野に居る爺さん。 確か今年93歳にもなるが未だバイク(ギア付き)に乗り、トラクターも耕運機も運転し、田植え稲刈りはもちろん野菜や果物も作り、夕方釣りもし毛針も作る。

自分の部隊も持ち戦争に行った爺さん。 その当時の写真を見せてもらうと、其処にはガッチリとした体格のまだ二十歳そこいらの爺さんの姿があった。


大きな持病(多少は有る)も無く基本元気な爺さん、その健康・元気の秘訣を聞いてみると、寝起きの時間や、する事食べる事、怠けず贅沢せず何十年も変わらず同じ生活を送る事にあるそうだ。

そんな爺さんでも唯一不満な事があるらしい。 それは “太れない” と言う事。困ってはいないが不満だと言う。 幾人ものお医者に聞いても分からないと言われ続けた事も不満らしい。


そんなある時、爺さんに俺なりの主観も入った話しだが、太れなくなった理由を聞いてみるかと尋ね、説明をし始めてみた。

其の二に続く...

2011年06月22日

最高のスポーツドリンク

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先日あるコラムで、 “砂糖が脳と身体に及ぼす影響” と言うのがあった。 なかなか長文で難しい部分もあるが、面白おかしく糖質の事が書かれている。

正しいとか間違っているとか茶茶を入れる奴がいるが、まぁ知識なんてもんは所詮他人の受け売りが殆ど。自分が勉強している、専門だとか色々言ったところで、その出所だってどれだけ確かかなんて知れたモンじゃ無い。

合ってようが間違ってようが、後は読んだ本人がどの部分をどれだけ自分に有効な情報・知識として受け入れるか。 コッチが正しくてコッチが間違いなんて事自体、今の時代ナンセンスな脳回路だ。

さて、糖質に話しを戻そう。 どちらにせよ何にせよ取り過ぎて良いイメージは無い事は事実。 重要なのは本人が糖質に対して欲しがっている情報は何なのかと言う事。 病人なのかスポーツ選手なのか、子供なのかダイエッターなのかで一番重きを置く部分が違ってくる。 大学院で専門の研究者でアリャ話しは別だが、何パーセントだとか語句の意味なんざ素人にとっちゃドーデモいい部分。

あっ、ヤバいヤバい、また話しが逸れかけた。

運動に限って話しをすれば競技種目、例えばマラソンの様な持久・エンデュランス系と瞬時は状況判断が常に必要とされる球技等でもスポーツドリンクが違ってくる。 ただ単純に長距離と短距離にぐらいしかスポーツ栄養を分けれぬようでは、スポーツ専門治療や指導なんて看板は下げた方が良い。

脳を中心で考えれば、幾つかある糖質の意味や定義から、必然的に成分や濃度まで的確にアドバイスが出来ると言うモノ。 だからと言ってはなの話しだが、昔のスポーツドリンクと言えば皆パウダーだった。 状況によって濃度を変えれた。 しかし今は美味しさや飲みやすさだけで手に取る消費者が多く、またそんな輩が偉そうに意見を声を大にして言うモンだから、スポーツドリンクはどんどん機能性飲料から嗜好品飲料に為り果てた。

それでもコンな話しをすると、『ワタシハ考えて、薄めたりしたり、カンガエナガラ使ってマスよ』と言ったりする。 

イヤイヤ、んじゃ濃くする時はドウスンノ!? 煮詰めんのかいナ?!?!

レギュラーのポカリスウェットより更に濃くする事だってアリなんだケドな。

自転車競技やトライアスロンで世界中で昔から絶対的な支持を得ている、 “TOP TEN” という商品がある。元はスイスの商品、当時は佐藤製薬が輸入元で小生たちがスポーツマーケットに広くプロモーションをかけていた。 現在でも昔のよしみで当院でも取り扱いさせてもらっているが、コレガマタ非常に良い商品。 ベースの濃度がかなりあり、しかも糖質の配合が素晴らしい。 濃度調整で成分による吸収の部分的スピードを微妙に調整できる。

栄養士の延長がスポーツ栄養ではなく、スポーツの現場で真に必要な事こそがスポーツ栄養。 糖質一つ取っても深いもの。


コラムにケチつける前に、自分の脳にケチでもツケろって事だ。 結局シメはコノ部分ね。(笑)

2011年06月19日

肥満減量リバウンド、レプチンのセットポイントが重要よ!

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食欲と代謝の調節を行うホルモンであるレプチン。 ダイエット、特にリバウンドに大きく関与するこのレプチン、血液中のレプチンが増えると満腹中枢が刺激され、摂食中枢は抑制されて食欲が落ちるのだが、この反応サイクルが非常に難解であり、まだまだ解明されていない部分も多い。

この問題を解決する一つの方法に基礎代謝力の向上がある。そもそも基礎代謝は一般成人一日の代謝の70%を占めている。 この基礎代謝力をあげる事こそが重要。

もうひとつは筋肉。 なにも筋肉を太くしろ!と言うのでは無く、いかに筋肉の活動効率を上げるかがキーになってくる。

レプチンとホメオスタシス、基礎代謝力に筋肉を正確に理解し、停滞とリバウンド対策を効じた生活習慣改善計画。

今朝は朝からそんな講習会でした。

2011年06月18日

最近の高校球児に中手骨骨折が多い理由とは?!

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コレ、現在首位を突っ走る某プロ野球チームスカウトマン患者と意見一致した昨日の話し。

打撲や捻挫、当然四球・交錯プレー、乱闘では無い。 特にコレと言った大きな衝撃が加わった時とは限らずにでだ。

骨がモロイだ、食事がダとか、今どきの子供はと、ソンナ事は誰だって素人だって考え無くったって頭に浮かぶ。 

で、どうしましょ!?

運動、休めないですよねぇ~。 休まずに治してあげるように、休まずに済むように。 そもそも休むって何なのさっ?? って事も親子共々学習から初めんと。

何かが誰かがどっかでズレてるんですわ。 コレはあくまでも主観だが、早い段階から父親に会う機会があった子ほど、1年病んだ症状でも4、5回で治ったり。 もちろんタマが座った父親ってのが大前提だが。

ブツかってもいないのに手の甲が痛い。 解析せずとも明らかに動作は想像つく。 こう動け、こう動かせでは無い。 そう出来ないから痛めている。 んじゃ、逆にそこを局所に痛めるような動作を考えて、自分でやってみたりする。 お陰で年に数回、アチコチ痛くなって苦しんで、スタッフ・患者にバカにされる。

アキレス腱断裂の根本原因と同じ。 アキレス腱のせいじゃ無いからね、断裂は。

最近多い、野球少年の患者君達。 昨晩のインピンジメン君も4回目でフルで投球できるようで一安心。軟式から硬式への変化で痛めても、絶対投げるのを止めさせず休ませず。 その理由を本人が一番学習出来た事が、彼にとって最大の成果。

此れからも幾度と痛める事もあるだろう。 それでも前進すると言う事。 治す事は重要な事では無く当り前な事。 それを我々が見失ってはイカンのだ。

2011年06月10日

頭痛外来 群発性頭痛

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医師でも病院でも専門医でも無いのでそこまで大勢では無いが、毎日2~3名必ず居る頭痛を訴える患者。

『凝ってるからかしら』、「凝ってますからネェ」で頭痛を済ませているのがコレマタ怖い。 まぁそんな我々が殆どだが、診断のスキルを学ぶところが無いのだから仕方が無い。 「こんな風な頭痛は危ないぐらい知っている」という同業もいるが、それは診断では無く、素人・テレビ健康番組レベルの知識。  恐ろしい...

もの凄く一般的な疾患である頭痛。 実は正確に診断・診察するのは非常に難しい。 この数回の眼底検査でも多少ふれたが、問診や検査以前に、読んで覚えて理解した気になっているその知識そのものにも大きな誤差が含まれている。

こと一番強い痛みと言われる群発頭痛は問題。 20~30歳代の男性に多いとか、カフェルゴット、クリアミンA等の血管収縮作用薬とか、飲酒がどうとかぐらいは本でも読めば誰でも入手できる情報。 もしこれがその患者に裏目に出ていたら、これ以外に何かできる事がないか考えるのが我々の仕事。

基本、群発頭痛も片頭痛と同様に「血管性頭痛」。 脳表面の血管、その血管の拡張によって、血管周囲の神経網が伸展され、痛みを感じる。例えばストレスその他で普段から、脳表面の血管が収縮している状態だとする。 健康な人はちょっとぐらいその血管が縮んだり伸びたりしたぐらいでは頭痛は発生しない。 しかし常に縮んでいたとするとそれが通常となり、血管周囲の神経網も縮んだ状態が通常となってしまう。 そこでふと緊張がゆるみ、血管が普通の太さに戻っただけで神経網は伸展された状態になり、頭痛を感じてしまうのである。

そんな状態で常識とされる血管収縮作用薬の話しになる。 確かに飲むと頭痛は軽減されるが、当然収縮状態をスタンダードとさせてしまう。 いわずもがな悪循環である。

正しい知識は丸暗記からは生まれない。 学ぶと言うスタンスを間違えてはいないかと言う自問自答。 答えはそこから始まり、生まれるのだ。

2011年06月09日

眼底検査のスタッフ研修

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昔のお医者さんは沢山話しを聞いて、目診て喉診て診察してくれた。 だが今はパソコンしか見ていないと多くの年配患者が言う。 そこまで極端ではないのだろうが、明らかに患者を見るスタンスが変わった事に、患者側が違和感を感じているのは事実であろう。

検査はあくまで診察を確定するもの。 検査で診断診察するものでは無い。

脊柱や四肢の痛みであっても、筋肉や骨格以外の原因は山ほどある。 筋骨格系ならばある程度のモーション検査で確定は出来る。 しかし内科的な問題はなかなかそうはいかない。

そこで小生が開院以来、真っ先に取り入れたのは眼底検査。 この眼底検査からは様々な事が分かる。 緑内障や網膜剥離はもちろん、糖尿病性網膜症、眼底出血、網膜色素変性症、眼内腫瘍、視神経萎縮、乳頭浮腫、脳腫瘍、くも膜下出血などあげたらキリが無い。

眼底の血管は人間の体の中で唯一直接に血管を観察できる部位のため、そこを観察することで動脈硬化、脳腫瘍、高血圧などの全身の病気が推察でき、生活習慣病の検査としてもとても有効である。 また眼底には脳へと繋がる視神経の出入り口があり、脳内の血管の状態も推測でき、脳の病気や診断にも役立つ、高血圧や糖尿病による血管の変化を見るうえで欠かせない重要な検査なのだ。

動脈硬化性変化にキースワグナー度、研修は果てしないがのんびりやるとしますか...

2011年06月08日

筋力不足に骨格の歪み、アライメント以外の原因

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過去に筋力が無いだとか使えていないとか、骨盤が歪んでいるからとか、アライメントがどうとか言われたと言ってやって来る患者は多い。 残念ながら思わしくないからやって来る。


昨年一年間に限った事では無いが、振り返ってみると下肢の不具合を訴えてやってくる患者が上肢より多く、骨格や筋肉以外の原因を見ると自己免疫性疾患のリウマチ(流石にギランバレーは少ないが)、結晶誘発性関節炎で痛風・偽痛風あたりはもちろん、比較的多い蜂窩織炎に、乾癬性関節炎による関節の腫れ、心疾患で膝、膝窩動脈捕捉のような血管の問題に、甲状腺亢進・機能低下がアキレス腱に足関節に現れる場合も。

あげたらキリが無いが、一年を通してザッと思いだすだけで最低限これぐらいは来る。問題はこれらを診察で鑑別できずして、当院は骨格調整デスとかアライメントに重きをとか、全てを型にはめた治し方を、理論に当てはめた治し方をしていてはいけないのだ。

これらすべては画像診断や血液検査をせずとも身体所見から導き出せる。 爪の診察で乾癬性関節炎をみつけ、ABIを感度特異度だけで考えず触知で考察、ギラン・バレーですら1週間前頃に下痢を問診したり。 昨日の網膜静脈拍動の眼底所見だってそうだ。

治療に当たって最も重要なのは診察力。 いかに身体所見を的確適切に取れるか。 人を治す事に於いて最も大切な事のスキルを磨かない者が非常に多いのが実状。 以前も書いたが知識を武器では無く、凶器にしないでもらいたいものだ。

2011年06月07日

頭痛・発熱、どうルールアウト!?

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先週末は頭痛・発熱の勉強を。

できれば風邪であって欲しい。 風邪だと助かる。 いや、もし風邪では無かったら?と考える。

見逃してはならない頭痛の原因として、髄膜炎、くも膜下出血、緑内障、側頭動脈炎、脳腫瘍と、5つの疾患があげられる。 特に髄膜炎、くも膜下出血は緊急度が高く、見誤ってはならない。 よくCTを使うが、CTが役立つのは脳腫瘍のみである。 此処から先の詳しい所は、小生もほぼコピペになりかけるので自分で調べてもらいたい。

では何故今回、医師でも無い小生がこんなネタを書いたのか?

感度特異度を考えるとCTよりも先にやる事、やれる事がある。 それは眼底鏡検査である。 そう、我が院では10年以上前から眼底検査はシッカリやるようにしている。

頭蓋内圧亢進ではうっ血乳頭を確認できるが、急性のICP亢進に対する感度は非常に低く、うっ血乳頭を来たすのは脳圧亢進症状が数時間以上続いたときであるからである。

しかし脳圧亢進を示唆するのはもうひとつ、網膜中心静脈の拍動の消失が非常に重要になってくる。 網膜静脈拍動の消失は感度100%、特異度70%と、ICP亢進を鋭敏に検出する事が出来る。拍動があればICP亢進なしと断定できる。


頭蓋内圧亢進と網膜静脈の拍動の消失。


頭痛ひとつであっても通常、医師の方々は眼底検査をするかしないかは別として、そこまで考えて診察・診断をしている。
 
何でもかんでもCTや超音波画像検査に頼れば良いって事では無い。 ましてや機械が揃っている事を自慢げに広告に羅列している院は、たいていその本質を見失っている。


ちなみにうっ血乳頭の脳圧亢進のnegative LRは0.87であり、あまりあてにならない。

2011年06月02日

メレルでベアフットランニング

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ベアフットランニングと言う言葉をご存知であろうか? まだまだ耳慣れないその言葉、ランニングブームの昨今に在って、脚光を浴びつつある。

ベアフットランニング、即ち裸足あるいは裸足感覚で走る事。 その歴史は意外にも古く、その昔のオリンピックマラソンを足袋で走った日本人にまでさかのぼる。 近年、その裸足ランがアメリカでブームとなり広がりを見せている。

そこいら辺のウンチクや詳しい理論・走法はググるか専門書で学んでもらいたいが、昨日に続き靴選びについて一言。

本来人間は裸足の生き物。故に構造的にも人間の足は裸足で走った時に一番効率的に衝撃吸収できるようになっている。 ウォーキングでは無く、走ると言う事。 スピードが上がると言う事が前提で考えてもらいたい。 100mスプリントでは選手全員、踵では無く前足部で着地をする。 速く走る、衝撃が増える、その衝撃をいかに吸収するか、人間として一番自然な衝撃吸収の走り方を学ぶランニングなのである。

ではどうやって、どのような段階を経て学ぶか?  もちろん素足で走ればそのフィーリングを一番感じ取る事が出来る。 しかし家の庭、近所に広大な芝生でも有れば話しは別だが、そうはいかない。 流石に靴は履かざるを得ないだろう。 靴を履いた時のその靴がいかに素足感覚に近いのか。 しかもある程度足を守ると言う責務もある。

学ぶと言う事を大前提に考えると、フットベットは限りなく前足部と踵がフラット、裸足に近い必要がある。 ベアフットを提案している各メーカーのシューズが、いまだ踵部が高い構造の中に在って、メレルのベアフットシューズはフォアフット着地を考えて前足部を1mm厚くした構造になっている。 コレがなかなか気持ち良い。

小生はランニングに限らず、ふだん履きでも推奨している。 もちろん患者にもよるが。

考えてみれば40年近く前、シゴキかスパルタかは知らんが、何故か親に蹴られながら小一の夏休みから始めさせられた毎朝のランニング。 当時の靴なんてみな裏は生ゴムでペラペラ。 身体が大きくなり始めた中学生時にもなると時折膝も痛くなり、誰に教えられたでも無く自分で走り方を工夫していた事を思い出す。

ベアフットランニングは、そんな懐かしさをも思い出させてくれる...

2011年05月28日

痛くてパンパンコンパートメント

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さて、半覚書で。

スポーツの現場では蹴られる、タックルで下腿のコンパートメントを発生する。 しかし打撲無くてもオートバイレーサーのような前腕部のコンパートメントもある。 さらに外見からではそのパンパン度合いが必ずしも確認できるとは限らない。

チョロっと本の知識だと前脛骨コンパートメントに好発し、足趾伸展、足関節背屈力低下だと知識。 いやいや実際それ以外の可能性もかなりあるのだ。

では前部区画以外で発生したらどうか? 特に長母趾屈筋、長趾屈筋の深部区画は慢性を生むケースが多い。

机上暗記は止め、根本で考えると問題は組織内圧上昇が細動脈の血行障害を生み、筋腱神経組織に壊死等の損傷を与えると言う事だ。 まぁ壊死はオーバーにしても何らかのダメージは解決せねばならぬ。 しかも負荷をかけずにだ。

神経因性疼痛であれば日本で言うマイオセラピー等も有効であろう。(小生は昔海外で違った名称の似たような手技をスポーツケアで習った事があるが) しかし他の治療、手技が有効なケースも多々ある。 さてそれが何であるか?!

治癒や前進すると言うところの答えが出ていれば、自ずと見えては来るもの。 それは理論や考え方ではない。 技や訓練やトレーニング以外。 現在最新のスポーツ医療現場での靱帯再建はこの考えが大本になっている。 苦痛が無くなれば笑顔が出るのでは無く、苦痛と笑顔をきっちり分けて考えろと、今日もスタッフ達に言う...

2011年05月22日

年齢・性別・主訴は三種の神器

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40代女性、下肢、足関節痛を訴えてやってくる。 問診を続けてみると何となくダルイとも言う。  さてここで事前確率の高い原因、病気は何であるか?!

大抵の医師であれば容易に想像がつくが、もしこれが思い浮かばないようであれば人を診ると言う事を看板から外した方が良いであろう。 資格があろうと無かろうと、単なる揉み屋だ。

必ず第一に出てくるのが“甲状腺”である。

ダルさやむくみ、声のリズムやトーンも対象。

アキレス腱反射も診る。 ハイポかハイパーかによって反射も変わる。 弛緩相の遅延があれば間違いなく甲状腺機能はハイポであるが、そうではないケースもある。

食欲はあるが体重減少と言う病気は二つしかない事もご存知か!? 甲状腺機能亢進症、いわゆるバセドー病。 もうひとつは糖尿病だけである。 動悸は無いが汗はよくかくとか、コップを持つ時、書字の際に手が震えるとか。 意外にも人間ドックで異常の指摘が無かったりもする。 これはハイパー。

医師で無い者でも鑑別診断は出来る。 頻脈、von Graefe's signぐらいは容易に出来る筈。特にvon Graefe's sign特異度は99%と高い。 先述のアキレス腱反射、この場合は腱反射亢進(Brisk anklejerk)、いわゆる早くなるのだが、だがこの特異度は25%と低いので必ずしも出るとは限らないのだが。 甲状腺では無いが、小生も過去一度見た事があるアキレス腱反射亢進でFoot Clonosもあった。

足が痛い、動きが悪いからと言って全てを筋肉や骨だけで考えているようでは治療など出来ぬのだ。

スタッフ研修は勿論、患者への診察もまだまだアップデートしなければならない事は多いのである。 患者に限らず、診察診断に困るのであれば、即答は難しいが相談も出来る限り受けよう。

2011年05月15日

プロのアマチュア

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『デュシェンヌ、トレンデレンブルグ徴候・歩行の原因とは』 という質問を投かけてみる。

一般の人には耳慣れない専門用語かもしれんが、時間があれば是非ググってみて欲しい。

この質問に対しての答え方で分かる事がある。

小生も数年前、この問題を深く掘り下げた事がある。その文献の立場、人によっての目線の違いが面白い。

まず、開いた文献の中でデュシェンヌ、トレンデレンブルグと言うキーワードがどのカテゴリに記載されているのか。 多くの整形外科の先生が書いた文献は股関節の項目に多く登場する。 しかし、ある著名な理学療法士の大先生達は腰痛、特にヘルニアの項に多くそのキーワードを登場させる。

さて何故このような違いが生まれるのであろう。

共に共通に登場するのは “中殿筋” 。 この中殿筋が何か関与、悪さして起こっている徴候がデュシェンヌ、トレンデレンブルグだと考えられている。

よって前述の質問に対して真っ先に股関節を語ってきた者は整形外科的目線の文献等で学んできた者だろう。 だがL4,L5神経根障害を疑って腰痛の身体所見を疑った者は、理学療法的臨床目線を先ず持ち合わせているのかもしれない。

どっちが正解だとか正しいかなのは分からん。むしろ小生は更にそれ以外の可能性を考える。

股関節で診るのが悪いとは言わない。しかし、医師の真似事をして満足しているようでは、何かを見落とされて治らない患者をフォローアップする事は出来ぬ。 医師で無いのなら医師で無い事に自信と誇りを持ち、医師と違った目線で全力で取り組むべきである。 アマチュアならアマチュアの範囲で全力を尽くすべきだ。 それはスポーツでも同じ。 趣味の範囲を超えた物は、多くの物を犠牲にし、大切なものを失う事になる。 趣味の延長線上でプロを語られちゃ、たまったモンじゃ無い。


自分の身の丈、他人を知る前に先ず自分自身を知ってもらいたいものだ。

2011年05月11日

歩行分析の基礎

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ここに来て、今一度初心に帰って再考察。

歩行分析と言う物を初めっから考え直す。

理論では分かっていても、実際の臨床では大きく食い違う場面も多い。

特に今回はデュシェンヌ現象について今一度。

根本的に見落とされている事。 筋力や脳だけでは無い多くの問題。

スポーツの動作解析学とは更にかけ離れるが、是は是でなかなか興味深い。

必ず歩けるようになるでしょう、きっと。

2011年05月08日

MRIを理解せずして信用し

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先日の中枢性疾患と全身性代謝性疾患の項で、最後に少し触れた事の続き。


手足が痺れたと言ってやって来る患者は日々多数いる。 中には事前に整形等でMRIの画像検査を済ませている患者もいる。

まぁ画像上異常も無く、現在の身体所見も減弱していれば問題は無いが、それでも症状が思わしくないと言う場合はマズイ。

そもそもその画像所見をどう捉えるか?!  脳梗塞を疑い、通常拡散強調画像(DWI)で撮影していたとする。 確かに急性期脳梗塞を見つけるには優れているが、実はその撮影した時期に問題がある。 

本人が発症したと思われる時期からどのくらい経過し、撮影に及んだかと言う事。 症状が軽ければ軽いほど重大な疾患の原因を見過ごしてしまう事がある。 

とくに発症後1週間から1ヶ月の脳梗塞の亜急性期には、梗塞巣が一時的に不明瞭になる事があるのだ。(fogging effect) よってMRI拡散強調画像での異常所見も発症後2~3週間で不明瞭になるのである。

画像診断だけに頼っていると一番見落としてしまう時期でもある。 問診と身体所見をしっかりとり、それが出来ていればMRIもFLAIRで撮影すると言う事にも結び付くであろう。

我々の所を訪れる患者の症状、今まで何件もの病院を訪れやって来る。 魔法や手品の治療など無い。 あるとすれば何かを見落とされていると言う事を、どれだけ見つけられるかに尽きる。 当然それは、押したり曲げたり理学的検査では無い。  正直、そんな先生に出会える事は非常に難しいのだろうが...

2011年04月30日

中枢性疾患と全身性代謝性疾患を見落とさず見極める

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手足が痺れると言ってやって来る患者は、日々何十人もいる。 逆に日常的に多く接していると痺れ程度はと、原因は凝りだ圧迫だと軽視してしまう。

確かに我々のようなところを訪れる患者の多くは重篤では無い為、何となく患部を揉んだり機械かけていれば治ってしまうケースが多い。

だがそんな偏った見解での診断・治療を日々行っていているようではアップデートは愚か、いずれ取り返しのつかないケースを呼び込んでしまう。

例えば痺れ。 先ずそれが両側性か片側性かに留意する。 手が、顔が、口が痺れると言っても、手の何処が、どの指がでは無く指のどの部分が痺れるのかまで聞きだす。 患者はなかなか其処までハッキリは言わない。それを問診で引き出さなければならないのだ。

此処までの話しをすると多くの治療に携わる者は分かってるやっていると言う。しかし実際はやっていないケースを多く見かける。

さて此処で昨日、視床下部と言う言葉について触れた。 この視床下部とはいったいどんなところであろうか?

視床下部は大脳と密接に関係した生命を維持する為に重要な中枢。 免疫系、内分泌系、自律神経だと勉強した者ほどその役割をキッチリ決め分ける。

感覚障害、症候群を考えるにはその道すがら、経路をまず頭に浮かべねばならない。 視床に血管障害が起こった場合、感覚経路が隣り合う手掌と口に同時に障害がおこるケースがあるのだ。

視床の役割の知識だけで考察しては到底導き出せぬ。 主訴以外も丁寧に聞きだし、それによって症状が軽い為、見過ごされてしまう脳梗塞などの重大な疾患の原因も見つける事もできる。 例えそれがCT、MRIで異常が無かったとしても。 この件に関してはまた次回触れてみたい。

たとえ患者が望んだとしても、今だけ痛みを止めるような場当たり的な治療は、将来患者の生活・人生に大きな影響を与えてしまうのだ。 本当の知識とは何のか? 一生戦いである。

2011年04月29日

萎縮・拘縮、可動制限

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関節が動かないと言って患者がやって来る。 まぁそもそも脊柱・四肢可動部は全て関節だから当たり前と言えば当たり前。 基本、そのような患者を受け止めるのが専門の仕事。

しかしその関節が動かぬ理由が必ずしも関節にあるとは限らない。

萎縮・拘縮の定義、分類は学ぶ者であれば既に承知の沙汰であろう。 最低限の知識、end-feelの分類を頭に浮かべながら触知し、非観血的療法に移るであろう。

此処までの流れが間違えている訳ではないが、此れだけで終わってはならない。

さて此処からが問題。

関節以外の問題をどれだけ多く考えられるか? 

以前は何でもかんでも骨・肉を押して揉んでグルグル動かす治療を行う者が殆どであったが、最近では理学療法士の諸君たちが以前にもまして血気盛んに治療に取り組み、多角的な目線での治療を受ける機会も増えて来た。

例えばバネ指。 日常的によく診る、ごくごく一般的な疾患であるが、考え・治療は以前とは大きく変わって来ている。 ぶっちゃけ多くのケースが時間が経てば何となく治ってしまう事が多いのだが、それ故に真剣に取り組む、落とし込む者が少ないのが現実。 他の身体所見を丁寧に精査し、腕神経叢から視床下部まで。 

奥が深いと言うか、問題は尽きないモノだ...

2011年04月27日

小学5年生と成長期痛

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とても痛がると言って子供を連れてくる親に説明している事、その話しの一つを覚書で。


特に一昨年より急激に増えた、成長期痛だと言われてやって来る小中学生。 特に小学5年生に集中。 しかもその殆ど全てが接骨院からの転院。 その理由も含めて下記へ。 

ひと言で成長期と言っても、一般型、神経型、生殖型、そしてリンパ型と幾つかに分かれる。

骨格や筋肉の成長は一般型になり、良く耳にする成長期痛は多くの場合、骨や肉を指すのでココで言う一般型に入る。 当然子供は18才をピークに徐々に成長するが、15歳前後で少しその曲線が急になり、容姿が子供から大人へ変化する。

生殖型については14歳からその勾配は急激に変化し、18才でほぼ大人と同レベルの活性を示す。

もっともその発育が早期に表れるのが神経型で、小学低学年までにその発育はほぼ完了。スポーツであれ音楽であれ勉強であれ、親のエゴで一つの事を極めさせるのでは無く、様々な事に取り組ませる事が重要なのだ。

さて、今回一番問題になるのがリンパ型。 リンパ型成長曲線は小5から中2の間で急激に山を迎え、しかもその時期、他の型の約2倍の活性を示す。 

このリンパ型、免疫力といえば分かり易いだろう。 良く知られる免疫の疾患と言えばリウマチがある。 リウマチは免疫異常により自分で自分を攻撃、傷つけてしまう疾患。 痛い痛い痛い、辛い辛い辛いと過剰に過敏に、キリキリカリカリが他人でも見てとれる。

この時期の子供は痛いと言うより、 “痛がる” 。 痛くないと言うのでは無く、もちろん嘘や仮病を使っているのではないのだが、とにかく痛がるのだ。 だが、痛がるわりには昼休みに走り回っていたりもする。

その時期を適切にどう過ごすかが最重要になる。 痛みを止めても避けても、後に大きな他の問題を生んでしまう。 正確な臨床研究データはまだ無いが、ストレスに弱い、社会に不適合な心身に、大人になってしまうのではとも考えられている。

しかし残念ながら小生も日々頑張って取り組んではいるのだが、実際は5人に1人がすぐに来なくなってしまったりもする。 これは子供本人以上に親の方が不安なケースが殆ど。 親は誰でも不安だろうが、親本人のこらえ性が他の親より圧倒的に低く、病院を連れまわし様々な治療、刺激を受けさせてしまう結果になる。 


此処で何故、接骨院からの転院が多いのかと言う理由。 過敏・敏感が生むこのケース、治療で避けたい物が電気治療や針やマッサージ、時にはストレッチさえも。敏感なところに刺激を送るのは逆効果なのだ。

小生が昔から、未だに常日頃懸念している、安近短な接骨院や整形外科に納得もしないまま通わせる。 ただただ揉んでもらいに、気持ちイイからと言う理由で。


乱暴に言えばこの成長期痛、何をしたって時が過ぎればある程度は何となく治まる。ダラダラ通って来てもそのうち良くなる。  だから子供の成長期痛は治せる、スポーツをする子供が得意です!という同業が街に溢れる。 何の根拠も無い治療でも。

子供の将来を真剣に考えてみて欲しい。 本当に今何が必要なのかを。 こんな時世だから見えてくる筈だ。

2011年04月26日

地震酔いと扁桃体 後編

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若い女の子の失恋ネタは、多くの患者が少々失笑するが分かり易い例えだと思う。


さていよいよ本題に入るが、この振動と情動行動と扁桃体の関係。 此処まで書くと大分見えて来た人も多いと思う。 どういう対処、生活習慣改善が一番望ましいのであるか。

上書きと言う大前提があり、その為には上書き出来るもの、そう、今回のポイントは “振動” にある。


先日、ある男性患者が『自分の娘が非常に地震を怖がっている』と相談してきた。 前述の話しをした後、小生が奨めたのが “音楽” 、音と映像なのである。 音楽、音こそ最も効果的な “振動” である事を伝えると、『早速帰り道にレンタルショップによってDVDを借りて帰ってみる』と言っていた。

音楽や映画、映画館であれば更によい。 より一層、音や映像を全身で感じ取る事が出来る。 静かな癒し系な作品より、アクションの様なリズムとテンポのある作品を出来るだけ選ぶ事も捕捉。 

確かに穏やかな音楽で心を落ち着かせるもあるが、症状・状況によって対処処置を変えてこそ、真の “療法” である。

世には数多くの療法と呼ばれるものが存在するが、一つ覚えのように同じ対処を繰り返している物が多い。 時として荒療治と呼ばれる物も必要な場合もある。 読んで教わった知識や技術だけで人を癒せるのであれば、世の中皆癒されまくりだ。 このような時世だからこそ、心底親身になって思考行動したいものだ。

2011年04月24日

地震酔いと扁桃体 中編

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携帯電話が鳴っても震えてもいないのに着信があったと感じてしまう、“幻想振動症候群(phantom vibration syndrome)”と言うのだが、そもそも人間は叩くとか抓るとか押すとか摩るとか様々な感覚に関して、一番敏感に反応・感じ取る事が出来るのが振動である。 臨床でも痺れや感覚の検査で音叉の振動などはよく使う。

良く分かってしまう、感じ取れてしまうこの振動、今回の地震などと結びついてしまうと情動行動の一部となってしまい、脳の扁桃体に強く刻まれてしまう。

この扁桃体について、以前スキーのアルペン選手で世界トップのアクセルルント・スビンダル(ノルウェー)の話しは有名であり、小生も以前ブログにも書いた事がある。

他の脳の部分と違い、扁桃体に刻まれた記憶が自然に消えうせる事は無いに等しいとも言われている。 自己の生存、恐れや恐怖など情動行動を強く刻んでしまうこの扁桃体、消す事が出来ぬのであれば克服する方法はただ一つ、それは消し去るのでは無く “上書き” をするのである。

そのスビンダルは自分が顔面骨折をするほど大怪我をした、まさしくそのコースを復帰第一戦に決め、しかもコースレコードで優勝をするという快挙を成し遂げ、恐怖の記憶を見事に上書きをしたのである。 

恐怖から避けない強い精神力こそが、スビンダルが世界最強最高の選手と言われる最大の武器であったのだ。

スビンダルの話しは一般人にはとってもハードルの高い話しになるが、これに一番近い一般人で良くある行動が、若い女の子の失恋である。 失恋して死ぬほど落ち込んだ女の子が、新しい恋でウソのように復活する。 まさしく “上書き” である。

後編へと続く... 

2011年04月23日

地震酔いと扁桃体 前編

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今回のテーマは前編・中編・後編に分けて書いてみたい。

先日東北地方を襲った大地震。 それ以降関東東北地方では、今尚多くの大きな余震が続いている。

揺れてもいないのに、『あっ、地震か!?』と思う事があると思う。 よく考えてみると自分の心臓の鼓動であったりもする。 いわゆる“地震酔い”と呼ばれるものであるが、さて問題は此処から。


この地震酔いを、耳だ、三半規管、自律神経だと、乗り物酔いと同類と決めつけて診断・治療を行う者もいるが、そもそもその手の治療で乗り物酔いが一生治る者がどれだけいるのであろうか。

完全否定はせんが、発想・目線を180°変えて、別の角度から考察してみよう。


実はこの地震酔い、既にだいぶ以前から多くの人が経験をしているものと非常に酷似しているのだ。 

昨今、多くの日本人が“携帯電話”なる物を持ち歩いていると思う。 この携帯電話、鞄やポケットに入れていて、鳴った!と思って取り出してみると、全く着信など無かった事を多く経験している事だろう。 実際鳴ってもいないのだが、常に“鳴るかな、鳴るんじゃないかな”と思っていると街中、例えそれが大きな音で賑わう都心のど真ん中であっても似たような音を無意識で拾ってしまい、自分の着信と結びつてしまうのだ。 むしろ騒がしい所、色んな音がある所ほどその傾向は強い。

中編へ続く...

2011年04月22日

アルツハイマー型認知症(AD)で我々が出来る事。

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忘れ物してボケちゃったわと世間話でよく言うが、そこいら辺を曖昧にしてはならない。

中核症状である記憶や見当識障害、失行・失認・失語に対し、周辺症状である行動心理症状BPSD(妄想・幻覚・せん妄・徘徊・不安焦燥)はADの病理学的変化の進行とは必ずしも一致しない。 尚の事、注意深く中核症状を見極めなければならない。

買い物に行って帰って来て、買い忘れたわ~なら問題が無いが、買い物に行った事自体を忘れてしまい何度も同じものを買いに行ってしまう。 コレは問題。

会話の中でもやりとりに問題が出てくる。その場合、答えの正確性では無く、反応の内容が重要。 そもそも質問に対して考えようとしない。例えば耳が遠いからとか、質問の趣旨と全く違った事を言ったりもする。

残念ながら根本的な治療薬は無いが、BPSDに関しては非薬物療法も有効であるが人手や環境、労力はそれなりに大きい。結果薬物治療に頼らざるを得ない。だが当然副作用も有り、易怒性が亢進し介護への抵抗が強くなる場合もあるそうだ。 怒り易いからで片付けない事が必要である。

確かに時間も手間もかかるが、屋外への外出、規則正しい生活リズム、回想法、音楽療法等、小さな事だが受容的な構えで取り組み、逆効果を生むような注意を促す事は避けなければならないのだ。

冗談で笑いあえるウチに、生活改善提案を常に念頭に置き接する事を忘れないで欲しい。

2011年04月15日

跛行は脊柱管狭窄か?!

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歩くと腰が足が痛いとう患者は非常に多い。

最低限の解剖学、腰痛に関しての知識がある者は真っ先に脊柱管狭窄を思い浮かべる。
確かに間違いでは無いが、そこから脊柱管かどうか落とし込もうとしてしまうと誤診が生まれる。

先ず下肢の放散痛に絞って考察する。 下肢の放散痛が立っただけで生じるのか、はたまた歩行で生じるのか? 非常にシンプルであるが、ある整形外科医の研修で改めて学ぶ程重要なポイントなのだ。

前者の場合は脊柱管狭窄であり、下肢近位で痛み、遠位で痺れが主体。 それに対して後者は血管の閉塞である。この場合は下肢遠位の歩行時痛を生じる。

そう、血管血行障害を疑うのである。 しかもむやみやたらな検査では無く身体所見、全身をくまなく診察することが大切なのである。

何よりもまず患者の訴えに耳を貸す。そして膝を付け合わせて診る。 簡単な事だがそれらを疎かにしている者が多い。 今日は是以上、嫌みな事を書くのは止めとしておこう。

2011年03月08日

パーキンソンとパーキンソニズムで出来る事。

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年に1、2名ですが毎年必ず治療のご相談の方がやって来られます。 様々な問題で病院や自分で自宅での治療・リハビリが困難でやって来られます。

真正のパーキンソン、本態性パーキンソニズムは医学的にもその病態解明は難しく、症状の原因は未だ明らかではありません。 パーキンソンニズムには症候性パーキンソニズムと言うものもあり、その中でも薬剤性パーキンソニズムに関しては唯一治療が現在可能とされています。 この薬剤性に関しては抗精神病薬や抗うつ薬に起因している物も有り、特に女性・高齢者に多く、起立性低血圧、便秘、発汗低下やうつ症状等、精神症状を合併する場合もあります。 実はこれに関しては年に十数名該当患者が居るのが現状です。

何であれ高度医療施設でもこの手の病気は困難であるのが現実である以上、当然高度医療施設で無い我々のようなところではやれる事に更に制限が有ります。 しかしその制限とは単なる一部のスケールダウンでは無く、数多くある類似疾患と、より正確な鑑別診断が必要となります。 それは検査では無い、膝をつけ合せた親身な問診から導き出されるものなのです。こればかりはいくら知識をつけてもで来る事は無い、人として内面から滲みだす答えなのです。

パーキンソンは治せなくても小刻み歩行に対して出来る事はあります。安静時振戦、姿勢保持反射障害、筋強剛に関してもしてあげれる事はいくらでも存在します。 それが我々の仕事です。

いやらしい自慢話には為りますが、昨年一昨年といらした患者さん達は皆普通に歩けるようになりました。 やれる事は必ずあるのです。 決して諦めないで下さい。  何度も言いますが、それが我々の仕事なのですから。

2011年03月03日

腰椎すべり症はX線

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大抵の腰椎すべり症が画像診断で確定されてやって来る。 しかしその多くが日常はもちろん、他の検査所見が理論と一致しない事が多い。

まず身体形態としては腰の過剰前弯。いわゆる反り腰。 酷い場合は棘突起触診でも確認できるが、うつ伏せ時には意外と無い。
腰痛・下肢痛の腰椎伸展位、うしろに反った時の痛みの増強。 これも意外と少ない。 下肢に痺れ、歩くと痛みが増強する間欠跛行が生じるぐらい神経圧迫が有ればKemp徴候も出るが、出無かったりもする。

画像診断より身体所見を重んじた診察をすれば、すべり症以外の腰痛の可能性も生まれる。 そもそも長年すべり症の治療を受けて良くならないのであれば、他の可能性の治療を行うべきだが、患者も治療側も視野が狭いとキタもんだ。 コレでは難しい。 必ず本症の一番初めの概要ですべりが画像で発見されても全く無症状の事も多いと教わるにもかかわらずにだ。

ただ単純に腰椎が前方へ滑った原因にしても、“何らかの理由で”と言われる。 この“なんらか”を確定し治療するのが重要であり、滑ってるモノだけ戻してもソリャまた滑る。 コルセットなんか今日明日だけ見れば有効だが、半年一年後見れば完全無意味。 何らかの原因の一つでもある筋力はどんどん低下するのだから。

消炎鎮痛薬や硬膜外ブロックによる疼痛コントロールも良いが、日常生活改善指導の方が大切。 今だけ何とかしろと、努力を先送りにすればした分だけ、そのツケを後々大きく払う事になる。

手術になる前の努力。 それは患者も治療する側もしなければならない典型的な症状でもあるのが本症である。 ただ一言、頑張らねば。

2011年02月22日

運動でコレステロール、中性脂肪を。

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その昔2年間ほど成人病予防検診の仕事で、企業向けに全国を回っていた事が有る。

成人病管理者、予備軍、年齢次検診と、定期的に血液検査、食事、メンタル、運動能力検査を行いカウンセリングを行う。 最近でこそ正しい知識も世に多く出回って来たが、それでもまだまだ誤解している者も多い。

中性脂肪であれ糖尿病であれ、運動によって体脂肪が燃焼されて中性脂肪が減り、インスリンの働きを高めて中性脂肪を下げたり善玉コレステロールを増やすことも、運動療法のすぐれた効果である。 一般的にはウォーキング、軽めのジョギング、サイクリング、水泳などが良いとされており、十分に酸素を取り入れながら20分以上行う有酸素運動の継続を指導していく。

ここまでは誰でも知っているのだが、この内容だけを文章として読み、理解してしまうと20分以下の運動じゃダメだとなってしまう。 ココが思考として間違えているのだと、常々小生が言い続けている部分。

そもそもこの手の疾患は甘いものや炭水化物などが体内で糖に変わり血糖値が上がり、様々な問題によって余剰分が脂肪となってしまうのだ。 元凶は糖。 20分以下の運動は、脂肪では無く主に血液中の糖をエネルギーとして使うもの。 20分に満たない運動でも小まめに行えば血糖を消費し、結果的に脂肪の貯蓄を解消することにつながる。「20分も時間はとれないから運動しない」のではなく、通勤や買い物で外出するときはエスカレーターを使わない、電車やバスに乗ったら、わざと目的地より手前で下車して歩くなど、からだを動かすチャンスを積極的に見つけ、行う事が大切なのである。

もちろん網膜症や腎症、神経障害、心臓病など血管障害が有る場合は適切な運動指導、管理が必要である。  結果これが骨や肉や靱帯などのせいでは無い症状の改善につながる。

押す揉む動くだけが理学療法では無い。 ましてや電気かけて治るのなら、近所の神社に毎日お参りしていた方が遥かに健康になれる。 真の医療と言えるかどうか。 其処に尽きる。

2011年02月20日

相も変わらず腰痛、ヘルニア、誤診ですか。

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今年に入り少しだけ真面目にツイッターやってます。(http://twitter.com/asaosp)

その甲斐あってか直接個人的に問い合わせが日々やって来る。 正直中々手があかんのでスグには返信できなくて申し訳無い。 やはり腰痛に関しての問い合わせが一番多く、しかし相も変わらず誤診と思われるケースが多くある。

医師でも無い小生、こんなネットの隅でほざいても何の信憑性も無いのだが、そんな大してアタマも良くも無い小生よりバカにだけは成らないでもらいたい。 だからと言ってたとえそれが医師であっても、人間である以上正しいとは限らない。 特に医学は日進月歩。 腰痛学だってこの15年で大きく進歩、変化をした。

『MRIで潰れていたから間違い無い』と言ってやって来るが、何故そこが既に間違いだと考えないのだろうか?! 患者も医師も治療家も。 

たしかに潰れていると言う、物理的な状態は事実。 だがその潰れた事実と腰痛がイコールであるかどうか。 椎間板が潰れ神経圧迫を起こした場合、どのような症状が現れるかだけに捕らわれてしまった時点で間違いが始まる。

腰が痛くて、足が痺れて、椎間板が潰れているとホラ、ヘルニアになってしまう。 ベタな話だが痛みと言うものは痛みを感じ取る感覚器官を刺激するから痛みをして感じる。 しかし圧迫されたと言われる神経根には痛みを感じる痛覚の受容器は存在しない。 神経根の先の支配領域に痺れ等は出るが、圧迫部位に痛みは出ないのだ。  まぁこんな一点だけで言えば、潰れるぐらい腰に負担がかかって腰痛になった程度の診断だ。 であるからして潰れたのはある意味結果論である。  こんな事以外にも前屈痛く後屈でさほど、動き始めは痛いが動いて歩きはじめてしまえばナンとかなど、あげたらキリが無い。

そもそもこんなに熱く小生が語っても、治らない者ほど努力や意識改革など出来ぬ人間が多いのが経験である。 昨年も残念ながら数人いたが、ずっと悪いと言う割には治療も長続きせず、結局根拠に乏しいネット知識の自己流でフェードアウトである。

ツイッターでもつぶやいたのだが、腰痛の画像診断によるヘルニアは約80%が誤診であり、その事実はヨーロッパの医師の間では常識になりつつ在るのである。 もしも本気で自分の症状に不安と不満を持っているのであれば、是非真剣な努力をしてみてもらいたい。 と言っても素人は何も情報源が無いであろうから、ネットでは無く真剣に研究をされ、真剣にその経験をまとめ出版された医師の方々の書籍があるから読んでみるのも手であろう。 承諾を得てはいないので正確な書籍名は控えるが、南江堂さんあたりで腰痛に対して非観血的な療法を書いている出版物など、非常に良い情報源になるであろう。


同じ情報でも大切な事ほどネットにはウソが多いのだから、くれぐれもその辺りには今後も皆には気をつけてもらいたい。

2011年02月18日

激しい運動するなって言われたって!

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今年も既に一人、昨年は3名ほど心疾患でバイパス、カテーテルの患者さん。 勿論診ます。術然も術後も。

病院等で、打撲や捻挫で動いちゃダメだよと言われてやって来るが、それでも治らないと患者は言う。 そもそも動かないで済むのなら悪くはなっていないと不満大爆発でやって来る患者もチラホラ。  まぁごもっとも。

ならば答えは簡単、どう動けば良いのか、どこまで動けるのか助言、指導をする。

当然具体的な動作の動作解析学的説明も織り交ぜながら、見本を見せながらになるのだが、これだけではダメ。 年配者は当然だが、これは必ず忘れる。 小生でも忘れる。 もっと違った角度から伝える。


たとえば心疾患の患者さんにイメージし易い運動としてウォーキングを例にとって説明する。
動いて暫くして薄っすら汗ばむ運動はOKですよと。 動いてすぐ息が切れる運動はNGですよと伝える。 ゆっくり動いて薄っすら汗ばんでいても、息が切れ始めたらそこでENDですと。

もちろん此方としては定期的にラボでも運動も提案し、運動前後の血圧、心拍測定、時として両上肢や両下肢での測定もする。 先日も運動後に片腕だけ血圧が下がる患者さんがおり、医師と相談し処方されている薬を見直したケースもあった。

POLAR(ポラール)のハートレートモニターを使って心拍変動R-Rの管理もパソコンで管理もする。

患者には極力わかり易く簡単に、複雑な事は出来るだけこちらでコッチが受け止める。

安くて近くて簡単にでは無く、一番大切な事に的を絞って行う為に。

本人は頑張っているつもりでも的外れなケースも多い。それは意外にも患者側よりそれを受け止める側に多い。 心のこもっていない客寄せ金儲けに走っている。 

大切な一言を決して忘れてはならない...

2011年02月17日

骨折の治療って何します!?

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ご存知の通り、先日関東でも久々にドカッと雪が降った。 怖いのは降っている時よりも、翌朝の凍結。 コレが危ない。 残念ながら今回も捻挫・骨折されてしまった方々いらっしゃいました。

さて、今回は表題の通り、骨折するといったいどんな治療をするのでしょうか?! 患者より同業者の方が興味アリアリな話題でしょうが、この質問にどれだけの人が胸を張って答えられるのであるか。 シンプルだが難しい質問。

外科的な処置が必要な重篤な状態であれば話しは別だが、通常は固定安静で電気で、あとはせいぜい超音波ぐらい。 骨折得意デスと、うたってるわりには機械専門クリニック状態だったり。
とっても立派です。 きっと年寄りと子供なら、騙せる誤魔化せる信じ込ませられるでしょう。

先ず方向性は決まっているでしょうか!? それに向かって今何をするべきか決まってますか。

腫れを退かせたいのか、痛み・痺れを取りたいのか、治癒を促したいのか。 固定をするのかしないのか、するのであれば他に何をするべきか。 ここで電気や機械しか浮かばないようでは、治療側は引退した方がマシ。 

こんな事当院はします的な、安売り販売業のような広く浅く一本スジの通らないポリシーゼロの治療告知広告は書かんが、一番大切な思考発想的な事を少しだけ今回書くとする。

正直小生も未だに修業の身である。 先日も数年振りに外部へ交流に出向いたが、その時の高気圧酸素治療もそう。 機械買って設備導入、当院はウンチャラカンチャラ設置シテイマス!の為に出向いたのでは無い。 その圧力が酸素が血流が、人間の身体にどのように影響・作用するのかを一つの例として解釈するために出向いた。 偽物カプセルなら話しは別だが、数千万から3億円するような機械を鼻から導入なんて有り得ないからな。

骨細胞、組織の勉強は治療する者は当然頭にある。では炎症について、ブラジキニン、プロスタグランジンはどれだけ考えに入れて治療を行えるか。 冷やす、温める以外に腫れに関してどれだけ治療、アドバイスを考えられるか? 既往歴にチェックが有れば当然であるが、血糖値まで考えて治療を行っているのか!? 血液中の血糖が高値になれば浸透圧の問題で水分は血管内へ増え、圧も増大する。 喉が渇く、血圧が上がるなど、糖尿病の知識が解剖学的にあれば理解できる筈。

捻挫であれ腰痛であれ、患者は帰り際に『先生、何か自宅で出来る事、気をつける事はありませんか?』と多くの場合言うか、思っている。 ならばその不安で不満でやって来た気持ちに答えるのが、我々の第一の仕事。 お酒はもちろん、甘い物や炭水化物は少々普段より控えてくださいね~的なアドバイスも時としてするべきなのである。

一例であげたが、此れ以外にも骨折だけでも幾つも留意する事はある。

一人でも多く客寄せしたい、1円でも多く儲けたいと思っている者には出来はしない。 そしていずれ見透かされ、人は離れていく。 一生新しい機械を買い続け、一生新規顧客獲得ばかりに執着をするきであろうか。 

“心” に重きを置き、芯がぶれなければ既存患者からも末長く信頼を受け、そして自ずと新患も増えてくる。 医は心である。

2011年02月16日

腰痛の切り札

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釣りタイトルの様で申し訳無いが、当然そんなものは無い。 あれば世の中腰痛など無くなるだろう。

しかし世の中、一発解消! とか、骨盤ですべてが!! のような広告をよく目にする。 しかもまたこれらに惹かれるような者が後を絶たないのも事実。

どう考えてもインチキ、眉唾満点なのだが、実は未熟な若い者ほど自分で気が付かぬうちに、同じ穴のムジナになっているのである。

整体が骨盤を骨盤をと言い、カイロがすべて脊柱が問題だと言い、針や指圧がツボだ気の流れだと言う。 いや、一部を誇張して申し訳ないが、素人一般的な認識はこんなレベル。 

経験豊富なその道を極める者にすればこんな薄っぺらい話しでは当然無いが、薄っぺらい人間ほどそれらを前面に出して自己表現をする。

昨日も書いたが、ある理学療法士くんの治療の目線。 足だ靴だ足底だとか、姿勢だ膝だ股関節だと。 例えそれが腰痛であっても肩こりであっても関節痛であっても、ヒドイと美容やダイエットもそれらに結びつける。 結局最終的には歩く訓練だったりする。 あとは筋トレ程度ね。

都内で営むその彼の所はそれが非常に滲み出過ぎている。 本人もそれに薄々気が付き始めているのだろう。だからメッセージを送って来たのだろうが。 だが、どうすれば良いのか的な技術、治療法を求めているうちは小生も協力出来る事は無い。 

例えばかりで申し訳無いが、手が痺れると言って病院へやって来た患者であっても、その患者が神経質であったり老人であったり指示を聞かないような患者であれば、痛み止めの薬であったり注射であったり理学的な治療であったりと、当然治療は変わって来る。 患者によって治療が変わって当たり前なのだから、何何専門治療院などと言うのはそもそもナンセンス。 鑑別すると言う事の重要性を理解していないとしか思えないのだ。

どんなに説明しても、ウチが最も重んじている治療は理解出来ぬであろう。 切り札が有れば小生も欲しいものだ。 

2011年02月12日

70歳が頑張ってるのに30、40歳代がダメ。

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昨日は東京神奈川に久々雪が降った。 底冷えするこの時期にもかかわらず、リハ、トレーニングメニューを再作成・指導をとやって来る患者は、全員年配者。 それも70歳代が中心。

小中学生を子供に持つ30、40歳代、特に自分はスポーツをやっている者が問題。


この数年JOC関連はもちろん、各スポーツ団体がジュニアの指導・育成に本腰をあげてきた。
今までも行っていなかった訳では無いのだが、経験的なものが中心であったその指導を科学的に根拠を持って指導を行うようになって来たのである。


話は逸れるが昨日のような雪の日、ウチは昔から忙しい。台風もそうであるが、オープン当初より本当に悪天候に強い。 お年寄り中心の同業者は雨降っちゃ来ない、風吹きゃ来ない、暑きゃ来ない寒きゃ来ないで、悪天候は開店休業状態のところも多い。 そもそもウチには年齢関係無く、明らかに“年寄り”という患者が居ないのだ。 バリバリ働いている、動いている人中心なので、天候ぐらいで引き籠る様な人は居ないのである。

だが面白い事に必ず一人ぐらいはキャンセルの電話がかかって来る。しかも前日から「この人はかかってくるナ」と、100%予想出来たりして。  過去何十人もそのパターンは同一で、「ホラ、今日はこんな天気じゃ無い?! 突然キャンセルしちゃ悪いからネェ~」と言って電話がかかって来る。 たしかにストレートにキャッチーに受け取れば当然ありがたい。 しかし面白い事に、過去全員のケースで元々その患者さんが入っていた時間が大雨だった事が無い。 逆に大抵がドピーカンだ。 アンキャッチにとれば、行く前から行きたくないスイッチが入ったとも捉えられる。

実際そんなうしろ向き目線で見やしないが、それ以前に天候以外でもこのパターンが予見できる言動が多々ある患者さんだったのだ。

ここで話しが戻ってくるのだが、大人になればなるほど時間やお金が自分の自由になって来る。言い換えれば、自分のやりたい事優先にいくらでなる。 20、30年前と違い、どのプロスポーツ選手でもトレーニングをしない選手は居ない。したとしても30歳前後でそのピークは越え、多くの選手が“引退”という壁にぶつかる。 その壁を乗り越える者ほど、トレーニングなどの自分のコンディショニングに対して多くの時間を割くのだ。

一般人はプロ選手ほど極限まで行わないだろうが、肉体的変化は同じ。それがたまたま極限では無いので痛みや怪我と言う形で分からないだけである。 年配者になればなるほど経験値的に、健康や安全に対しての自分の中での位置付けが明確になるのである。

当然若いほどその価値観は無く、子供に自然と持てと言うのはナンセンス。 だがたまたま運悪く怪我をしてやってきた学生は、大抵の場合コーチや親に行けと言われてお金を握りしめてやってくるのだが、逆にそれが良い。 

良くも悪くも自分以外からお金と時間を与えられ、行けと言われてやって来るうちに治療やケアの重要性・必要性がしっかり身につけば、大人になり自分で稼ぎ、自分の価値観でスポーツを行うようになった時、テニスやゴルフ、自転車にランニングを痛くないからケアしないなどと言う大人にならずに済むのだ。 毎晩ストレッチする事がケアだと言うような低次元なスポーツ愛好家になる事を避けれるのである。

子供が怪我をするというのは子供に非は無い。 その周囲に居る大人、表題にもあるような30、30歳代がダメなのだ。 スポーツをやっているとは到底言えない、ジタバタ手足を動かす事が趣味な大人だけにはなって欲しくないものだ。

2011年02月11日

膝の腫れと痛みの考察

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今日は膝関節について。 特に腫れ(腫脹)があるケース。

膝が関節が腫れてると言うと、溜まった水からすぐに何らかの炎症を疑う。 たしかに一番頭に浮かび易く、理論的に理解しやすい。 なかには驚くほど関節の腫脹が大きい人もいる。そうなれば更に強い炎症を疑ったりもする。

しかし本人へ問診を行うと、意外にも大きな炎症を伴うような心当たりは無いと言う。 しかも関節腫脹に比して疼痛の程度が思いのほか軽い。 全く痛くない訳では当然無いが、比例していないのである。

此処からが問題なのだ。 多くの患者がウチのクリニックへ来る以前に、何軒かの病院等へ通院している。 レントゲンや関節穿刺等の検査も済み、それなりの処置・治療は行っているのだが、一向に改善しないと言う。 残念ながら小生は医師では無いので、最先端の医療やスバ抜けた知識など持ち合わせてはいない。 しかし、今まで行ってきた治療から他の可能性、方向性を見出し、新たな治療の提案をする事は出来る。

例えば先に述べた関節腫脹に比して疼痛の程度が軽いならば関節破壊を考え、関節骨過成長と多量の滑膜滲出液のための腫脹と診る事も出来る。 この例はシャルコー関節といい、その中にもいくつかのケースに分かれる。 だが現在、このシャルコー関節に対する絶対的な治療はまだ存在しない。 逆に考えれば、機序が理論的に色々書いてあったとしてもその確率、必ずしもあてはならないのではと考える事も出来る。

素人に毛の生えた小生の経験上女性、特に中高年に多い。 シャルコー関節の理論にはあまり多く触れられてはいないが代謝性疾患、糖尿病性血管障害の可能性を考えてみたりもする。 そう考えてみると痩せてはいない、それなりにふくよかな人に多い。もう少し毒を含んだ表現をするとそれなりに裕福な生活で、けっして切り詰めた粗食な食生活しているようには思えない。 まぁ得てしてご本人は食事に気をつけていると言うが。

トリグリセライドコントロールを食事と運動、もちろん我々の理学的治療の三本柱全部で生活改善提案までもさせて頂く。 そうでなければ治らないのがこの手の症状のなのだ。


今日は少しまともな内容であったか...

2011年02月10日

足が速く、歩きやすく。

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すべての小中学生の患者、特にスポーツをやっている子に対してのテーマ、それは“足が速くなるように”。そして“身長も伸びるように”である。

一見、ちびっ子セールスキャッチコピーのように思えるが、実はコレがなかなか奥が深い。

ボキッとやって背筋伸ばして姿勢良くして、筋トレして刺激して成長ホルモンウンチャラカンチャラが、まぁ所詮一般的なレベル。

動く事の重要さ、大切さを理解し、理解させる。 ウチのスタッフや知人のPT(理学療法士)、OT(作業療法士)君達に訓練の意義を訪ねてみると、PTは動く為の訓練を、OTは動かす為の訓練をとなる。

たしかにこう歩きましょう、こう荷重かけましょうがPT的なリハ。 OTはどうすれば動かせるようになるかを脳中心で考える。 両者ともそれなりに両局面で考えてはいるのだが、実際どれだけ的を絞ってプログラムを提案出来ているのかが分かれ目であろう。

以前、スプリンター専門でみている米国トレーナーがパワーが重要でも無く、神経伝達が重要でも無い。 このプログラムが良いと言うものは無い。 それら全てを適切なタイミングで実践させる事が重要だと言っていた。

何をすれば、何をやれば、種目では無く、全体のプログラム構成全体、それ自体が重要なのである。 選手や患者の状態、症状に合わせて当初からいくつかのプロセスが見えているかと言う事なのだ。

子供の成長期は自ずと何年あるかは容易に分かる。 であればやる事も、それに伴う結果も当然見えてくる。 訓練が出来るようになる事が目的の訓練ではいかんのだ。

今現在も一人、小学生から中学生になった子供が、予想通りに身長が伸びた。もちろん本人、家族の予想以上に。此方としては想定内。 足だって周りの子より速くなる。 ここにトレーナー、治療家としての楽しみ、醍醐味が有る。

ちびっ子のお陰で数年間は楽しみが増えそうだ。

2011年02月09日

電気治療と小学生

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特に「子供お任せ下さい!!」的な客寄せ広告をしてはいないが、先週今週と小中学生の患者が何故か多い。

三分の二はスポーツをやっている子供であるが、そうでない子も当然いる。 スポーツをやっているやっていないに関係無く、そもそも大人より代謝の良い、治りも早い筈の子供が痛い悪い治らないと言ってやって来るのだ。

素人でも其処に矛盾を感じるであろう。何故だ!?

触るだけで痛いと言う子も数多くいる。 常識的に考えれば、触るだけで痛いのであれば動いたらもっと痛む筈。 これは子供に限らず年配者にもタマにいるのだが、いやいやコレがまた痛い悪いと言う割には結構出歩いて動きまわっていたりもする。

さて、動きまわるのが良いか悪いかはさておき、以前10歳の女の子が凄い肩コリで困っていると言ってやって来た。 大人の比じゃ無いくらいパンパンの肩。 母親が言うには近所の接骨院へ行っていたのだと言う。 検査をする前、触る前からある事に気が付いた。 もちろん姿勢では無い。

母親にある一つの質問をした。 「その接骨院に通っている時、途中で何か変化は無かったか?」

すると母親は、 「実はあります。 通院当初は行くと楽になったと言って帰って来たのですが、ある時から帰ると逆に辛くなると言い始めました。」と答えた。

実はコレ、同業者であれば書くまでも無く答えは簡単。 駆け出しの頃、一度は誰しもが経験し、悩むモノ。

子供は誰しも大人より代謝も良く反応も良いのだが、言いかえれば敏感で過敏とも言える。 当初は電気治療の刺激療法で感覚・代謝が改善し治癒方向へ向かったのだが、今度はそれが一気に反応し過敏になり、余計に筋や感覚器官に防御的な反応を生んでしまったとも言える。(専門的には少々間違えであるが、ココは一般的に分かり易く。)

痛い時と治った時、それは治ってきたら痛い時と同じ治療はしない。 治ってきたら治療はかえる。 当然治らなかったらもっと治療は変えなければならない。 当たり前だが、恐らくそれらが明敏になされていなかったのであろう。 ストレートに言えば経験が浅く、未熟なものに多い事だ。

すると母親は、「実は最近オープンした先生のところなのです。」と付け加えた。 子供が一人で歩いて行ける所であろうから、おおよそ予想はつけていたがやはり。

治療する側の経験。 ただ単純に時間が流れれば経験が増える訳では無い。若くてもとても感心するような、小生も勉強になるような先生は多くいる。 一日5、6人チョロチョロのんびりやっていてもダメだが、大手で流れ作業マッサージでも当然ダメ。 悩み、驚き、様々な思考を張り巡らせながら診断のスキルを学べる環境に身を置いてこそ、初めて明敏な治療家と成りえるのだ。

刺激療法についての治療スキームについては、後日時間が有ったら書いてみよう。 この機械はこういうこういう効能だから、この症状に使いましょうと言う先生に行かないようにしたいが、まぁ分からないわな。 小生の経験で言うと、立派な肩書き、経歴をズラズラ書く者ほどダメだったと最後に言っておこう。

2011年02月06日

今日のお勉強は電磁波と赤外線

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さて、週3の勉強会。 本日のお題は電磁波と赤外線について。 これがマタ奥が深く難しい。

そもそも良く耳にする、“遠赤外線”なる言葉。 とっても奥深くまで温まるイメージが有るこの遠赤外線であるが、これもまた間違い。 

プランクだ、ステファンボルツマンの法則だ、ウィーン変位則だと、スラスラ言えて理解できている人には何ら問題は無いが、大体の人間はそうは如何だろう。

そもそも熱の伝わり方には伝導伝熱、対流伝熱、放射伝熱と三つあり、我々が耳にする赤外線・遠赤外線はこの放射伝熱にあたる。 例えば太陽の熱。太陽熱(電磁波)が直接地上に到達し地球を温めているように、中間に媒体を必要としない熱の伝わり方を放射伝熱といい、このとき熱は電磁波の形で直接物質に吸収され、物質の温度を上昇させる。これは物質を形成する原子相互の振動を活発にさせるために起こるのである。

遠赤外線が体に深く浸透し、体の芯から温かくなるというが、実際はこの遠赤外線のエネルギーは皮膚表面から約200μmの深さでほとんど吸収されてしまい、熱に変わってしまう。 結果その熱が血液などにより体の内部まで伝わり体を温めているである。

遠赤外線と似たもので、近赤外線というのがある。あまり一般的には耳にしないが、医療ではよく利用するもの。皮膚表面数ミリメートルの深さまで浸透する特性から、最近銀行などで導入されている、指や手のひらの静脈模様を調べて個人を認証する方法に、この近赤外線が使われている。

ウンチクはこのぐらいにしておくが、温まりますよ的な赤外線でも色々真実ウソ噂はごちゃごちゃなのである。 こんな事でも治療・医療として行う以上、正しく理解してこそ“治せる”のである。  今日のお勉強はココまで。

2011年02月04日

水分補給の意味とバイタルチェク

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当然ウチには痛い、悪いといった患者がやって来る。 打撲や捻挫等の急性症状より、慢性や発生時期や機序がハッキリしない症状の方が圧倒的に多い。 そうそう町に打撲や捻挫の患者が溢れ返っている訳が無い。

時期・機序が不明瞭不明確な場合、必ずやらなければいけない事が有る。 敢えて書くまでも無い最低限の事なのだが、血圧、体温、脈拍、心拍、呼吸、いわゆるバイタルチェックなのだ。

ウチでは新規の患者さんには受付時、必ず全員に行う。 そんな当り前な事もしないところ、しかもそれもせずに急性期と安易に決めつけ保険適応させる所へなど、小生なら行かぬし不信感を皆抱くべきだ。

特に我々の仕事の場合、血圧と体温は非常に重要である。 先日の多発性筋炎でも書いたが、筋肉・関節の痛みや全身のだるさなど、様々な内科的な要因を見極める為にバイタルサインは常に頭に入れなければならない。 ただし、意外にもそのバイタルについて間違えた知識でいる者が多い。 流石に医師の方で間違える先生は居ないが、我々のような民間療法の人間には多い。

例えば体温。何度になるとどうマズイ!? と言われると、大抵の場合42℃で脳がどうとかこうとかと言う。 実はコレも間違え。40℃を超えたからと言って脳にダメージは無い。 ある医師の臨床では、50℃近くになった患者が、予後後遺症が全く無かったケースもあると言う話を聞いた事が有る。

実はそれは脳炎や髄膜炎のような高熱の出る病気が、高熱イコール脳障害というイメージを植え付けてしまっているのである。 

スポーツでの水分補給でも間違えた知識を持つ者もいる。 水分補給で体温は下がりはしない。 人間が体温を下げる最たる機構は発汗による気化熱によるものだ。 だから幾ら水分を取ったとしても、多湿な環境下では汗が帰化せず高体温になり熱中症になってしまうのだ。

新規で無い既存患者でも、昨日だけでも10数名、体温に留意して治療を行った。

痛いとこ聞いて、歪み見て動きみて、揉んで電気でテーピング。 20年前は小生もやっていたかな...

2011年02月01日

ツイッターでもつぶやいた当院が他と違うところ

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今年は頑張って、暇隙を見つけてちょっとした治療に関する事をつぶやいております。
http://twitter.com/asaosp

そのツイッターでも最近つぶやいた、当院が他院と違うところにその診察の手法が有ります。
医師の方であれば当たり前の事なのですが、我々のような手技を重んじる者はどうしても診る事より触る事に重きを置いてしまいがち。 特に病院に勤めていた者ほど、その診察手法の重要な緻密さの部分が欠落している。

その一例にだるさや筋肉の痛み、関節痛を訴えてきたある患者さんがいた。 あっちもこっちも痛いなどと言われると、どうしても眉を寄せがちになってしまうのだが其処は常識的に冷静に。

顔を見れば特徴的なヘリオトロープが。手を診せてもらえばGottron徴候も。

ちゃんと勉強している先生ならすぐわかるだろうが、多発性筋炎(PM)、もしくは皮膚筋炎(DM)である。

さすがに小生では治せはしないので神経内科、もしくは膠原病にお詳しい先生のところへの受診を勧める。 但し関節拘縮予防の為に他動的な関節の屈曲・伸展運動を行う必要はある。(もちろん安静の場合もあるが) 筋炎鎮静化(血清CK値の正常化)後は、筋力回復のためのリハビリテーション(等尺性訓練・等張性訓練)を行う。筋力低下が著しいときには、良肢位の維持、誤嚥の防止なども必要となる。

触る前、動かす前にやらなければならない事、本当の意味で診なければならない事が沢山ある。 当然その為に学ばなければならない事も山ほどある。 それを学ばずしてテクニック講習会出て満足しているなど、愚の骨頂である。

治る為の手助け。 それをどこよりも重んじているのが当院の特徴である。

2011年01月28日

治療なのか、訓練なのか!?

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ウチのOT,PTスタッフ達に、『それは訓練か、治療か?!』という質問を時折投げかける。

患者の症状が技術的・身体的練習を継続的に行わせることで治癒するのであれば良いが、動作不全や痛みの原因が他に存在する場合、先ず治療を優先して考えねばならない。 どうやらPT君たちや整体レベルの治療師は、ゆがみを取ってスムーズに歩けるようになれば痛みが取れると考えているらしい。

是が根本的に大問題。 そもそもの基本は医師が治療を行い、それ以外がOT,PTの仕事。 接骨院の柔道整復師であれ、OT,PTであれある特定の症状に対しての対処以外、治療その物は学んではいないのである。 それは彼らが悪いのでは無く、法律、学習要項がそうであるのだから仕方が無い。

さて、そこで治療になるのだが、その治療と言う事の概念をどう捉えるか? これが学校で学んでいないのだから個人差が非常に多い。 例えば歩きにくい者に対して靴や中敷き、装具の対処をしたとしよう。 靴のせいで痛くなったのだろうか? もしくは歩きやすくした結果、痛みの原因が取れるのであろうか?? しかも余計な代償運動を発生させずに。

小生は以前某スポーツシューズメーカにお世話になっていたお陰で、一般人の何百倍ものシューズを履いたり手にしてきた。 個人的な趣味もあるが選手時代、自分が練習で使うランニングシューズだけでも一時期、年40足、2、3日で変えたりもする。まぁ長くても1週間や10日でだ。 当然アメリカやドイツから最新の靴や足に対しての科学も学んだ。

欧米、特にドイツが中心の足病医の学問は面白い。測定と中敷き作りだけぐらいに思っている者も多いようだが、まるで違う。医師なのだ。 現職以前、過去何十人も高い料金を払い、足に合わせて作った立派な靴や中敷きを履いた人を見てきたが、その人たちが5年、10年経って症状がウソみたいに治ったというのはホンの数名。 多くがその靴しかもう履けないと言うのだ。 こりゃまた、イイ商売である。

構造的、神経学的になど知識を身につけ、それらを施せば治ると思っているのが医師など、治す事だけを初めから専門に学んだ者に多い目線。 だが多くの一般企業で働く者の目線は違う。 消費者は黙っていたって買ってはくれない。 買ってはくれないものを、いかにして買ってもらうか、買わないのを前提で考える。 治療する者はやれば治るのを前提で考える。

ゆがみ治して、筋力つければ治ると思っている。 そうでは無く、数多くある理学的治療を、患者個々に合わせて行うか。 単なる訓練で終わるか終らぬか。 答えは本には無い事に気が付く者が、その本当の答えを掴むのだろう。

2011年01月19日

スポーツ外傷に確かな効果!!(高気圧酸素治療と酸素カプセルの違い)

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先日参加してきた、東京医科歯科大学で行われた『高気圧酸素スポーツ医学研究会』の事を暫く前に少し書いたが、患者からも質問がいくつかあったので小生レベルで偉そうに書ける事はないが、簡単に説明してみたいと思う。

当然人間の生命に酸素が必要なのは当たり前だが、その酸素を身体に取り込むには結合型と溶解型と2種類が存在する。 結合型酸素は血中の赤血球(ヘモグロビン)と、とても強くバインディング(結合)する性質があり、地上1気圧の大気中では既に97~98%結合をしている。 一方の溶解型酸素は血液やリンパ液などの体液に溶ける性質で、そもそも普段ではあまり量が多くは無い。 そもそも液体に溶けるガス成分は液体に接する気体の圧力に比例をする。 炭酸ジュースのふたを開けるとプシュっといって泡がたつ事の逆である。(この原理はダイバーに発生する減圧症と同じ)

これらを踏まえたうえで、人間の身体に害の無い2.0~2.8気圧下で100%酸素を吸入し、地上の約18倍の酸素を身体に取り込む事によって組織の修復を促すという研究結果を利用した治療である。

これだけを聞くと素晴らしい最新の治療のように聞こえるが、専門家の先生方によるとまだまだ研究過程にある治療だと言う理由も今回の学会で学ぶ事が出来た。 だが効果があるのは事実であるが、だからと言って安易に飛びつき頼ると言う事は間違いである。 そのもっともらしい理論だけを利用した巷に溢れる例の酸素カプセルは、かけれる圧力はせいぜい1.2気圧程度。これではリラクゼーション以外、治療効果は殆ど望む事が出来ない。それをさも効果的だと誇大広告をする側にも大きな問題があるが、安易に飛びつく利用者側の低い意識にも問題がある。

新しい物は良いが、安易に飛びつくのは単なる新し物好き。 自分に本当にそれが必要なモノであるのかを考える能力が、昨今では多くの人が低下してきている。 低下するようにメーカーの宣伝広告が出来ているのかもしれない。 難しい世の中である。

2011年01月18日

打撲、捻挫、靱帯損傷早期回復に専門的に取り組む。

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打撲、捻挫、靱帯損傷等、スポーツに怪我は付き物。 とくにフルコンタクトするスポーツでは、その数や程度は他競技より多く、高くなる。 急性症状以外にもオーバーユースもあるが、そもそも症状の初期のうちに気付き、対処すれば問題は無いのだが。

急性外傷の場合、その対処の早さ、方法によってその後の回復期間には大きな差が出てしまう。 先日参加した高気圧酸素治療も、現在スポーツの現場ではその回復期間の短縮により、選手のより早い現場への復帰が、チームパフォーマンスを常に高いレベルに高いところに保つ事が出来、勝利へと導く事に大きく貢献している最新治療の一つと捉えられている。

組織の修復には多くの要素はあるが、より多くの酸素を取り入れる事によって効果的であるとすれば、数千万から数億する機器を用いなくても臨床の場で出来る事は他にもある。 実はそこのところをこの十数年考えており、昨今屋号も変え、より専門的に取り組む方向性へ変革中である。 局所的に薬や注射、切った縫ったや、押して揉んで電気な治療のレベルでは、どんなに混んで繁盛していたとしても、古いエビデンスにしか基づいていない町医者レベル、魔法の手整体を超える事はあり得ないのだ。 そもそもそのエビデンスも怪しいのだが。

どんな事をするのか知りたいと思うのが患者だと云うかも知れんが、どんな薬を出すのだと尋ねて病院へ行く患者など逆に居ないだろう。  其れと同じだ。 その事が理解出来た者が早期回復を手に出来ると言っても過言では無い。 それらを提案するのが我々の仕事であり、全てなのだから。

2011年01月13日

膝が長年痛くて腫れてます。

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子供から年配者まで、膝が痛いと言ってやって来る患者は多い。 昨日も小中学生から70代以降まで様々やって来た。

今まで皆、整形や針・接骨院などで治療を受けてきたが中々良くならないと言うが、今までの先生達の技術や知識が劣っているせいで治らないケースは、殆どと言って見受けられない。皆それぞれの分野の専門家である。 ただその専門分野を超える、もしくは他科との境界領域の診察診断に於いて一歩踏み込む事が困難な理由があるのだろう。 残念ながら多くの場合、その理由は患者側にあるケースが多い。

先日、NSAIDsのところでも書いたが、ひとつ問題になるのが組織破壊。たまたま炎症性サイトカインを例にしたが、別にそれが膝だと言ってるのでは無いが様々な理由を多角的に考える必要性が、患者側にもあるのだ。 それには専門的な知識など必要無い。むしろ専門的知識が無いにもかかわらず、筋力が無いせいにしてみたりして、運動やってました整体院へ行ったりする。 そりゃそんな所へ行けば、その先生はそれが専門だからその専門目線での治療をするのは当然である。 結果、様々な種別の良く言えば“専門家”のところを渡り歩く。

例えば先述の炎症性サイトカインは、活性化マクロファージや活性化血管内皮細胞から産生されるので、簡単に言えば血液や血管が影響を及ぼす。膝窩動脈捕捉をも疑えが、これは血管外科。
それ以外にも抗炎症性サイトカイン(抑制性サイトカイン)は活性化マクロファージなどから、産生されるので抗炎症作用のあるプロスタグランジン(PGE2)も関与してくる。 さすれば当然アラキドン酸を考え、食事、肉食の話にまで考えは及ばなければならない。

たとえそんなこんなを話してくれる先生に出会ったとしても、患者本人が変わらねばならぬところを受け入れ、受け止めなければ始まらないのだ。

知識・技術で治っているのであれば、とっくに病院で治っている。医師以上の資格は無い。後は人としての思考発想だけ。 腫れてますね水が溜まってますね、半月板ですね靱帯ですね筋力不足ですね。 一生治らんわな...

2011年01月11日

NSAIDs(組織破壊と気管支喘息)

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昨年は長く患う関節障害の患者も多かった。 勿論原因は様々であるが、当然ながら共通しているのは継続的治療の実施が難しいと言う事。 これもまた忙しい等、原因は様々であるが、最終的には本人次第である。 残念ながらこれだけ長患いをしていれば、5回、10回の治療では形には為らない。

さて、ここでちょっと以前何度かふれたプロスタグランジンの話をしよう。

炎症作用、発痛作用、発熱作用があるプロスタグランジン(PG)は、アラキドン酸から合成される。インドメタシンやアスピリン等のNSAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤はこれらを抑制し鎮痛・解熱はするが、組織破壊も起こしてしまうと言うもろ諸刃の刃である。

もう少々詳しく言うと、炎症を促進する側面(炎症作用)と、炎症を抑制する側面(抗炎症作用)とがあるのだが、この炎症を抑制する側面にはロイコトリエン(LT)があるのだが、毛細血管の血管透過性を亢進させ組織内に浮腫を誘導させたり、気道粘膜の繊毛運動を減少させたり、気道粘液の分泌を亢進させたりと、気管支喘息の気道炎症に関与する物質なのだ。 痛み止めはこの作用を抑制・阻害するのだから、結果は言わずもがなである。

そもそもPGの元になっているアラキドン酸は食事、特に肉食に由来している。 運動だけでは無く、食事までもの生活習慣全体を見直さなければ、慢性関節疾患は改善しないのだ。

膝関節痛、肩関節痛、咳・鼻水・鼻詰まり、喘息であっても手術や薬、患部だけの治療だけ頼っているうちは、いつまでも堂々巡りであり、またそれらの改善提案を受け入れ、実践しなければならないのだ。

痛くない、悪くないから関係無いはもとより、痛い具合悪いの出れば尚更心身ともに新たな考えへ一歩前進しなければならない。 

其処までをも受け止めるのが、ちょっとスポーツやってました整体・接骨・マッサージ治療と当院との大きな差であり、最大の武器なのだ。

NSAIDs(組織破壊と気管支喘息)

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昨年は長く患う関節障害の患者も多かった。 勿論原因は様々であるが、当然ながら共通しているのは継続的治療の実施が難しいと言う事。 これもまた忙しい等、原因は様々であるが、最終的には本人次第である。 残念ながらこれだけ長患いをしていれば、5回、10回の治療では形には為らない。

さて、ここでちょっと以前何度かふれたプロスタグランジンの話をしよう。

炎症作用、発痛作用、発熱作用があるプロスタグランジン(PG)は、アラキドン酸から合成される。インドメタシンやアスピリン等のNSAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤はこれらを抑制し鎮痛・解熱はするが、組織破壊も起こしてしまうと言うもろ諸刃の刃である。

もう少々詳しく言うと、炎症を促進する側面(炎症作用)と、炎症を抑制する側面(抗炎症作用)とがあるのだが、この炎症を抑制する側面にはロイコトリエン(LT)があるのだが、毛細血管の血管透過性を亢進させ組織内に浮腫を誘導させたり、気道粘膜の繊毛運動を減少させたり、気道粘液の分泌を亢進させたりと、気管支喘息の気道炎症に関与する物質なのだ。 痛み止めはこの作用を抑制・阻害するのだから、結果は言わずもがなである。

そもそもPGの元になっているアラキドン酸は食事、特に肉食に由来している。 運動だけでは無く、食事までもの生活習慣全体を見直さなければ、慢性関節疾患は改善しないのだ。

膝関節痛、肩関節痛、咳・鼻水・鼻詰まり、喘息であっても手術や薬、患部だけの治療だけ頼っているうちは、いつまでも堂々巡りであり、またそれらの改善提案を受け入れ、実践しなければならないのだ。

痛くない、悪くないから関係無いはもとより、痛い具合悪いの出れば尚更心身ともに新たな考えへ一歩前進しなければならない。 

其処までをも受け止めるのが、ちょっとスポーツやってました整体・接骨・マッサージ治療と当院との大きな差であり、最大の武器なのだ。

2011年01月06日

子供のスポーツ障害・成長期痛

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先日、子供の発育・スポーツ障害を専門で取り組んでいる先生との話で、現在の子供、特に小学生期の子供たちのスポーツに対する取り組み方に疑問がある事で意見が一致した。

小生たちが子供の頃とは違って、野球やサッカーなどのクラブチームと呼ばれるような地域スポーツ同好会が数多く増えた。 増えれば当然、その中で競争と言うものが起きる。 良く言えば切磋琢磨し競技レベルが上がると考えられるが、それと同時に練習量等、身体に対する負担も当然増えてくる。 患者・親御の話を聞いていると最近では週6、7日、ほぼ毎日のように練習をしているチームも少なくないと言う。


毎日野球やサッカーの練習を、しかも小学生にやらせる事が本当に良い事だと誰が考えているのだろう?!

こう書いていると小生が毎日の練習を完全否定しているように思われるが、実は本音は少々違う。

毎日続ける事、肉体的では無く精神的な忍耐力をつける事は、何にもまして重要だと考えるからである。 しかしそこは子供。 好きな事は制限なくやってしまう。 やり過ぎてしまう、その制限を大人が正しい知識で管理すると言う事が重要なのだ。

だが、怪我でやってくる子供達、親御の話を聞いていると、そのクラブチームの指導者達に正しい知識があるようにはどうも思えない節が多々あるのだ。 

身体能力向上と怪我の予防、ストレスマネジメントは表裏一体、同一線上に存在するもの。 それを理解していれば、今、この時期、この子にこれをしっかりやらせればと自ずと出てくる。 であれば子供たちに怪我などさせる訳が無い。 限界を超えた取り組みが必要に迫られる、プロスポーツ選手ではあるまいし。

子供の競技とプロ選手の競技への取り組み方の違い。 考えれば分かる事を考えもせず、ネットや本、講習会の机上に知識で指導する者がいるうちは、日本スポーツの真の発達・発展は当分先のようだ...

2010年12月19日

膝関節腫れてますね。

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膝が痛く腫れて困って来る患者、その全員が整形外科通院で改善されずやって来る。 だからと言って小生のところで全てのケースが治る訳では無い。

膝関節周囲における滑液包炎は疼痛の原因となるが、通常は保存療法が奏功する。 が、当然そうでは無い場合、他の原因を考える為に様々な病理・臨床検査が必要であるが、さすがに小生のところでは出来ない検査も数多くある。

昨今ブームである山登りなどのアウトドアが趣味の方。 山坂歩きすぎたかしらと言って、膝が痛いとやって来るのだが、イヤイヤ待て待て、コレがっけこう危ないケースもある。 病院での検査を聞くとまるでやっていないと言う事もある。 赤沈値やCRP、IgGやIgMなどの抗体も無ければ分からない事もある。 ここまでの話で分かる人は分かるであろうが、これは完璧整形外科では無い。 残念ながら小生でも無理。

まぁ、こんな日本では稀なケースで無くても、頻回に再発を繰り返す症例に対して鏡視下滑液包切除術と選択肢も確かに有効な油断であるが、それよりも何よりも正しく臨床検査を行い、正確な診断がなされているかが重要だ。

何でもかんでも骨・肉でしか診ていないようでは駄目なのだ。 ず~っと前の虫刺され一つとってもね。

2010年12月02日

画像診断の有用性

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医師では無い我々に、唯一使用・観察可能な画像診断装置は超音波画像だけである。

一時期、10年近く前になるが導入を検討した。 検討の前に果たして超音波画像診断とは何たるものかを学びに行った。

画像診断装置メーカーさんの計らいもあり、小生以外全員医師の講習会にも参加させて頂いたり、学会への加盟も長年行い、月刊機関誌・専門誌で現在も少なからず研鑽を続けている。

しかし結果として、今現在であっても超音波画像診断装置の導入は見送っている。 それには大きな理由がある。

ある講義の時、講師である消化器内科の先生が聴講生に向かって、『アナタ、雲の色は何色ですか!?』と質問してきた。 白と答えた次に、別の人に『今度はアナタ、夕焼けの雲は何色ですか?!』と尋ねた。 では空の色は何色だ、夕焼け空の色は何色だと先生は続けた。

光の入射角や、雲の水蒸気、空気中の分子の大きさによって跳ね返される光のベクトルの話になった。 何がどうなると、どう見えるのか? こう見えるのはどういう事かを物理的、光学的、医学的、臨床的に事前予測・推測を行ってこそ正しく画像診断が出来るのだと話していた。


痛いですね、画像撮ります、折れてます切れてます、異常無いですでは無い。  


診察・診断は事前に済み、その結果を確定する為に画像診断と言うのはあるのだ。 決して画像診断によって診察されるものではない。 それは医学を学ぶもの全てが学生の時に世界中で昔から言われて、学ばれている“5つの診断のプロセス”で承知の沙汰な筈なのだ。

小生のような所へは、病院で良くならない患者がやって来る。 大抵の場合画像診断は既に受けている。 画像所見を基にした治療で改善されていないのであれば、その診断手法とは別の角度から考察するべきなのだ。 結果、我々民間療法のような所で画像診断に重きを置いている時点で本末転倒なのである。


画像を撮りたいのか? 撮らねばならないのか?!  この差は大きい。

医者の真似ごと、おままごと治療はお遊びの域を一生出ないのだ。 昨今、患者は既に気が付き始めているのだ...

2010年11月30日

科学的根拠に基づいた医療“EBM”

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まだまだ不景気予断を許さぬ昨今。 ここまでを予見した訳では無いが、今までとは違う時代がやって来ると、自分自身の新たなステップも含め2年半ほど前に治療の方向・専門性、屋号変更を行った。 当時は周りからは賛否両論、否の方が多かったが大きな賭けではあった。 そもそも其れは更にさかのぼる事2年弱ほど前、もう今から4年以上も前からスタッフ全員で話し合い、始めたものであった。

最近の景気の悪さに耐えきれぬせいか、大・中小企業、業種問わず試行錯誤が明らかにうかがえる商売を多く目にする。

勉強になり感心するものをあるが、明らかに一本スジを外してしまっているものも多く見受けられる。

よく「ビジョンを持って」と言うが、それは自分がやりたい “欲” とはまるで違うものだと会社員時代に上司・先輩に叩き込まれた。 どうもそれが良く分かっていない者が、スジを外れているように思える。

治療や医療において重要なのは“科学的根拠に基づいた医療(evidence-based medicine)” に常に留意して取り組まなければならないという事。 占いや呪いでは無いのだから、自分達しか理解できない根拠では駄目なのだ。 この辺りの論理的推論は経験の少ない者、若い学生は理解を間違っている事が多いが、まぁ未熟と言う事で見逃してあげたいと思う。

問題はそれを尤もらしく唱え、時としてそれを商売としてしまう事。 コレはマズイ。

例えば風邪ひとつとっても、過去小生も徒手療法の勉強で風邪に効果的なものを幾つか学んだ。 会社を辞め、開院すると決めた当時、数名の先輩に『風邪の治療はどのくらい効果的か?!』と同じ質問を投げかけた。 

全員妻帯者で子供が居た。 例えば夜、自分の子供が風邪っぽかったとする。その時治療を行い、翌朝改善していればそれでお終いだが、良くなっていなければ内科へ連れて行くと言う。 独身でもちろん子供もいない小生にはイメージが湧かなかったのだが、ズバリその確率はどのくらいかと質問したところ、全員口を揃えて『五分五分ダ』と言っていた。  さすがに当たるも八卦、当たらぬも八卦的な五分五分治療では金は取れんと思い、今でも広告や看板に大きくうたう様な事はしない。

しかしそれが最近では、病院・医師が治せないものを、さも当院なら治せる的な、前述の科学的根拠に基づいていない事を大々的に商売の武器にしてしまっている輩が多い。

お願いだから、藁をもすがる人を騙すような事だけはしないで欲しいと、心の底から願うだけである。

2010年11月17日

踵が痛い小中学生

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踵、しかも一番後ろなんて関節でも筋や腱の原因でも無い。

レントゲン撮ってちょっとでも骨棘があると完璧そのせい。踵骨骨端炎などと名前を付けられ、ステロイド注射を患部にするが劇的な改善がある訳でも無い。

この炎症を伴う疾患は特に男子に多く、女子の発症する割合はその二分の一。骨端核が出現する時期が男子だと7~8歳で、女の子では4~7歳と言われており、その後15~17歳に骨端核と踵の骨とが癒合し、その間に発症する症例が多い。

運動時や運動後にかかとに痛みを感じ、踵骨骨端炎の症状に気付く。

靴の中敷きにクッション敷いたり、なんやかんやするが、商売になっても治癒にはならん。

でどうするか?!

シンプルに動作改善の治療・指導を行うのだ。 コレは残念ながら神経内科的目線を持った理学療法で初めて解決できる。 揉んで圧してボキッでは治らんのだ。

って事で子供の患者が多い今日この頃。 一切スポーツ中止せずに全員完治。コレが醍醐味。 今年もまだまだ面白くなって来るゾ、コリャ。

2010年11月16日

ハーブな話。

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ソリャ俺だって肩ぐらい凝るし、腰ぐらい痛くなる。 

って事で先日、腰が痛くなりました。

原因はモチロン心当たりアリで、自分で治す手段もよし、スタッフに委ねるもヨシ。

ココは今回必殺シップを選択デ。


この夏より新採用のウルトラスーパー湿布。 諸事情で詳しく明記できないが、この件でスタッフ研修数日。

自宅に冷シップがあるようなら裏の成分を見て欲しい。 そこにはよくサリチル酸メチルと書いてある。俗に言うサロメチールである。

そもそもこのサリチル酸、柳の樹皮から抽出・分離したものなのだ。 うんちくを貼ると紀元前400年ごろ、ヒポクラテスはヤナギの樹皮を熱や痛みを軽減するために用い、葉を分娩時の痛みを和らげるために使用していたという記録がある。ヤナギの鎮痛作用はギリシャ時代から知られていたそうだ。

19世紀にはヤナギの木からサリチル酸が分離された。その後、アセチルサリチル酸の出現まではサリチル酸が解熱鎮痛薬として用いられたが、強い胃腸障害があった。しかし1897年バイエル社のフェリックス・ホフマンによりサリチル酸がアセチル化され副作用の少ないアセチルサリチル酸が合成された。

と、まぁ何の加工も無しにコピペしてみた。 このアセチルサリチル酸は世界で初めて人工合成された医薬品で、コレが俗に言うアスピリンである。

天然抽出ならサリチル酸で、合成ならアセチルサリチル酸になるんだナ。 インドメタシンにまで話しを繋げたかったが、めんどくさくなったので今回はこれでオシマイ。 結果そのシップ、寝る前貼って翌朝全快。

そんなこんなで湿布様様な今日この頃。(爆

2010年10月24日

前腕パンパン、コンパートメント。

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腕や足がパンパンに張ってますって患者は意外なほど多い。

心当たりも無いと言う患者に日々あたっていると、疲れてますね、体質ですねと、ついつい御座成り楽観視的治療になりがちである。 揉んで、温めて、電気当ててお疲れさまでしたと。 まぁ、良くて超音波をかけるぐらい。

上肢・下肢の筋、血管、神経は骨・筋膜・骨間膜に囲まれて存在している。この構造を筋区画“コンパートメント”と言う。 下腿は前部・外側・深後部・浅後部、前腕は屈筋群・伸筋群・橈側伸筋群の区画に分かれており、それらが何らかの原因で内圧が高まると、血管が圧迫されて循環障害が発生し筋や神経の機能障害がおき、時として筋や神経の組織が数時間で壊死するという重大な障害を残すことがある。  一般的にスポーツではこのような急性型では無く、慢性型のコンパートメント症候群が多くみられる。

どちらにせよ最終的には阻血性壊死に至るため、疼痛、蒼白、脈拍消失、感覚異常、麻痺等の阻血症状が現れたらコンパートメント内の減圧と循環改善を図る処置を速やかに行わねばならない。のんびり、楽観視してはいられないのだ。

当然最悪なケースは筋膜切開手術であるが、それ以前にやらねばならぬ処置が多くある。 兎にも角にも正しく見極める為には神経学的診察のスキルが要求されるの。 コンパートメントに限った事ではないが、誰かが下した診断名を今一度考察しなおす能力。 病院に何十年勤めていても他人が下した診断下だけでの経験は、なかなか治らないと言う患者には全く役に経たないのだ。 正しい診察・診断の次に技術・治療だ。

磨かなければならぬのは腕では無く、 “脳” なのだ。 得てして一番パンパンなのは患者の手足では無く、自分の脳みそだったりするのだから...

2010年10月23日

そんなのウソですyo!ロンベルグ徴候

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足底筋の間違いサイトが多い事を先日書いたが、今日は起立・歩行障害、特に運動失調について。

起立・歩行困難の原因には運動麻痺、平衡障害、運動失調、歩行障害、骨折、心因性などいくつかある。 その運動失調を身体診察によって、どう鑑別診断をするかである。

運動失調の障害部位別に考えると、小脳障害、前庭障害、脊髄後索障害、末梢神経障害となるが、各々個別に検査をしてどんどん足して考えていくのでは無い。 これでは多くの間違いを生んでしまう。 要は消去法的に考えるのだ。

まずそこで重要になってくるのが、 “Romberg(ロンベルグ)徴候” チェックだ。 神経内科的診察知識があれば、容易にチャートで導き出す事が出来るはずなのだ。 陽性・陰性で小脳障害、前庭系障害、そして最後のステップで末梢神経か脊髄後索かとなる。

今日のココでの問題はその“Romberg(ロンベルグ)徴候”検査にある。 このロンベルグ徴候が小脳機能を評価する検査だと広く誤解されている点にある。 ヒジョーに基礎の基礎的な話なのだが、ビックリする事に直面する事もしばしばあるのが現実である。

いやはや、人間の知識と言うモノは思い込みによって、いとも容易く間違えると言う事だ。 脳血管障害やパーキンソンはもちろん、アルツハイマー(痴ほう症)を受け止めるには、日々自分自身の補正修正を行い、真のアップデートをしなければならぬ。

2010年10月17日

痛い痺れる、何処が何?!

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少々昨日の続きからの内容になるが、患者が訴える痛みの箇所が、必ずしも治癒への解決治療部位とは限らない。 いや、むしろ小生のところへやって来る患者の大半はある一定の期間以上、病院等で常識的な治療を既に受けて治らないケースなので、全ての患者に発想を変えて取り組む必要がある。

しかし残念な事に多くのケースが、患者の主訴・部位と治療側の知識のピースがたまたまバッチリ合ってしまった場合なのだ。 間違っていてもピースが合う事もある。 当然間違ってはまったので、最後のピースがはまらずに余る。 その余ったピースをはめる為には、さかのぼってやり直す必要性がある。 ここが真価が問われるところであり、治療側としては醍醐味ある。 

あえて何が必要かと一言で問われたら、それは至極当たり前な基礎知識である。 それを邪魔するもっとも多い理由は、意外にも “経験” なのである。

たとえば痺れたら神経のせいにする。 もしくは神経を圧迫した筋肉のせいにする。 揉むか押すか動かすかで、理学療法をやった気になる。 例えば神経以外の可能性を最優先に考えてみる。 重要なのは 最優先 と言う事。

正座をすると足が痺れる。 アレは何だろう?!

と言う事で、この続きはまた来週にでも。

2010年10月16日

足底筋ぐらいわかっていろよ!!

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さて皆さん、医療従事者やスポーツ関係で無くとも“足底筋”と言われて何処いらへんの筋肉を思い浮かべるだろうか?

多くの一般人、酷いと前述の医療関係の人間であっても、『足の裏!』と答えるのである。
暇な人はネット検索でもしてみると、足の裏、足の裏と数多く書いてある。口コミサイト質問コーナーのベストアンサーなんかにも、足の裏なんて書いてある始末。

それらは完全完璧ウルトラスーパー大間違い。 本物の足底筋はふくらはぎにあるのです。 皆が間違って理解している足底筋は、多くが足底方形筋あたりを示しているのだろう。

正真正銘、本来の足底筋は大腿骨外側顆の上部からアキレス腱の内側縁まで走っている、非常に細くて長い筋肉である。足関節の底屈が主な役割だが、膝関節を屈曲、下腿を内旋にも関与する。 足の裏が痛いとすぐに足の裏の筋肉のせいにするが、足の裏に負担をかける原因が他にあるのではと考えれば簡単に出る答えの一つだ。 もっとも、そもそも足底筋を間違っている自体では問題外だが。

この辺の筋肉は膝窩筋同様、理学的検査で半月板や靱帯と誤診される事も多い。ましてや画像検査でちょっとでも潰れていたりすると100%確定されてしまい、全く違った方向性の治療を受ける羽目になる。

当り前な事を当たり前に書いた、今日はとってもつまらない内容である。 まぁ、へそ曲がりな人は、是非足底筋とは何処だ!?と誰かに聞いてみるのも一興であろう。

2010年10月14日

発痛物質 Algogenic substance

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何処へ行ってもよくならない、特に今以上に動けるようにを特化させた治療を専門に請け負っている。  しかし当然、痛い・辛いと言ってやって来る患者も多い。 しかも不景気に関係無く、特に毎年この時期は外傷・急性期新患は多い。 来ない日が無い。

痛みを取る事と、動けるようにする事の違いをどれだけ理解しているか。

『痛くて動かせない』と言うように、“動かない”では無く“動かせない”、更にキツイ言い方をすれば“動かしたくない”なのだ。

まぁ、どうであれ何であれ、動かないことには変わりないのだが、そこは正確に把握しなければならず、雑な理解・解釈で治療を推し進めてはならない。

さてここでそもそも “痛み” とは何ぞや?! ちと、発痛物質について考えてみたい。
発痛物質は通常、内因性発痛物質、発痛増強物質、外因性発痛物質に大きく分けられる。 内因性発痛物質のブラジキニン、発痛増強物質のプロスタグランジンは、過去小生ブログに書いた事がある。 もうひとつ、外因性発痛物質の代表例には、誰しもが聞いた事があるカプサイシンがある。 専門的な部分は各々勉強してもらいたいが、例えばこのカプサイシンは発痛作用と鎮痛作用、両方を持っていたりする。確かに刺激は発痛を生むが、脱感作を利用して鎮痛効果を出す事もある。温シップの唐辛子エキスはわかりやすい例だろう。

それ以外にもカプサイシンには消化管運動亢進作用や胃粘膜保護作用、中枢神経を介して交感神経を刺激し、副腎皮質からアドレナリンやノルアドレナリンなどの分泌を促すし、エネルギー代謝が盛んになった結果、肝臓・筋内グリコーゲン分解が促進されるほか、直接体脂肪が消費されるように働く事も確認されている。

正しい知識は必要だが、問題は一つの事にとらわれない目線・思考が常に必要だと言う事だ。 今自分が思っている事の大半が間違っていると考えられるようになって、初めて前進するものなのだ。 我ながら深い話だな~。

2010年09月30日

メカノレセプター・固有受容器、トリアージ

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アクセス解析ログを見ていると、何故か最近「メカノレセプター 固有受容器」と言うキーワード検索でやって来るものが多い。 メカノレセプター・固有受容器なんて、そんなウンチク、偉そうな記事書いたっケ?!  書いたな、確か肘かなんかのトコで。

ネットや本で入手できる情報なんざ、今どき素人の患者でも知識としていくらでも持てる。 理論や知識の勉強で治るなら、医者以上の勉強・知識は無いゾ。 それで治るなら医者・病院で世の中皆治ってるって。

昨今一般の人も耳にするようになったトリアージと言う言葉。 多数の傷病者を重症度・緊急性によって分別し、治療の優先度を決定する事が一般的であるが、そこには非常に深いものがある。 その緊急の優先度を医学的知識を持てばトリアージ判定できると思う事が大きな間違いにつながる。 そもそもトリアージは一般的に直接治療に関与しない専任の医療従事者が行うものであり、使用者・資格・対象と使用者の人数バランス・緊急度・対象場所の面積など様々な要因を考慮に入れなければならないものだ。 その多因子・多要因をどれだけ即座に的確に取り入れるかだ。 解剖学的知識だけでは決して駄目なのだ。

それは通常の治療でも同じ。知識・学問だけで治す、治るのでは無い。 患者の周りを取り巻く様々な要因を最大限に考慮に入れるのだ。

それをやれ自律神経だ、固有受容器だ、メカノレセプターだなんて、取って付けた知識や言葉並べて満足するのは治療側も患者側も一部で、それなりのレベル。 何年何十年、何百人経験があろうと駄目な人間はダメ。 知識を振りかざし治療を行う者にろくな先生は居ない。しかもそんな上っ面な知識で講師講義など引き受けている人間なんざ論外。

治す側にも患者側にも必要な事はただ一つ。

常に自分自身の思考と葛藤する事。 決めつけず、一度自分で自分の考えを否定してみる。新たな道を切り開く為にも、リスクを減らす為にも必要な事なのだ。 答えは何処かにあるものでは無い。自分自身が持っているモノなのだから。

2010年09月29日

遅刻やミスが多いのは性格のせいではない?大人の「発達障害」

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今日のネットのニュースにこんなタイトルがあった。


“遅刻やミスが多いのは性格のせいではない?大人の「発達障害」”


小生の身の回りにもイヤと言うほどこのタイプは居るが、如何せんタイトルと同じで性格だと決めつけ治す気も無い。

患者との会話の中でも時折説明するのだがこのタイプ、精神科的には「ADHD(注意欠陥・他動性障害)」 と呼ぶ。日本ではあまり聞き慣れないが海外では多く問題視され、その為の薬も良いのか悪いのか一般的に出回っているらしい。  最近では全米を中心にベストセラーとなった『片づけられない女たち』と言う本のタイトルをきいた事がある人も少なくない筈。

従来ADHDは子どもに多いとされてきたが、最近では大人の20人に1人がADHDと言う報告もある。


コピペではあるが簡単なチェックを下記へ。

1 忘れ物、うっかりミスが多い。
2 約束の時間に遅れがちだ。
3 片づけが苦手。
4 電話や雑音などで気が散ると、目の前のことに集中できなくなることが多い。
5 基本的に、説明書は読まない。
6 何を取りに来たのか、言おうとしたのかよく忘れる。
7 得手、不得手の差が激しい。
8 ギリギリまで手が付かず、一夜漬けが多い。
9 段取りや、物事の優先順位をつけるのが苦手。
10 気の合う人と1対1はよいが、大人数での世間話や集団行動が苦手。
11人が話をしているとき、つい腰を折ってしまうことが多い。
12気分や体調に波がある。感情の起伏が激しい。
13新しいものや、転居や転職で気分を変えるのが好きだ。
14たとえ自分に不利でも、納得のいかないことはできない。
15会議中など、じっと座っているのが苦手。


詳しい判定に興味がある方は本日のこのニュース元をクリックして読んでもらいたい。


まぁ、パブリックな感じでそつなく答えは完結しているが、要は本人が自覚を持ち改善する気があるかどうかだ。 どちらにせよ周囲は大変なのだから。

2010年09月24日

腱鞘炎じゃない手関節疼痛(遠位橈尺関節)

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手首が痛いと言ってやって来る患者。 一言で手関節障害と言っても、母指CM関節症 、手根不安定症、変形性手関節症 、デュプイトラン拘縮、母指靱帯損傷、月状骨軟化症(キーンベック)、舟状骨偽関節 、三角線維軟骨複合体損傷(TFCC損傷)、屈筋腱損傷 、先天性、関節リウマチetc...  あげたらとってもキリが無い。

昨日のCVA等に関するブログでも書いたが、大抵の患者は専門医療機関後にやって来る。 何度も言うが、ここに大きな問題がある。 見落とされているところが必ずあるのだ。 それは知識や理論では見えないところを。

例えば手首が痛いと言ってやって来るスポーツをやっている患者。 本人の痛がり方に相反して、検査はオールマイナス。 もしくは陽性確定するには乏しすぎる結果。 だが本人は痛いと言う。 決めるべき確定要素は検査では無く、問診の中に隠れている。 投げる・打つと言った、その競技中においての特定動作でのみ発症するのだ。 先日も手首が痛い患者で、遠位橈尺関節までは簡単に絞り込めた。が、それに対する対処法が本や理論では折れてなければ、やれ骨が長いダ変形だという。 大抵の場合全くそんな事は関係無い。 インパクトが加わる時の打点やフォーム、要は応力・床反力を考慮に入れた動作が出来ていない事に起因しているのだ。

それを痛いところばかりに執着して、弄くりまわしているうちは当然治らない。 広い視野での動作解析、改善をして、初めて運動障害は回避・疼痛解消できる。

たかが手首、腱鞘炎で済ませてはいけない。 患者は皆困っているのだから。

2010年09月16日

柿とスポーツと利尿作用

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今日の関東地方は広範囲で雨模様。ひと雨ごとにググッと気温も下がり、真夏ともいよいよオサラバ。

さて、秋と言えば我が町“柿生”は文字通り柿一色。鮮やかなオレンジ色がいたる所で目に入る。

柿は身体を冷やすとよく言われるが、あれは柿に多く含まれるカリウムの利尿作用からきている話し。 しかしもちろん、悪い事ばかりでは無い。

たとえば肥満や血圧が高めな人には適度な運動が推奨されるのは当たり前。適度な運動は利尿作用が促進され尿の排泄量が増え、循環血液量が正常化される。 当然カリウムを多く含む柿はその効果を補助する。

もちろん炎天下での激しい運動時では逆に注意が必要だが、運動強度が上がると抗利尿ホルモンの分泌が増え、上手に体内の水分調整をするのだ。 人間の身体はよく出来ているものだ。

だからスポーツに柿は厳禁とは少々オーバーな通説。 トイレが近い人は柿を避ける前に適切な運動をしろと小生は言いたい。 ちょこちょこっとネットやテレビで聞きかじった知識だけで行動するもんじゃない。 何事も頭を使い、適切・適度に自分の判断で行動しろよと言う事だ。


オマケだが、昔話にも柿は身体を冷やす話があるのでYou Tubeで見ると面白い。
『干し柿と塩びき』(http://www.youtube.com/watch?v=fc_qL3yH6r4)

まっ、厳密には干し柿の方が栄養価が高いから生より身体は冷えないそうだ...

2010年09月09日

正しい枕で頭痛・腰痛スッキリ解消

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開院以来、当院ではテンピュール社の枕やマットレスを紹介している。

初めは小生自身も値段諸々から少々腰が引けていたが、一度使ってみたら今までの価値観が一瞬にしてゴミのように思えてしまった。

自他共に世界ナンバーワンと認める寝具ブランド“テンピュール”。その秘密はただ単に低反発と言うところだけにある訳では無い。 それは巷に氾濫している低価格類似低反発商品と比べれ見れば一目瞭然、寝なくても触っただけで良く分かる。

ただし、それだけ秀逸なテンピュール枕でさえ、その人に合った適切なサイズやタイプを選ぶ事は必須。 特に現在の枕や布団に悩んでいる人は、単に自分の好みやキャッチコピーだけで選んではならない。

確か以前町田にあり、現在は相模原市に移った、正しい枕のアドバイスに力を入れている整形外科がある。 過去、当院の患者さんでもその先生のところで作ってもらったと言う人が数名居た。  顔・胸・寝具面との位置関係、それらによる頸椎椎間孔が広がりも考え、形状や高さを合わせる。 一番大切なのは個々に合わせる正しい診断が最も必要と言う事なのだ。

テンピュールが他社商品より優れているのはその素材の独特の粘性。 頭・身体の接触面が体温で柔らかくなり、頭・身体の重さだけ必要な分だけ沈む。そして寝返りを打ったらまたその部分が必要な分だけ沈む。 様々な人・体型に合ってくれる、要は最大公約数的な寝具と言えるのだ。

小生は更に背部の筋肉(起立筋)の緊張や、膝関節の曲がり具合(伸展度合い)、胸郭出口の状況(朝手がしびれる等)を考え、枕やマットレスのアドバイス、フィッティングも行う。

興味のある方は前述の医院と共に、来院時是非スタッフに相談してみて欲しい。

2010年09月08日

亜急性の考え方と保険診療

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何十年も前から分かっていた事なのだが、保険診療を初めて改めて“亜急性”と言う言葉の曖昧さを考えさせられる。

そもそも亜急性の定義と言うモノが正確には存在しないのだ。 定義では無く、「解釈」と言うのが現在では正しい表現であろう。

その解釈が、保険診療側の柔整師で誇大解釈されてきているようだ。 

現在、保険適応も行う小生も他人事では無い。今までは交通事故損害保険以外は100%自費診療だったので、急性だろうが亜急性だろうが、身体所見に合った治療を適切に行うだけであった。だから無理矢理保険適応のルールに合わせた診断を下し、保険内の治療を行う事など全く無かった。 勿論それは現在でも変えはしない。

そもそも急性だけが保険適応なのが我々の仕事。 世の中にそんなに多くの患者がぶつけた転んだの急性症状がワンサカ居るもんなのだろうか?!

ソコん所を鋭く、厳しくついた医師の方のホームページがあるので興味のある方は是非読んでみて欲しい。


医療類似行為(http://shinagawa-lunch.blog.so-net.ne.jp/2008-01-22-4)


すべては患者の健康と幸せの為に。

2010年09月03日

腕橈骨筋と膝窩筋

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腕橈骨筋と膝窩筋。 前者は肘に、後者は膝にある小さな筋肉。

小さいと言っても、実はその役割は意外なほど大きい。

関節の回旋を担うが、同時に屈曲動作も担う。 屈曲・伸展を考える上で十分加味しなければならない。

更にここで重要なのが、筋個別の作用では無く、複数の筋の相互作用を考えて動作を解析せねばならない。 いわば上記の筋は多軸動作中において関節の安定性をコントロールしているのである。

どうすると痛いのか痛くないのか。 単純に負荷・荷重だけをイメージしてはいけない。 粗悪な整形外科医が膝関節痛をすべて半月板のせいにするのと同じである。

靭帯・関節包のメカノレセプター、固有受容器障害を考えたうえでの理学療法。 押して揉んで治る週末セミナー受講先生に成り下がってはいけない。 患者も治す側も、真の“学び”と出会ってもらいたい。

2010年09月02日

根本的発想転換膝関節

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ココにきて十数名連続膝関節障害。 って事で今週のスタッフ研修のテーマは膝関節障害。

膝が痛いとどうしますか? 素人的にシップにアイシング、テーピングにサポーター。 後はストレッチ程度。 治療する側だと曲げれないなら腿まえ揉んで、伸びないのならハム側揉んで電気かけて温めて。 後は丁寧にストレッチ教えて、ウチは親身だなぁ~と自己満足。

イヤイヤ、実は上記すべてが裏目に出ているって事。 その理由がシッカリ解剖学的に理解できているかどうか。 それらを踏まえたうえで、で患者はどのアプローチを肉体的精神的にどれだけ受け止められるかどうかを診立てる。

腰や肩よりも、膝関節はその安定性を複雑な構造でカバーしている。 前だ後ろだだけでは到底到達できない発想の転換が、膝関節治療には要求される。 ヒントをほんの少しだけ画像に織り込んでみたが。

研究に臨床が追いついてきた昨今だから理解できる事。 医療に限らず分野問わず、現代を生き抜くヒントがそこに存在するのだ。 身体が硬い・悪い前に、頭が固い・悪いを治そうではないか!

2010年08月28日

若年・壮年・高齢膝関節痛の共通項

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最近では患者も参加する、毎朝のスタッフトレーニング。 パワー、スピード、柔軟・可動域、神経促通・コーディネーショントレーニングだけをやっている訳ではアリマセン。

一つ一つ、理論・実践を踏まえたうえで講義とセットでトレーニングをしています。

今日のお題は最近特に多い、“膝関節障害”。

そもそも、もともとこの時期多いのは承知の事。

年齢関係無くの共通項、何故この時期多いのか?! を、目の前の所見にとらわれず考察する。

珍しくこのブログでその答えを書いてみるが、そこには『血流』という重要なポイントがある。

暑いから冷やす、冷えたから温める、痛いからアイシング、慢性期だから温熱療法という事を、正しく論理的にその患者に合った導き出しをしているかどうかだ。

循環・呼吸器、心拍トレーニングが専門な小生、その掘り下げ方はちとこだわりがある。 昨今流行りの加圧トレーニング、個人的意見は差し控えるが、まさしく血流に重きを置いた考えの代表例。 血流が痛みや治癒、すべてのコントロールに影響しているそのメカニズムを理解し、そのうえで動かしたり固定したり、温めたり冷やしたりせねばならない。  そういえばカイロも血流に重きを置く部分がある。

流れが悪いから溜まるのか、不安定な圧・流動が滞留を生むのか。 流れない・流れすぎる両方の可能性を診る。

秋口からハートレートモニターが大活躍する。 さてさて、これからの時期がウチ本領発揮だ。

2010年08月27日

子供のスポーツ障害 オスグッド

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屋号に“スポーツ”という言葉があるせいか、特に子供はスポーツをしている患者が多い。

中心は“膝”。 半数近くは成長期痛、“オスグッド・シュラッター病”だと言われてやって来る。

運動を休めば半減、止めねばならない。 下半身のトレーニングだ、ストレッチだ、アイシングが必要だと言って言われてやって来ます。

確かにそうです! 本ではネ。  ソコなんですわ、薄っぺらい紙の上のドクターかどうかの分かれ目は。 

筋トレ? させません、俺は。 んじゃ、痛くない子はみな筋肉筋力があって、痛い子は足ヒョロヒョロ?? ストレッチ? 柔らかければすべてが解決するとでも??  痛くない子はみな総統柔らかいんだねぇ~~。 アイシング?? どーぞどーぞ思う存分冷やしてください。町中アイシング祭りでいいじゃないですか!?


そういう子どもを診ている先生も酷い。 腫れてるからと言って注射打って薬飲ませて、自分で自分をプロだと思っている。 ずっと前から、何年も前から痛いと言ってる患者と最近はじめて痛くなった患者を同じ治療しているにもかかわらず。 で、治らなければ手術だねと言い。 可哀そうだね、疑わずに信じている患者は。

痛みを取るには治療だが、痛みを避けるのは治療では無い。 リハビリ、理学療法、運動療法のポイントはそこにある。  患者は痛いのを避けたい。治す側も避けたい。 お互いで避けて、回避ばかりしているウチはゴールには一生辿り着かない。 粗悪なドクターほど、回避した事を自慢げに言い、患者のその後の人生なんか机上の理論でしか考えてない。

特に成長期痛、成長期・子供の頃、若年層から痛みが出ている症状であれば、治らぬ原因理由は上記にある。

治す事と痛みを取る事を同じだと考えている粗悪な思考。 たぶん日本だから何とかなっているのだろう。 ヨーロッパでは医療でもスポーツの現場でも、そんな治療にごまかされる市民は少ない。 患者だからこそ、賢くあれ。

2010年08月26日

挙げるの投げるの、痛い肩・肘関節

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膝・足関節靱帯、アキレス腱ばかりではありません。 肩肘も多いんです、この時期。

もともとウチは四十・五十肩患者さんが多いのです。 腰痛以上に整形・接骨院から。

肩周囲の解剖を学んだ人であったら、その複雑な構造を理解している筈。 にも拘らず、治療はいたって単調。 ずーっと温めで、ずーっと電気で。 酷いところは、若い兄ちゃんスタッフがノリで肩コリマッサージ。  そんなとこ無駄に押して揉んだら、よけい制限出るってば。 まま、その理由もわからないだろうケド。

この症状、肩は10回ダネ、15回ダネと初診時に必ず言います。 と言っても勿論1回でも早く治す努力は当然するが、やはり経験上その回数に大きな誤差が無いのも事実。  最近だと10年以上前から野球をすると肩が痛い患者、これは10回。 2年ほど前からテニスで肘・肩痛い人、これはセットで15回。 両手首の腱鞘炎だと、長年他院通院していた主婦の方、コレも10回以下。 ただ、この方々は小生の治療うんぬんでは無く、ご本人がとても前向きで協力的。 説明も理解し、治らない事も多少痛くなる事も自分のせいだと、決して他人や他のモノのせいにしない方々。

お互いで“治そう”という目標に向かって努力をする。 努力には苦労や苦痛は伴う。 それを理解されているのだ。

某一流スポーツ選手でも、リハビリは痛くて辛くて逃げ出すモノ。 だから痛くなくて気持ちいい治療の方が商売になり、街に増える。 結果、治らない。

昔は赤ひげ先生みたいな人、いっぱい居たのになぁ~...

2010年08月21日

連日連続アキレス腱断裂!

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予想通り例年通り、盆明け連休明けから大混雑です。

昨日も連続アキレス腱断裂。

2年振りにやって来られた男性患者さん、その間ご自分で運動等努力をされていたらしく、スッキリスリムで大感心。 しかし、やってしまいました!アキレス腱断裂。

100%完全断裂では無い可能性。大学病院でも手術か保存かで検討中らしく、昨日は小生の意見をと言う事で来院されてきた。 是こそ治療家冥利に尽きる。

過去何人ものアキレス腱断裂を診てきたが、手術の是非の場合、その論点がズレている事に術側も患者も気がつかぬケースが数多い。

今年の初めに、最新の膝周囲靱帯再建は術後4カ月競技復帰と言うのが、現在の世界スタンダードだと書いた。  従来であれば競技復帰は6カ月・12か月が標準であったのだが、ではいったい何が現在の考えと違うのだろう?

実はそれは最新の手術方法でも、特殊なリハビリ方法にあるのでは全く無い。  答えはいたってシンプル。

それは、選手・患者に、『貴方はいったい何時、どの試合に、どんな形で復帰・復活したいのですか』と問う事から始める。 従来は医師が診察して診断して、一年と言われれば一年のリハビリメニュー組んで、それらを行う。 ただそれだけであったのだが、目線が180度違うのだ。

患者・選手自身の意識も高くなり、モチベーション高くリハビリに取り組み、当然その再断裂率も異常に低い。

昔から医療に取り組む者が諸先輩に言われ続ける事なのだが、『治療は身体を診る事では無く、患者を診る事から始めるのだ』と。

ただし、残念なのだが当の患者自身が自分で自分が何を求めているのかが分からず、間違っていたりする。 揉んではいけない肩こりを揉んで欲しいから揉んでくれるところばかり訪れたり、治癒を促さなければいけないのに、痛みを止める治療ばかり望み、結果何度も繰り返し何年も悪かったりする。


丁稚奉公・御手伝いさんじゃ無いんだから、求めているモノをすべて提供する事が質の高いサービスでは無い。

金儲け第一ならばそれも結構だが、時として厳しい指摘・忠告をしなければ、患者は受け止めねば質の高いサービスを提供、受け取る事は出来ない。

そんな事を正しく分かりあえる患者との出会いに、改めて感謝する。

2010年08月14日

足のむくみと膝関節

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世の中可笑しなモンで、同じ症状の患者が続く時は続くモンで、今月は何故か膝関節月間。

昨日の膝関節の話をもう少し続けてみよう。

膝関節・下肢の痛みや間欠性跛行で来院してくる患者。 もともとほぼ全ての患者が整形外科で治らず来院してくるのだが、その時点でレントゲンやMRIで異常があろうが無かろうが症状に変化が無いのであるから、その検査そのものは全く役には立たない。

筋だ靭帯だ半月板だと決めつけるのが、整形外科的見地であり、そもそもそれが間違えているのではと思考を変えねば何も生まれない。

“捕捉”という言葉を聞いた事があるであろうか?

足りない所を補う“補足”では無い。 つかまえ、とらえる“捕捉”である。


膝後面の動脈(膝窩動脈)の解剖学的走行異常で、膝窩動脈捕捉症候群というのがある。 血管が狭窄・閉塞する病気だ。

膝後面に異常な筋肉が存在したり、通常とは違うところに膝窩動脈が走行する先天的異常などがその一般的な原因である。 分かりやすい例に、成長期に筋肉の量が増大した場合や、運動をして筋肉が発達した場合などに、膝窩動脈が筋肉により圧迫されて狭窄や閉塞を生じることがある。それ以外にも下肢後面の筋肉に何らかの負荷がかかり、それらが筋の緊張や張りを生み、膝窩動脈捕捉症候群を誘発するのである。

ここでは膝窩動脈の疑いを習うが、実は同時に膝窩静脈の可能性も考えねばならない。そもそもこの見解は本来血管外科の専門分野であり、それをどれだけ視野に入れ診察・治療に取り組めるのかが重要になる。 確定診断には血管エコー検査が必須になり、的外れな画像検査は無意味である。

重篤であれば筋や血管の手術にも及ぶが、重篤で無い場合、圧迫を取り除く理学療法に取り組まなければ永遠に繰り返してしまい、その場しのぎで注射・薬での対処は、その患者を永久に治癒の道から遠ざけてしまうのだ。

筋や組織の緊張・萎縮器質を考え、安易なストレッチで対処してはならない。 ただし、リハビリテーションには多少の乗り越えねばならぬ苦痛もある。 ゴールへ向かって選手とコーチ、患者と施術側が共に頑張ってこそ希望が見える。 しかしどちらかが放棄し、安易な策へ身を投じた時点で終わりだ。 学ぶ努力の大切さを、我々大人が忘れてなならない。

2010年08月13日

膝関節で分かる粗悪なドクター

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小生の知り合いで、世の中で最も尊敬する医師がいる。 今は個人開業医だが、二つの大学病院部長・副部長を歴任されていた。

その先生が言うには、疑問に思った事はとことん自分で解決策を見出すと言う。 だが実際は疑問にすら思わず、本の知識で当てはめてお終いと言う者が殆どだ。

最近もある患者に膝関節について説明をしたのだが、近所の整形外科医に半月板のせいだと言われ、注射打った症状の医師の説明があまりにも稚拙であった。

曲げ伸ばしが痛くて出来ない症状を確定診断も勿論せず、半月板のせいだと診断。  半月板損傷が疑われ、そしてロッキング症状(膝がひっかかる)や膝伸展制限(まっすぐに伸びない)があるかどうかを考察するのだが、ロッキング等があるから半月板だと診断する時点で知識が文章の域を超えず、上から読んでも下から読んでも同じ意味・事象だと疑いもしない。 そもそも伸展制限とロッキングを同じだと考えていたりもする。

検査においてMRIは半月板損傷の診断にきわめて有効であるが、もっとも確実な検査は関節鏡検査だ。 しかしこの15年の海外での学会発表における腰椎椎間板ヘルニアのMRI診断的有用性レポートで健常者のMRI椎間板所見で85%の人に変性が画像上認められた。痛くも無い健常な患者にだ。 同様の膝関節にあける海外でのレポートもやっと最近報告されるようになった。

先日もプロスタグランジンの日記でも書いたが、痛みを止める治療そのものが悪い訳では無く、痛みを止めた事が治った・治したと、医師も患者も思いこんで、その先の必要性を思考放棄している事に大きな問題があるのである。

腰椎以上に膝関節は医師・治療家としての資質が問われるのが実状であろう。

2010年08月10日

他院とは180°違うところ。筋肉痛偏

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殆どの人が経験した事がある筈な“筋肉痛”。 しかし、そのメカニズムを正確に理解している人は少ない。

実のところ、その筋肉痛については色々な仮説があると言うのが現状。

その中でも一番有力なのが、不飽和脂肪酸の一種であるアラキドン酸から生合成される生理活性物質である “プロスタグランジン” が、大きなカギを握っているのである。

実はこのプロスタグランジン、簡単に説明すると本来は組織を再合成する物質なのだが、その作用の過程で「痛み、熱、腫れ」を発生させていしまうのだ。 いわば筋肉痛は修復・合成している証しなのである。

他にもこのプロスタグランジンは、風邪薬を飲んでもなかなか治らない咳であったり、湿布をずっと貼っていても良くならない原因にも絡んでいる。(アスピリンやインドメタシンとの可逆性による)

当院へやって来る患者の多くが、その患部の組織を再合成する事をしていない、もしくは再合成を阻害する事を日常的に行ってるケースである。 

残念ながらその治療には前述の通り、多少の「痛み、熱、腫れ」を伴ってしまう。 暫く前にフィギュアスケートの某男子オリンピック選手が膝の靭帯を切り、その術後のリハビリがあまりにも痛くて逃げ出したくなったのは有名である。 

そのぐらい辛いものであり、それを避けて通っては道は開けないのだが、実際当院で扱う疼痛はそこまで重篤なケースは殆ど無く、我々的には筋肉痛レベルなのだが、その理解は本人の性格や思い込みに大きく左右される。

大きな病院のリハビリ室をイメージしてみて欲しい。歩いたり動いたり動かしたりしているだろう。 それこそが理学療法であり、疼痛除去・動作改善に必要不可欠なのだ。 マッサージや整体も悪くは無いが、受け身の治療では無く、治らないのであれば後は自分自身が発想を変えねばならない。 一生揉んでいても治らないのだから...

2010年08月08日

夏のダメージ肌、取りもどせ20歳肌!

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この時期、特にオフィス街は強烈な紫外線やビルから吐き出される熱風、過剰な冷房などで、どんなにケアをしても痛めつけられてしまうのが夏の肌。 夏が終わる頃には肌の疲れを感じる女性は多いはずです。

ご存じの通りお肌といえばコラーゲン。その元のアミノ酸はお肌の素材となるだけでなく、シミの原因のメラニンの生成を抑えてくれるのもアミノ酸です。 そしてコラーゲンの合成に欠かせないのが、言わずと知れたビタミンC。 そしてビタミンC単体ではなく、ビタミンEやカロチノイドなど抗酸化物質を一緒に摂ると、栄養素の連係プレーで酸化から守り、ビタミンCが体内で働ける時間が更に長くなるのです。

いずれにせよ「今日摂って明日効く」という成分ではないので、お肌の生まれ変わるサイクル(28日~40数日)を考えて、最低1ヶ月くらいは続けてみる。 美は一日にして成らずです。


アミノ酸もありビタミンもありな、いつでもどこでも噛んで食べれるタブレットタイプの『アミノプラス ビタミン&カルシウム』を当院ではおススメしております。 しかも現在、ラボのイベントご参加者の方へプレゼントのキャンペーンも行っております。

8月9月と頑張ったアナタだけが、プルプルお肌獲得デス!!

2010年08月05日

何日で脂肪何キロ減らせるの?!

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脂肪1gが9キロカロリーというのは家庭科で習ったと思いますが、実は身体についている脂肪は水と一緒になっているので、実際は1g7キロカロリーです。 つまり7000カロリー使うと体重は1キロ減ることになります。

運動でどのくらいエネルギーを消費するかというと、体重60キロの人が時速6キロで歩いたとき、30分で約180キロカロリー(80キロの人なら240キロカロリー)位です。これはかなり速いスピードですので、通常の速歩だと150~200キロカロリーと覚えておきましょう。これくらいの運動でも毎日続ければ、1ヶ月で5000キロカロリー位にはなりますから1キロ弱体重が減ることになります。 実際は基礎代謝の増加も加味されますからもう少し減るでしょう。

食事療法で一日200キロカロリー減らすと1ヶ月で約1キロ減ります。運動療法と併用すれば、月2キロの体重減少は十分可能です。 昨年当院で実施した自己管理プログラムに参加した患者さんも3か月で5キロ、半年で10キロ減らした人が何人もいます。

僅かな運動や食事の努力も、継続的に行えばシッカリ結果が出るのです。 何事も毎日コツコツとした努力が大切と言う事ですな。

2010年08月04日

太りたくないなら、答えは筋肉。

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そもそもエネルギーはどこで消費されるのでしょうか?  答えは筋肉なのです。 筋肉で全体の40%ものエネルギーが消費されます。 中年以後太る原因は生活習慣、運動不足等により筋肉の量が減り、基礎代謝が若い時より格段に落ちるためなのです。

歩くことにより筋肉量も増加します。 運動するということは糖の消費の良い体に改造するということなのです。 食事療法のみに頼った場合、はじめは体重が減ってもそのうち止まってしまうことがあります。これは、余りエネルギーが入ってこないために、低エネルギーで生きていける体になってしまうためです。つまり基礎代謝が落ちてしまうのです。 まさしく悪循環の始まりです。

しかしここで積極的に運動療法を併用すれば、また基礎代謝が増加し、体重が減ってきます。
筋肉の量も念頭に入れてダイエットに取り組まなければ、リバウンドするばかりか代謝も落ち、美容にも健康にも悪影響を及ぼすのです。 夏が終わって自分の顔をまじまじ鏡で見てみると、さぞショックを受ける事でしょう。

そうならない為にも、食事も運動もバランス良くが大切と言う事です。 好き嫌いする事が悪いと言うのは子供で知っている事実なのですから。

2010年08月03日

40歳以後、同じ食事をしてもなぜ太る?!

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肥満対策、ダイエット・減量はもちろん、糖尿病等各種成人病の予防の基本は食事療法と運動療法です。

運動によって単にエネルギーを消費するだけでなく、筋肉への糖の取り込みが良くなります。30分程度のウォーキングでも、毎日行えば40%も増加します。しかもこの効果は運動中だけではなく運動後も長時間にわたり持続します。

40歳以後、同じ食事をしていても太るのはなぜでしょうか。これは何もしなくても消費するエネルギー(基礎代謝)が減少するためです。

それではどこで消費されるのでしょうか? 答えは筋肉なのです。筋肉で全体の40%が使われます。中年以後太る原因は筋肉の量が減り基礎代謝が落ちるためなのです。

有酸素運動だけをしていて、食事制限をして体重が落ちても、それは一時的なものなのです。 俗に言うリバウンドが起きやすい状態を、すすんで自ら作っているようなものなのです。

筋肉トレーニングに付いて、詳しくは後日また書きたいと思います。

代謝の上がるこの時期だから、シッカリと体力・筋力づくりをして太りにくい身体を作ってみましょう。

2010年07月28日

熱中症日射病偏

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さて一回飛んだが最後は昔からよく耳にする “日射病” 偏。

文字通り日光の光のせいだとは容易に想像が付くであろうが、実は熱中症の中でも最も重症なのがこの日射病。 頭部、頚部に直射日光を長時間受けて倒れるのだ。 体温が40℃以上の高体温になり、発汗は停止、皮膚は紅潮、かさかさと言う身体所見。 初めは頭痛、めまい、耳鳴り、よろめき、徐々に運動障害や意識障害を起こし、うわ言やわめいたり暴れる錯乱状態。失神、昏睡状態から死に至ることもある。  実に恐ろしい。

処置として、予後は高体温と意識障害の時間により決まり、いかに早く体温を下げるかがポイントとなる。 処置が遅れると、全身の臓器に障害が起こるので一刻も早く救急機関へ連絡し病院へ運ばねばならない。搬送中は、頚部、脇の下、腿のつけねなど、動脈が皮膚表面に近い部分をアイスパックで冷やしながら運ぶ。 呼吸が停止している時は、人工呼吸をしながら救急隊を待つ。 

あまりにも昔からよく聞くので、帽子かぶって水飲んでれば防げるとなど安易に考えている者が多く、その知識・危機管理意識の低さが大事に至ってしまう。

特に年配者は若い人の20倍ぐらいなりやすいので要注意である。

まぁ、熱中症についてサラサラっと説明できないようでは、スポーツトレーナー、指導者、スポーツケア、スポーツ整体などと、スポーツと言う言葉を使うに値しないのだが。 一度身の回りの人にズバッと質問してみては如何だろう。

2010年07月25日

熱中症熱疲労偏

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熱中症の中でも一般の方に一番聞き慣れない言葉が『熱疲労』である。

多量の発汗により、水分および塩分が不足し、一種の脱水症状で倒れる。脱力感、めまい、頭痛、嘔吐、時には失神する事もある。心拍数や呼吸数は上昇するが、逆に体温の上昇はほとんどなく、皮膚は蒼白、べとべとして冷たく血圧は低下する。 熱疲労はその症状と、暑さにさらされた後に起きたことから診断される。 しかし、指導者・管理者が正しい知識を身につけておれば回避は出来る。

処置としては、日陰の涼しく風通しのよいところに移し、足を高くして寝かせ、0.2%程度の食塩水を飲ませれば通常速やかに回復する。 多くは水分を補給すると急速に回復するが、熱疲労を治療せずにいると、熱射病を起こす恐れがある。当然であるが、回復しない時は病院へ搬送。 また、意識がないときや呼吸が停止時は人工呼吸を開始すると同時に救急機関へ通報するのが鉄則である。

指導者のみならず、これらの対処法は父兄はもちろん、選手本人にも身につけさせておく必要がある。 特に真夏のこの時期は練習の前に毎回説明して欲しい。

2010年07月24日

熱中症熱痙攣偏

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昨日の熱中症の続きを。


熱中症とは暑熱環境下で起こる障害の総称をという事は昨日話した。

その中でも今回は熱痙攣について少し書いてみよう。

熱痙攣とは多量の発汗により、塩分・水分が失われ、手足の筋肉や腹筋に激しい痛みを伴う痙攣が起こる。その他脱力感、嘔吐、腰痛、下痢などの症状が出ることもある。体温上昇なし、尿量減少が特徴である。

処置としては日陰の涼しく風通しのよいところに移し、横に寝かせ衣服を緩め、0.2%程度の食塩水を飲ませる。また、痙攣した筋肉と反対に作用する筋肉を収縮させ、その後軽くマッサージを行う手技が有効である。

知識無く水分補給ばかりおし進める場合、特に水分だけとって、塩分が足りない場合に熱痙攣は起こり易い。 ただ単に生理的食塩水やスポーツドリンクを飲ませるのでは無く、正しい濃度、正しいタイミング・摂取量を管理さえすれば、それだけでかなりの確率で予防が出来るのである。

最低限そこまで教えて、はじめてスポーツケア、スポーツトレーナーなのである。 押して揉んでる、揉んでもらっているだけではスポーツケアとは言えないのだ。  熱い夏の時だからこそ熱いお茶を飲む理由ぐらい、スラスラっと説明できて当り前。 大丈夫かな、皆さん?!

2010年07月23日

スポーツ時の熱中症予防管理

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昔は『水は飲むな!』と言われたが、今ではとにかく水を飲め!が常識となった。

安全面を考えれば正しい事である。 しかし、指導者・管理者としてはより適切に対処する為に正しい知識が必要である。

既に猛暑のこの頃、熱中症の事故をテレビで聞かない日は無く、予防法やその概念は以前より遥かに広まった。 最近では日射病では無く、暑熱環境下で起こる障害の総称である熱中症と言う言葉を多く聞くようになった。

既存患者さんは熱痙攣、熱疲労、日射病の判別・処置についてメンバーサイトに詳しく書いてあるので後ほど良く読んでみてもらいたい。

スポーツをするお子さんがいる方。夏休みになり炎天下でスポーツをする機会が増えるこの時期、特に正しく知識を持って管理してもらいたいのが、WBGT(湿球黒球温度)である。

ナンダそれ?! って言うのであれば論外であり、指導者失格である。

屋内でのWBGT=0.7×湿球温+0.2×黒球温+乾球温、屋外WBGT=0.7×湿球温+0.3×黒球温。 それぞれの指数により、ほぼ安全(適宜水分補給) 、注意(積極的に水分補給)、警戒(積極的に休息)、厳重警戒(激しい運動は中止)、運動中止(運動は原則中止) を正しく判断する。 現在ではポータブルな専門測定機器もあるので、興味のある方は来院時直接小生まで。


何はともあれ、“健康と安全は全てにおいて優先する” と言う自覚が無い者を指導者と呼ばない。 リスクの高いこの時期だからこそ、正しい知識と意識で取り組んでもらいたい。

2010年07月03日

聴力検査と眼底検査

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やっとの思いで、簡易ではありますが聴力検査はじめました。

メニエルの患者さんは昔から多いですが、最近では突発性難聴の患者さんもチラホラいらっしゃいます。

その経過観察をする意味でも、定期的な検査は治療にもご本人の安心にもつながります。

眼底検査もそう。糖尿病や高血圧、膠原病に頭蓋内疾患の鑑別・観察に用います。 一歩間違えば過剰診療・過剰医療になりますが、出来る事は精いっぱい提案していきます。 そしてこれなら安心とか、この状況は専門医に行くべきだと伝え、背中を押すのが我々の仕事でもあるのです。

今までにも増して、やれる事はこれからも邁進していきます。

2010年06月27日

ダメダメドクター、馬や牛じゃ無いんだから最終章

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で、話は最初の人間の二本足に戻る。


構造的にも腰痛的にも、二本足が原因的な発想はつじつまが合わない事は此処まででご理解いただけたであろう。

ここで馬や牛を例にとって話してみたい。

牛や馬は立って寝る事が多い。 もちろん横になって寝る事もあるがそれらは環境に大きく左右される。 本来夜半に2~3時間寝る程度で昼間断続的に短い仮眠をするのが一般的であるらしいが、人と近しく生活している馬は本当に安心する環境だと理解し、昼間であろうとも横になってぐっすり眠ってしまうらしく、近所の人やそこを訪れた人は死んでいるのではと思うほど熟睡する事もあるそうだ。

確かに野生動物はいつ襲われるかわからないから、熟睡では無く短く浅い睡眠を、脳を完全スイッチオフでは無く、常にある程度身体反射行動をとれるように脳から命令を送り続けているのだ。

しかし我々人間は、それらの動物より遥かに脳が発達し、その脳を動物のそれらと比較にならないほど多く活性・活動、活躍させながら生活を続けている。 その結果脳がもの凄く疲労し、完全スイッチオフにして休む必要性が生まれたのである。 筋肉・二本足だからという問題だけでは無く、脳の問題でも深い睡眠と言うのは必要不可欠なのである。 また、逆の理解で考えてみると深い睡眠、熟睡出来ない理由も自ずと少し見えてきたりもする。


最後は少々横道に逸れた話になってしまったが、単純に二本足で腰に負担で、潰れて腰痛でなどと見た目のイメージでとってつけた説明するような治療家は、素人と同じレベルだと、是非見切ってもらいものだ、諸君!

2010年06月26日

ダメダメ腰椎、ヘルニア偏

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昨日の車の運転の続きから。


そもそも人間の背骨はきれいなSの字を描いてカーブしている。 それが正常であり、それが普通であるように椎骨や椎間板、お互いの形や位置関係が出来上がっている。
たとえばもともと前弯を描いている腰椎を、無理やり真っ直ぐに引っ張った状態のお互いの位置関係をイメージしてみて欲しい。 当然椎体前部の位置関係は狭くなり、そこだけ画像で観れば、『あ~、狭くなってるね』だし、狭くなればその間にある弾性のある椎間板は押され潰され、歯磨き粉を後ろから押した如く、後方へ押し出されたように映り、そこだけを診たドクターは『あ~、飛び出てるね、ヘルニアだね』になる。

ホント、小学生の図画工作レベルな形状認識しか持ち合わせていないとしか思えない。
潰れてヘルニアでは無く、腰椎の前弯損失が潰れたように、押し出されたように映っているだけであり、前弯損失するような姿勢・生活、痛みが出るような事柄があるのだ。

痺れが出たからヘルニアだなんて愚の骨頂。 しかも神経分節にまったくそぐわなくてもだ。

ダメダメドクターは明日の最終章へと続く...

2010年06月25日

ダメドクター、解剖・構造以前に図工じゃネ?!

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是非タイトルを今どき若者っぽく語尾上げで読んでもらいたい。 別に意味は無いが。


さて、『人間は二本足で立つようになったから腰痛は宿命』などと昔から言うが、これは人体構造学をしっかりと学んだ者であれば大間違いな見解であると気付く。

背骨がまっすぐで椎間板が圧迫でなんて、小学生の目線で診た診察能力。 なら寝てたら全員腰痛は出ないのかって事だ。 

人間の骨格構造的に立位関節にとって、とても安定位である。 荷重を骨と肉に上手に分散し、結果数時間の立ち仕事もできる。 

実は二本足、立位が悪いのでは無く、立位になったから『座る』という動作・行為が生まれたのだ。 ウマやウシは椅子には座らんだろ。 この『座る』という座位が腰部には大きな負担となるのである。  だから長時間座り仕事をしていると腰が痛くなり、座って居られなくなり、立ち上がりたくなって反り返りたくなってなのだ。

この在位と言うものが、主に『仙腸関節』の緩みを生むポジションなのだ。 捻挫と一緒で、関節の定義としてグニャッとすると、緩むと離開すると痛みを発生するのである。その副パターンの一つに電車での通勤がある。電車中での立位、これは歩かずその場でジッと、しかも振動揺れで振られ揺すられ、緩みを誘発してしまうのだ。 車の運転で発生する腰痛もコレマタ同じ。


そもそも今回は、何故ダメドクターが見誤るかと言う事を書こうと思ったが、長くなったので次回へ。 更にその次は動物の睡眠について書こう。

う~ん、腰痛は牛や馬の睡眠まで理解出来て、はじめて治せるのダヨ。 わかるかな~?!

2010年06月24日

肘が痛いの?手首が痛いの??続編

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最近の肘特集の続き。

マニアックな患者さんからの質問もあり、少々補足。

解剖学・臨床応用学をもとに診察診断、治療を行うのが通常。 だがそこには多くの思い込みが発生する。

手首・肘の障害、特にスポーツをするという患者で見落とされがちなのが、昨日も登場した腕橈骨筋。 この筋肉のせいで肘も手首も痛くなるケースがあるのである。

この筋はおもに肘関節の屈曲動作を担うのだが、更に詳しく考察すると通常の屈曲動作では無く素早く、特に伸展運動で生じた遠心力に拮抗するときに最大に作用する筋肉なのである。

単なる見かけ上の動作解析、バイメカでは無く、どうすると、どのような時に痛みが出るのかを患者の訴えから正確に引き出し、精査しなければならないのだ。

これには知識だけではなく、治療する側の人間性が大きくモノを言う。 聞き出し、引き出せなければ何も生まれないのだ。

5年10年で培われるものでは無い。 もちろんボケっと10年20年いれば身に付くものでも無い。 日々自分自身と向き合い、戦える者だけが身につけられる人間性から生じる技なのだ。


人生これ戦いである。

2010年06月23日

腱鞘炎に手根管、手首痛いの総まとめ

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肘に続いて手首も多い。 やってるスポーツは一緒でも、ある患者は肘が、またある患者は手首がと言ってやって来る。

それをテニスをやってる人はテニス肘、野球なら野球肘、ゴルフはゴルフエルボーと言った具合に片づけられて治らないでやって来る。

手首の場合、たいていが肘の使い方が悪い。

先日もある患者が手首が痛いと言ってきたのだが、明らかに腕橈骨筋が悪い。 触って押して固い痛いでは無く、触る以前から診る前から話でわかる。

疼痛の解消に当たっても、その筋肉を押す揉む電気で無く、その筋の使い方を再学習させ、肘が肘の役割を最大限に発揮できるようにし、結果手首の負担を軽減させる。

上っ面な治療は資格があればバカでも出来るが、総合的なコンディショニング再構築はそう簡単に誰にでも出来るものではない。

骨や筋肉が症状の中心にあるのではなく、その患者・選手が一人の人間として、個としてを中心に、その個が個として強くなる事を考える。 行き詰まった時に本を開いている人間には任せられないのがコンディショニングの再構築なのだ。 小生のまだまだ修行中なのだ...

2010年06月20日

テニスエルボーと肘内症

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とにかく多いんです。 テニスエルボーの患者さんが。 

小生はお付き合い程度しかテニスはしませんが、なんでまた昔から多いのか。今もオーバーじゃ無いのですが何十人もいます。

どの患者にも必ず言うのが、『痛いからと言ってテニスを辞めなさい、休みなさいとは絶対言いません。そもそも休めるぐらいなら来てないでしょ!! だから私も頑張るから貴方も頑張りなさい!』 


テニスエルボー、テニス肘と呼ばれるこの症状、正式には『上腕骨外側上顆炎』といいます。 使いすぎ症候群とも呼ばれますが、そんな事は無い。 なら、プロテニスプレーヤーは皆肘痛くて休んでますわな。

使いすぎは一要因であって原因では無い。 ではどうやって治すか?

そもそも肘の外側(上腕骨外側上顆)には手首を伸ばしたり、指を伸ばす筋肉が付着しており、何らかの要因で上腕骨外側上顆に負担が掛かり、炎症を起して痛みが出ます。要は筋や腱の炎症と判断されます。

ウチには接骨院や整形外科で散々治らず長引かせやって来る患者が殆ど。 スポーツ、テニス、肘の外側が痛いからテニス肘、炎症ねと安易な判断・治療の結果なのが全ての災い。まぁ、患者にしてみればどうしょうも無い話なのだが。

最近多いのが肘内症。テニスをある一定以上のレベルでされている方。上橈尺関節の運動を丁寧に診察、治療していく。ただそれだけです。

どんな重症なテニスエルボーであろうと、僅か数回で必ず治る。 安易な思考で診立てる治療側と、近い安いで無駄に毎日治療に行き続ける安易な患者。

良くも悪くも安易だと言う事ですわ。

2010年06月03日

筋肉注射で残念でした。

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トレーニングで肩を痛めたと言ってやってきた学生さん。 よく知っている患者さんのイケメン息子さん。

日中痛め、近所の整形に行ったのだが、やはり不安で来院。

来週にはどうしても出たい試合があるので少しでも早くと話したところ、注射を打たれたと。  コレがまたビミョーな結果に。

先ず身体所見と打った筋肉が合わない。 どうやらザクッと僧帽筋に打たれたようだが、MMT等をやるまでも無く全く動作と合わない。

超音波等、治癒を促す処置もしたいが当然この状況では、当日は無理。

肩甲挙筋であるのだが、他部位によって主訴部位への負担軽減を図るしか出来ない。

当然、トレーニング種目のスキル・テクニックにも問題がある為、正しい指導も必要。
特に限界域での。


楽だよなぁ~、注射打って、薬のんで、湿布貼って、自然治癒でも誰も不満に思わないんだから。

まぁ、そんな患者が毎日ワンサカやって来るのがウチだから、仕方が無いが...

2010年05月29日

腱板構成SITS

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今年に入り、患者さん達の口コミのお陰でウン十人もテニス愛好家の患者さんが観えてます。 ホント、この不景気のさなか、感謝いたします。

さて、肩甲下筋(けんこうかきん)、棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょくかきん)、小円筋(しょうえんきん)の4つの深層部の筋肉からなる “SITS筋”  。日本で一般的なのは腱板(回旋筋蓋)とかローテーターカフという名称。 肩関節を安定させ、特に激しい肩関節の運動には欠かす事の出来ない重要な筋肉。 個々の障害の患者さんが最近多い。

やって来る患者、スポーツ選手は今まで散々、押されて揉まれて治らずやって来る。

ココから先がウチの真骨頂。 先日のメディスンボールなんかも場合によっちゃ登場する。 1年以内なら10回ぐらいの運動療法で大抵は解決する。

まぁその10回が頑張れない患者さんだから、今まで治っていないと言えばそうなのだが。

今年は概ねココまでこの手の障害はパーフェクト。 でなきゃ紹介なんて夢のまた夢だもんな。 腱板断裂リハもそろそろやって来る予感だし、スタッフ達にはいい勉強でしょう。 そうで無きゃ、年寄り肩揉み治療院辞めてウチにやって来た意味無いしね。

さて、今日も頑張るとしますかな。


2010年05月13日

手足冷えないでよく眠れてますか?松果体。

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昨日の扁桃体といい、たまには真面目に書いてますナ。

昨日一気には書ききれなかった、今日は松果体について。

機能としては、概日リズムを調節するホルモン、メラトニンを分泌することでよく知られる。

脊椎動物には光にさらされると松果体で酵素、ホルモン、ニューロン受容体に連鎖反応が起き、この反応が概日リズムの規則化を起こしていると考えられる。 一部コピペではあるが、松果体は子供では大きく、思春期になると縮小する。性機能の発展、冬眠、新陳代謝、季節による繁殖に大きな役割を果たしているようである。子供の豊富なメラトニンの量は性機能の発展を抑制していると考えられ、松果体腫瘍は早熟をもたらす。思春期になると、メラトニンの生産は減少する。松果体の石灰化は大人によく見られる。

縮小や石灰化などと言うと何だかイメージ悪いが、それが正常なのである。 

ヒトにおけるメラトニンの血液中濃度は昼に低く夜に高いサーカディアン・リズム(概日リズム)を示し、睡眠と関連している。夜行性の生物の場合も同様なリズムを示す。脳の松果体の他、植物などにもごく微量であれば見出される。また、化学合成で製造できる。抗酸化物質として働き体内の酸化を押さえる。

生体リズムの調節作用・催眠作用をもたらすメラトニンであるが、深部体温低下作用を引き起こしてしまう事もある。

眠れないからメラトニンとう一般常識はあるがその逆の作用、たとえば常にいつも眠気がある、寝足らないからスッキリしないのでは無く、寝たいという欲求が多いのせいでスッキリしないや、常にいつも手足が冷える冷えると言う可能性も、このメラトニン、松果体の可能性もあるのではないか。

以前も患者でいくら寝てもスッキリしない、睡眠障害だと言って病院からメラトニンを処方されていたようだった事があるが、真逆な可能性もあるので中止の提案・説明を行い、昨日も一部書いたが小生なりの改善アドバイスをさせてもらった。 少々時間はかかったが、その後予後は良好のようだった。 その患者さんは、結果長年まったく真逆な対処をしていた事になる。 『冷える』と言っていた小さなその言葉が、結果ヒントになったのである。


ネタ満載のTV脳科学番組では無く、真摯に向き合って治療・カウンセリングしたいものである。

2010年05月09日

肩甲胸郭関節可動改善モビライゼーション

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一般外来では腰痛が主訴である患者が多いが、事これがスポーツとなると肩・膝関節の主訴が俄然増える。

肩関節周囲は5つもの関節から構成される複合体である為、その解剖学的理解の深さが要求される。 しかし先日も書いた通り、解剖学的考察に重きを置くあまり見落とされる項目が多いのも、肩関節障害でやって来る患者に多い特徴である。

5つの中でも更に特に多いのが“肩甲胸郭関節”。通常の関節とは少々違った定義である肩甲胸郭関節。それゆえに発想を180°変えて臨まなければならない。

通常、関節は関節包と言う袋で包まれ、その中に滑液と言う潤滑を担う液体があり、そのお陰で滑らかにスムーズに、安定して動く・動かす事が出来るのである。 しかし肩甲胸郭関節は関節包に包まれている訳では無く、様々な筋肉によって機能的に関節のような働きをしている。 よって、どれか一つの筋肉の働きが悪くても動きのスムーズさを一気に失ってしまう。

まぁ、本に書いてあるような事をズラズラ書いてみたが、この肩甲胸郭関節に関しては、解剖的構造だけでは全く役に立たない場合が多いのだ。 特にストレッチだ筋トレだとばかり指導するようなところでは、この言葉の意味は皆目見当もつかないであろう。

以前ヨーロッパの、ある陸上競技のトレーニングで小生もまだ若い頃に学んだのであるが。

昨日も長年にわたり肩関節障害で悩んでいる患者に、側臥位で肩甲胸郭関節、およびT2、3関節、胸腸肋筋、仙腸関節へのアプローチで関節可動は120°から一気に180°に改善される。 そして大切なのは次回以降、決して同じアプローチを毎回しないと言う事にある。 この理由はあえて書かんが、机上の理論の勉強ばかりしていない指導者・治療家ならいわずもがなであろう。

この春からやってきた新人君の目を丸くする姿に毎日ほくそ笑む小生は、やっぱり悪趣味なのだろう...

2010年05月07日

整形外科との最大の違い

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幾度となく過去書いているが、ウチを訪れる患者の殆ど全てが病院や鍼灸・整骨でお手上げ状態でやってくる。

整体でもマッサージでもカイロでもまったく無い、180°違う取り組み・治療を提案するのが我が院の最大の武器であり、特徴。


それらはいったいどういう事であるのか?!


テーマは “積極的な身体活動に勤しめる要に” である。

捻挫であれ骨折であれ、脳血管障害(CVA)であれパーキンソンであれ、スポーツ選手であれ一般人であれ、健康的に今以上に動けるようにする事を第一に考えた治療を提案・構築する事。 ただ単に痛みを止めたり、楽にするだけの治療では無いと言う事。


通常の院では、“構造と解剖”という知識の二本柱を中心に治療・診察を組み立てる。

だがウチではそれが少し違う。

“構造と行動” と言う事が中心にあり、そこから動作・運動へと発展していく。 

解剖学は大変重要であるが、そこだけに強く捕われているといつの間にか視野が狭くなり、目の前の事に固執してしまう。 今、目の前で苦しんでのた打ち回っているのであれば別だが、院外の行動環境で痛みを訴えているのであれば、先ず理解しなければならない事は違ってくるのだ。 その優先順位を間違えると、永遠に机上の理論をすり合わせようとする治療になってしまい、結果治らず、理解されずやって来るのだ。

根本的に思考のプロセスが違うのである。


しかしこれは文章にすると簡単であるが、患者側であっても治療する側であっても、既成概念が多くを邪魔をし、真の答えに辿り着くのは非常に困難である。

重篤とはどういう事か? 重篤では無いのに長引くのは何故なのか?! そこに心底疑問を持てる患者ほど、驚くほど早く治る。 我々はそこへ辿り着く道順を提案するだけなのだ。 治療家や先生と言うより、ガイドやコーディネーターと言った方が正しい表現なのかもしれないが。 

すべての患者にとって優秀なコーディネーターになれるであろうと、当院は自負する。

2010年04月23日

ドイツ・フランスの解剖学

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ハードルが高いんです、最近。

医学部の学生なんかが来たらシドロモドロで。(笑)

基礎医学を話しても意味無いですが、先方が知ってる知識の範囲で納得できる説明をするのが一番で。

ドイツ医学は基礎医学という理論に固執しすぎて、若干実践的な臨床医学を軽視しという意見もあるが、やはり基礎は大切。

そもそも医学は19世紀の戦場で大量の軍医を必要とするようになってから、近代医療の発達を促すようになった。 負傷兵への輸血や、極寒地での負傷兵など、尊い犠牲の上に医療の発展は成り立っている。

19世紀中頃になると、医学教育と化学の接近に伴って大学や医学校から切り離された研究所も設立され、“病院の医学”から“実験室の医学”へと変貌していった。 特にフランス医学はヨーロッパ医学の最先端であった。現在の解剖学はフランスが中心。

一方のドイツは18世紀の実験医学等を通して、19世紀後半から20世紀初頭にかけて全盛時代を迎えた。数多くの研究者たちが現れて基礎医学が飛躍的に発展した。19世紀のドイツ医学は基礎医学における多大な貢献であったと言える。

現代ではアメリカ医学が中心であるが、やはりそれまでのドイツやフランス、ここでは触れなかったがスイス医学を抜きにして、現代医学を語る事は出来ないのである。

「一を聞いて十を知る」と物事の一端を聞いただけで、そのすべてを知ってしまうという事であるという、とても聡明(そうめい)である事を言い表す孔子の言葉だが、若くしてこの世を去った一番弟子の「顔回」がそうであったのであり、孔子自身ですら自分は一を聞いてもニしか知り得ませんと言い残している。

真の優れた人間ほどおごらず、一局面では無く多くを知る努力を惜しんではいけないのである。 たった数個の講義や講習、テクニックですべての患者を治せる訳が無いのであるから。

2010年04月21日

奇をてらうにわかスポーツトレーナーに、真の運動学を。

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先日、あるスポーツ選手のブログを読んでいて、そこに書き込まれているコメの中に小生と同業のような方たちの解析ちっくな文章を読んで感じた違和感を書いてみよう。

といってもいつも述べている事なのであるが、“運動学” と言うモノの捉え方が根本から間違えているのだ。


本来、正しくは “人体運動学” と言うモノが頂点にある。 スポーツ愛好家なら一度は耳にした事があるだろうが、kinesiology(キネシオロジー)のそれである。

実はそこから学問は “運動学” と “運動力学” に分かれる。 運動力学とは運動を起こす力を対象にした学問。 体育学的によくいうのがコレ。 やれ筋肉だ筋力だと言うのは運動力学でしか考えていない証拠。 昨今、とってもお勉強が出来る若輩トレーナー諸君がバイメカとよくいうが、とっても視野が狭い事も多々ある。 だから嫌みも込めて若輩と言わせていただく。

さて問題はもう一つの本来の “運動学” と言うもの。 運動の幾何学的偏位を扱う学問なのであるが、たいていのプチ運動学好き指導・治療家の輩はここ止まり。 フォームがどうだとか、肩が身体が骨盤が歪んでいるからそれが原因なんていうのか分かりやすい例。 運動学は更にここから “骨運動学” と “関節運動学” に分かれる。

“骨運動学” は筋の影響を取り除いた状態で他動的な屈曲・外転・外旋などと表現される骨体の動きを扱う分野である。先ず正しく骨運動学の知識・考察があって、はじめて筋が硬いとか柔軟性がとかを語って欲しい。 

さて最後の来るのが “関節運動学” 。 これは文字通り関節面の運動を対象にした学問である。 関節内では見掛け上とは違った動きをしている事がある。それらを理解し、治療するには更に、 “関節包内運動” と言うものを理解しなければならない。

これらすべてを学び、理解できて初めて治療家だ、スポーツトレーだと言えよう。

だが残念ながら25年になる経験の中で、そのような存在に出会った事はホンの数例だった。 殆どが勝手な思いつきや浅い知識、他人の受け売りで脳だ、神経だ、連動だまで語ってしまっている。 


お願いだから、純粋なスポーツ選手や一般人を騙さないで欲しい...

2010年04月17日

つき指、引っ張りましょうヨ!

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最近の日記は難しくて面白くないというご意見を馴染み患者から頂き、今日は方向替え。


昔はつき指をするとよく引っ張ったモンだが、最近は引っ張っちゃダメだと言う。

んでは、何故引っ張ったのか? 引っ張って余計悪化した経験がどれだけあるのか?!

そもそも何で引っ張るとイイと言う話になったのか??


昨今は何でもかんでも、『どうなんだ? どっちなんだ?! どれがいいんだ??』 と決めつけりゃイイと言う、頭の固い視野狭狭の上っ面知識人が多い世の中。 しかもビビりでヘタレとキタもんだから、損しない方、辛くない方ばかりを信じやがる。

損傷度合いの高いつき指を、そもそも引っ張って良いか悪いかぐらい子供でも考えられる訳だ。 自分で自分の身体の事も考えられない、ケツの引けたガキ大人がと~っても無難に引かない方がイイと言ってるダケ。

重篤ならば引くのが良いか悪いかなんて、そもそも論外。 

頭のイイ人ならば、ココで引っ張った方が良い理由も考えてみる。

損傷した軟部組織は、筋膜・筋肉と、時間経過とともに拘縮を起こす。 硬くなって守ろうなんていう正当な防御反応でもあるのだが、当然回復期間にも様々な悪影響も及ぼす。

それらを最小限にとどめる、唯一にして最大の防御方法が、 “動かす” と言う事なのだ。

常識的な状況で、常識的に引っ張るのあればメリットも多いのだ。


要はつき指を引っ張るのが常識的じゃ無いのでは無く、そんな事を言う奴が常識的じゃ無いと言う話のオチだ。  う~ん、やっぱりわかりづらいか...

2010年04月14日

検査でワカリャ、世話ネ~ヨ。

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過去幾度となく書いているが、諸外国でよく言われる整形外科の在り方。 文字通り、“外科” 的に “形” を “整” える学問。

当然検査・診断も、形状に留意して行う事が多い。 

折れた・切れたや、逆に形状に異常が見受けられない場合であれば問題無いのであるが、もっともダメなのが中途半端に異常がに使った場合。 『ちょっと潰れているねぇ~』とか、『骨が、軟骨がささくれ・尖っているねぇ~』が立ち悪い。


腰痛や関節痛は整形外科では無く、“神経内科”だと言うのが正しい。 何で痛いのかなんて素人に分かる訳が無い。 明らかに折れて切れていれば別であるが、何で痛いのかを見極めるご専門の診療科目が神経内科なのである。

通常の内科でもそうだ。 熱っぽく、風邪っぽく行ったとして、いきなりレントゲンや血液検査などしないだろう。 一番最初は先ず問診。 椅子に座っていきなり喉診る先生などいる訳が無い。


昨日のブログでのスポーツトレーナー。 お勉強のできるとっても頭のおよろしい子たちは、決まって身体を動かせたり動きを見たりから始める。 よりメディカルな知識がある者は体幹の前後屈やSLR、ケンプ等の身体検査をしたがる。

検査が悪いのではない。 検査はあくまでも確定診断であり、それ以前、問診・視診・触診の段階で、診断はほぼ済んでいなければいけないのだ。

たとえばナフジガーテストなどは、小生のように高度医療施設で無い場合、髄膜腫など受け止める事が出来ぬ症状の精査の為に、検査の優先度が上がる事は稀にあるが。

スポーツ選手など、動作によって障害が発生する場合も同様に、動きをみる以前にいくつかの可能性が既に頭に浮かんでおり、動作解析等は必ず確定の為に用いなければならない。 ただし、動作改善を専門とした指導者であれば必ずしも上記の通りである必要はないが、腰痛や関節痛、術後予後に取り組む者であれば、真っ先に患部を触し、動かすなどはあり得ないのである。


“治せない者が治すべきでは無い” 


本や検査で治るのであれば、世の中痛みで苦しむ人は居なくなるであろう。 ちなみに我々が専門家として行う検査は、レントゲンやMRI、動かして分かる検査より精緻なものであり、講義や学校で誰もが身に付くものでは決して無く、それがプロなのである。

2010年03月27日

極々一部なマッサージ治療とモビライゼーション

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本来患者は健常時と同じ動作、生活を求めてやって来る。

いわゆる、“QOLの向上” が必須目的になる。

立ち、歩き、円滑な身体活動、より動けるようになりたくてやって来るのだ。

当然、治療ターゲットも“動く”と言う事に絞り込まれる。

さて、ここで我々術者は動けるようにする為の事をカッコ良く表現しようとして、“モビライゼーション”という言葉を良く使う。 しかしこの言葉を若干誤解して使っている者もいる。

本来、モビライゼーション(mobilization)とは“ 動態化, 可動化, 流動 ”という意味であり、我々的に言うところの“動きをつける”という事になる。

だが、何故か少々固有名詞的な使われ方も多く、特殊なテクニック的に解釈している術者も多い。

動きを阻害している理由は骨格筋や関節包、神経系等数多くある。 それぞれに様々なモビライゼーションテクニックが存在する。

ウチにやって来る患者の9割以上が整形外科と接骨院で治らないという患者。
その殆どすべてが、前述のように動けるようになりたいと言うのだが、サポーターやテーピング等で動かないようにしてずっと誤魔化していたり、数あるモビライゼーションテクニックや理由があるにもかかわらず、ずっと筋肉だけ、マッサージと言う手法だけを永遠に続けていたりするのだ。

マッサージは数あるモビライゼーションの中の極一部の手技であり、全てでは無い。 それを理解して術者は治療にあたらねばならない。 スポーツだって一つのトレーニングだけを何年もやっていて良いとは思わないだろう。 多角的に身体に刺激を与えて、初めて次のステップへと進めるのだ。

広い視野と柔らかい頭。 他人の模倣にならない治療。 偽物はいつまでたっても偽物と言う事だ。 

“治らない” のでは無く、 “治して無い” と、お互いが考えねばならないのである。

2010年03月25日

自転車、ロードレース、ぺダリング、膝が痛い。

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小生的にはかなり本格的に自転車ロードレースに取り組んでいると思う、馴染みの30代男性患者さん。

先日練習中急に膝が痛くなったとの事。 過去一度も膝なんか痛くなった事が無いと言うのに。

症状を聞くと、自転車に乗ると膝関節外側、時に全部にかけて痛みが走るという。しかもペダルに足を乗せただけでも痛いらしい。 にもかかわらず、ジョギングをしても全くなんとも無いとの事。

さて、このブログを読んでいる同業者・スポーツ愛好家の諸君で、この3行の情報で原因が診立てられねば、治療はおろか、ケアの知識も論外と思って間違い無い。

膝関節周囲組織、関節構成体では無い事は容易に考えられる。 当然全ての膝関節周囲検査でオールクリアだ。 やれ靭帯だ、半月だと思ったのであれば、この辺で読みやめた方が賢明かもしれん。
これは学んでわかる問題では無く、発想・思考の柔軟さ、視野の広さの問題であるから、無理な者には無理である。

奇をてらった発想をしろと言うのではなく、PQRSTを常に思考から外さずにいれば自ずと見えてくると思うが、過去無理な者には何年言っても無理であった。

小生のブログにしては珍しく答えを書いてみよう。

誘発部位は腸脛靱帯であり、起因部位は大腿筋膜張筋でる。 誘発要因はぺダリングにあり、質問したところ最近ペダルを変え、少々固定力の強いものにしたそうだ。
結果、改善必須部位は腸腰筋群なのだ。

前屈位での姿勢保持力低下が大腿部緊張を生み、パワーで補完していた物が逃げ場を失って発症したのが今回の結論である。

具体的な治療方法は当然割愛させていただくが、これは小生の問題では無く、その患者さんが正確にデータを送ってくれた事によって導き出された結果の一例である。 一方通行の知識や情報では無い、お互いがお互いでという気持ちの産物なのだ。

今後、再発防止の為の治療・ケアを実施していきたい。

2010年03月19日

もっと早く来ればって、いつ?!

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そもそも当院へやって来る患者の殆ど全てが、数か月間整形外科や接骨院、鍼灸で治らないといった人である。

『もう少し早く診せてもらえれば...』と言う事が多々あるが、では、もう少し早くとは一体どのくらい前の事を言うのだろう。

一例として、関節可動の制限を書いてみよう。

臨床症例の関節可動域を縦断的に調査した人間・患者そのものデータは殆ど示されていない。 それはそうだ。現実的に不可能だ。 ただし、実験動物モデルにおいての関節可動制限進行状況調査データは国内外に多数ある。

それらによると、関節不動にした場合、最初の4週以内の進行が著しく激しいとの方向があった。これは他の同様の実験によっても同じ結果であった。

要は、最初の1ヶ月間がもの凄く重要なのである。 

であるから、最初は安静にして、テーピング、サポーターしててねでは問題外なのだ。

我々施術側もその事実をしっかり認識し、後手後手にならぬ治療を行わねばならない。

2010年03月17日

運動後には鍋料理

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運動前や運動中に何食ったら良いかと言う質問は受けるが、運動後に何食ったら良いかという質問は少ない。

だが筋肉をつける、例えばボディビルなどはファーストだ、スローローディングだと運動後の食事にもの凄く気をつける。

筋肉をつけるも回復させるも同じ事。 良い成績を残す、パフォーマンスを上げる事だけ気を配り、あと知らねでは如何なものか。

最大強度での運動の場合、筋肉への血流量は安静時のおよそ20倍になる。 と言う事はどこかの血液を筋肉へ持ってきているのである。

さてどこだろう?!

答えは内臓、主に消化器からである。 わかり易いイメージで言うと、急に運度すると横っ腹が痛くなるのは内臓諸器官が虚血状態になるのが良い例。

筋肉だけに限らず、運動で内臓も消耗しているのだ。

運動後の食事は、消耗したエネルギー、主食(炭水化物)も必要であるが、試合前に不足がちな野菜やタンパク質もしっかり摂る。 しかも弱った内臓の負担を減らす為、油脂を控え柔らかめで消化が良い、“鍋料理” などは最適である。

よ~し、頑張ったから今夜は焼き肉ダー!! は、なるべく避けたいものだ。  たまには良いケドね。(笑)

2010年03月06日

ぎっくり腰が一回で治るメカニズム

昨日の続き。

『いや~、あの先生んとこでぎっくり腰が一回で治ったよ!』

なんて話をよく聞くであろう。 

全ての患者、症状が一回で治るわけでは当然無い。 しかし、ある特定のパターンに関しては限りなく1、2回で何事もなかったようにスタスタ歩いて帰られる。

当然どこかを痛めたのだから、痛い。 

患者は痛いのを治せと言うが、治療する側はそんなレベルの発想では駄目だ。 痛みを取る治療をするのか、動けるようにする治療をするのか考える。 患者は深層で何を求めているのか。 痛めたところと、動けなくしているところが同一とは限らない。 むしろ臨床上では、同一でない場合の方が多い。 簡単にいえば、今まで痛いとこだけ治療を受けていたから治らずやってきたのだ。


さて、ココからが昨日の続きになるのだが、痛めたのはスタビリティの部位だとしよう。 痛めたところを守ろうとしてモビリティの部位も硬くなり、守る。 当然動かない。 最低限の部位のスタビリティを判別・確保し、歩けるようになのか立てるようになのかを見極め、それに該当するモビリティマッスルに正常な動きをつけるアプローチを行う。

見極めもせず、そこら中の筋肉を揉んでたとえ偶然良くなったとしても、治療家として失格だと自覚が無い者もいる。 患者はその自覚の部分を見極める。

ガンガン先生にに突っ込んでみるのも、これまた一興である。

2010年03月05日

運動中は痛くないが、運動後に痛い訳。

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例えば筋肉を動かすための筋肉と、安定させるための筋肉に分けて考えてみる。 前者はモビリティマッスルと言い、後者はスタビリティマッスルと言う。 この事は以前にも少し触れた事があるが、より砕いて書いてみよう。

テニス・ゴルフすると腰が痛いという患者がよく来るが、と言う事は痛いながらもテニス・ゴルフは出来ているという事。 そもそも痛くて出来ないのであれば、出来ていないのである。

より詳しく時間発症を聞いてみると、運動中よりも終わった後が痛いという。 (もっとも、運動中も痛くない訳ではないと、ウニャウニャ言うが。)  この場合、運動中は動かす為の筋肉 モビリティマッスル かしっかりと活動し、動作と同時に安定も生んでいる。

しかし、運動を終えひとたびその活動を解くと、 スタビリティマッスル がその安定を一気に荷ってしまう事になるのだ。 捻挫したグニャグニャな足首で片足立ちするようなものである。  ソリャ痛い。

動きを優先して治療をするのか、スポーツを辞めろと言い放ち、治療をするのか。

今現在、最新のスポーツ界では万国共通で前者である。 辞められないから痛いのであり、辞められないから困っているのである。 それを理解せずして、親身な治療もあったモンでは無い。 単なる独りよがりな、知ってるだけの事をした治療である。 

ウチは過去一度たりとも運動を辞めろと言った事が無い。 その答えが少しでも伝わる事をこの文章で願う。

2010年03月04日

痙縮・拘縮 、関節可動

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人間誰しも、加齢による関節可動域の変化を避ける事は出来ない。

しかし、傷害・疾病による可動変化は年齢相応な状態に戻さなければならない。そもそもそれが我々の仕事なのである。

例えば在宅生活を送っている脳血管疾患による片麻痺者、あるいは両麻痺者数百名に関節可動検査を行ったところ、対象関節の7割、運動方向の5割、対象者一人当たり平均10.9関節、28.6運動方向に可動制限があり、しかもそれは全ての患者に認められたという。

そのような事実を踏まえたうえで、根拠に基づいた治療が出来ているであろうか? 

関節可動制限は皮膚や皮下組織、骨格筋、腱、靱帯、関節包などといった関節周囲に存在する軟部組織が原因の場合と、関節軟骨や骨と言った関節構成体そのものの原因がある。 それ以外にも神経等があるが、上記原因ですら正しく考察されていないケースが多い。

果たして徒手療法、理学療法において、たとえば各筋部位による動的張力・受動的張力の違いまで考え処置をしているのであろうか? 張力考察など、実に初歩の初歩なのであるが。

理論を何も考えず受講・丸暗記をし、考えもせず患者に治療も行う。 いやはや実に恐ろしいものだ。

ストレッチ、トレーニングにしても同じ事。 ある意味、トレーニングの方が難しかったりする。 

動くと痛い、動けるようにしたいのであれば、やはり真の治療家で無いと難しいであろう。

2010年02月27日

喘息も理学的療法・運動療法で。

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ウチの特徴のひとつ、腰痛・頭痛・肩コリ・関節痛以外の症状でやってくる患者が多いという事。 

あまりズラズラ書くと過剰医療、過剰診療と言われかねないので程々にしておくが、困っている患者に何かできる事は無いかと考えるのが我々の仕事。 もちろん法外な金額や眉唾っぽい要素を完全除外した、EBMに基づいていると言うのが大前提であるが。

最近も多い症状の中に “喘息” がある。 

喘息にも様々な種類があるが、相談が特に多いのが “運動誘発性喘息” と言うのがある。 文字通り、運動中または運動終了後5-10分後に喘息発作が起きる形の喘息。 子供・大人、特に年齢限定なものではない。


少々古いデータではあるが、ロサンゼルスオリンピック時のアメリカ医師団調査によると、オリンピックに出場したアメリカの選手の中で、約40人の選手がこの運動誘発性ぜんそくを持っていながら、良い成績でメダルを取ったというデータがある。この結果からこの運動誘発性喘息が起きたとしても専門医と相談して、きちんと管理すればまったく支障なしに運動をすることができるのである。


さて、問題は何処の誰が管理してくれるかという事だ。 たいていの患者が、管理などのケアを除外し、薬物だけの対処に頼ってしまう。

そもそも喘息とは、自律神経(交感神経と副交感神経)によって引き起こされる事も多く、
その自律神経がうまく働き、気管を拡張し、タンの量を減らし、喘息を楽にする。副交感神経はその逆の働きを助長するものと考えれば分かり易いか。 正常の人はこの自律神経がうまくバランスが保たれており、喘息の人は精神的、心理的に動揺しやすい傾向の場合も多く、不安感、ストレスなどで副交感神経が異常に高まることがある。 それはなかなか薬で改善されない訳である。

副交感神経の働きを管理する方法の一つに、 “心拍間変動” を管理すると言う手法がある。 むしろこの方法しかないとも言えよう。 当然当院にはその設備が整っている。 学生時代・社会人時代、ともに心拍・持久トレーニング、呼吸器・循環器の勉強が小生の専門分野である。


本気で改善してみようと思う方は、是非相談してみてほしい。

2010年02月13日

固有受容性神経筋促通疼痛除去

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小生がPNFに出会ったのは、もうかれこれ25年ほど前になる。

当時は今ほど学習する手段が無く、トレーニング的要素を主眼に置いたテクニックとして理解していた。 現在では効率良く神経筋機構の回復を促進する手技として、トレーニング、ストレッチ、リハビリテーションと、様々な効果効能を狙った手技だと理解が広まっている。

何故今更こんな事を書いているかと言うと、実は現在、個人的に少々レポートを書きまとめている。

受容器を刺激する方法としてのPNFで、スタビリティマッスルを使い、関節の圧縮・牽引、筋の伸張、運動抵抗をおこし、たとえばギックリ腰のような仙腸関節障害の患者、特に急性期後の動作初期に発生する疼痛を、多裂筋群で圧縮・安定を図る事により除去を促す臨床結果を書いている。

再発防止はもちろん、ある一定以上なかなか改善されないケースに大いに成果を生んでいる。

ただしこの場合、テクニックによる有為さより、いつ・どのタイミングで行うか。こればかりは施術側の患者に取り組む姿勢によるところが大きい。


何かの時に、そのレポートに目を触れるときがあったら是非読んで見て頂きたい。

2010年02月11日

整形外科の先生、ごめんなさい。

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最近またまた新規外来が増えてきました。 ありがたい事ですわ。

そんな新患の人の為に、整形外科についてクドくはなるが再度書いてみたい。


皆は腰痛の場合、通常、常識的に何科の病院へ行くであろうか? まぁ普通は整形外科だろう。 だが本来は違うのである。 昨今、欧米ではMD(医師)の間でもやっと広まりつつある認識らしいのだが、本来は “神経内科” なのである。

腰が痛いのが、何故骨・肉と決めつけられるのだろう? まして素人が。 
内臓でも腰は痛い。 女性の生理痛でも腰は痛い。 心臓でも肩・背中が痛く、肺でも腕が痛い。 脳に障害があれば足だって動かない。 それらを見極める専門の診療科目が “神経内科” なのだ。 (くれぐれも心療内科と混同しないでほしい。)

内科の原因なら内科で、脳なら脳外科、もしくは脳神経外科、骨・肉なら整形外科とコンサルテーションしながら診てくれる。

日本語であるととても分かり易いのだが、整形外科と書いてみてほしい。 

文字通り、“整形”“外科”であり、“外科的に形を整える”のがご専門の学問・診療科目なのである。

だからよく、『レントゲン撮って、異常無いね、はい湿布。』なんて事に多々なるのである。 切れた折れたがお好きな先生も多く、縫って繋いでが経験だになる。 また患者もそれに惹かれて訪れる。 よって、折れていない場合はサポーターで、コルセットで、引っ張って。 どちらにせよ、ナンとか形を整えたいのでしょうナ。

そうで無い先生のところの患者さんは当然治る。 上記思考の先生の場合、患者は治らずウチへやって来る。 だから、以前通院していた病院や接骨院を聞くと、不思議といつも同じ院。 近隣に何十件もあるのだが、当然と言えば当然である。


ウチは現在、“整体院”でも“カイロプラクティック”でも無い。 “治す”という事、治らないというところに存在する根源は、すべて“思考”なのである。 知識でも資格でもテクニックでも無い。 治る病院、治らない病院、先生による差はそんなところには無い。

患者も治す側も、自問自答せねばならぬのだ。 他人を頼っているうちは、自分自身など見出せる訳が無い。

ウチはスタッフ全員に、絶対本を読ませない。 先ず自分自身でとことん考えさせる。そして様々な可能性をださせ、そこから先で力を貸す。 

長々書いてみたが、一生涯このままでいい人には、全く関係無い話だな...

2010年02月10日

筋トレよりも、うさぎ跳び。

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昨今、うさぎ跳びはやらないが一般的。

では何故、ダメなのか?!

1980年代頃、医学的見地から身体に与える有害性が指摘され始めたのがきっかけらしいが、その有害性をいくつかあげてみよう。


・脚を深く折り曲げた状態では下半身の瞬発力を効果的に引き出す事は出来ない。
・肢末端近辺の細かい筋肉に硬直的緊張を強いる。その結果、柔軟性の低下を招く。
etc...

と、その他もろもろあるが、上記理由によってトレーニングとしての効果は期待できず、むしろ関節や筋肉を傷めるスポーツ傷害を引き起こす可能性が高いからというのが有害だという理由らしい。


さて、ここまで読んで賢い方はもう既にお気づきであろう。  そう、それも理由の殆どが、筋肉や筋力ばかりの目線での話なのだ。

身体・関節は筋肉だけで出来ている訳ではない。 皮膚もあれば関節包、靭帯だってある。 感覚器官の多い皮膚が過敏・緊張・痛みで動きを阻害だってある。寒さもそうだ。 関節包の代表的なのは四十肩。急性・慢性滑液包炎。 靭帯だって痛めたり切れたりする。


動くという事、運動という事、“人体運動学”という事を力学的な“運動力学”でしか考えられない。 それ以外に運動には幾何学的偏位を扱う真の“運動学”と言うのがあるのだ。 さらに言えば、“骨運動学”や、関節面運動を対象にした“関節運動学”等、様々な分野に分けて考察しなければならない。


まぁ詳しい事は別の機会として要は、うさぎ跳びは膝関節の過屈曲から更に屈曲の反復動作なのだ。 イメージして欲しい。 しゃがんだ状態の伸びきった膝の靭帯を。 園から更に膝をグッと屈曲させて更に一瞬靭帯が伸びるイメージを。

伸びきったところから靭帯の更にアソビ。

今どきの子供、若者は正座もしなくなり、もちろんうさぎ跳びもしない。 TVを見ていて20、30年も前、今ほど多く膝の靭帯を切る選手が多かったであろうか? 昨今では小生のところへも中学・高校生で靭帯を切ったと言ってやってくる患者も少なくない。

『足首や膝、股関節にかなりの負荷がかかるから』というが、そもそもトレーニングなんて、どれもそれ相当にかなり負荷をかけるものだ。 要は程度問題。 なんでもやりすぎりゃ、悪くなる。 それを上っ面な知識やイメージだけで考えるから、可笑しな事になってくる。

かの張本勲氏は 「ウサギ跳びをやらないから今の選手はダメ」 とウサギ跳びを推奨する発言をしている。

『これこれ、こう膝に悪いからやらないのです』では無く、小生はうさぎ跳びをやれ!! と言いたい。


何度も言うが、何事も程度問題なのだ。 賢くなってもらいたい。

2010年01月13日

ストレッチで肩こり完全解決!

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過去幾度となく同じ事を書いているが、冬のこの時期やって来るスポーツ愛好家の患者で、適切にウォーミングアップ・クールダウンが出来ている人は皆無である。

まずイメージしてみてほしい。 針金を一本手渡され、ペンチが無いから手で二つに切ってくれと言われた場合、アナタはその針金を手でどうするであろうか?!

左右に引っ張って二つにちぎろうとなどする人はいないだろう。 何処か一か所にめどをつけ、同じところを何度も折り曲げて切ろうとするのではないだろうか。

そう、モノの結束を弱めるには同じところに何度も反復した力を加えるのである。 それを柔軟体操で表わしたら、ラジオ体操のような“ダイナミックストレッチ”であり、我々が通常ストレッチと呼ぶ“スタティックストレッチ”は、言わば針金を左右にちぎろうとしているのと同じである。 ストレッチングは数ある準備体操の一つであり、血を流して筋肉を温めるウォームアップとイコールでは決してないのだ。

話は肩こりに戻るが、疲労物質が溜まった肩こりであれば、グルグル動かして血を流して疲労除去であり、動かさな過ぎて動かそうとするとピキピキパキパキするのであれば、一般的なストレッチで伸び縮みの神経伝達命令を促してスッキリスムーズでOKである。

怪我痛み、スポーツケアであれ肩こりであれ、適切な処置さえ間違わなければ出来る事はいくらでもある。 大抵の場合、間違えた考え・自己流が症状を長引かせ悪化させる。 押す揉むは誰にでも出来る。 そこのところの正しい診立てにこそ、重きを置き対価を払って頂きたい。

2010年01月10日

昨年を振り返り『上肢ばね指編』

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先日の『貴方も誤診...』のところでも少しふれたが、上肢の中でも今回はばね指について。

再筆になるが、手の指の屈曲,伸展時にそれぞれ弾発現象を生ずる状態を一般的にばね指と言う。

臨床上は伸展時に弾発現象を呈するほうが多くみられ、中年以降の女性で手をよく使う人に多く、母指、環指、中指によくみられる。
進行すれば弾発時の痛みが強いため、指をなかなか伸展しなくなる。 関節付近に小腫瘤を触れ、圧痛がある。

指を他動的に伸展させると痛みとともに弾発現象を生ずるのが理論。 

当院にばね指だと言ってやって来る患者の殆どが病院や接骨院等、他院で改善されずに訪れる方。 しかもそのほぼ全員が、他動的に弾発現象が全く発生しないのである。

これはまさしくシメタものである。

前治療がすべてマニュアル通りの治療しか出来ない、していない典型例なのだ。 確実に数回で終わる。

頭の柔らかさ、発想の柔軟性、机上の理論どまりの思考では無意味という事実。

そこがこんな単純な症状でも要求されるという事なのだ。

2010年01月08日

きっと貴方も誤診です。

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冒頭から厳しいタイトルであるが、誤診は重篤な症状の手術だけにあると思ってはいないだろうか?

実はウチにやって来る患者の殆どが、過去の治療が適切で無い事が治癒を妨げている、いわゆる “誤診” の結果の現症状である。

たとえばヘルニア。 たとえMRIで椎間板が潰れて映っていたとしても、それは健康な人の85%にも有る現象であり、腰痛と椎間板変性の関連性が極めて低いというのが、ヨーロッパで明敏なドクターのこの15年の常識である。

では、ばね指。 手の指の屈曲,伸展時にそれぞれ弾発現象を生ずるこの症状。臨床上は伸展時に弾発現象を呈するほうが多くみられる。中年以降の女性で手をよく使う人に多く,母指,環指,中指によくみられる。進行すれば弾発時の痛みが強いため、指をなかなか伸展しなくなる。 関節付近に小腫瘤を触れ,圧痛がある。指を他動的に伸展させると痛みとともに弾発現象を生ずるのが理論だが、ばね指だと言われてやって来る患者の殆どが他動的には全く症状が出ない。

喘息も少し。 先日、あるスポーツの小学生の合宿に立ち会った。 どの子も全国的にレベルの高い子を集めた強化合宿。 その中の一人が咳が出ると言って、朝一から夕方までコートの端のパイプ椅子で見学。 コーチに聞くと、どうやら喘息らしい。 しかし、大きくあくびはするわ、ウトウトはするわ、昼ご飯はモグモグゴクゴク食べるわ飲むわ、とうとう一日動かない練習にも近くで参加などしはしないわ。
肺尖まで吸えてるでしょ。 鼻だよな、どう考えても。


ホントにキリが無いのでやめるが、他人が決めるのか自分で決めつけるのか、とにかく思い込み、他の可能性を放棄する。 諸外国の医師は、思考を停止する事が医療において全ての悪だと学ぶ。

ウチは絶対、思考は停止させないと誓おう。

2010年01月07日

昨年を振り返り『膝関節痛編』

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さて本日は昨年度膝関節痛について。 

加齢・過使用によっての周囲炎はもちろんなのだが、皿だ靭帯だが折れた切れたという患者が多かったのも昨年の特徴であった。

これも屋号を変更した事が、少しづつ定着してきた成果だろうか。  特に目立って多かったのが、小学生・中学生・高校生の運動している子、しかも半年以上患っている子が多かった。

昨日の話ではないが、子供は身体だけではなく頭も柔らかい。 大人以上に客観的に状況・症状を伝える事が出来る。 怪我をしてしまった理由、痛みの原因、それがなぜ良くならないかの説明を、大人のように斜に構えて聞くような子は一人もいないのである。

結果、誰一人としてスポーツを中断させる事などせず、必ず改善方向へ向かわせる事が出来る。

最新の医療や知識で治るのであれば、とっくに病院で治っているのである。 車や機械と一緒で、使い手にも故障の原因があると言う事。

今年は更に競技特性に合わせた治療を強化予定である。

2010年01月06日

昨年を振り返り『腰痛編』

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屋号にスポーツ何ぞという語句がついた割には、相変わらず腰痛でやってくる患者は多かった。

“より動ける” をイメージしてスポーツと言う語句を引用したのが多少功を奏したのか、ただ揉んで気持ち良くなって良しという患者より、遥かに本気で治したいと言ってやって来る患者が昨年は多かった。

その8割以上が整形外科と接骨院からの移行である。 しかも半数近くが1年以上症状の改善が見られないという。

では何故改善しないのに1年以上も通い続けたであろうか?

治療よりもまずその理由、真理をお互いで理解せねばならない。 

決して長く通うのが悪い訳では無い。 もちろん5回10回でしょっちゅう通院先を変える方が問題である。

長く通っている、もしくは長く患っている患者ほど原因はシンプル。 その殆どが数回で治ってしまうのも、我ながら眉唾っぽいと表現せざるを得ない。

情報が多く、様々な事がわかるようで、実は不透明になっている。

結局最後に治療に必要なのは、力になってあげたいと思うパワーだと感じた一年であった。

不景気でついつい目先の事に捕らわれがちであるが、そこをどれだけ修正できるか。

とても経験になった一年であり、今年はさらなる飛躍の年になるよう努力を惜しまず邁進していくと誓う。

2009年12月06日

ラジオアイソトープ(放射性同位元素)

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今日、12月6日は “ラジオアイソトープの日”。  聞いた事があるような無いようなこの言葉。ラジオアイソトープ(放射性同位元素)は医療・農業・工業等幅広い分野で利用されているが、やはり医療関係が一般的。 そのラジオアイソトープの製造にも使われるサイクロトロンを開発した仁科芳雄博士の1890年の誕生日が今日らしい。

さてここで少しラジオアイソトープ(放射性同位元素)について書いてみたいが、小生は専門家でも技師でも無いので、文献からかいつまんで書いてみよう。

そもそも小生が “ラジオアイソトープ(放射性同位元素)” に興味を持ったのが、なんと14歳の時。
小学高低学年から、何故か毎朝、雨の日もカッパを着せられて走らされていたほどの運動漬けの毎日。(単なるシゴキ?!) お陰で子供の頃、1、2位以外とった運動での記憶が無い。
だがそのお陰で(?)、14歳の時全く走る事が出来ない程両膝を同時に痛めた。 

大きな整形外科にも数多く行き、様々な検査も受けた。 その時、検査機器に“ラジオアイソトープ”という文字を多く見かけ、これは何ぞや?と疑問に持ち、先生に聞いたり自分で図書室・図書館で調べたりしたのが出会いである。

しかし残念ながらその甲斐も無くたいして良くもならず、結果子供ながらにいろいろ工夫をして当時を乗り切った。

今思い返せば、治療やケアに興味を持ち始めたのもこの頃かもしれない。

色々書いてしまったら、肝心な “ラジオアイソトープ(放射性同位元素)”について書くスペースが無くなったので(笑)、詳しく、且つ分かりやすく書いてあるホームページがあるので、興味のある方は是非そちらを読んで頂きたい。
『放射線・アイソトープとは?』(http://www.jrias.or.jp/public/iso_and_tope/top.html)

2009年11月28日

活性酸素とアンチエイジング

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今夜もやります、サタデーナイトランニング。

毎回少しずつ色んなテーマを学びながらのランニング。 前半は負荷と呼吸と疲労の関係を。 今回からは本テーマである“活性酸素”について。

ナンだかとっても悪いイメージのある“活性酸素”。

確かに激しい運動で増加するといわれる活性酸素は細胞を攻撃してしまい、DNA(遺伝子)を直接傷つければガンを引き起こす可能性が上がる事もあるでしょう。

しかし悪い事ばかりではなく、体内の酵素反応を促進させたり、強力な殺菌作用でばい菌を殺して病気になるのを防いでくれたりと、体にとって大切な作用も持っているのです。傷の消毒によく使うオキシドールは、有名な活性酸素の一種です。

そうなんです! 適度な部分は酵素活性を促すのです!! いつも言うのですが、何事も程度問題なのです。 心拍トレーニングではよく、乳酸閾値である“AT”は言われますが、その辺から活性ポイントを算出してアンチエージングポイントで走るのです。

もちろん参加者全員、POLARハートレートモニター貸出利用でチェックです!!

何気に科学的なんです(笑)

2009年11月27日

膝が痛いのと足首が痛いのの違い

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立っているのが痛い辛い場合。

原因が膝と足首にあるのでは全く違う。

立位では膝関節は締まりの位置、ロック。 足関節は緩みの位置で、ルーズ。

ロックで痛いのなら緩めてみるし、ルーズで痛いのであれば絞めてみる。

逆のケースもあるが、どちらにせよ膝も足首も同時に同じように、同じような治療をする事は少なくともウチでは無い。 足首を揉んで柔らかくして、膝も筋肉揉んで柔らかくしてじゃ、意味わからん。

わかっていて揉んでいるのならまだいいが、凝ってますね、張ってますね、硬いですねで揉んでいるようじゃ、良くなる訳が無い。

現在の痛みの状況・構造をガンガン質問してみるべきだ。 治す側はそれに全力で答えるべきだ。 インチキかどうかはそこでバレてしまう。

勉強してる風って、今どき多いからな。

2009年11月14日

衝撃は吸収ですか?反発ですか??

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考えた事がありますか? 靴にとって吸収と反発、どちらがより必要なのかと。

まず自分にはどちらが必要なのでしょう。

巷にはエアーだゲルだと、さまざまな種類の衝撃対策を凝らしたシューズが出回っています。
実はこれ、履いてみても主観でしかよくわからないのです。 メーカーの説明書きで、なんとなくそんなイメージで履くぐらいです。

そもそも走りやすさ、歩きやすさとは何でしょう。

このブログで、バシッ! と言ってあげれればいいのですが、それは無理。 
その人の姿勢もフォームも体重も筋力・体力も、レベルも目的もわからないのですから。

その辺は、街で見かけるランナーも、正直うちの患者さんもバッチリ合格点な人は、まずいないでしょう。

靴選びは大切だと言われながら、意外と雑なんです。 

体重も軽くて、他にソコソコ運動していて、筋力・健康状態良好の人でしたらネットや雑誌の知識でも問題ないでしょう。 そうでないのなら、やはり “治せる” 人のアドバイスが絶対必要です。

速く走るマラソン選手がどんな靴を履いているのか、足の悪い人がどんな靴を履くと楽なのか?

あっ、考えれば分りましたネ。 私たち、専門家が協力できるのはココから先なのです。

カッコつけランナーではなく、本当に正しく走りたい人に完璧にサポートさせて頂きます。

(画像は少々古いですが、衝撃反発シューズ例です)

2009年11月08日

半袖の限界

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急激に寒くなりました、11月。  毎年この時期、知人友人、患者諸々に馬鹿にされるのが、小生11月1日が衣替え。 それまで半そで半ズボンでいるのがアホだと。 そもそも上着が必要と思わないのだから、仕方が無い。

一年中、寒いダ!冷えるダ!と言うオバちゃんも世に多いが、果たして何度だと寒いのであろう?

ある人は15度で寒いと言い、またある人は10度で寒いと言う。 かと思えば、雪国の爺さんはマイナス10度でも『今日は暖かい』と言う。

個人差ある以上、個人的な感覚の問題なのである。

では、たとえば一年中半袖でいるようなマッチョムキムキの人は何故であるか?!

我々一般人は生活の中で、 もうダメ!苦しくて死んじゃウ~~!! なんて言う強い命令が肉体から脳へ行くような事が、一年の中で何回あるのであろうか?!

ボディビルのようなトレーニングでは、限界に近い重量のバーベルを1セット5~10回持ち上げる。 当然ラスト3回は苦しくて上がらないようになる。 トレーニングで大切なのは、『苦しい!もうダメ!!』と諦めてバーベルを離すのでは無く、 “そこからの3回を何が何でも挙げる” と言う事が一番重要なのである。

1セットの中で3回、それを5、6セット、さらに別の種目を5つ6つ。 最低、トレーニング一日で75回 “もうダメ~~!!” を経験するのだ。 一日で一般人の何十年分にも相当する “もうダメ” を経験するのだ。

そのような反復経験によって、脳そのものが “もうダメ” と言う肉体的命令に対して耐性が付くのである。

よってマッチョな人が真冬でも薄着であるのは、筋肉を見せたい(笑)ばかりではなく、彼らの脳の中では、 『寒いケド、   このぐらいは平気!』  と言う図式が成り立っているのである。

寒い寒い、冷える冷えるといって靴下数枚重ねをしているようでは、永遠にその耐性は向上しない。

“寒い” のではなく、 “寒がり” と言う事を理解し、対処しなければならいのだ。 まぁ、それが出来ない人だから寒がりなのであるが。

2009年10月08日

電車で腰痛、車で腰痛

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『立っていると腰が痛い』と訴える患者。 治す側は“立位”というイメージを持ってしまう。

“立っている”と、“立位”の相違思考を持てるかで初期診断は変化する。

どちらが痛いかと患者に尋ねると、多くが『どちらも痛い』という。 

仮に立っているのが痛いとする。 ならば立ってられないし、座りたくなりしゃがみたくなり、うずくまって歩いて来れず、此処には来れずになるだろう。
座っているのが痛ければ、座ってられなくなり、立ち上がりたくなって、反り返りたくなって、腰をトントンって事になるだろう。

要はどちらが“より痛い”のかを正確に把握し、理解させねばならない。
『電車に乗ると腰が痛い』と言う場合、歩けて駅までは歩けているのである。歩く方がより痛ければ、歩けなくて、駅まで辿り着けていない。 歩くよりも“電車の中で立っているのが痛い”のである。
これは同じ立位でも、歩くのと違い脚を動かさず、ただ揺られているせいで仙腸関節に緩みが発生している可能性を考える。 関節はぶつかる・擦れるよりも、緩む・引き離される方が痛みを多く発生するのである。捻挫なんてのは代表例。 痛みだけでは無く、同時に痺れも誘発するケースもある。

『車の運転が、乗り降りが辛い』場合も同じく、車の振動で緩みが誘発されている可能性があり、スポーツカーのようなバケットシートの場合、辛さは軽減されるケースが多い。 おそらく張り出したサイドサポートのおかげで腰回りのゆすられを減少させているせいだろう。

ここまで書くと、腰痛の全てが“緩み”で発生しているように思うが、もちろんそれだけの原因では無い。
患者の立場であれ治療する側の立場であれ、日常からどれだけ多くの情報を、思い込みを無くし、どれだけ正確に得る事が出来るか。 そして、得られた情報からどれだけ多くの可能性を見いだせるか。

そんなお手伝いが我々の一番大切な仕事です。

2009年10月07日

MRIでヘルニアと言われたから

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当院に来院されてくる患者さんのその殆どが、病院や接骨院で治らなかった方々。

特に腰痛は多く、根拠無くヘルニアと決めつけてやって来る。 

MRIで実際に潰れていたからと言われる方も多いのだが、画像診断は診断を確定をする為の一手段に過ぎず、画像で診断するのでは無い。 
この事についてはホームページ上(http://www.asao-sp.com/u/skill.html)に詳しく記載してあるので読んでみて欲しい。


ある文献にMRI診断の有用性について興味深いい事が書かれてある。 その一部を下記に少々書いてみよう。


“MRIの診断的有用性の疑問

 正常人にMRIを撮影してどの程度の異常があるのだろうか。その研究はすでに15を数える。 そのすべてが正常人の腰痛に5~81%の椎間板のbulging(膨隆ボウリュウ)を認めている。驚くべきはBoosら(1995)の研究で、椎間板ヘルニアの手術を行った患者と年齢、性、危険因子を一致させた腰痛のない正常人のMRI所見を対比したところ、実に76%に椎間板ヘルニア(63%protrusion,13%extrusion)が発見され、85%に椎間板の変性が発見されたというのである。これではMRIの椎間板の所見と腰痛との関連性はほとんどないと言ってもよい。Rolandら(1998)は放射線診断医はMRIの所見を書くときに、"この所見は症状のない正常人によく見られるものであるから、この患者の症状と関係ないかもしれない”と付記する事を勧めている。
 Smithら(1998)は"high intensity zone(明るく写る箇所)”が疼痛と関係するかについて研究したが、その関係を示唆する証拠は得られなかったという。Saifuddinら(1998)は、さらに繊維輪の断裂がMRIでの所見で有用かどうかについて研究したが、その有用性は限定的であるとした。また、enhanced MRIが手術の成否に関係するかについての研究をした。 これはfailed back(痛みが持続)を防げるかの研究であるが否定的な結論が下されている。Wittenburgら(1998)はMRIでの椎間板のprolapse(逸脱)と神経学的脱落症状との間には関係がないことを証明し、臨床所見と強い相関がない限りMRIは手術適応の根拠としてはならないことを述べた。
 これらのMRIに関する膨大なEBM上の研究は、MRIが腰痛下肢痛の補助診断として有用かどうかについて大きな疑問を投げかけている。日本では、まだMRIが腰痛の患者に安易に撮影される環境にあるが、その陽性所見はほとんど意味がなく、患者の訴えを説明する事はできないというのがEBMからの結論である。
 患者がMRIを希望したとき、医師はMRIの所見は限定的な有用性しかないこと、その所見が現在の腰痛を説明するものではないこと、所見があったとしても臨床所見が優先されるべきである。 (参考文献:整形外科プライマリケアハンドブック第2版2004年)”


とある。

後は患者ご自身が、自分自身の身体とどう向き合うかだけである。 その気持ちに全力で協力したいと日々思う。


2009年09月17日

乾癬性関節炎とリウマチ性関節炎

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昨日捻挫の話を書いたばかりであるが、話していると患者はやって来るもの。
足関節の腫れが早速2名。

単なる捻挫なら毎日何名もいるのだが、今回は少々異なる。

何故、過去数件の病院で見過ごされてきたのか判らないが、明らかに“乾癬性関節炎”であった。 

例え患者が捻ったと話していても、患者以上の知識・目線で治療するのが仕事。 カルテや問診で知りえる情報が全てではない。 だからといってレントゲンやMRIの画像診断が全てというのは論外。 耳や目からの情報だけでは無く、頭を使って診察をするのだが、知らない事は判らないと、考える事を放棄する治療家が最近は多い事に嘆く。

痛風やリウマチのような一般的に知られているもの以外にも、多くの関節炎がある。
捻挫で腫れてるで片付ける前に、多くの可能性を持って診察に当たらねばならない。

マッサージや電気で毎日通院なんてナンセンスと言う事に、多くの直す側・治される側が気が付く事を望む。

2009年09月13日

内側・外側、前十字・後十字靱帯損傷

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今年前半を振り返ってみると、膝の靭帯を損傷・断裂してやって来る患者が例年より多いようだ。

断裂はもちろん術後の患者だが、直後より半年・一年経った現在の方が悪いと言ってやって来る。

筋力強化のリハビリはそれなりにやっているのだが、それ以外のメニューが全くなされていない。そもそも提示すらされていないようだ。 レッグエクステンションのような単純トレーニングを、期間設定無しに指導するようなところに行ってないけないのだ。

歩く分には平気だが、走ると痛い。 更に支えられるように強化するのでは無く、更に動けるように筋力・関節包内等へとアプローチを変えるのである。 それと同時に他部位との連携を考えたコーディネーショントレーニングもリハビリメニューに組み入れる。

簡単な事ではあるのだが、実際は患者がクリニックでそこまでやってもらえる事は、皆無なのが現状である。

何となく治すのでは無く、早期から先を見据えたケアを提案するのが我々の仕事。 明日より今日の方が間に合うのですから、あきらめずにご相談下さい。

2009年09月11日

膝が痛い、正座が出来ない

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この一年、膝が痛い、正座が出来ないと言ってやって来る患者が増えた。
やはり現代病なのでしょうか?

開院した当時はマッサージや整体、カイロプラクティック的な手技療法が主体でしたが、より積極的に動く・動かせるようにと考えていき、現在ではOT・PT的な治療プラス、積極的な運動療法を組み合わせた施術プログラムを提案しています。

その結果、屋号も変え、180度施設方針を変えたこの一年半、私の記憶では正坐・階段の上り下りが改善しなかった患者さんは皆無であると認識しています。

ただやはりリハビリテーションには、受け身ではなくある程度の患者さんの努力も必要です。 その努力の量によって治る期間や程度は大きく左右されるのも事実です。

お時間が無いようでしたらショートプログラムを、金額的な問題ならウチでは¥600-からも提案できます。

出来る事は必ずありますから、是非ご相談を。

2009年09月01日

スポーツトレーナー・指導者の資質

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人は自分で自分の動きが認識できないと、どうなるであろうか?  

たとえば真っ暗な部屋にいきなり閉じ込められ、さあ歩け!と言われて大手大股で歩く奴がいるだろうか? 普通は小股手探りになるであろう。

テニスでも野球でもいい。 上手くなりたくてコーチ・指導者を手本に練習する。 コーチの手を見、自分の手を見。 コーチの足の動きと自分の足の動きを見比べて。 目で見て認識し、すり合せるのである。

では水泳の場合はどうだ?

自己流で泳げる奴。 本人は綺麗に大きく腕を回して泳いでいるつもりだが、大抵の場合肘は伸びきらず5割ぐらいしか掻けていない場合が多い。 
顔の前ですら水中でゴーグルで、ましてや頭の後ろなどまったく認識など出来ない。 耳も目を情報が激減した状態では、ソリャ動きは縮こまって当然なのである。


先日もこんな記事を見つけた。

「道に迷うと回る」は本当=森や砂漠、目隠し実験で確認-独研究所
(http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009082900164)

 道に迷うと、同じ所をぐるぐる回ると昔から言い伝えられるが、ドイツのマックスプランク研究所の研究チームがこのことを実験で確認し、29日までに米科学誌カレント・バイオロジー電子版に発表した。目隠しをされた状態でも、最大20メートル程度は真っすぐ歩けるが、距離が長くなるにつれて曲がり、円を描いてしまう可能性が高かった。
 これは、左右の脚の長さの微妙な違いが原因ではなく、太陽や月、山などの手掛かりがないと、方向や身体バランスの感覚のずれを修正できず、ずれが次第に大きくなってしまうためと考えられるという。
 実験は、6人にドイツの暗い、平たんな森の中を数時間歩いてもらうほか、3人にサハラ砂漠を歩いてもらい、全地球測位システム(GPS)でコースを記録。さらに、15人に目隠しした状態で平らな場所を50分間歩いてもらった。
 その結果、太陽が見えない曇った日に森を歩いた4人が円を描き、月が見えない夜に砂漠を歩いた1人は途中でUターンして逆戻りした。目隠しをした15人のうち、一定の方向に歩くことができたのは3人だけで、12人が何回もぐるぐると回った。円の直径は最も小さい場合、わずか20メートル程度だった。
(時事ドットコムより)


人間の習性なのか何なのか、まっすぐ進むのは容易ではないのだ。 これはスポーツに限らず脳血管障害等の勉強をすれば当たり前に学ぶ事。  その事実を正しく理解して上で、出来ない人に対して指導・治療が初めて出来る。 名選手が名コーチでもなく、習うより慣れろでもなく、人の五感・心理を正しく理解して指導に当たらなければダメなのだ。

果たしてそのような指導者・治療家がどれだけいるのかは疑問である...

2009年08月29日

腰痛考察“現病歴「PQRST」”編

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さて、前回の“診断スキル”編に続き第二回目は、診断のところの“病歴”を少し掘り下げてみよう。

実はどのドクターも、『俺、そんなのいつもちゃんとやってるに決まってるじゃん!』と全員が思っている。
患者側も、『ちゃんと伝えるに決まっているわよ』と言って、全く関係無い横道にそれた話をする。

現病歴を書く上で、 「PQRST」 と言う事を念頭に置かなければならないと学ぶ。 
常にそれぞれの症状に対する 「PQRST」 を精細に聞くことに、気をつけなくてはいけないのである。

その「PQRST」とは、

P (Provocative/Palliative):症状を悪化/軽快させる要因
Q (Quality/Quantity):症状の性質/量
R (Radiation):症状の放散の有無
S (Severity):症状の重篤度
T (Time of Day):症状が特定の時間に起こるか

である。

先日の日記、 “職と学習” でも触れた(ブログを検索参照)男性患者。 果たして今までその足首の痛みに対して、血液、循環器に留意したクリニック、ドクター、治療、運動指導がなされていたであろうか? 本人から全く申告が無かったとしても、正しく「PQRST」が出来ていたならば、もう少し現状は変わっているであろう。 

簡単な事に思われるが、実は常に実践するのは難しい。 何の会話も説明も無く治療を行う所が未だにあるし、その説明を謙虚に聞くスタンスの無い患者が多いのも事実。 全く何をしたいのか、何をしてほしくてやって来たのか、治す側・治される側ともに判らん。 生産性の無い利害関係が一致してしまう。 だがお互いは生産性があると思っているから、どうする事も出来ん。

自分で自分の事を正しく理解し、伝える事が出来る。 子供の頃、学校で学ぶ事だ。  技術はまだまだ先の話...

2009年08月26日

腰痛考察“診断スキル”編

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さて、何回かに別けて腰痛について書いていこうかと思う。

普通に文献の内容をアップしても面白くもウチらしくも無いので、少々視点を変えて書いてみよう。

まず今回は“診断スキル”について。


W.Proctor HarveyやJ. Willis Hurstに代表される偉大な医師や医学部教師は、次の5つの診断スキルの統合が必要であると述べている。

1. 病歴
2. 身体診察(視診,触診,聴診)
3. 心電図
4. 胸部レントゲン
5. 適切な検査所見(おそらく心エコー図を含む)


明敏な臨床家であれば、実際ほとんどの症例の診断は最初の2つによってなされる。そして後半の3つは追加検査というよりは、先の2つから得た診断を確認するに過ぎないことが多い。病歴と身体所見から導かれた診断が覆されることは、あまりないのである。

John Michael Criley, M.D.


上記の事項は主に心臓外科についてではあるが、他科においてもX-RAYやMRI、我々民間療法でも検査優先で患者を診立ててはいけないのである。

医療に従事するものは皆、学業の初期に学ぶ事なのである。 だが、いつの間にか患者を理解するという事を忘れ、机上の理論だけで原因・治療を決め付けてしまうのである。 病歴を聞き、今迄どうであったのかすらの確認も無かったりする。 だから“腰が痛い、レントゲン、はい湿布、また今度。”になる。 
最も重要なはずなのだが...

是非、患者側も頭を使って良い治療を受ける努力をしてみてほしい。 今後、病院や治療院に行かれる時、必ずや皆の役に立てる事と思う。

2009年08月01日

軽い喘息、そのままにシマセンよ!!

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さて、あっという間に今日から8月。 早い!を通り越してヤバイ!!です。

“8月1日” で、今日は 「8」と「1」で、 “肺の日”(「は」「い」の日) らしいですわ。

一般の方はご存じ無いかも知れませんが、リハビリテーションには手・足以外に心臓や肺(呼吸器)のリハがあり、もしろそちらの方が重要な事を。

学生時代・会社員時代を通して、するも学も専門は “心拍トレーニング” 。 一時は 「心拍トレーニングアソシエーション(http://www.jhta.net/)」 を設立しようと仲間と動いた事もある。  どんなに骨・肉が元気であっても、胸(心臓・肺)がダメでは始まらない。  追い込めば追い込むほど、学べば学ぶほど、肉体的にも精神的にも呼吸や心拍の重要性に気が付いた。

もっとも簡単で、最も正確な身体のインフォメーションである“心拍数”。 その心拍数を知ることで、健康も勝利をも、掴むことも放棄する事も出来る。   

心拍は “呼吸”、“摂食”、そして“心的要因”という3つの影響を強く受ける。 心拍を管理する事により、全ての人の生活から切り離す事の出来ないその3つを管理する事にもつながるのである。

心拍を知らずして、骨・肉は有り得ないのである。

ウチでは現在、喘息などの呼吸リハビリメニューをPOLAR社ハートレートモニターなどを使い、管理・作成もおこなう。
まぁ確かにそう書くとたいそう立派に聞こえるが、実際この時期せき込んで喘息っぽくやって来る患者に多いのが、「アルコール喘息」。 猛暑でついついビールにいつもより多く手が伸び、体内でアルコール代謝の不具合ででると言う奴だ。 アルコールを飲むな!減らせ!!ではなく、上手に飲む方法を提案するだけである。 ちなみに日本人の喘息患者の約半分がこのような体質らしい。

人により時期により、一つの症状に対して幾つも提案出来て初めて治療。 おして揉んでポキッとやって満足しているうちは治療では無いと、一人でも多くの人が気が付く事を望む。

2009年06月24日

ガングリオンと動作解析学

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たまに来ます、ガングリオン。

関節近くにある膜や粘液嚢胞に、ゼリー状の液体がたまることによって起こり、その内容物は脂肪・繊維質のものなど様々で、ゼリー状とは云うもののかなり硬いことが多く、患者は『軟骨が出てきた』と言ってやって来る。

注射で吸引したり簡単な手術除去したりするのだが、だがコレがなかなか完治しない。 

先日も馴染みの若い女の子の患者が、手の指付け根に出来たガングリオンが痛いといってやって来た。 大抵10回前後を目安で治療するが、彼女の場合は3回ぐらいで無痛。 5回目で触知無し。

しかし問題はこれからで、何も心当たりが無いと言う患者と原因を探る。 話し合い続けると必ずある。 今回は学生以来久々吹いた楽器。 手掌側に力がかかるのだから、演奏時の手首や肘、脇の位置を詰める。 で結局いつも演奏時力んでいるよと友人に言われたと。

投げて痛い、走って痛い、掴んで痛いも、動作を解析しスキルの見直しをしなければ当然再発はする。

治療以外に力を注がなければいけない所があるという事に、お互いどれだけ気が付くか? 勝負はそこにある。

2009年05月27日

脳内性格とエンドルフィン

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エンドルフィンやアドレナリン、ドーパミンなる言葉を聞いた事があるだろう。

どれも主に脳などから分泌される物質。 特にエンドルフィン、正確にはβ―エンドルフィンはランナーズハイなどで気分が高揚する脳内麻薬的物質として有名である。

β―エンドルフィンとノルアドレナリンとの相関関係があるから一概には言えないが、一般的に免疫力向上や活性酸素抑制、鎮痛作用などがあると言われている。 それ以外にも記憶力の向上、やる気や忍耐力、創造力、人間関係を円滑にするのにも脳内モルヒネと呼ばれているβ―エンドルフィンが深く関与している。

優秀なプロや実業団選手の多くは、そのコントロールを自然と身に付けているのだが、そのレベルで無い選手や一般スポーツ愛好家の多くは、間違えた意識・目的や欲によってそのバランスを崩し、心身に不必要なストレスを自ら呼び込んでしまっている。

常に怒ったり憎んだり不愉快な気分でいると、体に良くない物質、ノルアドレナリンなどを多く分泌させてしまい、結果不調不具合を生む。 怒ったり憎んだりマイナス発想をすると分泌されるノルアドレナリンは血管を収縮し、血流を阻害する最大の欠陥収縮物質なのである。

性格や心がけが脳に大きな影響を与え、身体も多くの影響を及ぼす。

脳と身体は繋がっているのだ。 それを考えてこそ真のトレーニングであり、指導である。 ただ流行り廃れの上っ面なトレーニング理論かざして指導なんざチャンチャラおかしい。

脳の話をこれ以上語ると難しくなるので止めておく。 神経学的に説明がつかないものを、そこで初めて精神的なものとするのだが、それは脳神経学を判ってからこそ言える事。 そんな指導や治療、アドバイスを常に心がけて行きたいものだ。

2009年02月10日

スポーツコンディショニング講習会

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先日の日曜日に当院2Fコンディショニングラボで “スポーツコンディショニング講習会” を実施しました。

ただひたすら漫談の如くしゃべり続けるだけでしたが、4、5年分をギューッと2時間でですからご勘弁を。

ただし、すべての事柄が複雑に関与していると言う事の一部はイメージ出来たかと思います。

今回フォロー出来なかった内容につきましては、ご希望の方に個別に行いたいと思います。
来院時院長までお声をおかけ下さい。

2009年01月28日

膝関節痛で勘違い

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先日の骨折予後コラムの足関節に続いて、今日は膝関節。

胸張って書くようなネタでは無いが、昨日の患者さんとの会話を一部。

10日ほど前から背中・肩・腕にかけての痛みで通院している女性患者さん。 起き上がれないほどの痛みは一回で終了で、それは別に今回の話とは関係無いのだが、昨日は時折傷む膝関節について相談してきた。
ちょっとした拍子の膝のひねりで痛みが発生し、しばらく動けない時が極稀にあると言う。 膝の靭帯でも緩んでいるのではないのかという事なのだが、実際は真逆。 健側より患側の方が固いのだ。 それの検査を患者に施し、実感し、驚く。
単純な話だが、患側膝は固く遊びが無い。 だから一定以上の力・ひねりが加わると、突然ゴキッ!っとなり激痛が走る。

さてこの場合、動くようにしなければいけないのにサポーターなどをして固定し、動かないようになどしたらまったくの逆である。 素人の患者が間違えるのは仕方がないとしても、治す側が間違えるケースが非常に多い。 間違えると言うより、そもそも適当な治療をしているのである。
根拠・原因など考えもせにず関節いじくりまわして適当に揉んで、電気あてて、あっためて、シップ貼ってサポーターやテーピング。  何をしたいのか全くわからん。

だいじょうぶかなぁ~ っと、患者以上に治療する側が心配だ。

2008年09月26日

運動物理学スタッフ研修

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最近のスタッフ研修は“身体運動物理学”。

誰でもが聞いた事がある、支点・力点・作用点や重心・作用点の話。

“動く”という事には必ず発生する必須事項。 これは本来、中学・高校生レベルの物理の話になるのだが、これを正しく理解し説明できるかと言うとなかなか難しい。 さらにそれを理解した上で治療・リハビリテーションメニューを組む。

基礎中の基礎の事だからこそ、今一度正しく学ぶ。

もし、興味のある患者さんがいたら参加しますか?!

2008年09月10日

呼吸器循環器リハ

ぎっくり腰以外、この時期から多くやって呼吸器循環器の問題を抱える患者さんが増える。

本来は秋から冬にかけてが多いのであるが、今年は変な雷雨も多く、のワリには台風は無く、そんでもってこの数日いきなり涼しい。

嫌な気配で2週ほど前から用心してたら、やはり来るわ来るわ。 

のど・気管支の違和感から始まり、気胸まで。

実は学生時代も社会人時代も心拍トレーニングが専門。呼吸器循環器の勉強の方が好きで専門。 ある意味ホネ・ニクよりも...

特に胸痛は急を要す事もあり、しかも人工呼吸が禁忌の場合もある。 リハビリテーションメニューを組む時は、そのような事も常に頭に入れ取り組む。 激しい運動は避けるという常識もあるが(特に気胸の場合)、ではジッとしていれば再発防止になるのであろうか? 何かしてあげれる事は無いのであろうか?!

それを考え、話し合い、力になるのが我々の仕事。 

押して揉んでポキッなんて、そんなもん治療でもケアでも何でも無い。 何が必要で大切な事なのか、考えれば判る事なのだ。

2008年09月04日

スピンアウト(独立起業)

今年に入り病院も含め、身の回りに新規開業するクリニック・施術院が増えた。

先日もあるコラムでスピンアウト(独立起業)について書いてあった。 

起業率より廃業率の方が高く、起業後3年以内の廃業率は70%以上もあるというもの。

そもそもスピンアウトとは会社の一部門を切り離し独立させること、元の企業とは関係の切れる場合を指のである。 今まで自分が社会人として培ってきた経験や実績を武器にして起業する事である。
だが悲しいかな、小生のような民間療法を営む輩のほとんどが、現実逃避とも思われる自分の今までの人生を否定したかのような転職組みなのである。

その現実を受け止め、腹を括っているのであればまだしも、なんだかそのやる気もうかがえないような...

いつもスタッフに言う。 

仕事が嫌だな、会社行きたくないなで独立ではなく、仕事が好きで好きで仕方がなくてスピンアウト。

こんなご時世だからこそ、真の志が問われるのでないだろうか。

2008年07月11日

半月板・靱帯手術、何が名医?!

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慢性疼痛疾患を対象とした、民間療法リハビリテーション施設である現在、靱帯や半月板障害の患者が多くやって来る。

最近はインターネットで様々な情報を得る現在、色んなキーワードを打ち込んで検索をしウチにもやって来る。 小生もネットを使うし好きだが、嫌いだ。  嘘の情報が多し、それを見極める事が出来ない目になってしまう。 『○○病院の先生、××大学の先生が書いているから間違い無い』 と。 
病院で治らないから困っているくせに。 それを指摘すると、『じゃあ、何を信用すればいいのよ!』 なんて逆ギレするし。 判らないからこそ考えると言う脳ミソも持ち合わせていない。

靱帯・半月板損傷でやって来る患者のほとんどが、手術のミスで問題発生しているのでは無く、予後のケアにその問題の多くが起因しているのだ。 

そんな本当に得なければいけない情報など考え、思い浮かべる事など微塵もせず、自分の勝手な思いつきで “手術、手術” “名医、名医!” などとパソコンにかぶりついてコチコチ検索。

機械は教えてくれないから。 自分の目と頭を使う。 いろんな人の話を聞くという事と、噂ばかり信じる耳年増では全く違うと言う事を自覚する。 

逆ギレする前に頭を使ってくれ。 馬鹿じゃないのなら。

2008年07月09日

整形外科と形成外科

さて皆さん、整形外科とは一体何ぞや? ご存知でしょうか。

今日はちとうんちくです。(一部文献より抜粋)

学生時代、整形外科や俺達の治療で一番大切な事は “日常生活改善指導” だと教わった。

現在、整形外科は骨や筋肉といった運動器の疾患を扱う外科で、英語では“orthopedics”という。
そもそもその単語中にある “ortho-” は「まっすぐにする」とか「矯正する」という意味で、 “ped” は「子供」、-ics は「学問」をそれぞれ意味する。(補足だが「小児科」は “pediatrics” という)

実は元々整形外科は 「小児の身体の変形を予防し、且つ矯正する術」 と定義されており、小児を対象にしていたものが、徐々に成人も含めた全ての運動器疾患を対象とするように発展してきたものが現在の形である。 

一般の方がこれとよく間違えるものに 「形成外科」 “plastic surgery”  というものがある。 これは身体の外見や機能の再建が目的の外科である。 目や鼻の形を変える 「美容外科」  “cosmetic surgery” も本来この「形成外科」の一種である。  ちなみに、この 「形成」 を意味する “plastic”  は、 他の医学用語でも “-plasty”  という接尾語となって数多く使われている。 例えば詰まってしまった血管を再建する 「血管形成術」  “angioplasty” や、乳癌の切除後に乳房を再建する 「乳房形成術」 “mammaplasy mammaplasy” などがその例である。 

「整形外科」 と 「形成外科」 の違いが少し理解できたであろうか。 

整形外科という言葉の中に “外科” という言葉が入っているせいでやれ靱帯だ、やれ軟骨だと手術ばかり熱心な先生が増えてしまった。 元に戻す、整える、予防する。 まさしくこれ日常生活改善指導。 切った貼ったは本来は外科。 それはその道の専門に任せて、今の自分に必要な事を患者も治療する側もしっかり考えようではないか。

2008年07月04日

ひっそりスポーツコンディショニング講習会

今月末、7月27日(日)13時より当院2階コンディショニングラボで “身体能力向上実践トレーニング講習会” を実施します。 

ウチの運動療法科での主要プログラムの一つを掘り下げて披露。

どんなにウェイトトレーニングなどを行っても、実際の動作でパワーやスピードの向上に結び付かない、もう数か月・半年も前に怪我をして日常生活上は問題無いが、どうもイマイチ不安・不安定感があると言うのには、現在考えられる各種カリキュラムの中ではおそらく最大に効果的なものでしょう。

まぁ、そんなに超最新では無いですし、既に十数年前からオリンピックレベルの競技者の方は取り入れてましたから。

客寄せ・呼びこみ・商売っ気無しで、いつも通り既存継続来院患者限定。 場末でインチキ有料スクール、講習会と一緒にされたくネーし。

詳しくは院長まで。

2008年07月02日

性ホルモン抑制と睡眠

先日、ある先生から興味深い話を聞いた。

乳幼児期における性ホルモンに関する、抑制と睡眠の関係。

抜粋コピペネタになるので、興味のある人は自分で調べて欲しいのだが、要は子供に夜更かしをさせるなと言う事。

睡眠後2~3時間、深夜0時頃分泌がピークらしい。 乳児期から毎晩夜中まで起きていた女児の初潮が、小学3年生であったと言う事例もあるそうだ。

俺は専門家じゃないから、その因果関係までどうこう言うつもりは無いが、子供の夜更かしがあきらかに良くないのは馬鹿でもわかるだろ。 簡単だろ?普通だろ?!  だが、深夜近くのファミレスに子供連れの家族が必ずいるという事実。

行かなきゃいいじゃん。 欲深いねぇ~。 そんだけバカで欲の塊の大人が多いって事だ。 これからそういうの見かけたら、みんなで白い目で見てやってくれ。

2008年06月18日

整形外科の延長線上では無い

終診後、ウチで働く作業療法士の卵のバイトちゃんがいい質問をしてきた。

全身十数か所に及ぶ変形を伴うリウマチ患者さんについて。

もう数年通って来てくれているその患者さん。 調子が良いと言って通って来てくれているのだが、ウチのバイトちゃん曰く、 「通う事によって、悪化はしないでいるのか?」 と言う質問。 

外科的な処置も数か所有り、全く可動が無い関節もある。 それでも手根関節など、0.1ミリでもどこか少しでも動きは無いか、動くようにはならないかと毎回治療はしている。 だからといって年齢を加味して考えれば変形を100%止めるのは不可能だ。

実はそもそも、何故ウチのバイトちゃんがそんな質問してきたのかと言うと、学校でリウマチ患者さんについての授業があったらしく、そこで痛くなる関節可動域以下での治療を心がけ、今以下にならないようにするのだと教わったかららしいのだ。

確かにそれは正論。 だが大抵のリウマチ患者さんは動かす事すら拒むのだ。 ましてそれが重篤になれば触る事すら拒まれる。 では何故その患者さんはやって来たのであろうか? 何に困ってやって来たのであろうか? まず何よりそれを考え、受け止めてあげる事から始めなければならない。

例えば物が握れないでは無く、握って何をしたいのかを考える。 その動作を現在よりも少しだけ出来るようにしてあげる。 それが肘かもしれんし肩かもしれんし、頭の位置や姿勢そのものかもしれない。

整形外科に来院してくる患者のほとんどは、他科と違って痛みを訴える患者が多い。 痛みに対処する事に重きを置くのが本来の整形外科。 だが、ウチみたいな所はそうとは限らない。 痛みとは全く別の角度から考察しなければならない。 マッサージやハリ、接骨院や整体・カイロなど、その殆どが整形外科の延長線上、整形外科のマネごとで治療してしまいがちなのだ。

痛みを取るのと治すのとでは、広義狭義、言葉そのものの意味目的が違う。 誰かのマネごとでは治せないのだと言う事に学生のうちに気が付いたら、ウチのバイトちゃんは将来俺の数倍良い先生になるであろう。

2008年05月03日

初回カウンセリング

今朝は数人まとめて“リ・コンディショニングプログラム”のカウンセリングをした。

小一時間の測定とカウンセリングだが、普段治療中には聞けない話が色々聞け、今後のプログラムに大変有益な情報を得る事が出来た。

特に食生活のカウンセリングについては、誰でも知っているような通り一辺倒なアドバイスは無意味。 これダメ・あれダメ・これ食え・ココで食えが出来ないから悩んでいるワケさ。 食べながら食べないようにするぐらいのアドバイスが出来なければ、カウンセリングの意味が無い。 ダメと言うのは苦痛なだけ。 よくCMでも聞くでしょ、楽しく食べながら痩せようとか。

特に女性の食事でもろもろ左右するのが、間食等の甘いもの。

例えば主食の違い。 欧米人は肉などタンパク質が主食。 それに対して我々日本人は米など炭水化物が主食。 そもそもお腹いっぱいと言う満腹感は血糖値が大きく左右する。

タンパク質血糖値の上昇は炭水化物より緩やかなので、なかなか満腹にならずついつい量を食べてしまう。 で、食後のデザートで血糖値をあげて満腹で終了。

対して我々は炭水化物が主食なので、血糖値が上がりやすくすぐ満腹で終了。 だから日本人は欧米人より素食で小柄。  量が少ないので次の食事までもたず、腹が減り3時のおやつを食う。 

デザートの価値観さえ違う。

完璧欧米化ならまだしも、肉は食うわ、米は食うわ、麺は食うわじゃそりゃ太る。 外人も太る奴は皆そんな食事。

減らす食事では無く、どう上手に食べていくかのカウンセリング。

3ヶ月間、毎週コツコツやっていきますわ。

2008年05月02日

あ゛~気持ち悪い

この時期は遠足シーズン。

先日、ある患者さんから気持ち悪い話を聞いた。

小学校から小一時間歩いて、とある公園までの遠足らしいのだが、そこでなんと先回りして待っている親がいたらしいのだ。 幼稚園児や親子一緒の遠足ならわかるが、小学生でだ! 先生も皆、顔を見合わせていたらしい。 そんぐらい明らかに普通でないのだ。 明らかに大多数と違う気持ち悪い存在なのだ。

俺は昔から何十回もこのブログにも書いているのだが、パパママの車での送り迎えで来る子供ほど治らない。だからそんな子供は診ないと言いきっている。  5年・10年経ってその子を見ると、「あ~ヤッパリね」と全員思う。 ココまで、駅まで、学校まで歩いて行く。 そんな簡単な事避けれ通れるのなら、もっとめんどくさい事はもっと避けて通りたくなる。 ガキの脳みそなんてそんなモン。

愛情とか過保護とか、そういうレベルの話では無く、“自分が見たい、自分が送り迎えしたい。” 子供の為に家を車をと言うが、“自分が欲しいんダロ!!” と思う。イイじゃん、それで。
親が大人が言い訳してるようじゃ、そりゃガキも何かにつけて言い訳するわな。

10年前と比べて明らかに子供の体力が落ちていると、教職の患者さんたちは皆口を揃えて言う。 一時間の距離を行って帰って来れないのだ。 だがこれは体力ばかりの問題では無い。 先生に話を聞くと、『帰りは疲れて歩きたがらない』と言う。 そう、歩きたくないと子供は言っているのだ。

野球やサッカーで、ウチの子は運動していますじゃなくて、好きな事しかしてネーし、させてねーんだ。 疲れたら歩かせろ! そもそもガキは疲れたなんて自覚は殆ど無い。 レベルは下がっても疲労感は無いものだ。 苦しいその先をやらせるから効果と言う物は出るんだよ! やりたくないから歩きたくないから、疲れたと言い訳をしてるんだよ!

すべて全部親のせい。 今すぐ完璧に止めろ! アホヅラ下げての送り迎い。 根性も体力も腐った子供作りたくないのなら。

2008年03月01日

重要告知

患者さまへ  当院リニューアルのお知らせ

一部の患者さまには昨年末よりご説明させて頂いておりましたが、本年3月末をもちまして整体院・カイロプラクティック院としての業務を終了いたします。

4月より患者の皆様へのよりきめ細やかなケアと、更なる運動機能改善を目的とした 『麻生スポーツ理学センター』 としてリニューアルオープンいたします。

詳細は専用ホームページに於きましてご案内させて頂きます。(現在準備中)

ご期待下さい。

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2008年02月07日

スポーツ&解剖学

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1998(平成10)年、旧暦の元旦にあたる今日2月7日、長野県で20世紀最後となる第18回オリンピック冬季大会が行われた。

よく考えたらもう既に10年前!! ついこの前だと思っていました。(汗   スキーを熱心になさる患者さんの話によると、長野では最近外国人のスキーヤーが多く目立つらしい。 温泉など入っていると、その外国人の人達から必ず話しかけられる言葉があるそうで、 『北海道で滑った事はあるか?』、『長野と比べて雪質はどっちがいい??』 。  オリンピック開催地で滑ってみたいと思う、裕福な外国人スキーヤーが増えたそうだ。 それに伴いスキー場近隣住民の方も、嬉しいやら大変やらで対応にてんてこ舞いらしい。 観光としては大変良い事なので、是非このまま盛り上げて頑張ってほしい。

もうひとつ、1754年(宝暦 4年)の今日、 京都の医師山脇東洋が、わが国最初の人体解剖を行った。 ですが実際には少し事実と違う部分もあるらしいので、興味のある方は上記リンクをクリックして読んでみてほしい。

という事で、スポーツと医学が微妙に絡み合う2月7日でした。

2007年11月08日

エックス線誕生日

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暦では今日は立冬。 だが、1895年(明治28年)の11月8日、ドイツの学者ヴィルヘルム・レントゲンがX線を発見したのも今日。 彼は1901年、第1回ノーベル物理学賞を受賞した人物でもある。
その発見により、近代医学が目覚しく進歩したのは承知の沙汰。 

画像はレントゲンが1896年1月23日に撮影した手の透視画像。骨と指輪の部分が黒く写っている。 

たゆまぬ努力・探求が技術を進歩させる。 それは誰でも同じ。  

ノーベル賞とまではいかなくとも、自分で自分を胸張って褒めてあげれるぐらいの努力はしていきたいものだ。

2007年09月05日

体臭・口臭・ワキガ改善

3ヶ月前からスタッフが数名増えた。 若い男性スタッフも増えたせいか、心無し院内が男臭くなった。(某女性スタッフ談)

ある一人の男性スタッフ。  来た当初、独身独り暮らしの男らしい体臭が有ったのだが、先月中盤よりそれが全く無くなってきたのである。

知人・友人・患者も含め、過去に体臭や口臭、ワキガのある人と詳しく話をしていくと、必ずと言っていい程生活の中に改善・問題点があるのである。  例えば生活も不規則、私は朝が起きれないと勝手に言い切る、運動も苦手だと言い訳をしてやらない。 勿論本人は全くそれが問題点だとは思っていないのだ。

俺は博士や研究者では無いから、それ以上力説するつもりは無い。 だが、ほぼ全員当てはまるのは面白い事実。

うちの若手新人君の彼も、以前のシフト制の仕事から現在の当院勤務体系。朝7時半過ぎから午後22時半と決して短くは無い(休憩はそれなりにあるぞ)し、しかも8時~9時まで毎朝みっちり腕が上がらないほどトレーニングもさせられ、オマケに一日2回、半ば院長に強制的にプロテインを飲まされてるし。

楽ではない、今までとは違う事をやってこそ、初めて体質改善なのである。  

今迄自分が良かったと思う治療、それを求めている時点で改善は無い。  頭治してから身体治せだ。

2007年07月28日

整体・カイロ以外の研修会

スタッフの研修・勉強会は不定期で、何やかんやで週2~3はやっている。(細切れではあるが)

今朝も、昨日搬入されたトレッドミルについて小一時間研修を行った。 機械の使い方はもちろんであるが、今一度トレッドミルと言う物を安全に使用する為の確認を行った。 どう乗ってどう降りるか、こう操作する時はこう注意しろとか。 各々に使わせながら確認させる。 簡単な事だが、殆どがマニュアルや資料を読んで終わりにしがち。 文字読んで判った気になる。 机上の理論整体院だ。 

自分の足を使い、自分の目で見、自分の頭で考える。 

情報過多な現代だからこそ、最も必要なのではないか。

2007年07月20日

肩・肘&バネ指はバカのせい

今週に入っていきなり新患がドカッとやってきた。 面白い事にぎっくり腰は一人もいず(もっぱらぎっくり腰シーズンはもう一月先)、肩や肘、指など細かい部位を患っての患者さんが多い。

昨日もバネ指で来院された患者さんがいた。 他院で治療を続けていたのだが余計悪化して困り果てていたらしい。

今時ネット等で調べれば、バネ指がどんなものか素人でも情報が手に入る。 例えば医学的資料では “指の自動運動、他動運動でバネ現象を認め” とあるが、 その患者さんは他動運動では陰性なのである。  そこでどう考えるのか?!

回答はここでは書かないが、ようはいくら本読んでも頭でっかちなバカ先生にしかならないって事だ。
すぐに治るのによ...

2007年07月10日

社員研修&勉強会

昨日は本来休診日であるが、研修会日であった。
今回は主に先日入ってきた4名の新人君達へのもの。 勿論既存のスタッフの復習にもなる。
前半はみっちり講義。 いきなり解剖・構造ではなく、何故解剖を学ぶのか? 構造とは何ぞやの講義だ。 
殆ど全てのダメ学生、ダメ先生は解剖を暗記し、構造を誰かから教われば良いと考えてる。  本読んで暗記して治るんなら、世の中調子が悪い人いなくなるわな。  んなら国家資格の医師免許まで取ったお医者さんで完璧治るはず。  だから本読んで暗記して医者の真似事したって無意味でしょ。

奇をてらうのでは無く、発想を変えて考察しなければならない。 それが簡単そうで、99%の人が出来ない。 

丸暗記でカチカチの頭作ったって駄目。  まずは頭を柔らかくする勉強から始めましょう。  なっ!

2007年07月07日

ブート○ャンプでリバウンド?!

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昨日、友人がこんな話しをしていた。

『知人の医師に、ビリーをやってると頭から滝のように汗が出ると話したら 「その状態で運動をスパッと止めてしまうとリバウンドするよ」 と言われたんだ』

もちろん大正解。 脳は常に一定の状態を保とうとする。 それが少しでも崩れると不調をきたす。  マラソン選手がレース後半でフラフラになる。 あれは脳が運動失調を起こしている。だからしばらくフラフラした後、また急にス~ッと走り出したりする。戻ったりダメになったりを繰り返すのだ。

普段しなれないキツイ運動を始めると、脳は守ろうとする。頭から汗がダーッと出るのもそのサイン。 まだ身体全体が運動に慣れていない。 だからそこで急に止めると身体全体が守りに入る。だからリバウンドしやすくなる。  胸や背中・前腕から汗が出るようになってくるまで、徐々に丁寧に運動強度を調整しなければいけない。

何事も 【急いては事を仕損じる】 訳だ。

2007年06月10日

週1回でダイエット!

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理想論のウンチクばかりで行動したって、続きもしなきゃ効果もでやしない。

ウチで実践している、あるヨーロッパの体力測定法。 専用の端末に被験者の年齢・性別・背格好、仕事・生活習慣等を入力する。 そこで運動習慣も数段階に別て入力。 例えば1週間で30分程度の運動を2、3回しているとか、マッタクしていないとか。  自分がどこに入るかを考える時の注意事項で 『過去半年間以内に始めた運動習慣は除く』 とある。 ようは今ある自分の組成は、昨日今日で出来たものでは無い。良くも悪くも積み重ねられてきた生活習慣。 半年ぐらい何か頑張って続けろって事だ。

理想論を言えば週2、3回を半年続ければよいが、それを2、3ヶ月で辞めてしまうぐらいあれば週1で半年続いた方が百倍マシ。

ある40代の女性の患者さんは、フルタイムで仕事をしているのにもかかわらず、ほぼ週1回頑張って2Fでトレーニングをしている。 そろそろ1年近くになるが、本日改めてトレーニングシートをチェックすると、キッチリマイナス5kgになっているではないか!!

本当に世の中やっぱり、継続は力だねぇ~と実感。

2007年05月31日

夏で冷え性・血行障害

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暖かくなってきたこの時期にもかかわらず、冷え性で悩んでいる人がいる。  確かに『冷房が...』なんて理由も成り立つが、本当にそれだけなのであろうか?

血行不良を、交感神経依存型と副交感神経依存型の二つに別けて考えてみる。 前者は緊張・ストレスで血管がギュ~。 後者はそもそも流れよう、良くなろうというのが少ない。  冷え以外にも血流は様々な身体活動に関与し、病気や怪我の治癒・不調にも影響を及ぼす。

例えば子供が学校が始まったとたん、熱が出たりお腹が痛くなったりする。 その逆で休みに入ったとたん風邪を引いて、月曜休んだりする。  交感・副交感どちらかに大きく傾き、依存するのだ。  だから昔は親が子供の生活と性格を見て、『早く風呂入って寝ちゃえ!』とか、『グダグダ言わずにさっさと学校行け!!』 とケツを蹴飛ばすのだ。

それが今はどうだ?! ちょっとでも具合が悪いと言ったらすぐネットで調べたり、病院連れまわしたり、挙句の果てに名医が、名医がと騒いでみたり...

ある小児科の先生が言っていた。   それは今は無理だと。   何故なら今は親が平気で『自分の子が何を考えているのかわからない...』と恥ずかし気もなく口に出してしまう時代だと。

冷え性とはだいぶ話が逸れたが、気温や温度、自分以外のせいではなく自分の中の原因を探すのが先決ではなかろうか?

2007年05月18日

ダメダメストレッチ指導

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これも過去に何度か触れた話題だが、今週もストレッチングで悪くなった腰痛の患者が来た。しかも可哀想に他の民間療法院で「ヤレ!」と言われ余計悪化したようだ。  だから何度も言うのだが、『当院は丁寧にストレッチングを指導いたします。』なんて所には絶対行ってはダメなのだ。  ストレッチング自体が悪いのではない。その患者の症状・状態によっては不適切なのだ。 緩めれば全て解決?! う~ん、訳判らん...  解剖学以前の問題だ。

2007年05月17日

肉離れを一日も早く治す

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本格的にスポーツシーズンがやってきて、様々なスポーツ障害の患者も増えてきた。特にこの時期多いのが肉離れ。   恥ずかしながら小生もしばらく前に2度弱の肉離れをやってしまった。
当たり前ではあるがこれらのストレインは重症度に従って1度(軽度)、2度(中程度)、3度(重度)に分類される。もちろんその後のリハビリプログラムも重症度によってレベル1~3にわけて行う。 常識的な事なのだが患者の立場になると、意外にもこのようなリハビリプログラムを正しく受ける事は稀である。 「はい、湿布貼ってテーピング」程度が殆どだ。 今後の競技レベルに悪影響を与えない為にも限りなく瘢痕を取り除くべきである。

2007年04月24日

水治療法&整体治療

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恥ずかしながら、実は最近トレーニングのし過ぎで少々膝を痛めた。 昨日も半日真面目に某スパを利用し、患者に教えるそのまんま自分でリハビリを行なっていた。    過去に様々な水治療法の講義を受け、勉強した事がある。 特にドイツにおける水治療法については、これまでの意識がガラッと変わった。
日本でも最近は多くのスパ施設(温泉センター、もしくはスーパー銭湯)が出来た。 それらを上手に使えばとても効果のあるリハビリが実践できる。  もちろん正しい知識と指導下のもとである事は言うまでも無いが。  

2007年04月18日

痛くない湿布の剥がし方

痛く無い湿布の剥がし方ぐらい2、3通りパッと浮かぶようでなきゃダメだ。
そもそも湿布を剥がす時、妙に痛がる人とマッタク痛く無い人の差は何であるか?!
それこそが症状、我々徒手療法の治療に大きく関係してくる。 もちろんスポーツであれば尚更。
痛くて辛くてやって来た新規の患者。その湿布を剥がす時もう既に治療の方向性は決まる。
まぁ、自分の湿布を剥がす時は更に慎重になるが... (-_-;)

2007年03月17日

寝過ぎは大敵

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昨日のニュースで、“休日に寝過ぎると不眠やうつになる傾向が強い”という調査結果が掲載されていた。(毎日ニュースより) その記事によると、「良い睡眠を取る秘けつは、毎朝、同じ時間に起きること。平日と休日の睡眠時間の差は、2時間以内に抑えた方が良い」らしい。  確かに、 『この患者さん、仕事も余暇もバリッとしていてかっこいいなぁ』 と思う人は皆、ゴロゴロダラダラしていない。 ようは規則正しくだ。

2007年03月10日

変形性股関節症

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変形性股関節症を患っている患者さんは、常に4、5名通院してきている。

手術をした人、したくない人、再手術を予定している人。 手術が良いとか悪いとか、そういうレベルで話している様では何も始まらない。 その人が、どう自分の股関節と付き合っていくのかを話し合わなければならない。 手術をしたくないのなら、どうしてしたくないのか?ならどうしたらよいのか? 手術をした人なら、その後どうするべきかのか?手術をする前と同じでよいのか? 再手術であれば、何故再手術なのか?どの時点からなのか?    話したらきりが無いが、何にせよ全て此方の対処・治療も変わってくる。 当たり前だ。    『股関節ならこんな治療ですよ~』 なーんてモンではない。

どちらにせよ何にせよ、患者側も治す側もお互いで前に進む為の努力を怠ってはならない。 努力・協力を惜しまないと日々心に誓う。

2006年11月26日

椎間板が潰れてる?ヘルニア??

「俺は椎間板が潰れてるからヘルニアだよ」という患者は日常的に来る。

潰れてるって一体何だ? と問いかける。

例えばイメージしてもらいたい。 車に詳しくない人には意味わからんかも知れんが、自動車のサスペンション。 買ってきて箱から出した時の長さを。 それを車に組み付けてジャッキから降ろしたらサスは潰れる。その状態は悪い状態なのであろうか?   自転車のチェーンでもいい。 「チェーンをちゃんと張ってくれ」と言われたらどう張るのか? ピンピンに張ったら回らないし切れる。適度に緩むように張るのだ。
潰れるて緩んで正常なのだ。 潰れているから悪い、緩んでいるから悪い。その発想こそが悪いのだ。

 整形外科学は内科学と違い、比較対照実験がしづらい学問。  だが諸外国でこの15、6年、様々な比較対照実験のデータが出てきた。  あるヘルニア手術の経験のある患者と、限りなく危険因子の一致した腰痛のない患者数十名に椎間板のMRI検査を行なったところ、85%に椎間板が変性(うち76%がヘルニアと診断名が付く)というデータがある。他にも同じような結果のレポートが十数例ある。

さて、それを聞いて皆はどう考察するのであろう?

医師や治療する側が、必ずしも患者より頭が良く、柔軟な発想が出来るとは限らない。
だから、「腰が痛いの? レントゲン撮ってきて。異常ないね。はい湿布。」なのである。

 うちのスタッフには『本を読むな!!』と指導している。
ちょっとでも判らない事があると、本を読んだりネットを見たり、人に聞いたり。
一生いつまでも他人の請売りで、模倣。自分がインチキだと気付かないのだ。

まず考えろ!! とにかくそれからだ!!!

痛くて、治らなくて困るのは患者本人。
考えみてくれ。

2006年11月24日

解剖生理学的根拠

最近、新規の問い合わせが多い。だが実際予約を取るのは4、5件に1件。以前にもまして問い合わせの内容も濃い。
「どうして痛くなったのか」、「どのくらいで良くなるのか」。そんな疑問は昔も今も変わらないはずだが、口に出す人が増えただけだろう。 大いに結構である。 どんどん聞くべきだ。 納得して金は払え。 納得しないのに金は払ってはいけない。 だからうちは、このぐらいでここまでよくなると言う。5回といえば5回分、10回といえば10回分の治療は頭に浮かんでいる。 もちろんその5回・6回の回数にも根拠はある。 解剖・生理学的な根拠が。  どんどんいろんな所で、いろんな先生に突っ込んで聞いてみてくれ。
嫌われない程度に...

2006年10月20日

車で腰が痛い!

椅子は椅子でも車の椅子が、運転が痛い。
特に乗り降りが痛い!!
何故とくに自動車の椅子が痛いのであろうか?
関節は擦れると痛いイメージだが、実は擦れるケースより、弛んで痛くなるケースの方が断然多い。
ねん挫もそうでしょ?!
通常の座位より、自動車の揺れ・振動が更なる弛みを誘発。
車好きの人なら心当たりがあると思うが、スポーツシートは痛く無いのだ。
横からのサポートが、腰・骨盤の弛みを最小限にとどめる。
だがさすがにそういう患者に、「車の椅子を買い替えろ」とは言えないし、待合室で“大特価”とかいって売る訳にもいかんし。
下手に腰の後ろにタオル丸めて入れると、逆に腰のハマりがさらに浅くなり、時間経過とともに痛みが更に増したり。
だが、最近は良いものが売ってますよ! 今お乗りの車の椅子にのせるだけのランバーサポート。
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しかも結構安いし。
『院長のアドバイスより確実だ!』
という方は是非お近くのオートバックス迄。(別にオートバックスの回し者ではないが)
使用感を是非お聞かせ下さい。

嫌みは言いますがね...

2006年10月18日

Articulatio sacroiliaca

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先月より増えたスタッフの為と既存のスタッフたちの復習の為に、毎朝通常より小一時間早く出勤させて勉強会をさせている。 以前、様々なところの講義で使ったSportsmedicine関係が中心だが、あらためて基礎解剖の大切さを実感させられる。 特に基本の基本である仙腸関節であっても、なかなか詳しく理解していない部分が各々にあったりするのである。   さ~て、これからどんどんディープになっていくのに、うちのスタッフ達はついて来れるであろうか?! たのしみたのしみ。

2006年07月02日

ぎっくり腰を一回で治す?!

 先月はぎっくり腰が多かった。 症状・状況は千差万別。当然治療法も個々に変わってくる。
やっちゃったその日から、今日に至るまでの日数や経過、「仕事を休めない」等、明日以降の状況。
もちろん全員にではないが、“一回で!!”っと言う治療をする事もある。治すのではなく、歩けなかったのを歩けるようにするだけである。

でも、そういう治療は小生は嫌いである。

 歩けなかった人が、一回で帰りに歩けるようになったらすごく喜んでくれて、ちゃんと通ってくれるかと言うと大間違い。治ったと思ってすぐ来なくなるのである。 (ある程度、期間がかかって徐々に治っていく人の方がきちんと通院してくる。)  だから何度もぎっくり腰を繰り返しているのだ。 だから、半年・一年後にまた繰り返す、毎年繰り返すのである。

一回で歩けるようにする事が、決して悪い訳ではない。治療以外のフォローの方が最重要なのだ。

今年はここまで、上手くいっていると自負はしているのだが...    (でも、内心は結構ドキドキだったりして)

2006年05月14日

腰痛とバケットシート

盆やGWの前後に話すネタがある。
帰省や旅行で、車や飛行機に長時間座ることがある場合に話す。
椅子の座り方はもちろん、椅子の人間工学について。
「腰の後ろに、タオルでも丸めて入れて~」 なんてとってもベタ。
お車の好きな方なら経験があると思うが、バッケットシートは楽なのである。
何故であろう? そんなに後ろが出っ張っているのか??
本やパンフレットを読んで、そのまま患者に話しているようではダメなのである。

患者よりも、車屋の知人に一番うけるネタ。
相変わらず商売にはならないけどね。

2006年03月24日

日常生活改善指導

 急性亜急性腰痛には、“なるべく歩いたり動いたり、日常生活をそれまでと変わらず続けなさい”と指示するのが、近年における腰痛に対するEBMに基づいたアドバイスである。

 先日、腰痛で来院された主婦の患者さんに上記のアドバイスを行なった。翌週その患者さんが、 「アドバイスどおり生活している。だいぶ良くなった。近所のスーパーまで歩くようにしているが、だが草々毎日買い物はない。」 と言っていた。 ハッと思い、その患者さんに 「私の説明が不十分でした。歩く=ウォーキング・エクササイズではなく、例えば家の中で 『お母さん腰痛いから、ちょっと水持ってきて。』 とか、 『これちょっともってっといて。』 と言うのを極力無くして下さい。立ったり座ったり、確かに多少痛いかと思いますが、リハビリだと思って動いてください。ゴロゴロ横寝は厳禁ですよ。」

 こんな体操してとか、こういう風に立ってとか言う、本に書いてある様なアドバイスではなく、ちょっとした表現・言い回しを今更いろいろ気が付く。患者さんの目線になる大切さ。 出来ている出来ていると思っている人ほど出来ていないと、常々スタッフには言っていたのだが...

日々精進。

2006年02月11日

手足の冷え性

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当たり前ではあるが、寒い時期は冷え性の相談・説明をする機会が多い。
たとえば冷えを感じる一要因に血流の問題がある。
先日ある患者の女の子が、半年前からヨガを始めたら手足の冷えがまったく無くなったと言っていた。(まぁ、ヨガを頑張り過ぎて他がおかしくなって来院されたのではあるが...)
血流を阻害する理由に、交感神経の問題が上げられる。交感神経がプラスに対して、副交感神経がマイナス。お互いのバランスが取れていて身体は正常に機能する。肩こりでも冷え性でも、刺激を送りすぎて悪化するケースもある。押したり揉んだり、グキッ!バキッ!も考えてやらねばならぬ。
ヨガやストレッチは副交感神経に良い影響を与え、余計な緊張が取れ、終わったあとスッキリした気持ちになるのはそのせいである。
治療でもやりゃ良いってもんじゃあ無い。

2006年02月09日

妊婦さん向け整体・カイロ治療

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最近皇室だけではなく、当院の患者さんでもおめでたブーム。
もともと常に2、3人の妊婦さんはいるが、6、7人に増えてしまった。
出産の前日でも治療はできる。ただ、妊婦さんは心身ともにデリケートだから、「無理にでも来い」とは言わないし言えない。
「これが妊婦さんの治療だ!」と言うのではなく、お腹が大きくなれば腰も背中も張ってくる。何かしてあげれることは無いかと考える。
男性にはけっして体験することの出来ない、人生の中でもとっても貴重な期間。その時期をつらく苦しいものにしないで、大切で幸せな時として過ごせる様にしたいと思う。

2006年01月13日

足に合う靴と整体治療

merrell8.jpg靴と中敷の話。自分に合う靴を見つける事はとても難しいです。でも、合うっていったいどういう事なのでしょう?
足型を測ってその通り作ると良いのでしょうか?!当たらなく、支えるようにはなりますが、元々当たるようになった原因は解決はしないのです。特に足底の筋肉を使えるようにする事は大切ですが、使えなくなった原因の解決もしなければいけません。 
力が加わるから歪んだり変形します。押されるから出っ張るのです。押さえ込んだらまた別の所に負荷がかかり出っ張ります。今度は膝が股関節が... 10年後15年後にそうならない様、しっかり自分の身体と向き合う事が大切です。
私自身前職はシューズメーカーに勤務しておりその道のプロ。シューズや足には自信がありますので是非ご相談下さい。決して道具だけに頼らずに。


2005年12月25日

正しい布団?!

tmat.jpg“固い布団が良い” と信じこんでいる人は多い。ウルトラまったく根本的に違うのに...  先日もある患者さんが、“人間は二本足で歩くようになったから、腰痛は宿命” と病院で言われたと。 ナンでナンで?どうしてどうして?? と思う。 じゃあ、立ち仕事の人は全員腰痛になるの? 腰痛じゃない立ち仕事の人はいないの? じゃあ、座り仕事は腰痛にならないの? 腰痛は治るの?   脊柱が垂直位になって椎間板が潰れて... 目に見えたことだけ。まして画像で映った日にはもう決め付けて...   間違った俗説をまったく疑わず信じ込んで... 患者さんはしょうがない。ただ、治す側はそれではいかん。質の低い所で質の低い勉強をしていてはわからん。極々基本的な解剖・構造学なのだが。

2005年12月17日

またまたまたまたストレッチ!!

mus.jpgこの2、3週間に急性腰痛で来院してきた患者、いったい何人に同じ話をしたのだろう?! 痛いから来る、治らないから来るのである。治らない理由があるからである。全員とは言わない。だがこの最近15、6人のうち8割は変な事をしている。その中でヨガやストレッチが多い事といったら... しかもそのうちの半数は痛いにもかかわらず、前屈で手のひらが床にベタ~。こんな患者の中に「腰が痛いのならストレッチをしなさい」と言われて余計悪くなってきたと言う人がまたいた。更に柔らかくするつもりなの?させたいつもりなの?? このタイプの患者さんは真面目な人なのである。 それにしても、よくまた再度こんな所(整体院)に来ようと思ったものだ。怖くないのかな?! 
自分が学生時代はボブ・アンダーソンのストレッチングが全盛だった。PNFなど様々なストレッチを外国人のトレーナーたちから教わった。20年も前の話である。決してストレッチ否定派なわけではない。誰よりも詳しいから更に考えるのである。道具でも何でも、様は使い方である。だからストレッチを前面に押し出している所には自分なら行かないって...

2005年12月09日

本当のスポーツマッサージ

0505mt.jpg大学時代、バイトをしながらなけなしの金を払い様々なスポーツケア等の講義・講習を受けた。その中に、ある外国人のアスレティックトレーナーたちが講師のスポーツマッサージのセミナーがあった。今でもよく覚えているのが、「今ある疲れを取るだけなのか、今以上のパフォーマンスを発揮する為に行なうのか」と言う事。前者はある意味何でもありだが、後者はそうは行かない。技術と知識とコミュニケーションが適切に結びつき、初めて筋の再構築をする事が出来る。学生時代・選手時代から現在に至るまでも、お金を払って行った所で自分でイメージしている治療を受けたことが無かった。数年前、ひょんなきっかけでその疑問を解決することが出来た。こんな話しの答えも、日常治療中に話している。結構面白いと自分では思ってはいるが...

2005年12月04日

自分に合う枕

tmpmill.jpg当院では開院以来、患者さんにテンピュールを紹介している。だが、こちらから「この枕は良いから使え」と言ったことは無い。聞かれたらしっかり説明する。前職でこの手の商品も取り扱っていた。基本的にはシューズメーカーだった為、患者から靴の相談は今でもよく受ける。「私はどんな靴を履いても痛いのよね」と言う会話は年に数十回もする。“どんな靴を履いても”である。靴が悪いのであれば、その靴ではなく他の靴を履けば平気なはず。どんな靴でもなら、問題は靴ではなく当然足にある。悪い足に合わせて靴を作っても良い靴は出来ない。いかに悪い足をよい方向にもっていくかだ。様々な所でシューズや足の講師をした時、小学生でも外反母趾だという患者の例をとって話しなどを時折した(その話しはそのうち)。指・足だけではない理由。枕も同じ。悪い首を測って枕を作っても悪い枕しか出来ない。ただ好みに合わせて作っただけ。胸部や腰部まで考える。  テンピュールを勧める時、「この枕はよく眠れる枕ではなく、正しい首のアーチを作る矯正器具だと思ってください。」と説明を付け加える。 治療で全サイズを使っている。患者に合わせて使い分けている。この手の話題は永遠に尽きない。話が長くなるので今回はこの辺で。

2005年11月27日

冷えると痛い?!

「寒いと痛いのよね」、「冬のこの時期は痛い」と言われると、治す側は「冬は痛い、寒いと痛い、冷えるから痛い、気温のせいで痛い」と温度のせいに決め付けがちです。が、はたしてそうでしょうか? 多勢とは言いませんが、何割か(個人的経験として3、4割ぐらい?)の人は、寒いから出不精になり、動かなくなり動かさなくなりで関節に不具合発生で痛い。ただ、これも温めていると少し楽。それで寒い時期を乗り越えてお終い。また来年も「今年もこの時期いたいのよね~」になるか、「いやぁ~、今年は調子がよいのよね」とここで差が出ます。今だけ目先でちょいちょいなのか、じっくりしっかりがっぷり四つでお互い付き合うか。見極める目を持つ事を放棄してはいけません。治療する側も患者側も。

2005年11月17日

腰痛は温めるの?冷やすの?

ぎっくり腰のように、急に“グキッ、バキッ、ピキッ!”、「うっ、痛ッ!!」とつい口から出てしまう様なときは、組織が損傷・炎症を起こしている可能性があります。この場合は冷やします。
ではどのような時に温めるのでしょうか?   たとえば仕事で長い時間座っていて、立ち上がりながら腰をそらしながら、「う~、腰が痛ツライ~」トントンと無意識に腰を叩いていたり、パソコン仕事等「首肩が、凝り痛い~」で、首肩をグリグリまわしてトントン。 疲れ痛い様な場合は、温めて血行を良くし、疲労物質を除去して改善を図ります。
と、ここまではこの様に書籍等で文章を読んだり、講義等で話を聞けば学生でも素人の患者さんでも理解できます。本当に大切なのはここからなのです。   いざ実際、自分の腰が痛くなるとこれがまた結構悩んでしまうのです。そんな場合は冷湿布と覚えておいて下さい。 温めなければいけない物を冷やすのと、冷やさなければいけない物を温めてしまうのでは、リスクの度合いがまったく違います。 ヤケドを温める人はいないと思います。 市販の冷湿布には痛みを止める成分があるものもあります。しばらく様子を見て改善されなければ、冷湿布を中止し専門医のところへ行かれる事をお勧めします。 まっ、始めから行けばよいのですが...

2005年11月13日

ストレッチで腰痛が治る?!

そうは思わない。いや、それが絶対ではない。では、身体が柔らかければ腰痛にはならないのであろうか? 臨床を積み日々考えれば、身体が柔らかいのに腰痛を訴える患者がいる事に疑問を持つはず。“寝ていると痛い” とか “朝痛い” “椅子に座っていると痛い” でもそういう患者は立ち上がるときに痛みを訴えるが、一度立ち上がってしまうと何とかなってしまいます。 荷重がかかっていなくても痛く、また荷重がかかっても平気だったり。 「立位で腰部の筋肉が緊張するから支えられて...」 またまた、すぐ筋肉が、筋力がなんて。他には考えないの?筋力があれば痛くならないの?ヒョロヒョロの人は全員痛くなるの? 俺だったらストレッチを前面に押し出しているところには行かない。  もちろん答えは来院時に。

2005年01月05日

面白解剖基礎講座

近日中、順次掲載予定。こうご期待!!

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